成功よりも失敗から学ぶことの方が多い
成功した偉人や有名人の考え方や格言、名言から学ぶところは非常に多いです。彼らの考え方は非常に本質を突いていて、そこから学ぶことで時代や状況は違えど成功に一歩も二歩も近づくことができます。
しかし、偉人や有名人の名言、格言の中で学ぶ価値が高いのは成功に関わるものだけでなく、彼らの失敗についてのものも多いです。むしろ、成功よりも失敗からの方が学ぶべきことが多い場合もあります。
そこで今回の記事では、偉人や有名人の失敗の名言・格言を紹介していきます。彼らの失敗についての名言から成功のための前向きな考え方を学ぶことで、一歩も二歩も成功に近づくことができます。
失敗の名言①海外の偉人の名言
まず初めに、誰もが知っているであろう海外の偉人たちの失敗に関する名言や格言を紹介していきます。エジソンやアインシュタイン、ビル・ゲイツにスティーブン・キングなど、誰もが知る偉人たちにも失敗の経験はありました。
そんな彼らの名言、格言から学ぶことで、世界に通用する成功への考え方を学ぶことができるかもしれません。
トーマス・エジソン
かつて「発明王」として大成功したエジソンも、その発明の裏には常に失敗が付きまとっていました。そんなエジソンが残した名言が「それは失敗じゃなくて、その方法ではうまくいかないことがわかったんだから成功なんだよ」というものです。
エジソンは失敗してもそこで失望することなく、そこから学ぶことで次の成功につなげてきたのです。失敗から素直に学ぶという姿勢は現代人も大いに学ぶところがあります。
アルバート・アインシュタイン
「相対性理論」という、世界を揺るがす大発見で一躍有名人になったアインシュタインは「一度も失敗をしたことがない人は、何も新しいことに挑戦したことがない人である」というような名言を残しています。
苦しい状況の中にこそ成功のカギは隠されているものです。苦境の中でつい落胆して頭を下げてしまいそうな状況のときに心に留めておきたい名言の一つです。
ビル・ゲイツ
マイクロソフトの創業者であるビルゲイツは「成功を祝うのはいいが、もっと大切なのは失敗から学ぶことだ。失敗にどう対処するかで会社が社員の良い発想や才能をどれだけ引き出し、変化に対応していけるかがわかる。どんな会社にも、ミスをして、それを最大限活かしたことのある人が必要だ。」という名言を残しています。
やはり、こちらもエジソンやアインシュタインと同じように失敗からいかに学ぶかを重要視した名言となっています。
スティーヴン・キング
小説かとして有名なスティーブン・キングですが、デビュー前はかなり貧しい生活を送っており最初の小説は30回も拒絶されるという失敗を繰り返していたことが知られています。
そんなキングが残した名言が、「何事であれ、自分に才能があるとなれば、人は指先に血が滲み、目の球が抜け落ちそうになるまでそのことにのめり込むはずである」というものです。いくら失敗しようとも、のめりこむ姿勢が成功を呼ぶということです。
失敗の名言②歴史上の偉人の名言
ここからはさらに歴史上の人物たちの失敗に関する格言や名言を紹介していきます。彼らが今、歴史上の有名人となっているのはその成功だけでなく失敗によるところも大きいです。
賢者は歴史から学ぶとはよく言われることですが、そんな彼らの失敗についての名言から学ぶことで成功への足がかりが見えてくる可能性があります。
大隈重信
早稲田大学の創設者として国際的な有名人であった大隈重信は、学生たち相手にこのような名言を残しています。
「諸君は必ず失敗する。ずいぶん失敗する。成功があるかも知れませぬけれども、成功より失敗が多い。失敗に落胆しなさるな。失敗に打ち勝たなければならぬ。たびたび失敗すると、そこで大切な経験を得る。この経験によって、もって成功を期さなければならぬのである。」というのが彼の名言です。
言っていることはありきたりのようでもありますが、大隈重信のような偉人、有名人が口に出すと学生たちにとっても重みが違って感じられたのではないかと思われます。
ベートーヴェン
ベートーヴェンと言えば数々の苦境の中でも後世に残る音楽を作り続けた偉人として有名ですが、そんな彼は「すぐれた人間の大きな特徴は、不幸で、苦しい境遇にじっと耐え忍ぶことだ。」という名言を残しています。
やはり成功するために必要なのは、楽な時だけでなく苦しい時にこそいかに本領を発揮できるかという部分が重要だと感じさせてくれる名言です。
