「自分を漢字一文字で表すと」に何て答える?
年末になると、その年の1年を表す漢字が発表されます。毎年、テレビでの中継も入って大々的に発表されますが、その漢字が選ばれた理由や背景を聞くと、なるほどと納得させられる感じが選ばれていることが多いものです。
このように、何かを漢字一文字で表すという事を行う機会が稀にあるのですが、就活における面接でもこの様な機会が訪れることがあります。
その質問は「自分を漢字一文字で表すと何ですか?」という質問です。準備をしていないと突然考えて回答するのも難しい質問なのではないでしょうか。
そこで今回は、就活の面接で回答に困らないよう、「自分を漢字一文字で表すと」という質問への回答を例文と共に紹介します。
「自分を漢字一文字で表すと」っていつ聞かれる?
ではこの「自分を漢字一文字で表すと」という質問は、どの様な機会で質問される可能性があるのでしょうか。今までの人生で一度も聞かれたことはない、という方もいらっしゃるかもしれませんので「自分を漢字一文字で表すと」という質問をされる機会を紹介しましょう。
就活の面接で
「自分を漢字一文字で表すと」という質問をされる可能性が最も高いのは就活の面接で質問される機会でしょう。就活の面接マニュアルなどにも、「自分を漢字一文字で表すと」という質問に対する回答例が出ていることがあります。
つまりは、それなりの頻度で質問される機会があるという事ですので、回答を準備しておくことが必要です。なお、就活においては「自分を漢字一文字で表すと」という質問だけでなく、「自分を色に例えると」などのバリエーションで質問されます。
これらの質問に幅広く回答できるように準備しておくことが、就活生には求められますので、しっかり準備しておくようにしましょう。
作文で出されることも
他に「自分を漢字一文字で表すと」という質問が出される機会としては、作文のテーマとして出される機会が想定されます。この場合は、もちろんその漢字を答えるとともに、その一文字を選んだ理由や背景、それに対する思いなどを膨らませる必要があります。
作文でこのテーマが出される場合は、面接よりもその背景などを詳しく語る必要が出てきます。逆に、作文でしっかりと「自分を漢字一文字で表すと」について語ることが出来れば、面接でも苦労することはないでしょう。
自己紹介としても使える
このように「自分を漢字一文字で表すと」という質問に対する回答を用意しておくことは、自分のことを見つめ直し、自分の強み、弱みを分析することに直結します。
その為、「自分を漢字一文字で表すと」という質問の回答をしっかり準備することで自己紹介の内容に厚みを持たせることにも繋がるのです。
直接的に「自分を漢字一文字で表すと」という質問を受ける機会が想定されない方も、他のことに活用できる質問になりますので、この機会に回答を考えてみるのも良いかもしれません。
「自分を漢字一文字で表すと」の意図
「自分を漢字一文字で表すと」という質問は、こう考えると主に就活の面接で聞かれる質問であるということになります。では、就活の面接で「自分を漢字一文字で表すと」という質問をする企業側の意図は何なのでしょうか。
このあと、この質問に対する具体的な回答例を紹介しますが、回答例の前に質問の意図がなんであるかを理解しておくようにしましょう。
意図を理解したうえで具体例を確認していただくことで、自分が質問されたときに何と回答するのかを作文していただくのが良いでしょう。
自己分析の深さを知りたい
「自分を漢字一文字で表すと」の1つめの意図は、自分のことをどれだけ理解しているのかを確認する意図で質問しているということです。
先ほど、この質問の回答を考えることで自分の長所や短所を振り返ることになるという事を紹介しました。これは、性格や思考・行動傾向などをしっかり分析するということですので、その行為をしっかりやれているのかを確認されているという事です。
「自分を漢字一文字で表すと」という質問に対する回答により、自己分析の深度が分かります。まずはそれを確認するための質問であるということです。
客観視できているかを知りたい
「自分を漢字一文字で表すと」という質問の意図2つ目は、深度に加えて回答の客観性を確認するということです。自己分析は時に、非常に甘い採点をつけてしまうことがあります。
長所は長所として。短所は短所として客観的に自分を評価することができているか。その点を確認するという意図が含まれています。
