BMI17は痩せすぎ?
ダイエットをしているときだけでなく、常日頃から気にしておきたいのがBMIという数値です。これは身長と体重を元に計算できる数値で、人間の肥満度を表しています。この記事では健康のためにぜひ知っておきたいBMIについてご紹介します。
BMIとは
例えばダイエットをして理想の体型になりたいと考えたときに、憧れている女優さんの体重が50キロだから私も50キロを目指すといった考え方をしていませんか?
同じ50キロという体重でも、身長が150センチの人の50キロと160センチの人の50キロでは見た目の面でも健康の面でも大きく異なります。
その点、身長と体重の両方の数値を用いて計算することができるのがBMIです。このBMIを利用すれば、自分の身長にあった理想体重を導きだすことができるのです。
BMIが考案されたは1835年のことです。ベルギー人のアドルフ・ケトレーによって考案されたBMIは、Body Mass Indexの頭文字を取ったもので、一般的にはBMIやボディマス指数と呼ばれています。
肥満度を表す指数
では、BMIは何を表しているかというと、個人の身長と体重のバランスを数値化したもので、その人の肥満度を表します。つまり、体格指数ということになります。
この記事でもあとの項目で計算方法をご紹介しますが、計算で求めたBMIの値が低ければ低いほど痩せている、高ければ高いほど肥満であるということを表す指数です。
WHOも採用している
簡単な計算式で求められるBMI。ベルギーで考案されたものですが、現在では世界中の国で採用されています。
また、BMIは世界保健機関であるWHOでも採用されているほか、肥満度と貧困の関連性などの研究の際にもBMIは有効活用されているほど信用のおける数字なのです。
成人だけでなく子供も計算できる
また、BMIは成人男女の肥満度を測るだけではありません。現在では子供の肥満も社会問題になっている国が多いですが、子供の体格指数を測ることもできます。
ただし、大人と子供では異なる点も多いため、BMIよりもカウプ指数やローレル指数を採用しているところも多いです。こちらの計算式もあとでご紹介します。
BMIの計算方法
WHOを含め、世界各国で採用されているBMI。ここからは早速そのBMIの計算方法をご紹介しましょう。BMIの計算方法自体は非常にシンプルで、計算機があれば誰でも求めることができます。また、BMIの計算ができるサイトもありますので併せてご紹介します。
BMIの単位・計算式
BMIを求めるのは、体重を身長の2乗で割るという計算になります。ここでで気を付けたいのがその単位です。体重はキロ、身長はメートルが単位となります。身長をセンチで計算しないように気を付けましょう。
実際の例を挙げてみると、体重が50キロで身長が150センチの場合は、50キロを1.5メートルの2乗、つまり2.25で割るという計算になります。この体型だとBMIは22.2です。
体重が60キロで身長が165センチの場合は、1.65メートルの2乗は約2.72ですので、60割る2.72ということでBMIは約22.05となります。
男女の傾向
BMIは成人なら誰でも参考にできる数値なのですが、実は男女で少し傾向が異なります。それは、女性の方が脂肪が付きやすいという特徴が、男性の方が筋肉質であるという特徴があるためです。
ですから、たとえ男女で同じ身長、同じ体重で計算して同じBMIが出たとしても、女性の標準BMIは21、男性の標準BMIは22に設定がしてあります。
幼児・学童の計算式
幼児や学童にはBMIとは少し異なるカウプ指数、ローレル指数が用いられることがあります。3か月から5歳までの幼児に用いられるのがカウプ指数です。これは、BMIと同じく、体重を身長の2乗で割ったものです。
そして、小中学生の学童に用いられるローレル指数とは、体重を身長の3乗で割り、それを10倍したものを指します。
BMIの計算ができるサイト
BMIの計算方法はシンプルですので、計算機があればすぐに出来てしまいます。ただ、毎日体重やBMIを測って記録したい場合や、家族全員のBMIを調べたい場合などにはBMIを計算してくれるサイトを使うのもおすすめです。
例えば、生活や実務に役立つ計算をしてくれるサイト「Keisan」では、BMIと標準体重を計算することができます。
また、「みんなの知識 ちょっと便利帳」というサイトでは、BMIや標準体重が分かるだけでなく、標準体重との差も計算してくれますので、ダイエットをしている方に特におすすめです。
BMI17の体型は痩せている?
