結婚式の内祝いのお礼状の書き方
結婚式などお祝い事があった時に、お祝いを頂くことがあります。このお祝いを頂き、お返しをすることを「内祝い」と言い〔うちいわい〕と読みます。
結婚内祝いとは、本来は、結婚式や披露宴をしない場合や結婚式や披露宴に欠席した人、または結婚すること、結婚したことを知らなかった人に結婚したことを報告するための手紙やお礼状を贈ることです。
現代では、お祝いを頂いた人に対して内祝いとし、お返しで手紙やお礼状を贈ることが多いです。また、結婚式で内祝いを渡す場合には、結婚式の前後でお渡しする「引き出物」を贈ることが多いです。
この内祝いの手紙やお礼状は、結婚式や披露宴などに出席でも欠席でも関係なくお祝いを頂いた人全てに書きます。ですが、友人だけではなく年上の人や上司、親戚など幅広い人に内祝いの手紙やお礼状を書かなくてはいけません。
人に合わせて、内祝いの手紙やお礼状を書く時には、書き方やマナーがあります。ただ手紙やお礼状を書くのではなく、結婚の内祝いの手紙やお礼状には、入れておくと良い内容があります。
では、結婚の内祝いの手紙やお礼状に、どのような内容を入れておいた方が良いのか紹介するので覚えておきましょう。また、わかりやすいように結婚の内祝いの手紙やお礼状の書き方、解説を交えながらの例文も紹介します。
内祝いのお礼状の手紙に入れたい内容
結婚の内祝いの手紙やお礼状で入れておきたい内容で大切なのは、お祝いをしてくれた人に対して、お礼の言葉を入れることです。まずは、お礼が必ず必要で忘れてはいけません。
その他にも、結婚し新しい生活になることへの抱負、お祝いで頂いたものを使っているという現状報告、今後もお付き合いをお願いする挨拶を入れます。最後に、夫婦の名前と住所や連絡先を入れることも覚えておきましょう。
内祝いのお礼状を書く時に、紹介したような内容だけを書くのでは形だけのお礼状になります。感謝の気持ちを伝えるためには、これらの内祝いのお礼状で入れておきたい内容に、プラスして言葉を増やすと自分たちらしい内祝いのお礼状になります。
手紙例文①
基本的なお礼状を書く場合には、まず「過ごしやすい季節となりました」と季節に合った季語から書きます。
「今度ともご指導くださいますようお願い申し上げます」と今後もお付き合いをお願いする挨拶を入れます。「○○様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます」というように、最後を締めると良いです。
そして、「この度は私どもの結婚に際しまして心のこもったお祝いをいただきありがとうございました」と感謝の気持ち、次に「頂きましたコーヒーカップは早速使わせていただきます」と頂いたものを使うということを書きます。
手紙例文②
目上の人などにお礼状を書く場合、「○○様におかれましてはご清祥のこととお喜び申し上げます」と相手の名前を入れると丁寧です。
そして、「私どもの結婚に際しお祝いを賜り誠にありがとうございました」とお礼文を書きます。「心ばかりの品をお贈りさせていただきます」丁寧な言葉で品物を贈ることを伝え「新しい環境にも落ち着き新しい生活にも慣れ始めました」と現在の状態を報告します。
文章の最後には「二人で力を合わせて楽しい家庭を築いてまいります」「今後ともよろしくお願い申し上げます」というように、新しい生活のことや今後もお付き合いをお願いする挨拶が良いです。
手紙例文③
親しい友人にお礼状を書く場合には、目上の人や上司などのように丁寧な言葉で難しく書く必要はありません。
例えば「この前は結婚祝いありがとう」「ささやかですがお礼の品を贈ります」「これからは二人で力を合わせて頑張ります」「これからもよろしくお願いします」というように、簡単な言葉でも良いです。
出産の内祝いのお礼状の書き方
内祝いは、結婚だけではなく出産の時にも送ります。本来は、出産した時に報告を兼ねて手紙などを贈っているのが「出産祝い」でした。ですが、現代では、出産祝いを頂いた人に対してお礼として出産の内祝いの手紙やお礼状を贈ります。
出産の内祝いを贈る時期としては、出産して1か月ごろ、またはお宮参りするころです。では、出産の内祝いで手紙やお礼状を書く場合には、どのように書くと良いかポイントやマナー、手紙やお礼状の例文も紹介します。
内祝いのお礼状を書く時のポイント
出産の内祝いの手紙やお礼状を書く書き方には、ポイントやマナーがあります。そのポイントやマナーは、結婚の内祝いと同じように「内祝いを頂いたお返し」ではないので、「お返し」という表現はしないようにしましょう。
また、悪気はなくても些細な言葉で傷つく人もいます。出産は喜ばしいことですが出産できない家庭もあるということを頭に入れ、自慢になるような言葉や喜びだけをお礼状に書いてはいけません。
その他、出産の内祝いの手紙やお礼状の場合には、出産した日にちや子供の体重、性別、子供の名前と読み方を入れましょう。また、出産してからの母子の様子なども簡単に入れます。
手紙例文①
