美味しいピクルスを作るコツ
ピクルスの作り方は簡単で、野菜や果物を酢や砂糖、塩、スパイスやハーブなどを混ぜた液に漬けたものです。ピクルスは家でも簡単に作れ、美味しいだけでなく、常備菜としても優秀です。そして色々な野菜を使うことから彩りも良いので食事を華やかに彩ってくれるお料理です。
ピクルスは苦手な人もいますが、野菜や果物の栄養素と酢の栄養素が同時に摂取することができるので、美肌効果や便秘解消にも優れています。また酢に野菜を漬け、醗酵させるピクルス液は疲労回復や二日酔いにも効果的といわれています。
そんな優秀なピクルスはどんな野菜を使うのがおすすめなのか、ちょっとした工夫で美味しくなるコツなどを詳しく解説していきます。すぐ食べたほうが良い場合や、常備菜としての保存の方法なども説明していきます。彩りも良く健康にも良いピクルスを美味しく作りましょう。
食感がしっかりした野菜を選ぶ
ピクルスにして美味しく出来上がる野菜は、基本的には食感がしっかりしたものです。噛んだ時の爽やかな風味が特徴なので、キュウリやにんじん、セロリやれんこんなどがピクルスを作るのに向いています。また、少し柔らかめですが、トマトやパプリカでも美味しく作れます。
ピクルス向けスパイス・ハーブを選ぶ
ピクルスは野菜をピクルス液に漬け込んで作りますが、ピクルス液は酢だけではなく、スパイスやハーブを加えて作るので味の変化を楽しめます。絶対にこれを使わなくてはいけないというスパイスやハーブはないのですが、ピクルスにする野菜と同じくらいスパイス選びは重要です。
ピクルスによく使われるスパイスはコショウやニンニク、唐辛子等で、それらは殺菌作用もあり、味に深みが出るのでおすすめです。また、ハーブはローリエやタイムなどがよく使われます。スパイスやハーブは1つのみを使うのではなく、色々混ぜて使うことが一般的です。
また、ピクルス液を作る用に、最初からスパイスとハーブが混ぜられて売ってあるものもあります。ピクルスに使うスパイスやハーブを選ぶことによって自分なりのアレンジを楽しむこともできます。どんな風味にしたいか考えて選んでみましょう。
食べやすくカットする
ピクルスにするのに適した野菜を選んだら、食べやすくカットします。基本的にはにんじんやキュウリ、パプリカ等はスティック状に切ると食べやすいでしょう。
また、味が染みやすいように、乱切りにすることも多いです。他にも、野菜に適度に切り込みを入れたり、手先が器用な人は野菜を飾り切りにしたり、輪切りや薄切りにしても良いでしょう。
ピクルスにおすすめの野菜
ピクルスにするのにおすすめの野菜を紹介していきます。ピクルスは洋風の漬物のようなものなので歯ごたえの良い野菜がおすすめです。しかし、基本的には何の野菜でも使えるので、柔らかい野菜でも工夫次第で美味しく作ることができます。色々な野菜を使ってピクルス作りに挑戦してみましょう。
キュウリ
ピクルスにおすすめの野菜といえばパリパリ食べるのが美味しいキュウリです。キュウリは夏野菜なので夏の暑さでほてって疲れた体を冷ましてくれる作用があります。生で食べても美味しいキュウリですが、酢のクエン酸とキュウリの組み合わせは夏バテ解消にぴったりです。
セロリ
セロリはピクルスでよく見る野菜です。セロリはスジがあるので、ピクルスにする前に下処理としてスジを取ったほうが食感が良くなります。切り方はスティック状にすると食べやすいでしょう。
セロリに含まれるビタミンUという成分は弱った胃の働きを助けてくれる効果があるので、お酒を飲むときのおつまみとして食べても良いでしょう。
パプリカ
パプリカは、赤や黄色の彩りも綺麗でピクルスにすると食卓を華やかにしてくれます。パプリカは生では使わず茹でて使います。まずは種を取り、沸騰したお湯で3分程度茹でて冷まして使います。茹でることで、皮が柔らかくなり子供でも食べやすく仕上がります。
カリフラワー
カリフラワーは白い色がとても爽やかで、味もさっぱりとクセがなく固めの食感がピクルスにするのにぴったりの野菜です。カリフラワーも生ではなく、熱湯で2分程茹でてからピクルスにします。クセがない味なので、カレー粉をまぶしてカレー風味にアレンジしても美味しいでしょう。
たまねぎ
たまねぎのピクルスは色々なアレンジができるので常備菜として作っておくと便利です。肉や魚などの料理の付け合わせとしてはもちろん、食卓に野菜が足りないという時にサラダ代わりとして使えます。付け合わせとしてだけでなく、たまねぎのピクルスをお肉と一緒に炒めても美味しいでしょう。
にんじん
にんじんはβカロチンなどが含まれ、野菜としての栄養価が高く、ピクルスにして常備菜として保存しておくと便利です。スティック状に切ると味も染みやすく食べやすいです。にんじんの綺麗なオレンジ色は緑色のキュウリや黄色パプリカなどと合わせても綺麗で食欲をそそります。
ミニトマト
ミニトマトは小さくて形も可愛く、赤い色のものが代表的ですが、最近は黄色や緑色のミニトマトも流通しています。色々な種類のミニトマトをピクルスにすることで、それだけで食卓が華やかになります。また、少し甘みもあるので他の野菜に比べると子供にも食べやすい野菜です。
ズッキーニ
