共依存夫婦の特徴や克服方法を紹介!
親子や夫婦関係に多い「共依存」。共依存夫婦は関係をそのままにしていると、さまざまな問題点が浮かび上がります。共依存の関係はなかなか離婚もできず、ずるずると関係が続いてしまいます。
今回はそんな共依存夫婦の原因や特徴、問題点、そして克服方法までまとめてご紹介します。もしかしたら共依存夫婦かもしれない、知り合いが共依存夫婦だという方はぜひこの記事を参考に克服していきましょう。
そもそも「共依存」とは
日本にも共依存夫婦が多く報告されていますが、そもそも「共依存」とはどんな特徴があるのか正しい意味を把握していない方が多くいます。
今回はそんな共依存について詳しくご紹介します。共依存は夫婦だけでなく、さまざまな関係で共依存が確認されているので、さまざまな原因があることで知られています。
お互い依存し合っている状態
共依存夫婦の「共依存」とは、お互いに依存し合っている状態のことを言います。カップルや夫婦の間で「彼には私がいないとダメ」、「彼がいないと、私は生きていけない」という言葉が出てきたら共依存しているサインです。
共依存は自分のことを犠牲にしてでも相手に尽くしてしまい、さまざまな問題点も上がります。浮気や離婚に関することはもちろん、依存するあまりに相手のことを信じられず、常に疑っている状態が続きます。
共依存の怖いところは、夫婦でお互いが依存しあっていることです。そのため、共依存になっていると気づきにくく、その状態から克服するのが難しいと言われています。
夫婦や親子など様々な共依存関係がある
先ほども紹介した通り、共依存になる関係は夫婦だけではありません。日本は古くから亭主関白な男性と、それを支える女性という夫婦が理想とされていたため、共依存夫婦が見つけにくい傾向があります。
また、共依存夫婦の間に産まれた子供も、共依存の対象になる可能性が高いです。夫婦以外では親子で共依存の関係が報告されており、日本人に共依存の自覚が少ないので明るみに出ていない問題でもあります。
共依存夫婦の特徴
共依存夫婦には、他の夫婦にはない共依存ならではの特徴がいくつもあります。共依存夫婦の特徴がいくつか当てはまる場合は、共依存関係にある場合があるので注意してください。
今回はそんな共依存夫婦の特徴について詳しくご紹介します。1つ、2つ当てはまる場合はまだ共依存の関係とは断定できませんが、その予兆があるので今後の2人の関係を見直す必要があります。
相手に尽くし過ぎる
共依存夫婦の最大の特徴は、相手に尽くしすぎていることです。共依存の特徴として相手に尽くしすぎてしまう場合はあり、本来は本人が責任を取るべき事項でも肩代わりしてしまう傾向があります。
共依存夫婦の場合は時間が経つにつれて、どんどんエスカレートしていきます。第3者から見て、相手に尽くしすぎている人は共依存の可能性が高いです。やんわりと助言してあげるのもおすすめです。
自分より相手を優先する
共依存夫婦の特徴は、2人とも自分より相手のことを優先して考える傾向があります。例えば、お互い会社関係や友達との約束などどんな大切な約束があったとしても、相手の都合に合わせて簡単に変更してしまいます。
共依存夫婦の関係にある方は、もし自分の都合に合わせて予定をキャンセルした場合、相手に愛想つかれてしまうという不安が残ります。その不安を拭い去るために、共依存夫婦は相手のことを何よりも優先してしまいます。
共依存夫婦は相手を優先することを、当たり前だと思っているのも原因です。共依存夫婦を克服するためには、自分に自信をもって自分の都合も優先させましょう。
相手の機嫌に敏感になる
共依存夫婦の特徴として相手の機嫌にとても敏感になります。共依存は自分で自分の機嫌を取ることができなくなってしまい、機嫌が悪くなった場合は相手に察してもらおうと機嫌の悪さをぶつけてしまいがちです。
パートナーは自分の機嫌の悪さに気づいてもらえない場合、「なんで気にかけてくれないんだ」と怒り出す可能性があります。そのため、毎日一緒にいる夫婦の場合は相手の機嫌に敏感になってしまいます。
支配する側と支配する側に分かれる
共依存夫婦は支配関係になる可能性が高く、どんどんエスカレートしてしまうと暴力をふるうパートナーもいます。同じようなタイプの人が共依存になる可能性は低く、どうしても支配関係が作り出してしまいます。
夫婦では暴力や暴言など暴れしまう側が「支配する側」、暴れるパートナーを見て自分のせいだと気持ちを押し込んでしまうのが「支配される側」です。