基本的なお礼状は、「この度は心温まるお祝いを頂きましてありがとうございました。」と感謝の気持ちを述べます。そして、「子供の名前は人を温かく照らすことのできる人になれるようにと願いを込めて〇〇と命名しました。」
「おかげさまで健やかに成長しております。」と子供のことを書きます。「ささやかながら心ばかりの品をお贈りさせて頂きます。季節の変わり目ですので、ご自愛くださいませ。」と最後に締めます。
手紙例文②
目上の人などにお礼状を書く場合には、「寒さの中にも春の足音が聞こえてきます。」と時候の挨拶を入れ「この度は、子供の誕生に際しましてお祝いを頂き誠にありがとうございます。」と感謝の気持ちを入れます。
「〇月〇日に誕生し、体重は〇〇〇〇gの元気な男の子で、子供には元気に育ってほしいという願いを込めて〇〇と命名いたしました。母子ともに健やかに過ごしております。夫婦で力を合わせ、育児に奮闘してまいります。」と子供のことや母子の状態を報告します。
「今後ともよろしくお願い申し上げます。皆様のご健康、ご多幸せをお祈り申し上げます。」と、これからのことや相手の幸せを願う文にします。最後に「まだ寒さが厳しい時節、皆様お元気にお過ごしください。」と締めます。
手紙例文③
親しい友人にお礼状を書く場合には、「出産祝いをありがとう。」「〇月〇日に出産し、○○と命名しました。母子ともに元気に過ごしています。」と感謝の気持ちと子供のこと、現在の状況などを書きます。
「また、遊びに来てね。これからもよろしくお願いします。」と最後に締めます。友人の場合には、手紙やお礼状に書いて送っても良いですし、よくメールをする仲であればメールで送っても良いです。ただし、いくらメールで送ったとしてもマナーは守りましょう。
結婚式の内祝いのお礼状を送るタイミング
結婚をした後に、内祝いのお礼状はいつ送れば良いのかわからないことがあります。結婚または、結婚式の内祝いのお礼状を送るタイミングはいつ頃なのか紹介します。
結婚祝いを頂いたらなるべく早め
結婚の内祝いのお礼状を送るタイミングとしては、結婚式をしない場合には籍を入れてから、結婚式が終わった後や新婚旅行から帰ってきた後などできるだけ早く出します。遅くても1か月以内には内祝いのお礼状を送りましょう。
内祝いのお礼状だけではなく、品物も贈る場合には、お礼状と品物が同時に届くようにします。もしも、お礼状と品物を別に贈る場合には、お礼状が先で品物が後から届くようにするのがマナーです。
内祝いのお礼状のマナーや注意点
内祝いのお礼状を送る時には、マナーや注意点があります。それは、お礼状として贈ること、句読点はつけない、忌み言葉はNGです。また、お礼状を書く時には落ち着いた文章で書くことが大切です。それぞれについて、わかりやすくお伝えします。
お礼状として贈る
内祝いのお礼状は、「お返し」と考えられていますが、本来はお返しではなくお祝いをもらっていなくても親しい人に贈る報告でした。
現代ではお返しのお礼状だと考えられていても、内祝いのお礼状では「お返し」という言葉や表現は使ってはいけません。内祝いのお礼状では、感謝していることをお伝えしましょう。
句読点はつけない
本や通常の手紙など、文章を書く時には読みやすさや文章の終わりに句読点をつけます。ですが、句読点には「区切り」や「終わり」という意味があります。
内祝いのお礼状やお祝い事などでは、「区切り」や「終わり」という言葉はお祝いでは禁句です。内祝いのお礼状などで、句読点をつけていると年上の人や上司とマナーを知っている人が受け取った時に「マナーがなっていない」と失礼になるので気をつけましょう。
忌み言葉はNG
忌みとは、不幸または不吉な言葉のことを指します。忌みは、〔いみ〕と読みます。例えば、「別れる」や「切れる」「離れる」「破れる」「終わる」などお祝いの言葉とは反対の言葉です。
これらの言葉は、お祝いでは使ってはいけないので注意しなくてはいけません。この他にも、内祝いのお礼状では「久々」や「次々」「いろいろ」など重ねた言葉である重ね言葉も何度も繰り返すことをイメージさせることからNGの言葉です。
落ち着いた文面
内祝いのお礼状は、文章で感謝の気持ちを伝えますがただ自分の気持ちだけを書けば良いのではありません。
幸せだからと言って、自慢しか書いていないなど相手が内祝いのお礼状を受け取って嫌な気分になるような文章もいけません。簡潔に、感謝の気持ちを伝える落ち着いた内容にしましょう。
結婚式の内祝いのお礼状は感謝の気持ちを贈る!
結婚や出産の内祝いの手紙やお礼状の書き方、入っていると良い内容や内祝いを贈る時期やその他のマナーなどを紹介しました。基本的には、結婚や出産の内祝いは手紙やお礼状で構いません。
手紙やお礼状の例文を参考に、内祝いの手紙やお礼状を書いてみましょう。今回は、内祝いの手紙やお礼状の書き方ですが、住んでいる地域や家庭の習慣などによって、内祝いが決まっていることがあります。
決まった内祝いを贈らなければ、「マナーがなっていない」などと言われてしまうことがあります。内祝いに何を贈ると良いのかわからないという場合には、身内に相談をしてからにしましょう。