料理の付け合わせとして焼くイメージの強いズッキーニですが、味はたんぱくでクセがないのが特徴の野菜です。しかし、ピクルスにすると一味違う食感を楽しめます。夏野菜のズッキーニは、同じ夏野菜のトマトと一緒に食べると彩りも綺麗で、夏バテ予防効果も期待できます。
れんこん
れんこんは、程よい固さがシャキシャキとしてピクルスにぴったりの野菜です。食事の副菜として1品物にもなります。色が白いので、にんじんやキュウリなどと一緒に漬けても鮮やかで綺麗です。また、ピクルスにしたものを細かく切り刻んでタルタルソースにしたアレンジも美味しいです。
ピクルスの常備保存用の簡単な作り方
ピクルスは常備保存の野菜として大活躍しますが、作り方にも様々なコツがあります。間違った作り方をしてしまうとすぐカビが生えてしまい、常備菜として使えなくなってしまうこともあります。常備保存用のピクルスの正しく簡単な作り方をご紹介します。
ピクルス液を作る
ピクルスを作るのにまずピクルス液を作ります。ピクルス液の材料は主に水、酢、砂糖、塩、お好みのスパイスやハーブです。基本的なレシピは水200ml、酢200ml、砂糖大さじ5杯、塩小さじ2杯、お好みのスパイスやハーブは好みによって適量を入れます。
これくらいの量の水と砂糖の場合なら、例えばローリエは2枚程度、唐辛子なら1本程度が良いでしょう。しかし、味見をしながら自分の好みの味に調整しつつ、自分ならではの美味しいピクルス液を作るのも楽しいでしょう。
分量はあくまで例なので、作りたいピクルスの量に合わせて酢や砂糖などの材料の量を調整します。以上の材料を全て鍋に入れ、火にかけて沸騰させましょう。砂糖や塩が溶けて消えたら火から下しても大丈夫です。このように、ピクルス液の作り方はとても簡単です。
保存容器に野菜を入れる
ピクルスを入れる保存容器に、好みの形に切った状態の野菜を入れます。瓶でもプラスチックでも何の容器でも良いのですが、ピクルス液を入れることを考えてあまりぎゅうぎゅうに野菜を詰め込みすぎないよう注意しましょう。彩りを考えてカラフルに入れると綺麗です。
粗熱がとれてから蓋をする
野菜を入れた容器に沸騰させたピクルス液を入れたら、ピクルス液の粗熱が取れるまで待ってから、しっかりと蓋をします。そして、常温保蔵か、もしくは冷蔵庫へ入れて保存します。梅雨時期や夏などの菌が繁殖しやすい時期はできるだけ冷蔵庫へ入れて保存しましょう。
ピクルスの賞味期限
ピクルスの賞味期限を意外と知らない方もいるのではないでしょうか。ピクルスは生野菜よりは日持ちはしますが、いくら酢に漬けて、保存が効くからといっていつまででも食べられるわけではありません。ピクルスの賞味期限はどれくらいか理解して期限以内に食べきりましょう。
冷蔵庫で二週間
ピクルスの保存期間は季節にもよりますが、一般的には漬けてから約2週間程度です。冷蔵庫で保存し、必ず守ってほしい注意点として、ピクルスの野菜を取り出すときは清潔な箸などを使うことです。
汚れた箸などでピクルスを取り出してしまうと、2週間経っていなくてもカビがはえたり、菌が繁殖してしまうことがあるので、異臭がカビなどがみられたら食べるのを止めましょう。
準備次第で1年以上保存できる
ピクルスの保存期間は通常2週間程度ですが、準備次第で1年以上も長期保存できるピクルスを作ることもできます。どんな野菜にも目に見えない菌がついているのでそれを滅菌することです。
長期保存用のピクルスの作り方は、生で野菜をピクルス液に漬けるのではなく、使用する野菜を必ず熱湯に1分以上浸して作ります。そしてできるだけ冷蔵庫へ入れて保存しましょう。
ピクルスの保存方法
ピクルスの保存方法は、瓶に入れるか、しっかり密閉できる袋などに詰め、冷暗所である冷蔵庫へ入れて保存しましょう。野菜や瓶をしっかり殺菌しても家庭で作ったピクルスはどうしても作成途中で菌が入り込む可能性があるので取り出す時も気をつけ、なるべく早く食べましょう。
野菜を殺菌する
ピクルスを長期保存する場合は、ピクルスにする野菜を沸騰したお湯に約1分以上かけて殺菌すると効果的です。元々パプリカやカリフラワーなどはお湯に浸けて作りますが、生で作れるキュウリやトマトなども長期保存したい場合は、沸騰したお湯に浸けてピクルスにすることが重要です。
瓶を煮沸殺菌する
ピクルスを長期保存するためには、詰める用の瓶も煮沸殺菌します。野菜を入れる前の瓶のみを殺菌するのではなく、ピクルスを入れた瓶をそのまま沸騰したお湯に数分入れて、殺菌します。
なぜかというと、野菜を瓶に入れる時に菌が瓶の中に入った場合や、野菜の中に残っている菌を念のために殺菌する目的で行います。
瓶の脱気をする
野菜も瓶も消毒して殺菌したら、仕上げに瓶の脱気をします。野菜を入れて瓶ごと煮沸消毒したピクルスの瓶を冷まし、瓶の蓋を一瞬緩めて空気を抜いたらまたすぐに閉めることで脱気はできます。これは、瓶の中の空気を抜くことで、菌が繁殖しにくい環境を作るために行います。
ピクルスで野菜を長期保存して美味しく食べよう
ピクルスは作り方のコツを知ってしっかり準備をしておけば長期保存もできる簡単料理です。スパイスやハーブを調整したり、酢を一種類ではなく、いくつかブレンドしたりすることで味の変化も楽しめます。色々な野菜をピクルスにして長期保存し、美味しく食べましょう。