サーディー
ペルシャの詩人として有名なサーディーはこのような名言を残しています。「善人たちは逆境でも楽しそうな顔をし、悪人たちは栄えているときでもつまらなそうにしている。」つまり、他人から見て成功か失敗かということは大して重要ではなく、自分がそれをどう捉えるかということの方が圧倒的に大切だということになります。
ホーウェル
イギリスの随筆家だったホーウェルは次のような名言を残しています。「順境のときには友人は多く、逆境のときには二十分の一もない。」彼は有名人だったからこそ、周りの人間が自分が成功しているか失敗しているかで寄ってくるのがよりはっきり分かったのだと考えられます。
自分自身の失敗も成功も、あくまで他人から見た基準であって偉人や有名人にとってはそれほど関係がないことであるとも逆説的ながら言えます。
コロンビア
こちらは偉人や有名人の名言というよりはコロンビアに伝わる格言ですが、「逆境のときの友が真の友。」というものがあります。上記のホーウェルの名言と通じるものがある言葉です。
自分が成功しようが失敗しようが有名人になろうが、いつでもそばにいてくれるひとこそ大切にしなくてはいけないということをこの名言から学ぶことができます。
レオナルド・ダ・ヴィンチ
モナリザなどの絵画で有名なレオナルド・ダ・ヴィンチですが、彼も失敗について「私は決して障害に屈しはしない。いかなる障害も、私の中に強い決意を生み出すまでだ。」という名言を残しています。
成功を収めて有名人、偉人となる人ほど、失敗を経てなお精神的に強くなるという傾向があることがこの名言からも読み取ることができます。
失敗の名言③日本の成功者・有名人の名言
これまではほとんどが海外の有名人や成功者の「失敗」に関する名言、格言でしたが、日本人の成功者・有名人も負けず劣らず失敗に関する名言を残しています。
特に日本を代表する企業の創業者たちは何回もの失敗を経て現在の名声を勝ち取ってきているため、彼らの格言・名言から成功へのカギを見つけることも可能です。今回は松下幸之助、本田宗一郎らの日本人経営者をメインにその名言を見ていきます。
松下幸之助
松下幸之助といえば一大にしてPanasonicという巨大企業を築き上げた伝説的な人物ですが、そんな彼が失敗についてこのような名言を残しています。「失敗したところでやめるから失敗になる。成功するまで続けたら、それは成功になる。」
似たような言葉であっても、日本を代表する有名人であり経営者でもある松下幸之助からこの言葉が出てくると励まされるように感じる人も多いのではないかと思われます。
本田宗一郎
トヨタと共に日本を代表する自動車メーカーのホンダの創設者、本田宗一郎も経営者として数々の失敗を糧にして成功を収めてきた偉人です。
そんな彼が「私がやった仕事で本当に成功したものは、全体のわずか1%にすぎない。99%は失敗の連続であった。そして、その実を結んだ1%の成功が現在の私である。」というように、失敗は成功につきものであることは間違いありません。
稲森和夫
京セラの創設者である稲森和夫も、学生時代の受験から就職まで失敗続きの人生でした。だからこそ、「あまりのひたむきさに神様が哀れに思い、かわいそうだから注文をあげよう、と思われるくらい努力するしかない」という気持ちで仕事に励んだのだと考えられます。
幼い頃から運に恵まれなかったからこそ、自らの失敗や不運と向き合い努力を重ねることの大切さを知っていると言えます。
孫正義
ソフトバンクグループの創設者である孫正義は経営者としてこれ以上ないくらいの失敗を繰り返してきた人物でもあります。それでも新規事業を何回も立ち上げ名声を挙げてきた孫正義は、「うまくいかなくてもやったことは、全部将来の自分のプラスになります」と語るように失敗を失敗と思わない考え方が根底にあると言えます。
原田泳幸
原田泳幸も日本アップル、日本マクドナルドの社長やベネッセホールディングスの代表取締役会長兼社長を歴任するなど経営者として大きく名を残しながら現在も活躍している日本人の一人です。
そんな原田泳幸が「僕は成功の10倍は失敗している」という失敗に関する名言を残しています。例えば日本アップルの社長としてかの有名なスティーブ・ジョブズと対峙した際に味わった敗北感は、現在の会社の経営に大きく生きていると言えます。
柳井正
