ウールを洗濯する方法！自宅洗いで型崩れや縮むのを防ぐポイントを伝授！

冬だけではなく春や秋にもウールのセーターなどを着る人はかなり多いですが、自宅でウールを洗濯すると縮むのが怖くてクリーニングに出す人は少なくありません。

ですが実はウールは自宅で洗濯しても縮むことはなく、型崩れなどを防ぐこともできます。要はウールの洗濯の仕方をちゃんと知っていれば自宅でウールを洗濯することができるということです。

自宅での手洗いや洗濯機を使ったウールの洗濯方法や、ウールが洗濯によって縮むのを防いだり型崩れしないためのポイントなどについて詳しくご紹介していきます。

それではまず、ウールが縮む原因について知っておきましょう。自宅で洗濯をするとウールのセーターなどが縮んでしまい、大人用のセーターが子供用ぐらいのサイズに縮むことがありますが、これには原因がいくつかあります。

ウールが縮む原因をちゃんと理解してそうならないよう予防すれば、ウールを自宅できれいに洗濯することは可能で、わざわざクリーニングに出す必要はなくなります。ウールが縮む原因とはどのようなことなのかについてご紹介しましょう。

ウールが縮む原因としてまず挙げられるのは、ウールは水を含むとセレーション・スケールが逆立つということです。ウールは羊毛からできているため、人間の髪の毛と同じようにキューティクルがあります。

ウールのキューティクルのことをセレーションもしくはスケールと呼び、水を含むことによってウールのキューティクルが逆立ち、絡み合ってしまうためウールが縮むことになります。

髪の毛を洗った後そのままにしておくと髪の毛同士が絡み合って髪が傷んでしまいますが、ウールのキューティクルも同じだということです。

ウールが縮む原因には他に、熱によりセレーション・スケールが逆立つということも挙げられます。羊の体温は人間よりやや高めの39度ぐらいですが、ウールはこの温度を超えるとスケールが逆立ってしまいます。

こうなると水を含んだ時と同じように逆立った羊毛同士が絡み合って、ウールが縮むことになります。高温のアイロンをかけるとウールのセーターなどが縮むのはこれが原因です。

ウールが縮む原因として他に挙げられるのは、擦れることによって固まることです。ウールを手洗いしたり洗濯機で洗濯したりした場合、ウールが擦れてしまってだんだん固くなっていきますが、これはフェルトと同じです。

フェルト生地も擦りあわせると固まっていきますが、ウールのセーターなども洗濯機などで洗濯すると擦れあって固まってしまいます。

フェルト手芸の人形などは「フェルトは擦れると固まる」という性質を利用していますが、ウールを洗濯しても同じようなことになるということです。

それでは次に、ウールを自宅で洗濯する前に確認しておかなければならないことをご紹介します。ウールは確かに自宅で洗濯することができますが、洗濯する前にしっかりと確認しておかなければならないことがいくつかあります。

その確認をすっとばしてしまうと、ちゃんと自宅で洗濯できるはずのウールが縮んでしまったりしますので、これからご紹介する点をきちんと確認しましょう。

ウールを自宅で洗濯する前の確認としてまず大切なのは、洗濯表示の確認です。ウールのセーターなどの内側にはタグがついていますが、ここに洗濯表示があります。

タライに水が入っているマークなら水で洗濯できるというマークで、そこに手が描かれていると手洗いで洗濯するというマークです。タライに水のマークに×印がついていると、水で洗濯はできないのでドライクリーニングするというマークです。

つまり自宅で洗濯できるウールには、水で洗濯できるマークがついているということなので、まずは洗濯表示のマークを確認しましょう。

ウールを自宅で洗濯する前の確認として他に大切なのは、色落ちの確認です。ウールを洗うための洗剤というものがありますので、洗濯したいウールの目立ちにくい部分(脇の下など)に洗剤を一滴落として5分ほど放置します。

