飛び出す絵本とは
飛び出す絵本の簡単な作り方を解説する前に、飛び出す絵本とはそもそもどういうものか考えてみましょう。と言っても、大半の人はご存知でしょう。飛び出す絵本という名称からもわかるように、絵が飛び出してくるのです。子供のころ親御さんに買ってもらった経験がある人もいるはずです。
立体的な仕掛けが飛び出す
絵が飛び出るという説明では簡単すぎるので、もう少し詳しく解説すると、立体的な仕掛けがページを開くと盛り上がるようになっている絵本を飛び出す絵本と言います。その特徴を取って、仕掛け絵本という場合もあります。英語では、「pop-up book」などと言います。飛び出す絵本は、立体的な仕掛けがない絵本よりも迫力があります。
飛び出す絵本は知育に効果あり!
飛び出す絵本の魅力については次の章で解説しますが、飛び出す絵本は子供の知育(知能を伸ばす教育のこと)に非常に役立ちます。立体的な仕掛けが子供の心に刺激を与えるからでもありますが、そのほかに手を使うという作業があるので、間接的に知能が鍛えられます。飛び出す絵本は、世のお母さん方にとっても見逃せない知育教材です。
幼児期に指先を使うと脳に刺激を与える
どうして手(指先)を使うと、知能が鍛えられるかというと、指先の神経と脳には密接なつながりがあるからです。飛び出す絵本を見る場合は、子供は、指先でめくり、つまみ、引っ張るという動作をしますが、これが脳に刺激となるのです。そのために知育に役立つというわけです。そういう意味では、普通の絵本よりも子供のためになります。
驚きと感動も子供の心に刺激に
飛び出す絵本の立体的仕掛けが飛び出すと、どんな子供でも驚きと感動を味わいます。その驚きと感動が心の刺激となり、脳が活性化します。したがって、指先を使うという動作とともに、心にもいい影響があり、知能が鍛えられます。飛び出す絵本には二重の知育効果が期待できるというわけです。
ものを大切にすることも教えよう
多くの利点がある飛び出す絵本ですが、子供によってはその絵本を破いたり、壊したりしてしまう場合があります。そうなれば、飛び出す絵本特有の立体感ある仕掛けをもう楽しめません。それではいけないので、子供にものを大切にする心も教えましょう。それが大きくなってからの考え方に大いに役立ちます。
飛び出す絵本の魅力
飛び出す絵本の魅力を紹介しましょう。ページをめくると、立体的な仕掛けが盛り上がる飛び出す絵本には、通常の絵本にはない魅力が満載です。それは子供にとってだけではなく、絵本を読み聞かせる大人にとっても感動ものです。その飛び出す絵本の魅力をいくつか詳しく見てみましょう。
躍動感と迫力
飛び出す絵本の立体的な仕掛けを見て、一番感じるのは躍動感と迫力でしょう。普通の絵本に見られるような平面な絵にはない臨場感があります。もちろん、絵であるので、実物とは違いますが、実物の形を想像させてくれるような効果を演出してくれます。子供の知育にとっても、これは非常にいいことです。
仕掛けが多い
飛び出す絵本が面白いのは、立体的な絵だけではありません。そのほかにもさまざまな仕掛けが組み込まれているものがあり、子供はもちろん大人も楽しませてくれます。たとえば、引っ張れば絵が動いたり、穴を覗くと別な絵が隠されていたりなど、思わずわくわくするような仕掛けがあります。
プレゼントにも最適
魅力たっぷりの飛び出す絵本は、プレゼントとして人に贈っても非常に喜ばれます。子供の誕生日プレゼントなどには最適なものと言えます。飛び出す絵本は自分たちでも楽しめますが、それはほかの人にとっても同様で、もらってうれしくないと言う人はいません。少々お値段は張りますが、ぜひ子供のお祝いのプレゼントにしてください。
飛び出す絵本の作り方のコツ
魅力いっぱいの飛び出す絵本を作ってみたい、そんな希望を持っている人もいるでしょう。そこで、飛び出す絵本の簡単な作り方のコツを紹介します。作り方のコツがわかれば、絵本だけでなく、お誕生日カードやお祝いカードにも応用ができ、夢とファンタジーの世界が大きく広がります。
設計図の作り方や展開
飛び出す絵本を作るにあたって、最初に問題になるのは設計図の作り方です。設計図の作り方というと、難しく感じるかもしれませんが、ここには、立体的な仕掛けの内容、大きさ、飛び出し方の工夫などをまとめておきます。そんなに複雑な設計図でなくても、おおよその展開の仕方を決めておけばいいです。
初心者が飛び出す絵本の設計図を作る場合、カーブのある線を引くと、うまく仕掛けが作れませんから、直線を引いて、カットしやすい構造にします。次にイラスト作りですが、これは簡単ではないかもしれません。
もしイラストを自分で作るのが難しいと思ったら、型紙をダウンロードっできるサイトがあるので、それを利用するといいでしょう。
どんな仕掛けにするか?
