今可愛い組紐のブレスレットが人気
皆さんは組紐をご存じでしょうか。東京オリンピックで注目を浴びる日本の組紐は、海外でもKUMIHIMOとして有名です。可愛い組紐は世界中の多くの人が注目していて、日本のお土産としてもぴったり。日本人として、知っておきたい、覚えておきたい組紐をご紹介します。
組紐は日本の伝統工芸
組紐は古くから伝わる日本伝統工芸です。その歴史は仏教伝来まで遡り、仏具、経典、巻物の付属品の飾り紐として渡来したのが始まりです。奈良時代には細い色々による組紐帯などの男女の礼服として普及し、鎌倉時代には仏具の一部、さらに安土桃山時代には茶道具の飾り紐として使われていました。
組紐を職業とする人も現れ、現在でも東京や京都、伊賀などでは伝統的に盛んです。古来からの伝統的な模様パターンなどもあり、格式高い編み方や模様なども存在します。
組紐ブレスレットは「君の名は。」で話題を集めた
日本の伝統工芸である組紐の存在を大ヒットアニメ映画の「君の名は。」で知ったという海外の人も多いようです。主人公の三葉の宮水家が代々受け継いで作っていたのが組紐です。また、三葉が電車のドアが閉まる直前、瀧の名前を叫んで投げ渡したのも可愛い赤い組紐です。
しかし、実は日本で組紐のブレスレットが流行ったのはもう少し前。1993年にサッカーのJリーグが開幕し、ヴェルディ川崎に所属していたブラジル出身のラモス瑠偉が試合の勝利を願って手首につけていました。そこからサポーターたちにも広がり、願いをかなえるお守りとして定着していったのです。
そんな日本の伝統工芸品でもある組紐。サッカーを通して多くの日本人がつけるようになり、「君の名は。」を通して世界に広がった組紐ブレスレットについて作り方や留め方などご紹介します。
組紐のブレスレットの材料
サッカーで広まった組紐のブレスレットは、ミサンガとして親しまれているプレゼントにもぴったりの可愛いアクセサリーです。
可愛いミサンガの作り方を覚えておくと、旅先での思わぬ出会いやちょっとしたプレンゼントに使えます。大切な人への贈り物にもなり、ぜひおすすめです。
組紐のブレスレットの作り方に必要な材料をご紹介します。簡単い作れる道具などもあるのでぜひチェックしてください。
糸
まず組紐になくてはならない材料が糸です。伝統工芸品として作られる組紐の材料は、正絹で作られることも多いですが、解雇の繭から作られる絹100%の正絹はなかなか高価なものです。
もちろんブレスレットにした時、正絹で作られたものは肌触りが違い、吸いつくような滑らかつけ心地がしますが、遊びで作るのなら手元にある刺繍糸や毛糸、リリアン用の紐などを使うのがおすすめです。
組台
組紐は組台と言われる台を使って編んでいきます。「君の名は。」の映画に登場する本格的な組み台は丸台と言われ、シンプルなものから複雑な組紐まで作ることができます。
組上がった紐は、中心の穴から下へとのびていきます。また、丸台の他にも丸や平などが編める角台や本格的な組紐に使われる高第などがあります。
厚紙で自作する
8本以下で作る組紐の組台代わりの道具なら、工作やDIYなどが得意な方なら、簡単に手作りすることも可能です。組紐ディスクと言われる道具で、厚紙を使って作ることができます。
グラスを使って段ボールなどの厚紙に円を書き、線に沿って切り、定規で8等分に線を引きます。線に沿ってハサミを少し入れ、三角にカットしておきます。真ん中に穴を開ければ完成です。
市販のものを使う
組台代わりの組紐ディスクは有名メーカーのものでも500~700円で購入することができます。円盤に32の切込みが均等にいれられていて、決められた番号のスリットに糸をかけ行くと組紐が出来上がるります。
組紐プレートは円形状のものだけではなく、四角いプレートもあり、平織りも簡単に楽しむことができます。
組紐プレートは、ダイソーなどの100均でも販売されていて、こちらで購入すればリーズナブルな値段で子供でも簡単に組紐を楽しむことができます。
組紐のブレスレットの簡単な作り方・編み方
組紐は使う紐の本数によってできる作り方・編み方が違い、仕上がったものも違った雰囲気になります。初めて組紐を編む時には、少ない本数からチャレンジするのがおすすめです。
組紐の編み方の基本を理解したうえで2本、4本、6本、7本、16本と増やしていくとスムーズです。しかい、最初から難しい本数にチャレンジするのもあり!それぞれの本数の紐で作る組紐の作り方・編み方をご紹介します。
