結婚式を欠席する場合の招待状はいつまで返すべき?
親しくしている友人から結婚式の招待状が届くのは、大変喜ばしいことです。結婚式は友人の新しい人生の始まりでもあります。できれば出席して、晴れの門出をお祝いしたいところでしょう。
結婚式の招待状を受け取ったら、できるだけ出席するのがマナーです。なるべく予定を工面して、結婚式に出席し、新郎新婦をお祝いするのがベストです。新郎新婦もあなたが結婚式に出席してくれると期待して招待状を出してくれているはずです。
あなたも結婚式でお祝いの気持ちを直接会って、新郎新婦に伝えたいことでしょう。しかし、なにごともままならないことはあります。様々な理由により、欠席しなければならない時もあるでしょう。
結婚式の招待状をもらったのに、不本意ながら欠席をしなければならない時、どのように返信したらいいのでしょうか?お祝いの気持ちを伝えつつ、欠席させてもらう旨の返信をする上で、守るべきマナーはあるのでしょうか?
たとえば、欠席の返信は結婚式当日からいつぐらいまでに出すのがマナーなのでしょうか?また、招待状の返信はどういった書き方をすれば、マナーを守った失礼のないものになるのでしょうか?
さらに、招待状に返信を済ませ、当初は出席の予定にしていたのに、とある理由から急遽、欠席をしなければならなくなった場合、どう連絡したらいいのでしょうか?
慶事のマナーは知らないと恥をかく上、結婚式を挙げる友人を失望させてしまいます。せっかく招待状をいただいたのに欠席の返信をしなければならない時、相手に失礼のないよう、マナーを守った断り方をしましょう。マナーに反しない例文をお手本に上手に招待状に返信しましょう。
少しだけ間をあけてから招待状を返信するのが良い
結婚式の招待状が届いた時点で、欠席しなければならないとわかる時もあります。結婚式の日に出席するのは確実に無理だと、すぐに判断できる場合、招待状に欠席の返信を出さなければなりません。
しかし、どういった理由で結婚式を欠席するにしても、招待状にすぐに返信はしないようにしましょう。すでに欠席するとわかっていても、招待状が届いてすぐに欠席と返信してしまうと、失礼にあたることがあるからです。最初から出る気がないと思われてしまう恐れがあります。
そのため、招待状を受け取ってから一週間ほど間を空けて、欠席の返信をしましょう。かといって、あまりに遅くに欠席の返信をするのもマナー違反と言えます。
新郎新婦は誰が出席してくれるのか、出席する人の人数がどのぐらいなのかをわかってからでなければ、動けない場合が多いです。料理や引き出物の数を調整しなければなりません。出席者の人数によって、押さえる会場も変わってくるでしょう。
招待状の返信期限は、記されているはずです。招待状に記された期日を守らないのは、とても失礼に当たります。しかし、期限内だからと呑気に構えているわけにはいきません。
招待状に記された期限内でも、ギリギリに返信するのは避けましょう。とにかく、結婚式の招待状の返信は、出席するにしても、欠席するにしても、なるべく早い方が、新郎新婦にはありがたいものです。
本来は一週間以内の返信がマナー
そもそも結婚式の招待状が届いて出席をする場合は、一週間以内に返信を出すのがマナーです。結婚式の招待状への返信は、できるだけ早いほうがいいとされています。招待状の返信によって、結婚する2人は披露宴の料理や引き出物を用意しなければなりません。
席順を決めるなど、新郎新婦は結婚式に向けて、大忙しのはずです。結婚式の準備が順調に進むように、できるだけ早く招待状には返信を出す必要があります。もし欠席でない場合は、なるべく早く返信しましょう。
予定が未定ならば先に電話する
結婚式の招待状が届いて、もしあなたがギリギリまで予定がわからない場合はどうしたらいいのでしょうか?この場合、招待状を送ってくれた新郎新婦に電話をかけて、今の状況とすぐに返信できない理由の説明をしましょう。
招待状の期限内にはわからないけれど、わかったら返信しようなどと勝手に考えてはいけません。さらに、期限内に返信をしなかったのだから、欠席だとわかってもらえるだろうという考え方もいけません。出席するにしろ、欠席するにしろ、きちんと返信するのがマナーです。
結婚式を最初から欠席するとわかっている招待状の返信の書き方
結婚式の招待状が届いて、その日にどうしても抜けられない用事があり、最初から欠席するとわかっている場合、どのような書き方で返信すればいいのでしょうか?まず、筆記具ですが、毛筆か万年筆で書くことがマナーとされています。