設計図の作り方で特にポイントとなるのが、どんな立体的な仕掛けを展開させるかです。仕掛けの在り方で、飛び出す絵本やカードの面白みが大きく左右されるので、ここは重要です。と言っても、あまり凝った仕掛けはなかなかできないので、最初は簡単な仕掛けから始めるといいでしょう。
型紙の作り方
設計図ができあがったら、次が型紙の作り方です。型紙の作り方には、2つの方法があります。まず、台を作り、そこに立体的な仕掛けの型紙を貼っていく方法。次に、イラストをカットして、型紙が飛び出すようにする方法です。それぞれ型紙の作り方が違い、異なったテクニックを用います。
台が飛び出すカード
まずは、台が飛び出すカードの作り方から紹介しましょう、この場合は、比較的作り方が簡単で、カードに台を貼り付けるだけです。その台にはあらかじめ好きなイラストを描いて、カットして、くっつけておきます。これだけで、飛び出すカードができあがります。型紙というほどの手間は要らないでしょう。
カードからデザインが飛び出すようにカット
カードに台を貼り付けるだけなら簡単ですが、今度は少し難しいカードからカットしたデザインが飛び出す仕掛けを作ってみましょう。この場合は、型紙に折り線をつけてカットしていくことになります。詳しい手順はこれから解説しますが、うまくできれば立体的な仕掛けが目に飛び込んでくるようになります。
カットの仕方
飛び出す絵本の設計図、型紙が用意できたら、次はカットです。飛び出す絵本の簡単な作り方のコツとして紹介していますが、カットはやや難しい部分です。うまくやらないと、飛び出す立体的な仕掛けが飛び出しません。初心者にとってはかなり気を使う部分であり、けがをしないように注意をする必要もあります。
型紙をカット
設計図や展開図から型紙ができたら、今度はそれをカットしていきます。カットをする場合は、下にカッティングボードを敷いておきましょう。テーブルを傷つけてはいけないからです。それから、型紙に直線を多く引いたのならカッターでもカットできますが、曲線を引いた人はカッティングナイフ(デザインナイフ)を用いるといいでしょう。
折り筋の作り方
型紙をカットするだけでは、立体的な仕掛けが飛び出すようにはなりません。折り筋を付けて、折り曲げられるようにする必要があります。その付け方ですが、使用済みのボールペンなどそれほど鋭利でないものを使って筋を作ります。あとは折るだけです。これで飛び出す仕掛けが出てくるようになります。
型紙の作り方のコツ
ここからは、飛び出す絵本の作り方で特に重要な型紙の作り方のコツについて詳しく見てみましょう。飛び出す絵本作りでは、型紙作りが最も重要な部分です。型紙がうまくできれば、カットや折り筋の付け方もやりやすくなり、後の作業がスムーズになります。そんな型紙作りのコツをチェックしてみましょう。
設計図の作り方のコツ
型紙の作り方の前に設計図の作り方が問題ですが、まずは飛び出す絵本の目的、どんな立体的仕掛けをどのように見せたいのか、色はどうするのか、ページのどの部分を立体にするのかなどをイメージします。それで具体的な設計図ができあがり、次の型紙の作り方へ進め、いよいよ飛び出す絵本作りに着手できます。
型紙を作る時のコツ
設計図ができあがったら、立体的仕掛けの部分を型紙にしていきます。設計図で具体的な作り方が示されているので、その通りにしていけばいいのですが、自分が目指している飛び出す仕掛けがうまく再現できるように型紙を作っていかなくてはいけません。その際、場合によったら設計図とは違ったデザインとなることもあるでしょう。
カットを上手くやるために
