アイロン台の代用はできる?
アイロンをかける時は、アイロン台を使うのが一般的ではありますが、アイロン台を準備できない時や準備するのが面倒という時、他のもので代用できます。
しかし、アイロンは熱を利用してシワを取ること、時にはスチームや霧吹きなどで水分を補いながら作業することもあり、アイロン台の代用として何でも使うことができる、というわけではありません。では、続いてアイロン台の代用として使用できる条件について説明します。
アイロン台の代用できる条件
アイロンは衣類のシワをきれいに伸ばすための道具であり、素材に応じて200度ほどの高温で使用することがあり、それでも取れない頑固なシワがついている時には、スチームや霧吹きで湿らせてからアイロンがけをすることもあります。
これらの特性から、アイロン台の代用として必要な条件として、耐熱性、耐水性などが求められることがわかります。続いて、アイロン台の代用品として必要な条件について詳しく説明します。
① 平らなこと
アイロン台の代用アイテムとして必要な条件の一つ目は、「平らなこと」です。そもそもアイロンは、衣類のシワを取るための作業であるため、アイロン台の代用となるものに凹凸があっては、生地に新たなシワを作ってしまい、きれいに仕上がりません。
そのため、アイロン台の代用としてはテーブルのように、なるべく面積が広く、平らで、できれば水平に近いものだと作業がしやすく、便利です。
シワが寄りにくい面
アイロン台の代用品として必要な条件にテーブルのように平らであることを説明しましたが、アイロン台となるものの表面に、シワが寄りにくいことも大切な条件です。
アイロンをかける時、生地の上から圧力をかけたり、生地を引っ張りながらアイロンをかけたりすることがあります。
その時に、アイロン台の代用品の表面にシワが寄ってしまうと、衣類のシワが取りたいのに、アイロン台のシワが原因で、衣類に新たなシワができてしまいます。
そうなっては困るので、アイロン台の代用品は、テーブルのように平らで、かつ表面にシワが寄りにくいものを選びましょう。
②熱に強いこと
アイロン台の代用として必要な条件の二つ目は「熱に強いこと」です。綿や麻などのシワが取れにくい素材には高温でアイロンをかけます。アイロンの高温の温度帯は180~200度であるため、アイロン台の代用品には耐熱性が求められます。
ただし、アイロン台の代用品が熱に強い素材であっても、金属素材だと、万が一作業中に触れてしまうと、やけどをする恐れがあるため、注意が必要です。
熱で溶けないアイテム
アイロンは、高温で使用する場合は180~200度となるため、アイロン台の代用品となるアイテムが熱に弱い素材だと溶けてしまう可能性があります。
万が一、アイロン台の代用品が熱で溶けてしまうと、溶けてしまったものが衣類にこびれ付き、取れなくなってしまいますので、熱で溶けにくい素材のアイテムを選ぶよう注意しましょう。
アイロン台の代用アイテム4選
アイロン台の代用アイテムといっても、改めてお店で探したり、購入しないと手に入らないとなってしまうと、急を要する時にとても困ります。ここでは、家庭にある身近なもので、アイロン台の代用となるアイテムを4つ紹介します。
①ベッド
アイロン台の代用として使えるアイテムの一つ目は、ベッドです。ベッドであればテーブルのように平らで広い面であり、アイロンがけがしやすいため、アイロン台の代用としてピッタリです。しかも、既に設置済みなので、アイロン台を準備する手間がなく便利です。
ただし、布団やシーツ、カバーなどの素材によっては、高温でアイロンがけをしてしまうと素材が溶けたり、傷んだりしてしまうため、注意が必要です。
アイロン台として代用する前に、必ず綿あるいは麻素材などの高温にも耐えうる素材であることを確認してから、アイロンがけをしましょう。もし、布団の素材が耐熱性でない場合は、綿製のバスタオルをベッドの上に敷いてから使用しましょう。
また、アイロンがけをする時、ベッドのマットレスは硬めの方が安定し、アイロンがけがしやすいため、おすすめです。
②新聞紙
アイロン台の代用アイテム二つ目は、新聞紙です。新聞紙をアイロン台の代用品として使う場合は、テーブルのような、平らなところに敷いて使いましょう。
また、新聞紙は厚みのある朝刊1日分以上用意しましょう。なぜなら、わずか数枚でアイロン台として使用すると、新聞紙自体に問題はなくても、新聞紙の下になっているテーブルなどが熱で傷んだりしてしまうからです。
また、新聞紙のインクが衣類に移ってしまう可能性があるので、新聞紙をアイロン台の代用として使う時は、新聞紙の上に使い古しのワイシャツを敷いたり、アイロンがけでスチーム機能や霧吹きなどを使わないなどの注意点に気をつけましょう。
③バスタオル
アイロン台の代用品アイテム三つ目は、バスタオルです。ほとんどのバスタオルは綿100%ですが、最近は化繊が入っているものもありますので、耐熱性の高い綿100%のものを選びましょう。
