ソファに合うテーブルの高さを徹底解説!
日本の住宅における居間の生活の仕方はこの60年位の間に大きく変わりました。今、マンションはもちろん、1戸建ての住宅にしても、アパートの類でも、居間はリビングルームと呼ばれており、そこにはソファがあり、さらにそれに付随するテーブルがあるのが当たり前になっています。
しかし昭和30年代前半、1950年代までの日本の住宅の居間は畳敷きの和室で、そこにはソファの代わりに座布団があり、テーブルの代わりにちゃぶ台というものがありました。まさにサザエさんの漫画に見る通りです。
さて、ソファとテーブルの生活は座布団と畳の生活に比べてゆったりとくつろげるのが特長です。ソファとテーブルの生活を快適にするためにはソファの高さとテーブルの高さのバランスがとても大事になります。以後にソファの高さに合うテーブルの高さの問題を解説いたします。
ソファに合うテーブルの失敗しない選び方
ソファとテーブルの生活を快適にするためにはソファに合うテーブルを選ぶことが大切です。ソファの気に入ったものを選んで買い、またテーブルもテーブル自身の気に入ったものを、ソファは考えずに買ってしまうと、そのテーブルとソファをリビングに並べて置いた時にちぐはぐになり勝ちです。
こんなことにならないためには先ずソファを買った上で、次にテーブルをそのソファに合わせて選ぶ選び方の問題があります。その際考慮すべきことは第1にソファの高さとテーブルの高さのバランスです。
しかしソファに合うテーブルの選び方の観点はソファとテーブルの高さだけではありません。高さの他にソファのサイズとテーブルのサイズのバランスも選び方の大事な観点の一つです。
家族の人数
ソファに合うテーブルの選び方を考える観点の1つに、ソファのサイズとテーブルのサイズがあります。
このソファのサイズとテーブルのサイズを考える上で大事になるのが家族の人数の問題です。現在、夫婦二人だけの世帯とか夫婦二人に子供一人、もしくは子供二人という家族が一般的ですが、場合によっては子供が三人だったり、あるいはお祖父ちゃんやお祖母ちゃんがいることもあります。
ソファもテーブルもできれば家族全員が一緒に集まって使いたいものです。一家の団欒の場としてソファとテーブルを使う際にも、また食事用にソファとテーブルを使う場合にも家族全員が使えるソファとテーブルのサイズを確保したいものです。
部屋のサイズ
ソファに合うテーブルの選び方を考える上で大事な観点としてはソファの高さとテーブルの高さのバランスやソファとテーブルを使う家族の人数の他にそのソファとテーブルを置く部屋のサイズの問題があります。
いくら立派なソファやテーブルを揃えてもそのソファやテーブルを入れる部屋のサイズが小さ過ぎると、なんとか部屋に入れることはできても、いかにもちぐはぐな印象を与えるスペースとなる上に、ソファやテーブルを使う家族の行動が制限されて使いにくくなってしまいます。
また逆にソファやテーブルを入れる部屋のサイズがソファやテーブル自体のサイズに比べて大き過ぎると、これまたいかにもちぐはぐな印象を与えるスペースになってしまいます。
1人分のテーブルスペース
ソファに合うテーブルの選び方を考える上で大事な観点としては、ソファの高さとテーブルの高さのバランス、そのソファやテーブルを使う家族の人数、そのソファやテーブルを入れるスペースの大きさの他に、もう一つ、1人分のテーブルのスペースの問題があります。
ソファと組み合わせたテーブルは団欒の場に必要なお茶などを置くという用途の他に、場合によっては食事用のテーブルとして使うこともあるし、子供の勉強や大人の仕事用のテーブルとして使うこともあります。
そのため、テーブルにはいろいろな用途に応じられるスペースが必要になります。普通、1人分に必要なテーブルのスペースの基準は40cm×60cmとされています。このスペースは食事用に使う時、食器の1人分を並べて、かつ隣の人と体が触れ合わないためのスペースです。
ソファに合うテーブルの高さの黄金比
次にソファの高さとテーブルの高さの理想的な割合、すなわち黄金比について検討します。黄金比は古代ギリシャの時代から最も美しい分割として知られている比で、近似値は1:1.618です。正五角形の1辺と対角線の比でもあります。レオナルド・ダ・ヴィンチもこれを発見していました。