型紙が作れたら、次はカットと折り筋の作り方ですが、それぞれの線を色で分けると間違わないで済みます。カットする部分と折る部分を取り違えたら、飛び出す立体的な仕掛けは完成しませんから、これは重要なコツです。色分けさせしておけば、後はその通りに進めるだけで飛び出す絵本ができあがります。
仕上げのコツ
立体的な仕掛けができあがれば、飛び出す絵本とはなりますが、立体的な部分以外の外側(立体部分の外側も)や背景部分にも気を使い、上手に仕上げを行いましょう。この部分を工夫すると、立体的な仕掛けがより鮮やかになり、絵本のページの完成度がアップします。つまり、細部にまで注意するのが基本的なコツというわけです。
飛び出す絵本の作り方【Vフォールド】
ここからは、種類別の飛び出す絵本の作り方のコツを見ていきましょう。まずは、「不思議の国のアリス」にも用いられているVフォールドという作り方です。Vフォールドは、飛び出す絵本の作り方のコツとしては基本とも言えるもので、それほど複雑な立体的な仕掛けではありません。それだけに取り組みやすい作り方です。
殆どの絵本がこの作り方をされている
Vフォールドは基本的な飛び出す絵本の作り方のコツですが、それだけにほとんどの絵本で採用されている方法でもあります。有名な飛び出す絵本にもこの方法が使われている場合が多いです。自分で飛び出す絵本を作る場合でも、Vフォールドなら簡単にできるでしょうし、完成度も悪くはならないでしょう。
アーチ状に持ち上がるデザインが素敵
Vフォールドは、比較的簡単な立体的仕掛けですが、イラストがアーチ状に飛び出てくるところが魅力です。この迫力は、子供が見ていても感動するでしょうが、大人にとっても楽しいものです。飛び出す絵本を買う場合は、このVフォールドが使われているものを選んでおけば間違いはないでしょう。
肝心なVフォールドの作り方のコツですが、まず厚紙を半分に折ります。次に立体的仕掛けとしたいもう一つの紙も半分に折って、両方の中心線が合うようにV字型に貼り付けます。これでページを開いた時にアーチ状に立体的な仕掛けが飛び出します。
Vフォールドの作り方のコツで重要なのは、台紙と仕掛け部分の折り筋がぴったり一致するようにすることです。少しでもずれると、うまく立体的仕掛けが飛び出しません。それから、仕掛け部分が絵本からはみ出ないように、上の方に貼ることもコツです。
飛び出す絵本の作り方【平行切り】
次の飛び出す絵本の簡単な作り方のコツは、平行切りです。名称を見ればわかるよう、画用紙に平行の切り込みを入れて、飛び出す立体的な仕掛けを作る方法です。これもVフォールドと同じように単純な仕掛けですが、立体的なイラストがページを開くとぽんと飛び出てくるので、楽しいです。
本の中でお家のような作り方も可能
平行切りのテクニックを使えば、お家を飛び出せるようにすることもできます。そのお家もかわいらしいものから格好の良いものまでさまざまなデザインを選択できます。妖精のお家なんてものもできます。実際に住んでみたくなるようなお家も再現できます。子供から大人まで夢の広がる世界が展開するのです。
アイデア次第で様々なアレンジも
平行切りにはさまざまなアレンジ方法があります。たとえば、平行に切る部分の長さを変えてみるのです。すると、立体的な仕掛けが斜めに出てきます。そうなれば、横の動きが加わり、より面白みが増します。
平行切りの作り方は、まず画用紙を半分に折って、平行な線を2本引きます。その線をカットし、前後に折り筋を付けます。あとは、ページを開いて、折り筋に沿って前に引き出します。その状態でページを閉じると、真ん中あたりに(ずれてもいい)に山ができるので、それが折り目となり、立体的仕掛けが飛び出るようになります。
飛び出す絵本の作り方【斜め切り】
