ベランダにサンルームを後付けする費用はいくら?デメリットや自作する方法も解説

ベランダにサンルームを後付けする費用はいくら?デメリットや自作する方法も解説

ベランダにサンルームを後付けすることについて、そのメリットとデメリットや注意点、ベランダにサンルームを設置する場合の工事期間や費用、更にサンルームを自作で設置するための簡易木材サンルームや簡易アルミサンルームのキットの使い方と費用などについて解説します。

記事の目次

  1. 1.ベランダにサンルームを後付けするメリット・デメリット
  2. 2.ベランダにサンルームを後付けする注意点
  3. 3.ベランダにサンルームを後付けする工事期間と費用
  4. 4.ベランダにサンルームを自作する方法と費用
  5. 5.ベランダにサンルームを後付けするなら業者への依頼がおすすめ

ベランダにサンルームを後付けするメリット・デメリット

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サンルームをベランダに後付けで設置すれば、先ず、安心して洗濯物を干す場所が確保できるというメリットがあります。

ベランダにサンルームを後付けで設置するメリットは上記の洗濯物の干場が確保できるということにとどまらずいろいろあります。また一方、ベランダにサンルームを後付けしたために生じるデメリットも意外にたくさんあります。以下にそのメリットとデメリットをご紹介します。

サンルームのメリット

サンルームというのはベランダの一部に設置した温室のようなもので、上には屋根を付け、側面はガラスで囲った空間です。

この上には屋根があり、側面はガラスというサンルームをベランダに後付けすることで実に様々なメリットが生じます。そのメリットの数々を以下にご紹介します。

日光はさえぎらず雨風を防げる

サンルームは上は屋根、側面はガラスなど透明な素材でガードされているので、急に雨が降って来ても洗濯物が濡れる心配もなもく、また風に飛ばされる心配もありません。特に共働きの夫婦などは留守の時間が多いのでベランダのサンルームに洗濯物を干しておけば安心できます。

その上、サンルームの側面の素材は透明なガラスやポリエチレンなので日光を遮りません。従ってサンルームのないベランダと変わらず、洗濯物もよく乾きます。

断熱効果が高い

ベランダに後付けしたサンルームに接している居室はサンルーム内の温かい空気層で寒い外気から遮断されていることになります。つまりサンルームが一種の厚い断熱壁を作ってくれるのです。従って冷たい外気が居室内に入って来ません。

また居室内の熱も冷たい外部に逃げて行く熱伝導も起こりません。まさに今環境に関して問題になっている温室効果が居室を寒さから守ってくれるのです。冬の暖房の費用も大いに節約できます。

ガーデニングができる

ベランダにサンルームを後付けで設置するともう一つ、いいことがあります。それはこのベランダのサンルームでガーデニングができることです。

植物を身近に置くことが好きで、熱帯産の観葉植物の鉢植えなどを室内や室外に並べている人もいます。しかし室外に置くと、熱帯産の植物は寒さに弱いので枯れてしまう恐れもあるし、また風で倒される恐れもあります。

一方室内に置くと、家族の行動の邪魔になったり、子供やペットがいたずらをする恐れもあります。その点、ベランダに設置したサンルームなら室内のデメリットも室外のデメリットも避けられて安心して観葉植物の鉢植えを置いて楽しめます。

サンルームのデメリット

上にベランダにサンルームを後付けすることのメリットをいくつかご紹介しました。何と言っても雨風をしのぎ、しかも日光をふんだんに取り入れてくれる空間がベランダにできることが、数々のメリットを生み出します。

ところがベランダにサンルームを設置したために思いがけないデメリットもいろいろ生じて来るのです。このデメリットはメリットの方に夢を膨らませているときには案外目に入らないものです。以下にこれらのデメリットをご紹介します。

掃除がしにくい

ベランダにサンルームを後付けしたために生じて来るデメリットの第1はサンルームの掃除の問題です。サンルームを設置する前は、ただ単にベランダをホウキで掃くだけでよかったのに、サンルームという大きな空間を掃除する必要が出て来ます。

しかも厄介なことは、サンルームには透明なガラスや強化ポリエチレンを使っていますが、この透明なガラスやポリエチレンは汚れがたいへん目立ちやすいことです。柄の長いモップやガラス拭き用のローラーで高い所まできれいにしないと透明性が保てません。

家の保証がなくなることがある

ベランダにサンルームを後付けしたために生じて来るデメリットの第2は住宅の保証がなくなる恐れです。建築会社は例えば気密性や断熱性などの特別な性能を施工した場合、その性能を何年か保証する約束をしています。

しかしベランダにサンルームを後付けする過程で外壁に穴を開ける必要が出て来ます。その穴を開けたために気密性や断熱性が損なわれても、それは保証の対象にならない恐れがあるのです。この点からすると、リフォームは建築会社に頼むのが安心です。

クレームがくることがある

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ベランダにサンルームを後付けしたために生じて来るデメリットの第3は隣近所から思わぬクレームが来ることです。住宅密集地では隣家同士が接近しているので、自分の家にちょっと手を加えると隣家に思いがけない影響が出て来るものです。

たとえばベランダにサンルームを設置したために、サンルームの窓枠がお隣の日照を損なったり、サンルームのガラスの反射でお隣が眩しくなったり、あるいはサンルームの存在がお隣の景観を損なったり、といったことが起こります。工事の前にお隣の了解を得ておくことも必要です。

