ノギスの使い方を解説!正しい測定の方法から機能までを紹介!

ノギスの使い方を解説!正しい測定の方法から機能までを紹介!

ノギスという言葉をご存知でしょうか?写真を見れば見覚えがありますが、具体的にはどんな使い方をするか、知らない場合も多々見受けられます。今回はノギスについて、各部の紹介から詳しい使い方まで紹介していきます!ぜひ手持ちの工具の1つに検討してみてください。

記事の目次

  1. 1.ノギスの使い方をを知っておこう!
  2. 2.ノギスとは?
  3. 3.ノギスの各部の名称と機能
  4. 4.初心者向けの簡単なノギスの4つの使い方
  5. 5.ノギスで測定できないものとは?
  6. 6.ノギスの正しい測定方法をマスターしよう!

ノギスの使い方をを知っておこう!

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ノギスをご存知ですか?大工さんなどの職人さんがよく使う工具の1つとして、よく目にしたりしますが、建築のプロの工具としてだけでは無く、一般のユーザーでも利用できるものです。

今回は使って便利なノギスについて徹底紹介。ノギスの工具の目的や機能、各部の説明に到るまで詳しく解説していきます。ノギスをホームセンターで見たときには、ぜひ参考にしてみてください。

ノギスとは?

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早速ノギスとは何かを確認していきましょう。ノギスは物差しの機能を有する工具の事を指します。一番の機能はその精度。立体構造を持つ物を正確に測定しなければならない時、1mm以下の単位まで測定することができます。

実際に工作物を製作する際、この測定精度の高さによって、製作物の誤差を少なく完成させることができます。

どんな工具?

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ノギスは主尺と副尺(バーニヤ)のくみあわせた方法で、長さを0.0025mm単位まで精密に測定することができる工具です。主尺で1mmなどの大きな単位を測り、副尺で0.1mmなどの細かい単位を測ります。

この工具は測定物を挟むスライド部分が付いた定規とみることが出来ます。測定方法としては、挟んだものの長さを主尺で捉え、主尺の目盛りでは測定できない細かな単位を副尺で確認するやり方がイメージしやすいです。

外側測定ジョウで物を挟んで正確なサイズを測る方法としては、まずジョウを外からスライドしていき、物がジョウに当たった箇所にまず注目します。この時、副尺の目盛りが0の箇所が主尺が指す目盛りの値となります。

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主尺の指す目盛りで大まかな長さを把握できたら、今度は副尺の目盛りに注目します副尺の目盛りと主尺の目盛りの線が一直線に重なった箇所が副尺だ指す目盛りの値となります。

この工具は片手で持てる重さで、あらゆる状況下でも持ち運ぶことができるため、使い勝手はとても優れています。ものづくりの現場作業だけでは無く、日曜大工や趣味の工作のDIYまで、幅広いニーズに応えることができる工具です。

ノギスの種類

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ノギスは一般的に使われている標準タイプのものだけではありません。様々な種類のノギスが販売されています。

その種類は知られているだけでも、狭い寸法間を測定できるポイントノギス、段違い部を測定するオフセットノギス、細溝径を測定できるブレードノギスなど、測定物の形状に応じて、形を変えているのが特徴です。

また、表示方式も大きく3種類分かれております。目視で数値を確認するアナログのバーニャ方式と、アナログのダイヤル方式、デジタルで数値を表示するデジタル方式があります。

ノギスの各部の名称と機能

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ノギスの大まかな特徴と種類が理解できたところで、工具の各部の名称とその機能を紹介していきます。

測定物は、例えばネジひとつ取ってみても、ドーナツ型や角形など、様々な形状があります。あらゆる測定物の状況に合わせて正確に測定することができれば理想的です。

ノギスは上記のポイントを踏まえた構造を成しています。測定において限りなく万能性を追求している工具です。代表的な各部の名称を以下より確認していきましょう。

内側測定ジョウ

ノギスのジョウは、スライドさせて、測定物に当てることで機能する部位です。その中でも内側を測定するジョウは、ノギスの上部に位置しており鋭角の形状から、クチバシとも言われています。

その見た目から、刃物のように切ることもできそうではありますが、鋭く尖っている理由は、内側の穴にジョウが通しやすいようにするためです。

その測定方法は穴や窪みまたは、内側からジョウを通し、外側へスライドさせて測定面に接することで、精密にサイズを測ることが出来ます。

また、上記の動画のように、クチバシは段差などでも正確な寸法を導き出したいときにも重宝します。小回りが利くジョウがクチバシです。

外側測定ジョウ

内側測定に対して、外側測定ジョウは測定物を外からスライドさせて、挟むことで正確にサイズを測る機能を持っています。始めて使う人でもまずは知っておきたい、ジョウの基礎的な使い方の1つとして認識されています。