続いて、飛び出す絵本の簡単な作り方、斜め切り編を紹介します。斜め切りと言っても、斜めに切り込みを入れるわけではありませんが、切った後の立体的な仕掛けが斜めになって浮き上がります。これはVフォールドの変形とも言えるもので、やはり簡単な仕掛けですが、結構楽しめます。
中心線からVの字に紙が開く
斜め切りの作り方は簡単で、紙の中心に切り込みを入れるだけです。他の簡単な方法よりももっと簡単です。これだけで、切り込みからVの字型の立体的仕掛けができあがります。この作り方ならだれでもできるでしょうし、できばえにも満足が行くことも多いです。一番簡単な方法を探しているのなら、斜め切りがおすすめです。
迫力あるデザインも可能に
斜め切りは簡単な飛び出す絵本の作り方ですが、意外に迫力あるデザインが作れます。たとえば、サメや恐竜の口を斜め切りで表現できます。サメや恐竜の口は、独特の形をしていますが、斜め切りでその形状を上手く表せます。ギザギザした感じなどが程よく描けて、実際のサメや恐竜の口と思えるほどになるでしょう。
その他の飛び出す絵本の作り方
飛び出す絵本の簡単な作り方のコツとして、Vフォールド、平行切り、斜め切りを紹介しましたが、これだけがすべてではありません。ほかにも作り方はいろいろあります。その作り方も紹介するので、基本的な方法だけでは満足できない人はぜひチャレンジしてみましょう。そうすれば、夢とファンタジーの世界がさらに広がります。
重ね貼りの作り方
重ね貼りとは、同じ形に切った紙を重ねて貼り合わせ、それを台紙に貼り付けることです。立体的画像が幾重にも並んで、より迫力が出ます。ハート形を何枚も作って、重ね貼りすれば、ハートが次々と飛び出てきてきれいです。なお、重ね貼りする場合は、一つ一つの絵の色やデザインを変えると、より楽しい仕掛けとなります。
絵の飛び出し方に強弱をつける
飛び出す絵本の立体的な仕掛け画像に強弱をつける簡単な方法があります。まず、飛び出す絵を作っておき、それを切り抜きます。人物でも物でも何でも構いません。そして、画用紙を長方形に切って、Z型に折りたたみます。その片方の端を絵本の側に貼り付け、もう片方を切り抜いた絵の裏に付けます。これで切り抜いた絵がぴょんと飛び出てきます。
縦の飛び出す絵本を作る
飛び出す絵本というと、横開きになっているものが多いですが、縦開きの絵本も作れます。その方法はいろいろありますが、こんな簡単なやり方もあります。大きな画用紙を半分に折り、折り目を付けたところに平行に切り込みを入れます。それを1か所だけでなく、2か所に行います。
切り込みを2か所に入れる場合、それぞれに長さを変えます。すると、大小の立体的仕掛けが飛び出るようになります。そこに好きな絵を縦に向けて貼り付ければ、縦型飛び出す絵本の完成となります。
一番簡単な飛び出す絵本の作り方
少し紹介する順番が前後しますが、もっとも簡単な飛び出す絵本の作り方があります。この方法ならだれもができるし、難しい部分はありません。どういう方法かというと、好きなイラストを切り抜いて、その下側に折り目を付けて折ります。あとはそこにのりを付けて、台紙に貼るだけです。紙の弾性で自然にイラストが飛び出てきます。
ケーキが飛び出す絵本
ケーキが飛び出す絵本と言っても、小さなケーキではなく、大型の段になったケーキのことです。このようなケーキを作る場合は、段をいかに立体的に見せるかがポイントになります。その方法は、まず画用紙を半分に折り、やや外側のほうに2本切り込みを入れ、カットします。この部分がケーキの1段目になります。
次にカットした部分を内側に折り込み、今度は少し中側に切り込みを2本入れ、またカットします。ここはケーキの2段目です。同じように3段目も作っていきます。最後の4段目はローソクになる部分です。
