色彩感覚に自信はある?
あなたはご自分の色彩感覚に自信はありますか?色彩感覚と言えば、デザイナーなど一部の人が持っている特別な能力のように思われがちですが、そんなことはありません。色彩感覚が優れている人は沢山居ます。さて、その色彩感覚が優れているとはどういうことなのか、見て行きます。
色彩感覚が優れているってどういうこと?
例えば、雨上がりに空にかかる虹の色数は7色と言われますが、色と色の境目がぼんやりしているので実際にはもっと沢山の色で構成されています。その微差な色の違いを的確に見抜き、多くの色を見分けられることが、色彩感覚が優れていると診断出来る1つの指標となるのです。
4色型色覚というのがある
普通、人は視細胞の1つである錐体細胞を3種類持っています。赤錐体、青錐体、緑錐体です。これらの色を上手に組み合わせることで、約100万色の色を知覚することが出来るのです。そのことを、「3色型色覚」と言います。
しかし、色は、彩度、色相、明度、この3つのどれかが少し異なるだけでも色に違いが生じます。色に明確な違いがあれば、簡単に色の違いを見分けることが出来ますが、微差であればある程、的確に見抜くことが難しくなるのです。
そんな色の微妙な違いを見極め、的確に見分けられることを「4色型色覚」と言います。この4色型色覚を持っている人は、3種類の錐体細胞に加えて、もう1つ別の錐体細胞を持っています。その為、3色型色覚の人と比べ、多くの色を見分けることが出来るのです。
4色型色覚を持つ彼らは、1億以上という異常な数の色数を認識することが可能で、一般の人では見分けられないような、色見本表にも無いような色も簡単に知覚することが出来ます。
この4色型色覚を持っている人は女性の割合が多く、世界レベルで見てみると、全世界の女性の約2〜3パーセントがこの色覚を持っているそうです。製品のデザイナーや、テキスタイル系の業界で色を扱うお仕事をしている人に女性が多いのは、この為かもしれません。
その他の色彩感覚
先程もお伝えした通り、通常、人は3種類の錐体細胞を持っており、それらを組み合わせることで約100万色の色を見分けることができ、それを「3色型色覚」と言います。彼らは人口の約50パーセント程を占めているのです。
また逆に、本来持つべき3種類の錐体の内、1つが欠けているなどして、色の識別に困難を感じている人は「2色型色覚」と言えます。人口の約25パーセントがこの2色型色覚に当たると言われています。
2色型色覚の方は、黒や白のモノトーン色や、それ以外だと青色やベージュの色を好んで身に着ける人が多いとも言われているようです。
色彩感覚を画像で簡単に診断!
「じゃあ、自分は一体どれくらい色を知覚することが出来るんだろう?」と、気になった方も多いでしょう。ここからは、自分がどこの色覚に当てはまるか?を知る為の、診断方法をお伝えします。自分は2色型色覚なのか、4色型色覚なのか、是非チェックしてみて下さい。
KOLOR
色彩感覚を調べる為の診断方法の1つにKOLORというものがあります。これはWEB上で簡単にチェック出来る色彩感覚テストで、STARTのボタンを押すとすぐに開始されます。
画面の上半分に大きく何かしらの色が表示されるので、その色がどの色なのかを、下半分に表示される複数の色の中から当てるという、ゲーム感覚で行えるテストです。
進むほどに、下半分に表示される色の違いが分かりづらくなってきますが、直感的に選んで行きましょう。間違っても制限時間内なら選び直すことが出来ます。いくつ当てることが出来るか、トライしてみて下さい。
iGame 目のテスト
2つ目の診断は、同じ色のパネル画像の中から1つだけ異なる色を見つけるという内容の、iGame 目のテストです。同じ形の同じ色が並んでいるので、その中から微妙に違う色を見つけるのは中々難しいかもしれません。
制限時間は15秒で、進むほどにパネル画像の枚数も増えてゆき、また、色の違いもどんどん無くなって行きます。この診断の結果は少しユニークで、全て動物に当てはめて判定してくれるのです。