測定方法は、ネジや木材などの突起した測定物には、外側測定のジョウをスライドさせて挟むことで、精密に測定することができます。

止めネジ

ジョウなどを使って測定物を測定する際、正面からその値を確認することが出来ない場面があります。その時に機能する部位が止めネジです。

止めネジは測定物の測定値を固定するネジの事を指します。正面から目視できない場合、測定値を止めネジで固定する方法でその値を確認することができます。測定物から一旦外しても固定されているため、数値が変わることはありません。

本尺目盛り

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本尺目盛りは測定物の大きな単位を測る機能になります。例えば1mm幅の場合は最小単位は1mm単位まで測ることが出来ます。

1mm以下の単位は副尺目盛りに譲り、本尺と副尺の組み合わせで、正確な測定値が導かれることになります。

デプスバー

デプスバーはその語の由来通り、depth(デプス)=深さを測る、bar(バー)=棒状の部位を指しています。

測定物は幅ばかりではなく、時には高さや深さを測る必要があります。ノギスを棒に例えると、ちょうどしっぽのように柄の端の部分に突起しているのが特徴で、スライダーで伸ばして測定物を測ることができる機能を有します。

測定方法は簡単。窪みの上部に直角に本尺の柄の部分を当てて、そこからデプスバーを伸ばし底まで当てることで、深さが測定できます。

測定物の溝の底面は角が丸くなっている場合があるので、直角に当てられるように、デプスバーの片側は角がなく、窪んだ形状をしています。

副尺目盛り

副尺目盛りは、測定物を細密な単位まで測る機能を有します。小数点以下の単位まで算出することが出来ることから、ノギスの中で大きな役割を担っています。

先述しました通り、副尺の目盛りが主尺の目盛りと一直線に重なった箇所が副尺の目盛りの値となります。この組み合わせで、測定物の詳細な値を導き出すことが一番大切なノギスの役割になります。

指かけ

指かけは副尺をうまくスライドさせる時に、指をかける部位になります。親指をかけることで作業がスムーズに運び、簡単にノギスを扱えるきっかけになります。

ノギスは順手で持つのが基本ですが、この持ち方の場合、手の構造上親指が自由が利く指になります。親指は力のあんばいもコントロールできるため、使い勝手が良い親指を指かけにかけてノギスを使うのが一番簡単です。

親指を指かけにかけて測定する場合、片手でノギスを扱えることもできます。片手でノギスを持つことは意外に大切なポイントで、両手でノギスを持つと余計な体温がノギスに伝わってしまい、ノギスに測定誤差を生じさせる元にもなります。

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初心者向けの簡単なノギスの4つの使い方

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では、これからノギスを使って見ようと思い立った場合、具体的にどのように使っていけば良いでしょうか?プロの職人の方であれば、簡単に難なくこなすことができますが、一般の方であれば、手先が器用な方でも最初は戸惑いが生まれることも想定されます。

そこで、今回は初心者向けにノギスの4つの簡単な使い方を紹介していきます。まずは単純で簡単な使い方から始めて、徐々に慣れていくようにしましょう。

使い方①外側測定

Photo by bschmove

使い方の1つ目は外側の測定です。測定物の外側を測る簡単な測定方法で、一番オーソドックスなノギスの使い方になります。

標準的なノギスを使う際は、ジョウの先端で測定物を挟もうとすると、ジョウが斜めになったりして正確な数値が得られない可能性があります。測定物をジョウの平面な測定面の中腹で挟む意識を持つことが使い方のポイントです。

ただし、外側測定ジョウの根元は、測定面に対して、ニゲという凹んでいる部分があります。ニゲで挟むと正確な数値が出ないので注意しましょう。

しっかり測定物に直角に当たるようにセッティングしてから、ゆっくり外側からスライドすると、簡単に正確な直径の値を導き出すことができます。

使い方②内側測定

Photo by EwoodEddie1968

使い方の2つ目は内側の測定です。窪みや穴などの空間からジョウを外側にスライドしていく使い方により、測定物の内側を簡単に測ることができる測定方法です。

標準的なノギスを使う際は、測定物の内壁のもっとも広い部分にクチバシを当てるイメージで測定することが大切なポイントです。また、クチバシも平らな測定面で測定物をとらえるようにしてください。

