DIYでベンチを作る方法が知りたい!
ベンチは大きな家具なので難しそうなイメージがあるかもしれませんが、座面と脚に背もたれや肘置きを付けるなど構造がシンプルです。そのため、ベンチはDIY初心者の方でも簡単に作ることができおすすめです。
DIYでベンチを作る方法が知りたいという方のために、この記事では木製・カラボ・パイプベンチの作り方やおすすめアイデア、DIYベンチの注意点やメンテナンス方法などについてご紹介します。DIYでベンチを作る時に役立ててください。
初心者におすすめのDIYベンチの魅力
「ベンチ」は、DIYするのが難しそうというイメージが強いかもしれません。しかし、簡単な構造のため、シンプルなデザインであればDIY初心者の方でも問題ありません。DIYベンチにはいくつかの魅力があるので、詳しくご紹介します。
簡単に作れて満足度が高い
先ほど少し触れたように、DIYベンチは初心者の方でも簡単に作ることができます。シンプルなベンチなら、脚と座面があればOKです。板を組み合わせるだけなので、簡単にDIYベンチを完成させることができます。
ビスを使わない木工用ボンドで固定する方法や、木材をカットしてくれるサービスなどを活用することができるので、工具に慣れていない方や不器用さんでも問題ありません。
DIY初心者の方は大きなものを作ることに抵抗があるかもしれませんが、ベンチは簡単に作ることができる部類なので、完成した時は満足度が高く充実感を得ることができるでしょう。
DIYがブームになっていることもあり、ホームセンターに行けば材料や道具を手軽に購入することができます。また、木材をカットしてくれるサービスや道具をレンタルしてくれるサービス、塗料を少量ずつ購入でき作業もできるスペースを設けている店舗など数多くあります。
自分好みのデザインにできる
自分好みのデザインが見つからなければ作っちゃおう!という言葉はよく聞くフレーズでしょう。ベンチも例外ではなく、イメージするベンチがなければDIYすればよいのです。
もちろん、家具やさんで販売されているような本格的なベンチは難しいでしょうが、シンプルなデザインであればDIY初心者の方でも作ることができます。
庭のインテリアにも使える
ベンチは人間が座る家具というイメージが強いかもしれませんが、さまざまな使い方があります。庭のインテリアとして使う方法もおすすめです。
庭の一角にベンチを置くスペースを作れば、立体的なスペースを作ることができます。木製のガーデニング雑貨は人気があり、鉢植えを飾るミニベンチをDIYする方も多いです。
庭のイメージに合わせたカラーや鉢植えを飾るサイズ、ガーデニングの道具をおしゃれに収納できるデザインなど、アイデア次第ですべてにおいて自由に決めることができます。
ソファの代わりとしても
室内で使うソファの代わりとして使えることも、DIYベンチの魅力のひとつです。既製品のソファでは、自分好みのデザインがなかったり、ぴったりサイズがなかったりと、どこかを妥協しなければ行けないこともあります。
しかし、DIYベンチであれば、背もたれや肘置きも取り付けることができ、自由なサイズで作ることができます。ウレタンクッションやベンチシートなどを乗せれば、座り心地抜群のDIYベンチの完成です。
DIYベンチ作成の流れ
DIYベンチの作り方をご紹介する前に、まずはどのような作業工程があるのか、作成の流れについて解説します。DIYベンチの作成の流れを把握しておくことで、DIY初心者の方でも簡単にイメージすることができるでしょう。
デザイン・材料を考える
DIYベンチを1から作る時は、まずデザインを考える必要があります。DIYベンチをどのように使いたいのか、用途によりデザインは変わってくるでしょう。
例えば、シンプルな座面だけのベンチ、背もたれと肘置き付きのくつろげるベンチ、観葉植物を飾るミニベンチ、収納スペース兼用のローラー付き移動式ベンチ、ダイニングテーブルと組合せて使う室内ベンチ、持ち運びに便利な折りたたみ式ベンチなどです。
また、板だけで作る木製ベンチやパイプを取り入れたベンチなど、何で作るのか材料も決める必要があります。さらに、カラー塗料を塗るのか、ダメージ加工を取り入れるのか、ニスを塗るのかなど、仕上げの塗料についても考えましょう。
設計図を描く