16本の編み方
16本の糸で組紐ブレスレットを作る場合には、糸の長さを2つ折りにする必要があります。したがって、仕上げたい長さの4~4.5倍の8本の紐を用意します。まずは準備段階として、中心から半分に折り、輪ができるようにひとつに結びましょう。
早速作り方・編み方を説明していきます。組紐ディスクの中央の穴から束ねた糸を上から下に向かって通します。糸を順番に切込みにはめていきましょう。
1,2番、5,6番、9,10番、13,14番、17,18番、21,22番、25,26番、29,30番の準に通し、最後に糸をピンと張ります。
穴の中の結び目が真ん中に来るように調節して、右回りに順番に編んでいきます。5番の糸を外し5番と6番の間に置きます。
次に1番の糸を5番にはめ、続いて9番の糸を外して5番と6番の置いておいた元5番の糸を9番にはめます。同じように14番の糸を外し、13番と14番の間においておき、元9番の糸を13番にはめます。
17番の糸を外し17番と18番の間におき、元13番の糸を17番にはめます。同様に29番の糸を1番にはめるところまですれば右回りが完成です。
右回りに1周したら次は左周りです。30番の糸を外し、29番と30番の間におき、2番の糸を30番にはめます。
26番の糸を外して25番と26番の間におき、元30番の糸を26番にはめます。このように元6番の紐を2番にはめ込むまで行い、右回りと左回りを順番に繰り返し組紐を編んでいきます。
組紐は編んでいる途中で寄れるので、撚りを直しながら編んでいきましょう。糸の色や配置を変えることで組紐のデザインが変わります。
7本の編み方
7本の糸を使った組紐ブレスレットの作り方・編み方は、同じ長さの糸を7本用意して編み進めます。1mほどあればブレスレットには十分な長さですが、刺繍糸のような細い糸ではなく、毛糸など太めの糸を使う時には2~30センチ長めにすると良いでしょう。
7本の糸をまとめて縛り、縛った糸を組紐ディスクの中央の穴に通します。留め方は後程ご紹介するので、余分な糸を長めに残すようにしましょう。
7本の糸で作る場合のディスクは切込みが8つあるものを用意し、1つの切込み以外の場所に紐をかけます。開いている切込みから時計回りに2つ先の糸を最初に動かします。
ディスクから外し、開いていた切込みにかけなおし、次も同じく開いている切り込みから時計回りに2つ先の糸を外して開いている切り込みにかける。この作業を繰り返します。
6本の編み方
6本の糸を使った組紐ブレスレットの作り方・編み方は、7本で使った8か所に切り込みのあるディスクを使います。セットの仕方は7本と同じです。2つの並んだ切り込みを開け、それ以外の場所に糸をセットします。
開いている切り込みから右回りに最初の糸がかかっている部分を1とすると、3番目の糸を3つ前の紐のかかっていない切り込みに移動させます。
次に糸を動かすことで開いた3番目の切り込みに6番目の糸をかけます。6本の糸を使った編み方は、この2つの移動を繰り返します。
4本の編み方
4本の糸を使った組紐ブレスレットの作り方・編み方は、組紐ディスクを使わずに紙コップの縁に8か所切り込みを入れただけで編むことが可能です。4本の糸をひとまとめにして糸の先端から10センチ位のところで結び錘を付けます。
紙コップのに錘を入れ、紙コップの12時の位置、3時の位置、6時の位置、9時の位置の4カ所の切り込みに糸をかけピンと張ります。12時の糸を余裕を持たせながら3時と6時の間の切り込みにかけ、同じように3時の糸を6時と9時の間の切り込みにかけます。
残りの2本も同様に作業したら、12時の位置にかけていた紐を外して6時と9時の位置にかけていた部分を引っ張りピンと張ります。同様に3時の位置にかけていた紐を外し、6時と9時の位置にかけていた紐をピンと張ります。以下同様にこの作業を繰り返します。
2本の編み方
2本の糸を使った組紐のブレスレットはかなり細めに仕上がりますが初心者にはおすすめです。組紐ディスクなしの作り方・編み方をご紹介します。
2本の糸を90センチの長さで用意します。糸を束ねて1~2センチくらいのところで結びます。2本の糸の1本を逆4の字になるようにもう一本の糸の上に重ね、巻き付け右上に引っ張り引き締めます。