短所を短所として認識していなければ、短所を補うための改善も行われません。つまり、短所が短所のまま残り続けてしまうということになります。そういう人材は成長見込みを低く捉えられてしまうという結果になります。
個性や自身について知りたい
「自分を漢字一文字で表すと」という質問の3つめの意図は、その人の個性を知りたいという意図です。誰しもが人と何らかの違いがあるはずであり、その人固有の特色や能力、才能などを知る材料にしたいと考えてこの質問をしているという事です。
この質問への回答そのものが個性的であるという事も相手の印象に残るかもしれませんし、選んだ一文字の理由などを説明する中で、自分の個性や色を出していくという方法もあります。
「自分を漢字一文字で表すと」という質問の意図4つ目は、自分に自信を持っている人物なのか否かを確認するという意図です。本来的に、自分の全てを漢字一文字で表すということなので、長所だけを表現した一文字では有り得ないのです。
短所の無い人間はいないはずなので、自信がある、もしくは非常に前向きな気持ちを持っている人物であるという事を表現した一文字をチョイスするのが良いでしょう。
「自分を漢字一文字で表すと」の定番回答例文
「自分を漢字一文字で表すと」という質問について考えてみると、就活の面接時の自己紹介にも役立てることができることも分かりました。就活の面接に臨むにあたり、様々な質問に対する回答を作文しておくことも多いでしょう。
自己紹介を考えながら「自分を漢字一文字で表すと」に対する回答を考えるのも良いですし、逆に漢字一文字を考えながら自己紹介を練り上げるでも良いでしょう。
いずれにせよ自己分析は必要ですが、自己紹介にも使えるような「自分を漢字一文字で表すと」という質問の回答例文を紹介しておきますので、参考にしながら自己紹介を考えてみましょう。
楽
「自分を漢字一文字で表すと」の回答例文①は「楽」です。楽(らく)をする、したがる性格だから選んでいるわけではもちろんなく、どんな事柄に対しても楽しいと感じる部分を見つけられる長所を表現した一文字として選んでいるということになります。
ポイントは「どんな事柄に対しても」という部分です。就活の面接で答える場合、当然ながら企業は仕事における「どんな事柄に対しても」同じような気持ちを持ち続けられそうなのかを確認してきます。ここに対する回答例文も作文しておく必要があります。
仕事では楽しい事ばかりではなく、嫌な事をやらなければならないことが多々あります。その様な中でも、自分なりに楽しい部分を見つけて頑張れるような向上心を持った人材を採用したいと考えているのです。
逆に深く考え過ぎてしまう人は、新しい環境に馴染むのに時間がかかることがあります。少々の楽観的な考え方を持っているくらいが、本人も会社も「楽」になれます。うまく作文する必要はありますが、「楽」は就活面接で使いやすい一文字です。
耐
「自分を漢字一文字で表すと」の回答例文②は「耐」です。これはもちろん忍耐の「耐」を表した一文字です。学生時代の運動や生活においても耐えることは多々あったかもしれませんが、仕事になるとより理不尽な事を耐え忍ぶ機会が増えます。
そんな時でも、多少気持ちが落ち込んだとしても耐えきる事が出来るような人を企業としては欲しています。当然ながら耐えきるだけでなく、耐えたうえでしっかりとした対応と成長が望めることが必要なので、その辺りをうまく表現する作文を心がけましょう。
作文の参考になる例文としては、事例を交えつつ、忍耐力が社会人にとって必要な能力であること。その忍耐力を活かし、ミスや失敗をしてしまったとしても挫けることなく反省し、どんどん物事を吸収して成長していく。そんな回答を作文してみましょう。
信
「自分を漢字一文字で表すと」の回答例文③は「信」です。「信」は信頼や信用など、人として、仕事をするうえで最も大切な要素に多く使われている一文字です。その為、大切にしている言葉としての回答としても適しており、自己紹介にも使いやすい一文字です。
自分が嘘をつかないこと、人を信じることができること、これらは簡単なようで非常に難しいことです。社会に出ると、信頼してはいるものの心配もするという事が多いものです。
その心配を少しずつでも取り除いていけると、本当意味で信頼される人間へと成長できるという事を忘れないようにしましょう。