ボールペンでもいいですが、グレーは不祝儀を表すので避けましょう。黒いボールペンを使って返信をしましょう。その他にどのような書き方のマナーがあるのでしょうか?以下に詳しく見ていきましょう。
招待状の御・芳を二重線で消して返信する
結婚式の招待状を受け取ると「御出席」と「御欠席」のどちらかを選ぶことになります。欠席する場合、「御出席」の三文字と「御欠席」の「御」の字を二重線で消します。
この際、物差しを使って、まっすぐな線二本で消す書き方が決まりです。「御住所」と「御芳名」の「御」と「芳」も消します。宛名の「行」も二重線で消して、「様」に直しましょう。
「欠席」の文字を丸く囲み、「御」の横に「残念ながら」、「欠席」の下に「させていただきます」と添えましょう。さらに横の余白部分に、お祝いの気持ちと欠席をする理由を記すという書き方になります。
寿を使ってもよいのか
「御」や「芳」を消すのに、二重線ではなく「寿」の文字で消す書き方もあります。これは結婚式の招待状のみで有効な書き方です。寿の文字を上から書き、「御」などを消します。また、「御出席」など三文字を消す場合、「松竹梅」で消す書き方もあります。
「松竹梅」は縁起の良いものなので、最近はこの書き方も人気です。二重線で消す書き方は、結婚式などの慶事の他、不祝儀の時にも使われます。しかし「寿」や「松竹梅」で消す書き方は、結婚式の時のみ有効なマナーなので、覚えておきましょう。
お祝いの言葉と欠席の理由を書く場合、句読点を使わない書き方をしましょう。なぜ句読点を打ってはいけないのでしょうか?
理由は、お祝い事に終止符は打たないというものです。結婚式の招待状には句読点が付いていません。したがって、招待状の返信も、句読点を打たない書き方にしましょう。
参加できる人がいるならその名前を書く
結婚式の招待状の中には、連名で招待をされる場合があります。たとえば家族全員を招待する招待状が送られてきた場合、どういう書き方をしたらいいのでしょうか?もしあなたが欠席する場合でも、家族の他の人間が出席できる場合は、出席できる人の名前のみを書きましょう。
また、全員が出席できない場合は、お祝いのメッセージと共に、誰が欠席するかを書いておくといいでしょう。例文としては「夫は仕事により参加できませんが、〇〇のみ参加させていただきます。当日、お二人の晴れ姿を見るのを楽しみにしております」といったものです。
結婚式を欠席する理由を書く場合の招待状の返信のメッセージ例文
結婚式の招待状に欠席の返信をする場合、どのような文面を書いたらいいのでしょうか?招待状の返信には、弔事や忌中といった不祝儀の場合は、理由を書く必要はありません。
また病気などの場合も、理由を明確にしないで、言葉を濁しておきましょう。しかしその他のことが理由で欠席する場合は、返信にしっかりと理由を書きましょう。
出産のため欠席する場合
結婚式の招待状に出産のために欠席をする場合の返信の例文を紹介します。まず、祝辞を述べて、欠席する理由を述べます。
「ご結婚おめでとうございます。出産を控えておりますので、残念ではありますが欠席させていただきます。お二人の幸せを心よりお祈りしております」
その他、当日が出産日に近い場合の例文としては「楽しみにしておりましたが、当日は出産予定日と近いため、残念ながら欠席させていただきます」といったものにするとよいでしょう。
仕事の都合で欠席する場合
次に結婚式の招待状に仕事の都合で欠席をする場合の返信の例文を紹介します。当日、仕事で海外出張の予定があり、結婚式に参加できない時を例にします。
「ご結婚おめでとうございます。当日はあいにく、海外出張の予定が入っておりますので、残念ながら欠席させていただきます。参加できずとても残念です。お二人のご多幸をお祈りしております」
どうしても都合がつかなった場合
仕事や出産といった具体的な用事がなくても、結婚式当日に都合がつかない場合はあるでしょう。その場合は、祝辞と共に、その旨を明記しましょう。以下が例文となります。
「ご結婚おめでとうございます。ご招待いただき大変うれしく存じます。しかしどうしても都合がつかないので、残念ながら欠席させていただきます。近いうちにお会いした時に、当日の話を楽しみにしております」
この例文の場合、理由を明確にはしていません。明確ではなくても、「都合がつかなかった」といった理由であっても問題はありません。例文のように、2人の結婚を祝福する気持ちは忘れずに書きましょう。
結婚式を欠席する理由を書かない場合の招待状の返信のメッセージ例文