「ユニクロ」などで有名なアパレル企業ファーストリテイリングの代表取締役会長兼社長を務める柳井正も失敗の重要性を語る一人です。もともとコネで入ったジャスコを9か月でやめ、戻ってきた親の経営する会社でも部下が次々とやめてしまうなど柳井の仕事は失敗続きでした。
そんな失敗を経験してきたからこそ、「失敗は必要なのです。むしろできるだけ早く、失敗するほうがいいでしょう。小さな失敗を積み重ねることによって、成功が見えてきます。」という名言を残していると言えます。
澤田秀雄
現在では知らない人のいない旅行代理店であるエイチ・アイ・エスの創業者である澤田秀雄も、数々の失敗を経験してきた経営者の一人です。格安航空券の販売を始めた当初は売れない時期が半年以上続きやめようと思ったものの、そこで持ちこたえたことで現在の成功につながっています。
そんな澤田秀雄が残している名言が「9回失敗しても、10回目で成功すればいい。起業家・経営者にはそれくらいの気高さが必要です。絶対に途中で投げ出してはいけません。」というものです。
経営者として、あるいは人生において成功するためには失敗しても投げ出さない芯の強さが必要であると学ぶところの多い名言です。
岡野雅行
痛くない注射針、「ナノパス33」を4年もの歳月をかけて完成させた岡野工業株式会社代表社員の岡野雅行も、失敗を何度も何度も経験してきた経営者、職人の一人です。
特に商品開発というのは失敗の連続によって一つの成功が起きることが多い分野ですが、岡野雅行は「仕事っていうのは、成功するまでは失敗の連続なんだよ。失敗するのが嫌だなんていっていたら、成功なんてあるわけがない」という名言を残しています。
職人らしく、失敗と真摯に向き合って成功に進んでいく姿勢はどの分野にいる人にとっても勉強になるものです。
秋山仁
中学から大学の受験まで全敗しながら天才数学者として名を馳せるようになった秋山仁も、失敗の連続の先に成功をつかみ取った有名人の一人です。
そんな秋山仁は自身の受験に失敗した人に贈る本の中で「努力は報われず正義は滅びる。されど挑戦の日々。」という格言を残しています。中々努力が報われなくて失敗することはあっても、挑戦し続けることで成功にたどり着けるという考え方は非常に重要です。
失敗の名言④スポーツ選手
失敗の多さで言えば、スポーツ選手などはまさに失敗をよく知る人たちの集まりと言えます。失敗を乗り越えて練習してきたからこそ輝かしい実績、スター性を獲得した選手たちは枚挙にいとまがありません。
今回の記事ではイチローや松井秀喜、中村俊輔などの誰もが知るスーパースターたちの成功の裏にある失敗についての考え方、名言や格言を紹介します。
イチロー
イチローと言えば日米で知らぬ人のいないほどの活躍をして大スターとなった国民的な野球選手です。そんなイチローでさえ、2回出場した甲子園ではいずれも初戦敗退を喫しプロでも2年目までは2軍暮らしを続けるなど失敗を数多くしてきたのです。
そんなイチローは「苦悩というものは前進したいって思いがあってそれを乗り越えられる可能性のある人にしか訪れない。だから苦悩とは飛躍なんです。」という名言を残しています。日米通算で4000本以上のヒットの裏にもそれを上回る凡退をしてきたイチローだからこそ、失敗の大切さを知っていると言えます。
野村克也
「ノムさん」の愛称でも知られる野村克也は元々テスト生として給料なしの状態でプロ入りをするなど、まさに底辺からスターダムに駆け上がってきたプロ野球選手の一人です。
iD野球などの頭脳を駆使した野球理論で有名でもある野村克也もその裏には数多くの失敗を経験してきています。「失敗と書いて、成長と読む」「楽を求めたら、苦しみしか待っていない」といった失敗に関する名言は現在のプロ野球選手たちも知る、まさにバイブル的な格言です。
野茂英雄
イチローよりも前にメジャーに行き、日本人メジャーリーガーのパイオニアとして活躍した野茂も当時在籍した日本球団とケンカ別れをするなど、「失敗」をしながら挑戦を続けた野球選手の一人です。
そんな野茂も「挑戦すれば、成功もあれば失敗もあります。でも挑戦せずして成功はありません。何度も言いますが挑戦しないことには始まらないのです。」という名言を残すなど、失敗を恐れず挑戦することの大切さを説いています。
松井秀喜
日本の読売ジャイアンツからニューヨークのヤンキースとまさに野球選手として日の当たるスター球団を渡り歩いた松井秀喜も数々の失敗とそれを克服するための練習を積み重ねてきた努力家です。