また、アイロン台の代用として使う場合は、なるべく厚手のバスタオルを半分に折るか、2枚ほど重ね、熱が下に伝わりにくい厚さに調整してから、テーブルのような平らな場所に敷いて使いましょう。
④座布団
アイロン台に代用できるアイテムの四つ目は、座布団です。座布団カバーの素材、出来れば中身に使われているクッション素材も、植物由来で耐熱性に優れたものを使用するように注意しましょう。
なぜなら、座布団の素材が化繊の入った合成繊維だった場合、表面が熱で溶けたり、傷んだりしてしまう可能性があるからです。
また、座布団のクッション性が高く、ふわふわしすぎてアイロンがけしずらい場合は、上からバスタオルをかけるなどの工夫をすると、扱いやすくなります。
アイロン台を代用品でするときの注意点
アイロン台の代用となるものを紹介してきましたが、代用品はあくまで一時しのぎのようなものでもあるため、専用のアイロン台と比べると耐久性の面でも難点があります。
しかし、扱い方を工夫することで、ぐっと使いやすくなり、また必要な耐久性を兼ね備えることもできます。ここからは、アイロン台の代用品を使用する時の注意点について詳しく説明します。
紙素材はボロボロになりやすい
アイロン台の代用品として紹介した新聞紙などの紙類は、耐熱性が強く、重ねると熱が下に伝わりやすい利点がある反面、耐久性が弱く、あっという間にボロボロになってしまいます。
もし、アイロン台の代用としている素材がボロボロになってしまい、アイロン台の表面に凹凸ができると、衣類に新たなシワを作ってしまい、綺麗にアイロンがけ出来なくなってしまいます。
そのため、紙素材をアイロン台の代用として使うのは、あくまでその場しのぎの方法と考え、1回きりの使い捨てとする前提で使用しましょう。
熱が伝わっていないか確認する
アイロン台の代用として使う素材自体が、熱に強い素材であっても、さらに下の土台部分の耐熱性が弱い場合があります。そのため、アイロンをかけ始めて、なるべく早い段階でアイロン台の代用品の下にある土台部分に熱が伝わっていないか確認しましょう。
テーブルが焦げないように注意
アイロン台の代用品の土台部分として、テーブルを用いると使い勝手が良いため、アイロン台の代用品の土台部分としてテーブルを使う方がとても多いです。
しかし、テーブルは100%木製の物だけではなく、耐久性を高めるために表面がコーティングされているものもあります。万が一、コーティングの素材が熱に弱いものだと、アイロンの熱に耐えきれず焦げ付いたり、溶けてしまうことがあります。
そのため、アイロン台の代用品から土台のテーブルに高熱が伝わっている場合は、代用品としている物をもう少し重ねて厚みを出し、熱が伝わりにくくなるように対処をしましょう。
代用アイロン台でも綺麗にかけるコツ!
アイロンがけをアイロン台の代用品で行う場合、本当に衣服に綺麗にアイロンがけすることができるか不安になります。ここからは、アイロン台を代用品にした場合でも、綺麗にアイロンがけをすることができるコツについて紹介します。
①生地を少し湿らせる
一つ目のコツは、生地を少し湿らせることです。生地が湿っている状態でアイロンをかけた方が、生地が完全に乾燥している状態でアイロンがけするよりも、グンとシワが取れやすくなります。ここでのポイントは、少し湿らせることですので、濡らしすぎには気をつけましょう。
②袖などの細かいパーツから
二つ目のコツは、袖などの細かいパーツからアイロンがけをすることです。なぜなら、面積が広い面から先にアイロンがけをしてしまうと、後から細かいパーツをアイロンがけする時に、せっかくシワが綺麗に取れた面に、新たなシワを作ってしまう可能性があるからです。
③引っ張りながらかける
三つ目のコツは、引っ張りながらアイロンをかけることです。特に繊細な形をしているパーツは、引っ張りながらアイロンがけすると、形を整えながらシワを取ることができます。
また、広い面をアイロンがけする場合も、上から圧力をかけながらアイロンがけすることと、生地を引っ張りながらアイロンがけすることを併用すると、素早く綺麗に衣類のシワを取ることができます。
アイロン台がなくても代用品で!
アイロンをかけたいのにアイロン台がない場合でも、アイロン台は他のもので代用できます。ただし、アイロンの特性上、耐熱性や耐水性があるものを代用品として用いることが必要です。
ちなみに代用品として利用できるものは、ベッド、新聞紙、バスタオル、座布団などです。これらを代用品として使う時の注意点は、熱が下に通りにくい厚さにすること、代用品として布製品を用いる場合は、生地の素材が綿100%のものを選ぶことなどです。
また、アイロンを効率よくかけられる順番を意識し、さらにスチームや霧吹きを活用することで、アイロン台に代用品を用いても綺麗にアイロンをかけることができます。もしアイロン台がない場合でもアイロンがけをあきらめず、代用品でチャレンジしてみてください。