結婚式の招待状に欠席の返信をする場合、必ずしも理由を明記しなければいけないのでしょうか?結論を言えば、理由を必ず書く必要はありません。理由を書かない場合は、うまく言葉を濁して、欠席の返信をするよにしましょう。以下に例文を紹介します。例文を参考にしてみてください。
祝辞と招待のお礼だけ書く
結婚式の招待状に理由を告げずに欠席の返信をする場合、どう書いたらいいのでしょうか?まず返信する例文の1つ目は、祝辞と招待のお礼についてだけを書くというものです。以下が例文となります。
「ご結婚おめでとうございます。お招きいただき、とてもうれしく思います。残念ながらよんどころない所要のため、欠席させていただきます。今度新居に遊びに伺った際に、結婚式の様子などをお聞かせください」
この例文のように、理由を明記する必要はありません。例文のように「よんどころない所要で」といった理由で充分です。他に書き方の例文としては「どうしても都合がつかないため出席することができません」といった書き方でもいいでしょう。
用事があるとだけ書く
結婚式の招待状に欠席する旨を伝える返信する場合に、理由を書かずに、ただ「用事がある」といった濁し方をしてもかまいません。例文は以下の通りです。
「ご結婚おめでとうございます。お二人の晴れの門出にせっかくのご招待をいただきましたが、あいにく当日は用事があり、残念ではありますが不参加とさせていただきます。素晴らしい式となりますよう、お祈りしております」
結婚式を急に欠席することになった場合の連絡方法
結婚式の招待状を受け取った時は、出席するつもりで、出席の返信を出しておいたのに、急な用事ができてしまい、欠席しなければならなくなったというケースもあるでしょう。その場合、どのように新郎新婦に伝えたらいいのでしょうか?
新郎新婦はあなたが出席するものと思って、席や食事を用意したりして準備をすすめています。当日に席が空席になってしまうのは、とても残念なことです。できればそんな事態にならないようにしたいものです。急に行けなくなってしまった場合、あなたはどうすればいいのでしょうか?
不参加が決まった時点で連絡を入れる
結婚式に出席できないと決まった場合、その時点で、新郎新婦に連絡を入れましょう。手紙といった悠長な手段ではなく、しっかり電話で連絡しましょう。
もしできるなら、直接会って欠席の胸を伝えるのがベストです。あなたの連絡が間に合えば、料理や引き出物の手配といった結婚式の準備にも間に合うかもしれません。
キャンセル期間別に対応が変わる
結婚式に出席するつもりだったのに、急な用事で欠席しなければならなくなった時、あなたはどう対処すればいいのでしょうか?なるべく早く連絡をしなければならないのはもちろんです。さらに当日欠席する場合でも、ご祝儀と電報は送ったほうがいいでしょう。
あなたの欠席によって、新郎新婦側は予定が狂ってしまいます。料理などのキャンセルが効かない場合もあるでしょう。そのような場合、あなたはどのような行動を取るべきなのでしょうか?
1~2週間前
結婚式に欠席しなければならなくなった時、それがわかったのが1週間から2週間前なら、まだ席のキャンセルが効くと考えていいでしょう。この場合、お詫びの気持ちを込めて、ご祝儀を包んで送りましょう。金額は、出席するはずだった時に包む額の半額でいいでしょう。
渡し方としては、結婚式の開始までに直接渡すのがベストです。しかしそれが不可能な場合は、現金書留で送りましょう。この時、お金をそのまま送るのではなく、きちんとご祝儀袋に入れて、送付しましょう。
さらに、欠席すると決まったら、お詫びも込めて、電報を送りましょう。急な欠席のフォローにもなります。電報は1か月前から、当日手配が可能なものまでいろいろあります。
前日までに会場に届いていることが理想ですが、突然の場合でもあきらめずに、送れるかどうかチェックしてみましょう。文面は、例文などを参考にするのではなく、自分の言葉で伝えるようにしましょう。
結婚式直前
結婚式に欠席しなければならないことが決まったのが、結婚式直前だった場合、どうすればいいのでしょうか?この場合、ご祝儀は、もし参加していたら包んでいたのと同額のお金を包みましょう。
これもできれば新郎新婦に直接渡すことがベストです。しかし難しい場合は、現金書留にご祝儀袋に入れて送りましょう。さらにフォローの気持ちを込めて、電報を送りましょう。
当日に欠席
欠席しなければならないことが結婚式当日にわかった場合、どうすればいいのでしょうか?結婚式当日でも、新郎新婦に直接伝えるのがベストです。しかし、当日は新郎新婦も目の回るほどの忙しさのはずです。