その後綿棒でこすってみて色が綿棒に移るようなら、そのウールは色落ちする可能性が非常に高いので、自宅で洗濯せずにクリーニングに出す必要があります。

それではいよいよ、ウールを自宅で洗濯する方法についてご紹介していきます。まずは手洗いでウールを自宅で洗濯する方法です。

ウールを自宅で上手に洗濯している人の多くは洗濯機ではなく手洗いをしている場合が多いです。手洗いは面倒ではありますが、ウール以外の衣類であっても生地が傷みにくいためおすすめの洗い方になります。

ウールを自宅で手洗いするにはどのようなものを準備してどのような洗い方をしなければならないのか、手洗いでウールを自宅で洗濯する方法についてご紹介しましょう。

手洗いでウールを自宅で洗濯する際に用意するものは、中性洗剤と柔軟剤と洗面器もしくはタライ、そして30度から35度と人肌よりやや温度の低いぬるま湯です。

先にもご紹介したようにウールは羊の体温である39度以上の熱を加えると縮みますので、絶対に熱いお湯を使わないようにしましょう。また30度を切ると体から出た皮脂などによる汚れが取れないので、30度を切らないようにしましょう。

手洗いでウールを自宅で洗濯する時の洗い方ですが、用意した洗面器にぬるま湯と中性洗剤(ぬるま湯の40分の1ぐらいの量)を入れ、そこにウールのセーターなどを入れて手の平で押すようにして洗います。

ウールが洗えたら洗面器の水を何回か入れ替えてすすぎますが、すすぎの時も同じように押し洗いして、最後に柔軟剤で仕上げましょう。洗濯が終わったらタオルで挟むなどして水分をあらかた取ってから干します。

手洗いでウールを自宅で洗濯する際に部分的な汚れがある場合には汚れている箇所だけ部分洗いすることをおすすめします。セーターなどは襟まわりや袖口に皮脂汚れがついていることがありますが、こういう場合は全体を洗濯する前に部分洗いしましょう。

ウールのセーターなどの部分洗いをする場合には、全体的に洗う前に汚れている箇所にだけ中性洗剤をつけて指で優しく押し洗いをします。特に淡い色のセーターなどは襟元や袖口などの汚れが良く目立つので、汚れが落ちるまで押し洗いしましょう。

次に洗濯機でウールを自宅で洗濯する方法についてご紹介します。ウールを自宅で洗濯する場合手洗いしなければならないということはなく、洗濯機で洗濯する洗い方でもOKです。

ウールは優しく手洗いが基本ですが、時間がなければ洗濯機で洗濯しても構いません。ウールを自宅で洗濯機を使って洗濯する際にはどのようなものを準備してどのように洗濯すれば良いのかについてもご紹介しましょう。

洗濯機でウールを自宅で洗濯する際に必要な物は、衣類を入れる洗濯用ネットと中性洗剤です。手洗いではないので洗面器は必要ありませんが、洗濯機で洗濯する際にも部分汚れがあれば先に洗面器で部分汚れを落としておきましょう。

洗濯機でウールを自宅で洗濯する際の洗い方と手順は、洗濯ネットにウールを入れて「ドライコース」もしくは「おしゃれ着コース」で洗濯します。全自動洗濯機ではなく二層式の洗濯機の場合は「ソフト」を選んで洗濯しましょう。

それでは次は、ウールの型崩れを防ぐ干し方をご紹介します。折角丁寧に手洗いしても、干し方が間違っていると型崩れを起こしてしまい、着られなくなるほどひどい仕上がりになることもあります。

ウールのセーターなどは干し方を間違うと型崩れを起こしやすいので、型崩れを防いで綺麗な仕上がりになる干し方で干しましょう。

ウールの型崩れを防ぐ干し方は、平らな所に洗濯物を置く「平干し」です。ウールを洗濯して脱水したら、平らな台などの上で平干しにすると型崩れを起こさずウールを干すことができます。

平干し用のネットなども販売されていますので、そちらを使うと良いでしょう。ウールはハンガーにかけると肩から下が伸びてしまうので、ハンガーにかけて干さないよう注意しましょう。

ウールを自宅で洗濯する方法についてご紹介してきましたが、如何でしたか？ウールを自宅で洗濯する方法は意外に簡単なので、ウールを自宅で洗濯して大切なセーターなどを型崩れさせることなく長く愛用しましょう。