次にもう片方の糸を今度は4の字になるように重ね巻き付けて引っ張り引き締めます。この2つの工程を繰り返し編み上げていきます。
組紐の模様のパターン
日本の伝統工芸でもある組紐には主な模様のパターンがあります。伝統的なパターンは趣もあり、日本人としては覚えておきたい作り方・編み方です。可愛い組紐が作れる組紐の模様パターンを4つご紹介します。
水玉模様
現代的な可愛い組紐の編み方のパターンに水玉模様があります。初心者でも簡単に作りやすいパターンで、100均ダイソーの組紐ディスクを使えば簡単に編むことができます。子供と一緒に作る最初の組紐としても可愛いのでぜひおすすめです。
内記組
内記組は、100均ダイソーの組紐ディスクでも作ることができるパターンの模様です。組紐に慣れてきた人ならぜひチャレンジしてほしいい作り方・編み方パターンです。
江戸時代には、刀の下緒に使われていた編み方で、色の組み合わせによってはカラフルなデザインに仕上げることもできます。軸色の糸を決めて複数の糸をアクセントに加えて編めば、おしゃれなブレスレットやストラップなどのアクセサリーにも使えます。
冠紐
冠(ゆるぎ)紐は、衣冠装束の冠の緒に使われていたことから名前が付いたパターンの模様です。表の部分が中央でくぼんでいるのが特徴で、現在は帯締めや羽織り紐として使われています。
ゆるむ心配が少なく、締まり具合もしっかりしているのが特徴で、格式ある編み方のパターンのひとつです。冠紐の和装小物は季節を問わず使える一品でおすすめです。
笹波組
笹浪組は、屋羽模様と言われるV字型の模様が特徴です。組めの部分が波の寄せ返しを思わせるところから名前が付いたパターンの模様です。
主に高台で編まれることが多く、飛鳥時代から奈良時代にかけて中国から渡来した由緒ある編み方の一つとされています。聖徳大使の太刀を支えている紐が笹浪組で編まれた組紐と言われています。
法隆寺に伝わる飛鳥時代の宝物に使われていた配色は濃い色同士が直接ぶつからないように白茶の筋で区切っていて、黒、若草色、茶色、朱色、白茶色が使われています。
組紐のブレスレットの留め方
組紐の可愛いブレスレットの編み方をマスターしたら、最後のポイントとなるのが留め方です。組紐を可愛いブレスレットにするためには紐の状態を輪にする必要があります。組紐を紐のままではなく、輪にする方法・留め方をご紹介しましょう。
残しておいた紐を結ぶ
編み上げた組紐を可愛いブレスレットにするのに最も簡単な留め方は、残しておいた紐を結ぶという方法です。ミサンガの手法で、手首に結んでしまいましょう。組紐で簡単な留め方でミサンガを作りたい人はこれでOKです。
留め具を使う
簡単なミサンガではなく、組紐でしっかりとした本格的な可愛いブレスレットを作りたい人は、留め具を使った留め方でおしゃれに仕上げる方法もあります。留め具を使った組紐の留め方を2つご紹介しましょう。
ブレスレット専用金具を使う
ひとつめはブレスレット専用の金具を使った留め方です。ブレスレット専用の金具は、手芸店やビーズ専門店で販売されています。
特にビーズはアクセサリーに仕立てることが多いため、アクセサリーに使えるパーツが豊富で、組紐のブレスレットの留め具を探すのにもおすすめです。
種類のバリエーションも豊富で、ブレスレットにぴったりの留め具が見つかる可能性大です。
ボタン
組紐のブレスレットの可愛い留め方として、ボタンもおすすめです。組紐で作られたボタンやアンティークやエスニックなボタンなど手芸店だけでなく、雑貨屋さんやエスニックショップなど色々なお店で扱いがあります。
フリーマーケットやメルカリなどでも掘り出し物が見つかるかもしれません。編終わりにボタンをつけて玉結びすることで留め具の代わりになりおすすめです。
ビーズ
組紐のブレスレットの可愛い留め具としてビーズもぜひおすすめです。ビーズ専門店では大きさや柄など色々なタイプのビーズが販売されています。
ブレスレットの留め方のアイテムとして使うだけでなく、小さ目のビーズを途中に一緒に編み込んで凝った組紐ブレスレットを作るのもおすすめです。
ウッドビーズは穴も大きく、細めの組紐なら簡単に通すことができ、ブレスレットに仕立てる際の留め具の代わりとしてぜひおすすめです。ボタンと同様の留め方ができます。