共依存夫婦は2人のどちらかが気持ちを押し込んで我慢してしまうのが特徴的です。気持ちが沈んでしまい、自分に自信がなくなることで共依存からなかなか抜け出せなくなります。
相手のことを全て把握し束縛する
共依存夫婦は、お互いが好きな人に束縛するのが最大の特徴です。共依存は目に見えない感情よりも、目に見えてパートナーと繋がりを感じられることに安心感を得ます。
そのため共依存夫婦はさまざまなルールがあります。1人でのお出かけを禁止する、友人同士の飲み会にも参加禁止、毎日どこで何をしているのか随時連絡するがあげられます。
共依存がエスカレートしてしまうと、パートナーの服装や髪型、お金の使い方も支配しようとします。そうなる前に克服するようにしましょう。
常に一緒に行動する
夫婦関係で常に一緒に行動している場合は、共依存の可能性が高いです。もちろん、恋愛を経て結婚し、夫婦関係になったので2人で遊びに出かけたり、旅行したりするコミュニケーションは必要です。
ですが、パートナーがいないと出かけられなかったり、どこか出かけるときは必ずパートナーがついてくるといった状態は共依存の関係です。常に一緒にいようとする行動は、浮気への不安があるからです。
相手の気分や感情を自分のせいにする
共依存の夫婦は2人だけの世界になっている場合が多く、お互いがお互いへの影響が大きくなってしまいます。その結果、相手の気分、感情をすべて自分のせいだと思い込んで落ち込む方がいます。
例えばパートナーガ怒っている場合、自分に何か問題があって怒っていると思い込んでしまいます。また、パートナーガ悲しんでいる場合は、自分がひどい発言をしてしまったと思ってしまいます。
共依存夫婦は2人だけの狭い世界で生きているので、自分の些細な感情でも相手を強く刺激してしまいます。また、本気で自分が悪いと思い込んでしまうので、共依存に気づきにくいです。
相手以外の異性は目に入らない
共依存の関係にある夫婦は、24時間365日パートナーのことで頭がいっぱいになります。そのため、パートナー以外の異性にはまったく興味が無くなり、浮気をしたいという傾向も無くなります。
浮気をしないように、というよりは、気づいたら24時間パートナーのことだけを考えています。そのため、異性がいる飲み会や異性のいる集まりには自然と参加しなくなります。
自分に自信がなく浮気の不安などが大きい
共依存の夫婦は、お互いが自分自身に自信がありません。そのため、パートナーが1人で出かけると言っただけで相手の浮気を疑ってしまったり、自分に魅力がないから家においていかれたと被害妄想がはじまります。
また、共依存はお互いに強い束縛をしています。束縛をするのは自分に自信がなく、相手が自分を裏切って浮気など行うのを防ぐためです。
少しでも浮気を疑うようなことがあれば、相手をとことん問い詰めてしまう傾向があります。また、浮気を疑う理由が何もなかったとしても、冷静ではいられないのも共依存の特徴です。
共依存夫婦となってしまう原因
日本にいる共依存夫婦は、誰もが皆共依存夫婦になるわけではありません。共依存になる関係はなにかしらの原因があり、いくつか問題点が多くあります。
実は共依存になる可能性はだれもが秘めています。なにが原因で共依存の関係になるかわからないので、事前に原因を把握しておくのがおすすめです。初めて共依存について知る方は目を通しておくのがおすすめです。
親から愛情を受けずに育った
共依存関係に陥りやすい原因として、幼少期の母親からの愛情不足が挙げられます。親からの愛情が受けられなかった人は、誰かからの愛情を受けたくなるので結果的に共依存の関係になります。
幼少期得られるはずだった絶対的な愛情をもらえなかった場合は、パートナーを束縛してしまう原因にもなります。愛情不足は成長するにつれて、その愛情を得ようと友達やパートナーに求めるようになります。
誰かに必要とされたい思いから
共依存の夫婦になる原因として、「誰かに必要とされたい」と強く思っている人がなる傾向があります。共依存の関係はパートナーを束縛し、その欲求に答えて相手が喜んでくれたことで必要とされたい気持ちを満たしています。
共依存夫婦は束縛をすることで、相手に必要とされていると勘違いしている方も多くいます。また、支配関係に発展しても相手に必要とされたい感情が邪魔をしてなかなか克服できません。
誰かに必要とされたいと強く願っている方は、共依存に陥りやすいです。人は1人では生きていけない生物なので、人は常に必要とされていることを忘れないようにしましょう。
人を信用することができない