4段目のローソク部分は最も内側に切り込みを入れ、カットします。こうしてできあがった紙を開くと、ケーキの段々が見事に浮かび上がります。あとは、きれいなイラストを描くか、貼り付ければ完成です。
虹が飛び出す絵本
続いて、虹が飛び出す絵本の作り方を解説しましょう。これまでに紹介した方法を応用すれば、簡単にできます。その方法ですが、まず台紙を用意し、半分に折ります。次に別の画用紙に虹を描きます。のりを貼り付ける部分を花形にしても面白いでしょう。そして、虹部分を切り抜きます。
続いて、切り抜いた虹ののりしろ部分を折り、のりを付け、台紙に貼り付けますが、角度に注意しましょう。ちょうど斜めになるようにのりしろ部分を貼らないと、虹らしさが出ません。あとは、虹に色を施し、デザインを完成させれば完了です。
クリスマスツリーを作る
飛び出す絵本でクリスマスツリーを作ってみましょう。少し難しそうに感じるかもしれませんが、手順を覚えれば簡単です。まず、台紙を半分に折ります。次に、ツリー用の画用紙(色付きの紙がいい)に1cm幅の印をいくつも付けていきます。線を引くわけではなく、あくまでも印です。
そして、ツリー用の画用紙を折り目となる印と直角になるようにカットしますが、その幅は、1、2、3、4、5cmとします。それぞれのカットした部分は印に沿ってじゃばら折りにします。続いて、両端にのりを付けます。
半分に折ってあった台紙にのりを付けたツリー用の画用紙を貼り付けます。一番下側が5cmの画用紙で、順番に小さくなるように貼り付けます。あとは適当なデザインを施せば、クリスマスツリーの完成です。
キッチンが飛び出す絵本
女の子にとっては楽しいキッチンが飛び出す絵本の作り方を見てみましょう。キッチンを作る場合は、対象の台紙の折り方がポイントになります。まず、台紙を2枚用意し、それぞれ半分に折ります。次にキッチンとなる部分の台紙を折っていくのですが、中心部分は山折りにします。左側は接着面を残し、谷折りにします。
右側は2か所を谷折りにし、キッチンの台となる部分と接着面(ここが壁部分になる)、天井部分を作ります。あとは、折った部分にキッチン台らしいイラストを描き、接着面をもう一つの台紙に貼り付ければ、飛び出す絵本、キッチン版の完成です。
乗り物が飛び出す絵本
女の子に向いているのがキッチンが飛び出す絵本なら、男には乗り物が飛び出す絵本がぴったりです。その作り方は、台紙を半分に折り、その台紙より小さな画用紙も半分に折り、乗り物のイラストやパーツを貼り付けます。電車でもバスでも車でも何でもOKです。そして、乗り物の前後はカットします。
乗り物下部には折り目を付けて、折ります。半分に折ったもう一方の側にも折り目を付けて、折ります。そして、台紙の中央部分にのり付けすれば、完成です。
飛び出す絵本を作るうえでの注意点
飛び出す絵本の作り方のコツを長々と説明しましたが、それぞれの作り方には注意点があります。その注意点は一つ一つ別な部分もありますが、共通点も多いので、それについて解説します。その注意点さえ守れば、うまく飛び出す絵本が作れるようになり、出来栄えにも満足ができるでしょう。
まず用意するもの
飛び出す絵本を作るにあたって、第一に必要なものは色画用紙です。白い画用紙でも構いませんが、少しでもカラフルな絵本にするためには色画用紙のほうがおすすめです。次に、その画用紙を貼る白紙の絵本があればいいですが、画用紙自体で絵本の代用ができます。そして、貼り付けるためののりか両面テープを用意しましょう。
後は、カッターかカッティングナイフ(デザインナイフ)、カッターマット、色鉛筆などです。なお、白紙の絵本に直接色鉛筆でイラストを描いてもいいですが、自信のない人は、他の紙にイラストを描いてから貼り付けるほうがいいでしょう。