また、勾玉を留め具として利用するのも可愛いブレスレットが出来上がります。日本的な可愛い雰囲気がでてこちらもぜひおすすめです。
組紐のブレスレットのおすすめの色
組紐のブレスレットは1色はもちろん、2色、3色、4色と色々な色を組み合わせて作ることが可能です。自分のため、または大切な人のためにミサンガを作る時、組紐に使う糸の色の意味を理解して作ると、さらに思いのこもったブレスレットになります。
それぞれの色の意味を知って、素敵なデザインの組紐ブレスレットを作ってみてはいかがでしょう。ブレスレットに使うおすすめのとその意味をご紹介します。
赤
組紐の赤は、「愛、情熱、スポーツ、挑戦、勝利、活気、勇気」を表す色です。エネルギッシュなパワーに満ちた赤は、新しいことに挑戦するときや、勇気や元気をもらいたい時におすすめの色。スポーツで結果をだそうと頑張っている人に贈る組紐のミサンガに使う色としては最適です。
オレンジ
組紐のオレンジは、「友情、笑顔、希望、対人運、社交的、力強さ、親しみ、楽しい、陽気、パワー」を表す色です。みずみずしく元気なイメージのあるオレンジは、友情を高める色で、友達同士でおそろいでつけるミサンガに最適です。
ピンク
組紐のピンクは、「恋愛、結婚、美容、女性らしさ、安らぎ、調和」を表す色です。女性らしいやさしさを感じ、男性からモテたい時や安らぎが欲しい時に最適です。
特に女性にはおすすめの色で、好きな人がいる時に、自分の思いが伝わるようにつけるミサンガに使う色としては最適です。
青色
組紐の青は、「仕事、勉強、運動、行動力、浄化、リラックス、爽やかさ、信頼感、癒し、直観力」を表す色です。爽やかな青は男性に人気の高い色で、仕事や勉強、運動などに効果があるので、仕事や受験勉強、スポーツを頑張っている男性にプレゼントするのにも向いています。
水色
組紐の水色は、「美しさ、爽やかさ、笑顔」を表す色です。マリンテイストでは外せない色で、印象通りの美しさと爽やかさを演出します。心をすっきりとさせたい時のミサンガなどに使うと良いでしょう。
紫色
組紐の紫色は、「才能、芸術性、忍耐力、思いやり」を表す色です。美術や音楽、芸術的な活動をしている方へプレゼントするミサンガに使うのがおすすめ。忍耐力や才能を開花させたい男性へのミサンガにも最適です。
黄緑色
黄緑色は、「友情、親しさ」を表す色です。友情を高めたい時にオレンジと合わせて使う色としておすすめです。オレンジよりもより優しい色合いになり、パステル調の組紐を作りたい人にはぜひ使ってほしい色です。
緑色
組紐の緑は、「健康運、対人運、金運、調和、優しさ、癒し、リラックス、生命力」を表す色です。樹木のような生命力を感じる色で、心を落ち着ける効果があり、癒しが欲しいときやリラックスしたい時におすすめです。また、意外なところでは金運の効果も高まります。
白
組紐の白は、「浄化、健康、落ち着き、始まり、リセット、効率」の色。純白の白は、全てを浄化すると言われ、今までのしがらみを捨て新しいことにチャレンジする時におすすめです。また、効率アップの効果もあるので仕事や勉強に頑張っている方へプレゼントするミサンガとしても最適です。
茶色
組紐の茶色は、「家庭」を表す色です。大地や樹木の幹を思わせる色で、どっしりと構えた家庭の象徴といてるでしょう。既婚者で、旦那さんへ組紐をプレゼントする場合にはどこかにぜひ入れておきたい色です。
黒色
組紐の黒色は、「意志、好意、魔除け」を表す色です。強い意志を象徴する色で、特に男性におすすめですが、魔除けの効果もあるので邪気を払いたい人などにもおすすめ。デザイン的にも少量の黒を入れることで簡単にかっこいい雰囲気を出すことができます。
グレー
グレーは、「仕事」を意味する色です。仕事を頑張る男性へプレゼントするミサンガには入れておきたい色で、バリバリ仕事をこなす女性にもおしゃれでおすすめです。他の色を邪魔せず、さりげなく入れておくにもぴったりです。
組紐ブレスレットは簡単に手作りできる
いかがでしたでしょうか。日本の伝統工芸でもある組紐ブレスレットは、簡単に自宅で手作りが可能です。基本の組み方に慣れれば、難しいパターンにも挑戦できます。
留め方を工夫して可愛い留め具を使えば素敵なプレゼントにもなります。ぜひ、ブレスレットの作り方や留め方を覚えて素敵な組紐ブレスレットを編んで大切な人へ贈ってみてはいかがでしょう。