共依存夫婦になる原因として重要なのが、信頼度です。人を信頼できない人がパートナーを束縛してしまい、ちょっとした言動でも浮気や裏切られたという気持ちが大きくなってしまいます。
人を信用できないことによって、異常なほどパートナーの監視をする傾向があります。携帯のチェックはもちろん、相手の行動を隠れて監視したり、浮気をしていないか常に気を配っています。
夫婦の関係にある方は、ある程度パートナーに信頼関係があります。ですが、共依存夫婦の場合はその信頼はまったくなく、常に相手を監視して自分を裏切らないか恐怖心の中にいます。
お互い恋愛経験が少ない
共依存夫婦になる原因として多いのが、お互いに恋愛経験の少ないカップルの場合です。恋愛経験が少ないのでどういった対応をして良いのかわからず、不安だけが募って共依存へとなっていきます。
異性と付き合った経験が少ないので、「夫婦はこういうものだ」と勝手に決めつけている傾向もあります。それが間違っているかもわからず、そのまま相手へ依存して間違った愛し方で夫婦になってしまいます。
男尊女卑の行き過ぎた考え方から
日本人で共依存夫婦が多いのは、昔から理想の夫婦として根付いている「男尊女卑」の考えが原因とも言われています。妻は夫に尽くすのが当たり前、嫁いだ先をたてるのが当たり前と思っている家庭が多くあります。
そういう家庭に育った場合は、共依存夫婦になる可能性が高いです。男性はもちろん、女性が男尊女卑の考えを持っている場合、過度な要求にも従ってしまい、共依存の関係はどんどんエスカレートしていきます。
夫婦の時間が多すぎて周りが見えない
共依存夫婦の原因として最も挙げられるのは、2人の時間が長すぎることです。夫婦で共有する時間が長すぎることで、どんどん2人の世界へ入り込んでしまいます。結果、お互いに周りの世界が見えなくなってしまいます。
夫婦でお互いがお互いの興味だけを持っている状態なので、友達や親など他の人への付き合いが雑になってしまいます。共依存だと指摘してくれる友達もそばを離れてしまうので、関係を克服することが難しくなってしまいます。
共依存夫婦は離婚できないの?
共依存夫婦の特徴として、お互いに強く依存している関係は長続きしません。その結果、離婚を考える夫婦も増え始めますが、共依存の関係にあるのでいざ離婚となってもなかなか踏み切れない夫婦が多いです。
今回はそんな共依存夫婦は離婚できるのか、詳しくご紹介します。離婚することで今まで依存しあっていた関係がなくなり、パートナーと過ごせなくなるという恐怖から離婚をとどまる方もいます。
依存状態から離婚は難しい
共依存夫婦の関係にある夫婦が離婚することは、とても困難だと言われています。離婚する前に共依存関係を克服する必要があり、そのままだと別れたくないという依存の気持ちに勝つことができません。
共依存夫婦が離婚を考えるときは、相手の浮気やお金問題などさまざまな理由が挙げられます。明らかに相手が悪いとわかっていても、自分が相手に依存している場合は問題を先延ばしにして離婚できないケースもあります。
明らかな問題がある場合は離婚可能
浮気などで共依存夫婦が離婚するケースが少ないですが、相手の暴力やギャンブルに耐え切れず離婚するケースはあります。暴力、そしてギャンブルの被害に遭ってやっと、共依存夫婦だと認識する方が多いです。
パートナーの暴力に耐えきれず、このままの関係はいけないと離婚を決意する夫婦もいます。ですが、共依存夫婦の真っただ中にいる間は、それでも離婚をする決意ができない夫婦がいるのも現状です。
共依存夫婦が原因で離婚する場合は、まず離婚できる心理状態になることが重要です。共依存の関係にあることをしっかりと自覚して、共依存を克服しながら離婚を考えるのがおすすめです。
共依存の夫婦関係が及ぼす影響
共依存の夫婦は、ずるずると関係を続けて行くことによってさまざまな影響を及ぼす可能性が高いです。共依存夫婦は気づいたらすぐ、克服するべく行動を起こすのがおすすめです。
今回はそんな共依存の夫婦が及ぼす影響について詳しくご紹介します。共依存に克服しない限り、最後には恐ろしい結末が待っているかもしれません。共依存はそれほど恐ろしい心理状態でもあります。
心の病気にかかりやすい
共依存の夫婦にある2人は心の病にかかりやすいです。共依存夫婦はお互いがいることによって心が安静になっている気もしますが、実はその相手に甘えているだけでどんどん悪い方向へと向かっていきます。
共依存夫婦はお互いに束縛しあっているので、1人で生きて行くのが困難な状態にまで心が弱ってしまいます。浮気でもされたらどうしよう、裏切られたらどうしようなどパートナーがいることでストレスが増していきます。