BMIの計算方法が確認できたところで、ここからは計算で求められたBMIの数値の意味合いについてご紹介していきましょう。
よく言われているBMI17という体型は一体どのような位置づけなのでしょうか。BMI16やBMI18はどうなのでしょうか。
BMI17は「痩せ」に分類される
結論から述べると、BMI17は日本の基準では痩せ型の判定になります。日本のBMIでは、普通体重がBMI18.5から25未満、18.5未満は痩せ型となります。
そして、25から30未満は1度の肥満、30から35未満は2度の肥満、35から40未満は3度の肥満、40以上は4度の肥満となります。
WHO基準ではBMI17は「痩せぎみ」
BMIは世界中で採用されている基準ですが、どの数値をもって痩せや標準とするかは国によって異なります。
WHOの基準は日本とは少し異なりますのでご紹介しましょう。まずは普通体重は18.50から24.99以下となります。そして17から18.49以下が痩せぎみ、16から16.99以下が痩せ、16未満が痩せすぎとなります。
そして、25から29.99が前肥満、30から34.99が1度の肥満、35から39.99が2度の肥満、40以上が3度の肥満です。
BMI16以下は「痩せすぎ」に分類
日本のBMIでは、BMI16でも17でも一律痩せ型となっていますが、WHOの基準ではBMI16以下は痩せすぎという基準となります。
日本のデータだけを見ているとBMI16は痩せ型というカテゴリーですのであまり不健康なイメージはありませんが、世界的な基準では痩せすぎとなります。
女性はBMI18.5を下回ると危険
この記事でも男女差について少し触れましたが、同じ痩せ型のBMI18.5という数値でも男女では意味が多少異なります。
特に女性の場合は、男性よりも脂肪が付きやすいのでBMI18.5以下になると健康に何らかの害が及ぶ確率が高くなるとされていますので、健康的に食べる量を増やしたり、運動をするなどの対策がおすすめです。
見た目を重視するなら「美容体重」
ここまでは健康の点に注目をしてBMIの計算方法や数値の意味についてご紹介してきました。ここからは健康の観点からではなく、見た目の美しさを追求した美容体重とBMIの関連についてご紹介していきましょう。
美容体重のBMIは20
BMIの日本の基準によると18.5から25の間は普通体重となります。この普通というのは健康を基準としたものですので、見た目だけを基準にしてみると少しぽっちゃりしていてもこの範囲内に収まります。
見た目も美しく、かつ健康的になりたい場合は美容体重であるBMI20を目標にするとよいと言われています。この数値だと見た目にも痩せすぎではないスリムな体型になることができます。
標準体重のBMIは22
そして最初の方でも触れましたが、BMIの標準は男性では22、女性では21となります。これはスリムというよりも少しぽっちゃりした健康的な体型となります。
ちなみに身長とBMIから目標体重を導き出す計算式は、身長掛ける身長掛けるBMIです。例えば身長が150センチの場合は、1.5×1.5×22で49.5となります。ちなみに美容体重だと1.5×1.5×20で45キロとなります。
モデル体型のBMIは19
美容体重よりもさらに見た目を重視したのがモデル体型といえます。モデル体型の場合のBMIは19となり、身長150センチの場合は42.75キロとなります。以前はBMI17と言われていたこともありましたが、摂食障害などの問題もあり、現在では19が一般的です。
家で簡単に測定する方法
健康的な体型を維持したり、理想的な見た目になるようなダイエットをするには自宅でBMIを定期的に計測したいものです。
そのためには一般的な体重計で体重を計測し、自分で計算したり、BMIを計算してくれるサイトを利用することもできますが、もっと簡単に行う方法もあります。
体組成計が必要
自宅で簡単にBMIを計測するには体組成計が必要となります。これは見た目には体重計と同じようなものですが、体重だけではなく体脂肪率や筋肉量、基礎代謝、BMIなども計測してくれるという優れものです。なかには推定骨量まで計測してくれるというものもあります。
おすすめの体組成計
体組成計にはたくさんの種類がありますが、家族で使用するならタニタから発売されている体組成計がおすすめです。こちらは、BMIだけでなく内臓脂肪、体脂肪率などが一気に計測できます。
また、事前に登録をしておけば体組成計に乗るだけで家族の誰が使用しているのかを特定するという機能も付いています。
BMI17は「痩せ」に分類!痩せすぎないように注意!
美容的な見た目だけでなく、健康的なバランスを目指したいならぜひ注目しておきたいBMI。身長や体重だけを考慮したBMIに加え、体脂肪率なども定期的に計測することで更に効果が上がりますのでおすすめです。