回答を作文する際は、誠実で裏表のない性格で、お客様からの信頼や信用を獲得していきたい、そんな気持ちを前面に出していくのが良いでしょう。
馴
「自分を漢字一文字で表すと」の回答例文④は「馴」です。新しい環境や生活に慣れるのが早いことを表現する一文字として就活の面接で回答する例文です。
新生活におけるストレスを感じることが少なく、就活後に仕事や会社に慣れるのが早い、部署移動などによってまったく新しい仕事に携わる機会があったとしてもすぐに馴染むことができる。そんな印象を与えられるような回答を作文しましょう。
環境に慣れるのが早い人は、周囲の人々とも慣れ親しむのが早い傾向があります。それはつまり、不明点等を気軽に聞くことの出来る環境を作るのも早いという事です。
結果として仕事等の習得が早くなるという好循環が発生しますので、会社も安心して仕事を任せることが出来るということになります。
明
「自分を漢字一文字で表すと」の回答例文⑤は「明」です。自己紹介などでも良く使われる「明るい性格」の「明」を自分を表す漢字として表現しています。明るく朗らかな印象を対面で与えつつ、それをしっかり特徴として伝えることができるのがポイントです。
注意しなければならないのは、就活の面接等では特に緊張してしまい、常日頃は明るく朗らかな笑顔を見せることが出来るのに、面接ではガチガチで明るさを感じさせることが出来ないような場合です。
その時の様子と自分が語る「明」にギャップがあり過ぎると、マニュアル通りに作文してきた回答をただ読み上げているような印象になってしまうので気をつけましょう。
「自分を漢字一文字で表すと」のひねりある回答例文
自己紹介にも活用できる「自分を漢字一文字で表すと」という質問に対する答えですが、先ほど紹介したようなストレートに性格を表現するような漢字一文字を答えるというケースももちろんありますが、少しひねりを加えた回答もあります。
特に就活の面接においては、その30分程度の時間の中でいかに自分をアピールするのかが大事になりますので、自己紹介で伝えきれなかった性格や回答の中でユニークさなども伝えられるとより良い結果が得られる可能性も高まります。
そこでここでは、「自分を漢字一文字で表すと」という質問に対して、自分の性格や信念などを上手に伝えながらも、面接官が興味を持つような回答例文を紹介します。ここではその考え方を学び、自分なりの回答を考えると自己紹介にも厚みを出せます。
麺
「自分を漢字一文字で表すと」のユニークな回答例文①は「麺」です。麺にも色々ありますので、その中でも特に「そばです」や「うどんです」など、より具体的な麺を伝えても良いでしょう。
考えてきた感じもありますし、どの様な麺かによってその特徴は異なります。細く長い「そば」なのか、人生において長くもアリ短くもある社会人人生を太く走り抜けるイメージの「うどん」なのか。
より具体的に考えることで自分の性格、気持ちなどを整理することも出来るので、それまで作文していた自己紹介の文面に付け加えられる要素も増えてくるでしょう。
また「麺」と言われた面接官は、何故「麺」なのかを知りたいとも思うでしょうから、これは一石二鳥と言えます。麺は粉とつなぎのバランスで味も変わります。季節に合わせてこのバランスを変えることで最適な麺が提供される店舗もあります。
その様な柔軟性、そして生き方に対する考え方、素材が密集することを集中力の高さに言い換えることなど、様々なアピールをすることができます。何を言うことにするのかを作文しているだけでも、意外に新しい発見があるかもしれません。
亀
「自分を漢字一文字で表すと」のユニークな回答例文②は「亀」です。この質問に対して動物を回答するのも1つの手段として有り得ます。動物には万人が共通して持っているイメージがありますので、端的に伝わりやすいというメリットがあります。
その中で、例文として紹介する「亀」は、童話「うさぎとかめ」の印象が強い動物です。動きが遅いという事ではなく、着実にゴールに向かって前進していく様、ゆっくりだが慎重で真面目に、そしてやり遂げる能力などをアピールするのに適しています。
似た動物に「すっぽん」がいますが、この回答を答える人も中にはいます。一度食らいついたら離さないという粘り強さをアピールすることもできますし、仮に人に捕まったとしても出汁としても全てを使い尽くせる無駄のなさなどをアピールできます。