ベランダにサンルームを後付けする注意点

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ベランダに後からサンルームを設置するメリットとデメリットをご紹介しました。実はデメリットで挙げた点の他にもベランダにサンルームを後付けすると、例えばそのサンルームが居室とみなされるなど、意外な注意点があります。それらをこれからご紹介します。

増築扱いになることがある

住宅の登記において唯のベランダは設備という扱いになりますが、そのベランダにサンルームを設置すると、そのサンルームは居室という扱いになり、増築とみなされます。

居室を増築したとなると、建蔽率や容積率の基準を超える可能性があり、そうなると建築基準法違反になってしまいます。また増築のために固定資産税が増えてしまう恐れもあります。

雪の重さに注意する

雪国などではサンルームの屋根に積もる雪のことも考える必要があります。屋根に積もった雪の重さは案外重いものです。サンルームの屋根を支える柱は軽量鉄骨などが一般的であまり強度がありません。

またサンルームの屋根自体の素材も一般的には必ずしも雪の重みに耐えるような素材ではありません。雪国でベランダにサンルームを設置する際には、フレームや屋根の素材も雪の重さを考えて選ぶ必要があります。

エアコンの室外機の問題がある

ベランダにサンルームを設置する際の注意点のもう一つはエアコンの室外機の問題です。ベランダにエアコンの室外機を置くケースは結構一般的です。このエアコン室外機からは、冷房を使用しているときは温かい空気が放出され、暖房を使用している時は冷たい空気が放出されます。

ベランダに設置したサンルームの中にこの室外機が入っていると、暑い時には暖気が、寒い時には冷気がサンルーム内に充満してしまい、折角設置したサンルームが逆効果をもたらすことになります。ベランダにサンルームを設置するなら室外機がサンルーム内に来ないような設計が必要です。

ベランダにサンルームを後付けする工事期間と費用

以上にベランダにサンルームを後付けするメリットやデメリット、またいろいろな注意点などをご紹介しました。

さて、いよいよベランダにこのリフォーム工事をするとなると、そのベランダ工事の期間はどのくらいか、またそのベランダ工事の費用はどのくらいかかるのかが気になります。この工事の期間と費用についてご紹介します。

大規模なリフォームなので工事期間が長い

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ベランダにサンルームを設置する場合、大規模な工事になるほど工事期間は長くかかります。ベランダを撤去して新たにサンルームを設置するなら約1週間かかります。

既にあるベランダを使ってその上にメーカーのサンルームのセットを組み立てる場合は約2日かかります。ベランダの既設の屋根を使って壁を設置するなら約4日かかります。

費用の平均は坪単価50万円程度

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先ず2階にあるベランダをサンルームにリフォームする場合は坪単価が50万円程度が相場と思えばいいです。例えば2坪のベランダのリフォームなら70~100万円というところです。

しかし現にあるベランダを解体せずにそのまま利用してリフォームするなら40~70万円でもOKという場合もあります。

足場の費用も必要

ベランダのリフォームに限らず、例えば外壁の塗装などの場合でも足場を組む場合にはそのための費用が加わります。2階のベランダにサンルームを設置するなら、足場を組む費用とクレーンで資材を荷揚げする費用と併せて約5万円が追加されます。

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ベランダにサンルームを自作する方法と費用

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ベランダにサンルームを自作で作ろうという志を立てた方のために、サンルームを自作する場合の方法や費用をご紹介します。自作と言っても全部素材から自作する場合と既成の自作キットを利用する場合がありますが、以下に既成の自作キットを利用する2つの場合をご紹介します。

簡易アルミサンルームのキットを使う

簡易アルミサンルームのキットを使う場合のサンルームの作り方と費用をご紹介します。これで簡易にしかも約3万円という安い費用でサンルームが自作できます。

まずアルミフレームは「LINK YOUR DESIGN」というサイトを利用して購入できます。このアルミフレームを自分の作りたい寸法にカットして連結部品(ブラッケット)でつなぎ合わせ、枠を組み立てます。この枠に透明なパネルを取り付けて出来上がりです。

簡易木材サンルームのキットを使う

今度は簡易木材サンルーム作成キットを使う場合についてご紹介します。まず費用ですが、これはどんな木材サンルームを作るかによって変わって来ます。しかし大体簡易アルミサンルーム作成キットの場合よりは費用が高くなります。

まず木材をホームセンターで調達し寸法に合わせて切り出します。この時後からガラスをはめ込むのでそのガラスの寸法に合わせる注意が必要です。切り出した木材にはめ込み用の溝を彫ります。枠を組み立てたらニスで塗装しガラスをはめ込んで完成です。

ベランダにサンルームを後付けするなら業者への依頼がおすすめ

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ベランダにサンルームを後付けすることについて、そのメリットとデメリット、また注意点などをご紹介しました。更にベランダにサンルームを設置するための工事の期間や費用、また、自作のための簡易アルミサンルームや簡易木材サンルームのキットなどもご紹介しました。

しかしベランダにサンルームを後付けする上では、住宅保証の問題や建蔽率、容積率など登記に関わる問題など、素人では分かりにくい問題が絡んで来ます。また2階のベランダに工事をする場合は高所の工事なので素人がやるには危険が伴います。やはり業者に依頼するのが賢明です。

八岳
ライター

八岳

定年退職して以後、八ヶ岳山麓の信州松原湖高原に山住まいをしながら、ライター稼業をしております。kuraneoの記事のテーマは大変多岐に亘っており、言葉の意味、ファッション、髪型、食材のレシピ、アウトドア商品の紹介、機械の使い方などに関する記事を書いて来ました。雑学の知識に触れて大いに勉強になります。

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