外側測定ジョウと同様、根元のニゲは凹んでいるために、測定物を正確に測ることができないので注意しましょう。

内側測定も測定物に直角に当たるようにセッティングしてから、ゆっくり外側へスライドすれば、簡単に正確な直径の値を導き出すことができます。

使い方③高さ測定

Photo by Dave McLear

立方体などの測定物が壁と床に密接して、外側ジョウで挟んで測定できない場合、デプスバーであれば、簡単に測定物の高さを測ることができます。

その使い方としては、まず測定物の上面にノギスの本尺目盛りの後端を当てます。その後スライダーを動かして、デプスバーを床に突き立てて測ることで、簡単に高さが導き出されます。

測定物に対してノギスを直角に当てることがポイントです。しっかり90度当たっているかを側面から目視で確認しながら、スライダーを下にスライドさせることが、ノギスに正確な数値を算出させることができます。

使い方④深さ測定

Photo by fotologic

測定物が窪みなどの場合は、突起物ではないので、外側ジョウで挟んで測定することはできません。その場合、高さとは逆に深さが知りたい場合もデプスバーを使うことができます。

測定方法としては、窪みの上面にノギスの本尺目盛りの後端を当てます。その後スライダーを動かして、でプルバーを床に突き立てて測ることで高さが導き出されます。

深さも高さ同様、測定物に対してノギスを直角に当てることがポイントです。しっかり90度当たっているかをノギスの後端と窪みの上面に余計な隙間がないか確認し、スライダーを下にスライドさせることで、ノギスに正確な数値を算出させることができます。

Photo byCouleur

また窪みなどの深さを測る場合に気をつけておきたいポイントは窪みの底面と側面が直角に交わる接合部分です。木くずやホコリなどの残留物がある場合は直角にデプスバーを立てることができない場合があります。

上記の場合は、デプスバーの角がない端を窪みの側面に沿わせるようにスライドさせてください。残留物でデプスバーが邪魔されることなく、底面に当たることで直角を維持されたまま測定することができます。

ノギスで測定できないものとは?

Photo by David Hilowitz

ジョウは測定物の形状に合わせて、部位を使い分けながら測定するする工具で、どの部位も直角に当てて測定することが大切なポイントであることが理解することができました。

そんな万能感があるノギスでも測定できないものは存在するのでしょうか?下記のものはいくらノギスでも測定できないので、事前に知っておいても損ではありません。

不定形

Photo byIlluvis

不定形のものはノギスで測定するものとしてはふさわしくありません。例えばスライム状のものは形が定まっておらず、対象物にジョウを当てても、その対象物は元の形を維持できません。

当たり前の話になってしまいますが、決まった形を維持できる測定物こそ、ノギスによって測定するにふさわしい対象物と言えます。

変形しやすい

Photo by josephbergen

紙やゴム、粘土などの変形しやすいものは、ノギスで測定するにふさわしくありません。ノギスは測定物に接触することで、測定物の細密な数値を算出する工具です。接触すると凹んだりするなど、変形してしまうと、正確なサイズが導き出せなくなってしまいます。

木材やプラスティック、金属など、硬く変形しにくい材質がノギスで測定するものとしてふさわしい測定物になります。

凹凸が激しい

Photo by41330

ジョウの測定面は平らな平面です。測定物の面をジョウの面で捉えて、正確なサイズを測ることができます。

測定物の表面がデコボコしていたりすれば、ジョウがしっかりと測定物を捉えることができず正確な数値が導けません。

ただ、標準タイプのノギスではなく、ブレードノギスなど、先述したノギス種類によっては、測定物の表面がデコボコしていても測定可能なものも存在します。具体的な形状を確認した上で測定可能かどうか判断することになります。

ノギスの正しい測定方法をマスターしよう!

Photo byPeggy_Marco

いかがだったでしょうか?ノギスは測定物に本尺を合わせスライダーして当てることで、一般的なスケールやメジャーでは算出できない小数点以下の正確な寸法を測ることができる工具です。

ノギスは部位が多く、一見使い方が難しそうに見える工具ですが、それぞれの部位は測定物の外側、内側、高さ、深さを測るためにはっきりとした役割があります。

また、それぞれの使い方をマスターするためには、測定物に対してノギスを直角に当てる必要があります。

最初は慣れが必要な工具ですが、使っていく内にこんなに便利な工具があったんだとものづくりの素晴らしさを感じることができます。

一片の狂いがない製作物を作った感動は何ものにも変え難いものです。日曜大工などのする際に、工具にノギスを仲間に入れてみてはいかがでしょうか?

SDA
ライター

SDA

本記事をお読みいただきありがとうございます。近頃はイベント自粛で何かと我慢な日々ですね。ただ最近は、家の中でも新たな発見があるものだと気づかされました。今後はインドアならではのお役立ち情報があれば、記事の通じてどんどん発信していきたいです。明るく取り組んでいきますのでよろしくお願い申し上げます。

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