中でも長嶋監督とのマンツーマンの素振りの練習のエピソードはあまりにも有名ですが、そんな松井秀喜も「努力することが才能だ」と失敗しようが成功しようが努力し続けることの大切さを名言として残しています。
中村俊輔
日本代表としてサッカーワールドカップなどで人々の記憶に残る活躍を何回もしてきた中村俊輔も努力家として有名なサッカー選手の一人です。
スポーツ選手は失敗を恐れるあまり自信を失ってしまうことがありますが、中村俊輔は「誰よりも練習すること。それが必ず自信になる。」という名言の中で練習の大切さを語っています。
長谷川穂積
プロボクサーとして活躍してきた長谷川穂積も失敗を恐れながらもそれを練習によって克服してきたスター選手の一人です。
「僕は負けることにたいして人一倍臆病なんです」と長谷川穂積本人が語るように、スポーツ選手は失敗とは常に隣り合わせであり向き合わなければいけないものです。だからこそ、そこにあえて臆病になることで克服できるともいえます。
失敗の名言⑤フィクションの名言
これまでは歴史上の人物や有名人の失敗に関する名言、格言を紹介してきましたが、漫画やアニメなどのフィクションの中にも失敗に関する名言は多数あります。
そこでここからは、アニメと漫画において一つずつ、失敗に関する名言を紹介していきます。上記の偉人や有名人の言葉よりもフランクで距離が近い名言だからこそ、より身近に受け止めることがしやすいと思われます。
アニメでの失敗の名言
アニメにおいて出てくる失敗の名言は数えきれないほどありますが、今回紹介するのは「DEATH NOTE」のニアというキャラクターが語った「間違っていたらごめんなさいでいいんです」というセリフです。
失敗を恐れるあまり身動きが取れなくなってしまうことはよくありますが、そこで開き直ることの重要性をこの名言から学ぶことができます。
漫画の失敗の名言
続いて漫画の失敗に関する名言として、「宇宙兄弟」の主人公・南波六太のセリフを紹介します。宇宙船の登場クルーとして数々の失敗を経験してきた南波六太は「本気でやった場合に限るよ。本気の失敗には価値がある。」というセリフを作品中で言っています。
当然、何も考えずに失敗してしまうのは次に何も生きてこないため意味がないのですが、本気で考えて実行した末の失敗にはそれだけの価値もあるということです。常に全力でやるということの重要性を教えてくれる名言となっています。
失敗の名言⑥格言・ことわざ
続いて、失敗について語り継がれる格言やことわざにおける名言について紹介します。古くから失敗は良い結果につながるものであり戒めるべきものとして認識されてきました。
そこで、失敗が良い結果につながる格言・ことわざ、失敗を戒める格言・ことわざについてこの記事の最後にお伝えしていきます。
失敗が良い結果につながる格言・ことわざ
失敗が良い結果につながることを意味する格言・ことわざとして「怪我の功名」というものがあります。これは過失や災難と思っていたことが思いがけず良い結果につながるということです。
元々自分が失敗したと思っていても、それが偶然にでも良い結果に転じることは多々あります。そのため、一度失敗したとしても短期になるのは損であり、長い目で見ることが大切であると教えてくれる格言です。
失敗を戒める格言・ことわざ
逆に、失敗を戒める格言・ことわざとして「驕る平家は久しからず」というものがあります。これは、思い上がった振る舞いをするものはいずれ滅びてしまうという戒めの言葉です。
失敗を恐れて小さくなってしまうのがいけないのと同様に、少し成功したからと言って驕ってしまうのもそれと同じかそれ以上にいけないことだということです。「勝って兜の緒を締めよ」とも言いますが、成功しているときこそ慎重になるべきなのです。
失敗から人生を学ぶ名言は多い!
この記事では、偉人や有名人の失敗に関する名言、フィクション作品の中の名言、格言やことわざとして語り継がれてきた失敗の名言を紹介してきました。
一般的には失敗は忌み嫌われるもので成功にしか価値がないと思われがちですが、実際は失敗から多くを学ぶことこそが重要でもあります。そのため、今回紹介した失敗に関する名言からその考え方を学び取って、失敗を成功の糧にしていくことで人生において真の豊かさを得られると考えられます。