DIYベンチのデザインと材料を考えたら、次に設計図を描きます。頭で考えたベンチを図にすることで、視覚的に雰囲気を掴みイメージしやすくなります。
正面と横から見た図を書くことで、必要な材料や長さなどが明確になります。正確なメモリで描く必要はないので、寸法だけでも分かる設計図を描きましょう。
DIY初心者の方は、DIYで人気の2×4の木材をメインに使うと簡単にベンチを作ることができます。2×4材とは木材のサイズを表しており、ツーバイフォーと呼びます。断面の厚さが2インチ×幅が4インチにカットされたサイズの木材のことです。
他に、1×4材(ワンバイフォー)や4×4材(フォーバイフォー)などもあります。1フィートは2.54センチメートルですが、実寸では長さが短くなっています。これは、木材を乾燥させる工程で縮むためで、2×4材の実寸は38ミリ×89ミリになります。
材料を集める
設計図を描き終えたら、必要な材料を購入しましょう。木製ベンチをDIYする場合は、木材が必須アイテムです。DIY初心者の方は、木材をカットしてくれるサービスがあるホームセンターでの購入をおすすめします。
木材は種類が豊富なため、迷う方も多いでしょう。おすすめの木材は、加工しやすく塗装すれば屋外でも長持ちする「SPF材」です。
木材を組み立てる時の必須アイテムがビスや金具です。こちらも種類が豊富なので、使用する木材にあう種類を選びましょう。分からない場合は、店員さんに聞くとおすすめを教えてくれます。
木材でDIYしたベンチはそのまま使うこともできますが、部屋のイメージに合わせて塗装をすると統一感が生まれます。また、屋外に置く時は紫外線や腐敗などの対策が必要になります。室内でも日当たりが良い場所では色あせ、湿気の多い場所では腐ることもあります。
防腐塗料には、水性と油性、造膜タイプと浸透タイプがあります。水性塗料はにおいがなく簡単に扱え、人体への影響が少なく室内でも使用できますが、気温が低い場所では乾きが遅いです。油性は乾きやすく一度塗りでも光沢がありきれいに仕上がりますが、シンナー臭いです。
造膜タイプは木材の表面に膜を作るので、耐久性や撥水性に優れていますが、塗料の膜が割れたり膨張する可能性があります。
浸透タイプは塗料が木材の内部まで浸透するため、木目の表情を残すことができ、割れたり膨張することもありません。簡単に使用することができるので、DIY初心者の方にもおすすめです。ただし、水分や湿気などを吸収しやすく乾燥に弱いため、定期的に塗り替える必要があります。
材木に塗料を塗る前に、紙やすりや電動サンダーで表面をきれいにしましょう。怪我の防止や塗料の仕上がりに影響があります。やすりは番号が振ってあり、数字が小さいほど表面が荒くよく削れます。
DIYベンチでは、空研ぎペーパーの80番、150番、240番の順番に使い、最後に400番で磨ききれいに仕上げます。
材木を自分でカットする場合は、のこぎりやのこぎりガイド、メジャー、さしがね、スコヤなども必要になります。
DIYベンチはネジ打ちをする場所が多いので、インパクトドライバーがあると便利です。DIYコーナーが充実しているホームセンターでは、インパクトドライバーをレンタルしているホームセンターもあります。
新品でインパクトドライバーを購入する場合はそれなりに価格が高いので、今後使用するか分からない場合は、無料やレンタルスペースを賢く活用することをおすすめします。
組み立てる
DIYベンチに必要な材料と道具を揃えたら、設計図にしたがい組み立てていきます。組み立てが終わったら、紙やすりなどでしっかり磨き、ささくれやカット面などをきれいに仕上げます。細かい粉を落とすために1度水で濡らし、汚れを拭き取ります。乾いたら、塗料を塗り完成です。
塗料を2度塗りする場合は、1度塗ったあとで180番を使い表面を滑らかにしましょう。仕上がりがよりきれいになります。
DIYベンチの作り方
DIYベンチの作成の流れを把握し材料と道具を揃えたら、作業に取り掛かりましょう。DIYベンチの作り方はデザインによっても変わってきますが、基本は脚と座面です。
この記事では、DIY初心者の方にもおすすめな簡単な作り方を紹介します。定番の木製ベンチの作り方、カラーボックスを使用する作り方、パイプを使用する作り方について、詳しくご紹介します。
木製ベンチの作り方