その場合は、会場に連絡し、結婚式を取り仕切っている担当者から、頃合いを見計らって新郎新婦に伝えてもらいましょう。避けたほうがいいのは、友人を通して伝えるというものです。大切なことなのに、友達任せにするというのは、失礼に当たります。
頼まれた友人のほうでも、いつ伝えたらいいか困ってしまうこともあるでしょう。突然の欠席で友人に心配をかけることを気にするのであれば、会場に連絡を入れた上で、友人にもメールで伝えておきましょう。
急な欠席での注意点
欠席をする場合に注意しなければならない点がいくつかあります。まず、電報を送る際、文面にお詫びの言葉は入れないようにしましょう。急な欠席に新郎新婦も心配してしまうかもしれません。電報を入れておけば、新郎新婦も安心することでしょう。
もし欠席するあなたが余興を頼まれていたら、どうしたらいいのでしょうか?避けた方がいいのは、新郎新婦に伝えずに、別の友人に頼んでしまうことです。
結婚式の進行をする人に、余興やスピーチの予定があったと伝えておくだけで充分です。その後のことは新郎新婦の判断に任せ、お詫びの気持ちだけを伝えるようにしましょう。
欠席のお詫びとお祝いの言葉を述べるのは、後日改めて行いましょう。もしできるなら、結婚式の翌日に伝えるのがベストです。電報を送っていたとしても、電話でお詫びとお祝いの言葉を述べておきましょう。
ご祝儀は手渡しするのが一番いいですが、遠方に住んでいるなどの理由で難しい場合も少なくないでしょう。その場合も、郵便書留が便利です。
ご祝儀袋に当日に包んでいたはずの金額を入れ、送りましょう。この場合、お詫びとお祝いの言葉を文章に記して、添えて送ることをおすすめします。
結婚式を欠席する時のご祝儀のマナー
結婚式に欠席する場合も、ご祝儀は必要です。欠席しても新郎新婦を祝福する気持ちを伝えるために、ご祝儀を渡しましょう。欠席するからご祝儀を送ってはいけないということはありません。本来のご祝儀は、結婚式に出席した際に出される料理や引き出物の金額も考慮して包まれます。
欠席の場合は、披露宴には出席しないので、その分の金額を差し引いた金額を包むようにしましょう。ご祝儀袋は「一度結んだらほどけない」という意味がある結び切りの水引がついたものを選びましょう。
蝶結びの水引は、ほどいて何度でも結び直せるという理由から、結婚式のご祝儀に使うことはマナー違反なので気を付けましょう。包む金額によって、ご祝儀袋の種類も変わってきます。
1万円から3万円の場合は、紅白もしくは金銀の結び切り水引を使いましょう。高級貝のアワビを模した、あわじ結びが基本です。3万円から5万円の場合は、表書きの部分が短冊ではなく、檀紙と呼ばれる波状に織り込まれたものを使いましょう。
5万円以上の場合は、華やかな飾り結びの結び切り水引を使いましょう。上品な和紙で作られたタイプで、亀や鶴などの縁起物が描かれているご祝儀袋もおすすめです。
ご祝儀袋の色は白が基本です。しかし最近は様々な種類のご祝儀袋が売られています。カラフルなものや、デザインが凝ったものもあります。こうしたご祝儀袋は、親しい友人や後輩にご祝儀を送る時に選んでもマナー違反にはなりません。
送る相手の個性に合わせたご祝儀袋だと、新郎新婦のことを考えて送ってくれるんんだとわかるので、喜ばれることでしょう。ただし、先輩や上司に送るには好ましいとは言えません。その場合は通常の白を基調にしたご祝儀袋を用意しましょう。
相場は関係性で変わる
結婚式に欠席する場合のご祝儀の相場はどのぐらいなのでしょうか?ご祝儀の相場は、相手との関係性によって変わってきます。まず、親族の場合を見ていきましょう。姪や甥なら1万円から2万円、いとこの場合も1万円から2万円、その他の親類も1万円から2万円が相場です。
友人や知人の場合は1万円が相場です。勤務先の同僚の場合は5千円から1万円、勤務先の部下の場合は1万円が相場です。取引関係の人の場合は、5千円から1万円が相場になります。金額に相応のご祝儀袋に入れて、できれば手渡ししましょう。
または結婚式前に届くように送付しましょう。さらに、自分の結婚式にご祝儀を受け取っていた場合は、受け取った金額と同額を包んで送るのがマナーとされています。
結婚式を欠席する時は1週間前後に招待状を返信するのがマナー
親しい人の結婚式はできることなら出席して、会場でお祝いをするのがベストです。しかし様々な理由で欠席をしなければならない場合も、新郎新婦へのお祝いの気持ちを伝えることを忘れないようにしましょう。欠席する時は特にマナーを守った返信を行い、失礼のないようにしましょう。