もっともここでは文字通りの黄金比ではなくソファの高さとテーブルの高さの理想的な割合という意味で黄金比という言葉を使っています。もちろんソファの高さとテーブルの高さの理想的な比というものは一律にいくつと決められるものではありません。
ソファとテーブルをどのように使うか、ソファとテーブルの用途に応じてソファの高さとテーブルの高さの望ましい比も変わります。以下にソファでリラックスする場合、ソファとテーブルで食事や書き物をする場合、ソファとテーブルをいろいろな用途にまとめて使う場合に分けて述べます。
ソファでリラックスしたい場合
最初にソファに座ってゆったりとリラックスしながらテレビや読書などを楽しむ場合について、ソファの高さとテーブルの高さの黄金比を検討します。
このように、くつろぐという目的でソファを使う場合にはテーブルの高さはどちらかと言うと低めに抑えてソファに座った時テーブルが視線を遮らないのがリラックスしやすくなるので望ましいと言えます。
こういう場合には、テーブルの高さはソファの座面の高さとほぼ同じくらいか、高々ソファの座面の高さに5cmを足した程度の高さに抑えるのがおすすめとなります。
ソファの座面の高さが低いので、それに合うテーブルの高さも低くなる場合には、ソファとテーブルの間はなるべく広く取ることもおすすめします。ソファとテーブルの間が狭いとソファに座りにくくなるからです。
食事・書き物をする場合
次にソファとテーブルを使って食事や書き物をする場合について、ソファの高さとテーブルの高さの黄金比を検討します。
この場合にはソファの座面の高さよりもテーブルの高さを高くする方がよいとされています。具体的に言うとソファに腰かけてテーブルに手を置く時、腕が直角に曲がっているくらいが理想的な高さです。もしテーブルの高さがこれより低い場合、食器を取る時には体を前傾しなければなりません。
さらに具体的な数値を挙げると、ソファの座面の高さからテーブルの高さまで27~30cm程度の差があるのが良いということになります。例えばソファの座面の高さが40cmならばテーブルの理想的な高さは67~70cmとなります。
全部まとめたい場合
最後にソファとテーブルをテレビを見たり読書をするなどくつろぎの場としても使いたいし、また同時に食事をしたり書き物をしたりする場としても使いたいなど多目的な用途を全部兼ねて使う場合については、ソファの高さとテーブルの高さのバランスをどうすればいいのか検討します。
この場合にはそれぞれの用途についての理想的な高さの割合をすべて満たすことは不可能になります。一般的に言ってソファの座面の高さに対して少し低めの高さのテーブルを合わせるのがよいとされています。
具体的な数値を挙げると、ソファの座面の高さとテーブルの高さの間に20~23cm程度の差をつけると良いです。例えばソファの座面の高さが40cmならテーブルの高さは60~63cmが良いということになります。
自分に合う高さのテーブルを調べる方法
以上にソファに合うテーブルの高さについていろいろな観点から検討しました。家族の人数、部屋のサイズ、またソファの用途としてくつろぐ場として使う場合、食事や書き物用に使う場合、多目的な用途を兼ねる場合、などです。
今度は使う人の体型という観点を取り上げて検討してみましょう。ソファに合わせて使いやすいテーブルの高さを考える上では、使う人の身長や座高などを考慮する必要もあります。
ソファ・テーブルの高さの差尺を算出
ソファに限らず一般に椅子とテーブルの高さの兼ね合いを考える時使われる言葉に「差尺」というものがあります。これは椅子の座面の高さとテーブルの天板の高さの差という意味の言葉です。
差尺を算出するための一般公式は「座高÷3マイナス2~3」です。ここで長さの単位はcmです。この中の座高は日本人の平均的な体型を考慮すると「座高=身長×0.55」として算出できます。
ソファに合うテーブルの高さを目的別に探してみよう!
ソファにテーブルは付きものです。そしてソファの高さとテーブルの高さのバランスの問題は使い易さを考える上でたいへん大事な問題になります。
ソファに合うテーブルの高さはソファとテーブルを使う目的によって変わって来ます。ソファをテレビや読書などリラックスの場として使う場合、食事や書き物をする場として使う場合、多目的な用途に使う場合、などに分けてソファとテーブルの高さの黄金比を検討しました。