DIYベンチといえば、木製ベンチが一般的でしょう。まずは、木材を使用する木製ベンチの作り方をご紹介します。木製ベンチにもデザインはたくさんありますが、DIY初心者の方でも簡単な「2×4材だけのDIYベンチ」を取り上げます。
木材を木工用ボンドで固定するだけなので、ねじ留めの必要がなく簡単です。固定するためにクランプという道具が必要になりますが、100均でも購入することができます。
2×4材6フィート1本を座面1本と脚2本にカットするので、木材を無駄なく使うことができます。完成サイズは、幅1200mm×高さ400mmです。
材料
2×4材だけのDIYベンチに必要な材料は、2×4材6フィート(1820mm)7本、木工用ボンド、クランプ3本以上、塗料、刷毛、紙やすりです。2×4材は、1200mm×3本、1020mm×4本、400mm×8本、310mm×6本にカットします。
木材を購入する時に、カットサービスを活用しましょう。持ち運びが便利になり、がたつきがなく仕上がりがきれいになります。
作り方・手順
2×4材だけのDIYベンチの作り方・手順についてご紹介します。まず、仮置きしてみましょう。2×4材の2インチの面が上になるように、手前から1020mm、1200mm、1020mmの順に床に並べていきます。7本で座面ができます。
次に、脚を付けていきます。1020mmの木材の両端に400mmの木材を縦に置き、隙間に310mmをはめ込み2×4材だけのDIYベンチの完成です。完成品がイメージ出来たら、木工用ボンドで接着していきましょう。
座面の接地面に木工用ボンドを波のように塗り、2本をクランプで固定します。同じように、木工用ボンドを塗り、クランプで固定するを繰り返します。脚の部分も、隣同士接着しながら、座面との接着面にも木工用ボンドを塗り固定していきます。
木工用ボンドは、速乾タイプを使用すると時短になります。固定のために1時間程度放置しますが、最強強度で完成させるためには1日以上固定する必要があります。そのため、クランプが多いほど完成までの時間を短縮することができます。
紙やすりや電動サンダーなどで表面と底面もすべて滑らかに仕上げ、水洗いなどをして細かい汚れをすべて取り除きましょう。お好みで塗料を塗り完成です。
カラボベンチの作り方
次に、カラーボックスを使用するベンチの作り方をご紹介します。作り方は簡単で、カラーボックスを横にして置き、上に天板を取り付けるだけです。
ボックスに扉を取り付ければ、隠す収納スペースとして活用することができます。天板の上にウレタンクッションやベンチシートなどを乗せれば、座り心地もアップします。
また、カラーボックスの背面が下になるように横に置き、ボックスサイズにぴったりなはめ込み式の板を乗せるベンチの作り方もあります。
パイプを使った作り方
最後に、パイプを使ったベンチの作り方です。パイプをベンチの骨組みに使うことで、座面に板を取り付けるだけで簡単に作ることができます。もちろん、背もたれを付けることもできます。
シンプルな4本脚やおしゃれなハの字だけでなく、角パイプを天板に取り付けるだけでベンチを作ることもできます。興味のある方は検索してみてください。
DIYベンチのアイデア集
DIYベンチはさまざまな作り方があります。使う材料も決まりはないので、もちろん木製ベンチ以外も作ることができます。DIY初心者におすすめの既製品をリメイクするアイデアやキットを活用するアイデア、折りたためるアイデアなどについてご紹介します。
既存品をリメイクする
DIYベンチは、既製品をリメイクするアイデアがあります。デザインは好みだけどカラーがイマイチな場合は、自分でペイントしたり、リメイクシートなどを使い、見た目を変えることができます。
既製品をリメイクするアイデアは、ベンチ以外の家具でもベンチをDIYすることができます。たとえば、既製品のテーブルの脚を取り換える、1人用の折りたたみチェアを2脚つなげる、カラーボックスを横置きにして板で補強する、すのこベッドに脚をつけるなどのアイデアがあります。
既製品をリメイクするDIYベンチのアイデアは、1からデザインをして材料を揃えて組み立てるより簡単です。そのため、DIY初心者の方や苦手な方だけでなく、愛着があり捨てられない古い家具を持っていたり趣味と違うベンチをもらって困っている方にもおすすめです。
既製品をリメイクしてDIYしたベンチには、収納スペースや小物ケースなどを付けたすなどして、より使いやすさを追求するのもおすすめです。