水
「自分を漢字一文字で表すと」のユニークな回答例文③は「水」です。水の印象は人それぞれ違いますので、この例文を参考に回答する場合は、より具体的な水のイメージを作文しておくのが良いでしょう。
無くてはならないもの、様々なことに使われていること、全ての生命にとって必要な物であり、更に魚などの生態系の住処になるなど、大きく包み込む力をもっていることなど、とにかくアピールしたいことを作文次第で何とでも伝えることが出来ます
多様性や柔軟性を示すような自己紹介と併せて伝えていくことで、面接官から高い評価を貰えるかもしれません。回答は面接官の想像していなかったようなユーモアを交えて伝えられるとベストでしょう。
「自分を漢字一文字で表すと」の回答の組み立て方
いかがでしたか。ここまでは「自分を漢字一文字で表すと」という質問に対する回答例文をいくつかピックアップしてきましたが、ご自身の性格や考え方をうまく表現している一文字はあったでしょうか。
ここで紹介している例文は、ユニークなものも含めてある程度一般的に使われている物ではありますので、考え方を参考にしながら、自己紹介でアピールしたい部分をより強調できるような一文字を探すようにしましょう。
ではここで、自分なりの漢字一文字を探すための手順について紹介します。先ほどの例文と、これから紹介する手順を照らし合わせながら、自分なりに自分を表現する漢字一文字を是非探索してみましょう。
①どんな部分をアピールしたいか決める
まず最初にすべきことは、自己紹介をしっかりと考えることです。自己紹介を考える中で、自分の長所や短所、そして生き方や仕事に対する気持ちなどを再確認することです。まずは現状認識を適切に行うことから全てが始まります。
一旦自己紹介を考えたら、次に部活動や課外活動などで、自分が頑張ったと思える事柄について掘り下げてみましょう。その中で、どの様な事柄を頑張ったのか。その事柄を頑張れた要因は何だったのか。頑張った結果として何を成し遂げることが出来たのか。
そのように、一つの事柄について「課題・原因仮説・打ち手の発想・打ち手の選択・結果」などをしっかりと分析、構造化することで、自分がどんな時にどんな気持ちで物事を成し遂げることが出来るのかを整理することが出来ます。
②それに当てはまる漢字を探す
その様な工程を経て導き出された自分の長所がアピールポイントになります。このように構造化して整理したアピールポイントは、面接官に掘り下げられてもしっかりと回答できるロジックが成り立っています。
その場で慌てて取り繕うことが無くなるため、自己分析がしっかりできていて、物事を構造化する能力に長けていることのアピール、それに伴う仕事における有能感を感じて貰うことが出来ますので、必ずやっておくようにしましょう。
そして、そのアピールしたいポイントを言い表す漢字を探しておくことがこの質問に対する回答になります。その漢字を選んだ理由についても、自己分析で掘り下げた経験と感情、動きなどを事細かに説明することが出来るので恐れることは何もありません。
③イメージを膨らませる
ただし、この漢字を探す工程で注意しておきたいのが、あまりにストレートに考え過ぎてしまうことです。より具体的にアピールしたいことが決まった状態なので、ひねりの無いある種ありふれた一文字を選んでしまう可能性があるのです。
先ほどユニークな回答例文を紹介しましたが、少しひねりを加えることで、面接官がその回答に興味を持つような、そんな一文字を探し出せると良いでしょう。
そのためには、最大限イメージを膨らませながら考えること。そして、そのイメージを持ったまま日常生活の中で目にするものを考えること。突然のひらめきで良いアイデアが出ることもありますが、難しければ目にしたものの中で考えると良いでしょう。
自分を漢字一文字で表すと何か考えてみよう
就活において質問されるケースのある「自分を漢字一文字で表すと」という質問ですが、他にも「色」や「動物」など、自分を何らかのことで表現することを求める質問をされることがあります。
いずれのケースで考えておくのでも良いですが、いずれにせよ必要な事は深い自己分析であり、それを表現する内容が感じなのか色なのか動物なのかという違いになります。
自己分析をする機会はそう多くはありませんので、学生から社会人になる手前のタイミングで、それまでの自分の思考を振り返ってみるのが良いでしょう。