共依存夫婦はお互いがいることでストレスになりやすく、心の病気になりやすいです。そのため、どちらかが倒れてしまうと共倒れしてしまう可能性が高いです。
子供を支配する
共依存夫婦はいずれ子供ができた時に、子供に対して依存してしまう可能性が高いです。共依存の相手がパートナーから自分の子供へと向き、子供の人生を支配していく場合もあります。
子供に共依存している親は、子供の自立を妨げてしまいます。子供の進路をすべて決めてしまったり、子供の交際相手を制限してしまったり子供の気持ちを無視して自分のやりたいように支配してしまいます。
犯罪行為に繋がることも
共依存夫婦は、最悪の場合自分の人生をどん底まで落としてしまう可能性があります。共依存夫婦はその依存の強さから自分の思い通りにいかないだけで、相手へ暴力を向けてしまいます。
その結果、相手にけがをさせて通報されたらそのまま逮捕される場合もあります。共依存夫婦はその気持ちを相手への愛情だと思っているので、なかなか克服できるものではありません。
浮気の証拠もないのに相手に問い詰め、ストーカーまがいのことをしたりと犯罪行為はさまざまあります。自分では気づかないうちに犯罪を犯しているので、一刻も早い克服が必要になります。
共依存夫婦が今の状態を克服するには?
共依存夫婦は、離婚しか解決策がないと思われがちですが、夫婦で共依存を克服できる方法もいくつかあります。夫婦で共依存を克服していくことによって、以前より関係が改善されるケースがあります。
今回はそんな共依存夫婦を克服するための方法をいくつかご紹介します。すぐにできるものから、専門家に相談して共依存を根本的に克服する方法までまとめてお伝えしていきます。
個人で楽しめることを見つける
共依存の特徴として、お互いがお互いのことしか見ていないことが挙げられます。そのため、1度その環境を整理するためにも自分1人で楽しめる趣味を作ったり、友達とお出かけする時間を設けましょう。
自分の好きなことを再確認することができ、お金のかからない趣味であればすぐに始められる克服の方法です。自分の好きなことを探し、目の前のものに集中すれば共依存は少し克服することができます。
冷静に気持ちを伝えあう
共依存の状態を夫婦で克服したい場合は、冷静にお互いの心境を話し合うのがおすすめです。感情的になってしまうと支配関係が継続されてしまうので、あくまでも冷静に話し合うのがポイントです。
どうしても離婚したくない場合は、違う克服の仕方を一緒に考えましょう。浮気の心配をしてしまう、不安になるなど自分が普段パートナーに思っている感情を伝えるのも効果があります。
自立できるように意識する
共依存夫婦に大切なのは、お互いが自立する環境を整えることです。2人で1つではなく、しっかりと1人1人の個人を意識して生活していき、大人として精神面を自立できるようにしましょう。
まずは、自分自身に自信をつけることから始めましょう。共依存夫婦の関係を続けて行くことは困難なので、離婚したくない場合は自立が不可欠です。1人で難しい場合は、専門家の手を借りるのもおすすめです。
期間を決めて別居する
どうしても共依存夫婦の関係が断ち切れない場合は、思い切って別居する期間を設けるようにしましょう。強制的に1人でいる時間を作ることで、だんだんと落ち着いて自分の今の状況を考えることができます。
一緒にいるとどうしてもお互いに依存してしまうので、別居は最終的な克服法としておすすめです。別居する期間を半年、1年と予め決めておくことで、心配性な方も安心して別居生活に打ち込むことができます。
カウンセリングを受ける
どんな手段でも共依存夫婦が抜け出せない場合は、友達や専門家の力を借りるようにしましょう。自分たちだけで解決するのが難しい場合は、第3者を入れて相談することで克服できる可能性があります。
共依存夫婦に向けた夫婦で行えるカウンセリングもあるので、近くのクリニックに足を運ぶのがおすすめです。夫婦の関係を客観的に見てもらうことにより、今まで気づかなかったことにも気づけます。
共依存を克服して明るく幸せな家庭を築こう!
どんな夫婦でもちょっとしたきっかけで陥ってしまう「共依存夫婦」。共依存夫婦は関係がずるずる続いてしまうと、どんどん悪い方向へと向かっていきます。
少しでも共依存夫婦の可能性がある場合は、なるべく早く克服する必要があります。夫婦で克服することによって離婚を防ぐことができます。是非この記事を参考に共依存夫婦を克服し、明るく楽しい家庭を築きましょう。