背もたれを付ける
ソファのようにDIYベンチに背もたれや肘置きを付けるアイデアは、くつろぎ用としておすすめです。作り方も簡単で、後ろの脚を長めにし、横板を取り付ければ背もたれの完成です。肘置きは、少し斜めに傾斜を付けると使いやすいです。
背もたれの高さや肘置きの幅、形などは自由にデザインすることができるので、くつろげるベンチや鉢植えを飾り庭に置くベンチをDIYしたい方などにおすすめです。
収納に特化したベンチ
ベンチも収納スペースも欲しい!という方には、収納に特化した木製ベンチアイデアがおすすめです。座面の下に収納スペースを作っておけば、見せたくないものを賢く収納することができます。座った状態で収納したものを取り出す場合は、キャスター付きの引き出しがおすすめです。
バルコニーにピッタリなベンチ
バルコニーでくつろぐときに便利なベンチも簡単にDIYすることができます。ちょうどよいサイズが見つけられないという方におすすめのアイデアです。座面と脚があればOKなので、シンプルなデザインで十分です。DIYベンチであれば、幅や高さ、カラーも自由です。
車輪を付けてオシャレに
自慢の庭におしゃれなベンチを置きたい!という方には、車輪を付けるアイデアがおすすめです。大きな車輪を付ければ、ベンチの脚と肘置きの両方の役割を果たすことができます。もちろん、背もたれを付けることもできます。
折りたためるようにする
アウトドアやピクニックなど、必要な時だけ使いたい!持ち運びたい!という方には、折りたためるベンチアイデアがおすすめです。脚をクロスさせ布などで座面を作るだけと簡単です。1人用の持ち運びチェアを参考にするとよいでしょう。
ミニベンチにする
室内でも屋外でも使えるミニベンチにするアイデアは、鉢植えやメガネなど小物類を飾る時にもおすすめです。置いてあるだけでも可愛いので、インテリアとしても人気です。
いきなり大きなサイズのベンチをDIYすることに不安な方は、まずはミニベンチを作ってみてもよいでしょう。人間が座るわけではないので、少し傾いてしまっても愛嬌です。塗料の練習にもなるのでおすすめです。
キットを活用する
簡単に作れて満足度が高いDIYベンチですが、やはり自分で1からデザインを考えて材料を用意してとという作業を面倒に感じる方もいるでしょう。また、不器用やDIY初心者だからと、組立に自信がないという方もいるでしょう。
そのような方には、DIYベンチのキットを使うアイデアをおすすめします。DIYベンチのキットは、組み立てるだけの木製タイプや、ベンチの脚とビスだけがセットになったタイプなどがあります。
DIYベンチのキットを使ったとしても、長さやカラーなどオリジナル感を演出することができ、DIYには変わりありません。もちろん、組み立てるだけでもOKです。自分の苦手な部分は既製品のキットに頼り、上手に活用してはいかがでしょうか。
DIYベンチの注意点やメンテナンス法
最後に、ベンチを作る時の注意点と作ったあとのメンテナンス方法についてご紹介します。DIYベンチを安全に長く大切に使うためには、作る時だけでなく作ったあともお手入れするなど注意と管理が必要です。
作成時の注意点
ベンチをDIYする時は、安全に使えるかを注意する必要があります。座った時に傾いたりガタついたりしないか、ボンドやビスなどがしっかり固定されていないか、木材にささくれが残っていないかなど、安全面に注意しましょう。また、折りたたみタイプのDIYベンチは、強度も確認しておきましょう。
お手入れの方法
木製のDIYベンチは、木材が腐ることで壊れやすくなります。特に、屋外で木製ベンチを使用する時は、紫外線や雨、雪などの影響を受けやすいです。木製ベンチを長持ちさせるためには、防腐塗料を塗りましょう。
ただし、防腐塗料は半永久的な効果はなく、塗り直しが必要になります。塗りなおす回数は防腐塗料の種類により違いがあるので、しっかり確認して行いましょう。
DIYでベンチを作ってみんなでくつろごう
DIYベンチは自分好みのデザインに作ることができるほか、庭のインテリアやソファなど幅広い使い方ができます。簡単に作れて作った時の満足度が高いため、DIY初心者の方にもおすすめです。DIYでベンチを作り、家族や同居人などみんなでくつろげるスペースにしましょう。