仕掛けがはみ出ないようにする
飛び出す絵本に立体的仕掛けを組み込む場合、少しでも迫力を増そうと考えて、大きなイラストを挿入しようとする人がいますが、その際には台紙からはみ出ないようにしなければいけません。せっかくいいイラストができ、きれいな飛び出す絵本が完成しそうになっても、はみ出た部分があると外観が悪くなります。
のりよりもテープを使ったほうがいい場合も
台紙を補強する際や枠取りのために紙を貼り合わせる際は、のりよりも両面テープやテープのりを使うほうがうまくいく場合があります。なぜかというと、のりで貼り合わせると、のりの性質が災いして、台紙が反り返ってしまうことがあるからです。したがって、広い範囲を貼り合わせる場合は、注意が必要です。
型紙作りが難しければ無料ダウンロードの利用を
飛び出す絵本をいざ作ろうと思っても、型紙作りで苦労することがあります。自分でいいイラストを描くつもりでも、なかなかいいアイデアが浮かばなかったり、イラストを描くこと自体が苦手であったりする場合もあります。そのような場合は、無料型紙ダウンロードを利用するといいでしょう。豊富なデザインから気に入ったものを選べます。
おすすめのダウンロードサイト①Canon Creative Park
型紙作りで迷ったら、まずCanon Creative Parkというサイトを閲覧してみましょう。さまざまな飛び出す絵本用の型紙が用意されています。それも、難易度ごとに3段階に分かれているので、自分のレベルに合ったデザインを選べます。その中で難易度が簡単なものは、パーツが少なく、初心者でも構成がしやすい内容となっています。
難易度が中程度のものは、パーツが少し増え、立体感が増します。市販のポップアップカード並みの内容のものも数多くそろっています。一方、難易度が最も高いものは、パーツ数も多く、複雑な仕掛けとなっています。これくらいになると、かなり凝った絵本が作れます。
おすすめのダウンロードサイト②ペーパーミュージアム
日本や海外の行事に関する型紙が多いのがペーパークラフトというサイトです。お正月、ひな祭り、バレンタイン、父の日・母の日、ハロウィーン、クリスマスなど豊富な材料がそろっています。特に日本の行事に関しては、ユニークなデザインが多く、掘り出し物が見つかりそうです。
ペーパーミュージアムのサイトを提供しているのはサンワサプライです。サンワサプライは、パソコン周辺機器を販売している会社ですが、いろいろな紙も扱っているので、飛び出す絵本用にぴったりの用紙が見つかるかもしれません。
おすすめのダウンロードサイト③Best Pop-Up Books
海外のサイトになりますが、Best Pop-Up Booksもおすすめのダウンロード先です。8名の作家の作品が展示されています。また、リンク先も多く、相当な数の型紙をダウンロードできます。そして、ここまでに紹介したサイトの場合は、飛び出せ絵本だけではなくポップアップカード用の型紙も多かったですが、こちらのサイトは絵本専用の作品です。
Best Pop-Up Booksというサイトでは型紙のダウンロードもできますが、自分で作成した飛び出す絵本を投稿することも可能です。投稿すれば、大勢の仲間に見てもらうこともできます。また、投稿作品にはランクも付けられるので、自分のレベルがわかります。
飛び出す絵本の作り方は簡単なので作ってみよう!
ここまで、飛び出す絵本の魅力、効果、作り方などについて解説しました。飛び出す絵本にはいろいろな魅力があり、子供はもとより大人でも楽しめます。そんな飛び出す絵本の作り方はそれほど難しくはありません。したがって、この記事で紹介した作り方などを参考にして、一度自分で作ってみてはいかがでしょうか。