例えば、レベル0〜4だと「コウモリ」、25〜29だと「タカ」など、色彩感覚のレベルを全部で6種類の動物で判定してくれます。完璧クリアだと、何か特別な判定を貰えるようなので、パーフェクトを目指してチャレンジしてみて下さい。
色覚テスト
自分がどれくらい色を見分けられているのか、シンプルに調べるならこの色覚テストがオススメです。内容は、表示された画像の中に、何種類の色があるのかを見分けるというシンプルなものです。
こちらの色覚テストはダイアナ・デルヴァルさんという方が、自身の本の中で紹介しているもので、大きな話題となりました。なんと、画像を見てきちんと見分けられるのは4人に1人だそうです。
せっかくなのでこの色覚テストでの正しい答えはここでは述べません。自分の色彩感覚を頼りに、画像の中の色を数えて、全ての色を見れているか是非確認してみて下さい。
Online Color Challenge
最後にご紹介するのはOnline Color Challengeです。これは、色測定を行ったり、その製品の管理を行うことで有名なX-riteという会社が提供しています。
開始すると画面の画像には、横並びの正方形で構成されたバーが、縦方向に4本表示されます。そしてそれを、それぞれ横向きの綺麗なグラデーションになるように色を並べ変えて行くというものです。制限時間は無いので、ゆっくりじっくりと行うことが出来ます。
こちらの採点は、スコアが少なければ少ないほど色彩感覚が優れていると判断出来ます。時間のある時に行ってみると良いでしょう。
色彩感覚の異常が心配な場合
画像での色彩感覚のテストを受けてみて、「思ってたよりも色が見えてないかも」と、少し不安に感じた方も居たのではないでしょうか?もしかすると「色覚異常」かもしれません。そんな方はメガネ店などで診断を受けてみると良いでしょう。詳しくお伝えして行きます。
メガネ店で検査できる
病院に行くほどのことではないけれど気になる、と感じる方はお近くのメガネ店に行ってみると良いかもしれません。色覚テストを行える場合が多いので、お近くのお店を訪問してみると良いでしょう。色覚異常かどうか判別することが出来ます。
そもそも色覚異常とは、ある特定の色を正しく識別することが出来ない状態を指す医学用語です。大勢の人が見えている色であっても、その色を正しく認識することが難しい状態なので、日常生活が少しだけ困難に感じてしまう場合もあるかもしれません。
私たち人間が、周りのものを正しく見る時に必要になる機能は、視力・視野・色覚の3つです。この3つの中でも、色覚に異常がある状態のことを、色覚異常と言うのです。そして、色覚異常には、先天色覚異常と後天色覚異常の2つがあります。
先天色覚異常の方は、元々疾患として持っている方なので、周りからの指摘や検査が無い限り、自ら自覚するのは難しいでしょう。後天色覚異常の方は、病気や加齢が原因となります。先天色覚異常とは異なり、自ら自覚することが可能です。
その為、それまで簡単に色を識別出来るなど、色彩感覚が優れている場合であっても、何かの拍子に色覚異常になってしまうということも起こり得るのです。また、逆に色覚異常が起こることで何かの病気のサインとなることもあるかもしれません。
もともと色彩は人によって違う
色覚異常は「人としてダメ」などと、レッテルを貼られるようなものではありません。色彩感覚にも個人差があるので、1つの個性として捉えましょう。
しかし、色覚異常が原因で、危険を知らせる掲示板や看板などを見逃してしまったり、歩道を歩く人に気付かなかったりする場合もあるので、少しでも気になる人は一度診断をして、自分自身に注意喚起をするのも良いでしょう。
そして、もともと持っている自分の色彩感覚を知ることは、仕事を転職してみたり、続けてみたりと、ご自分の視野を広げることにも繋がって行きます。色彩感覚の診断は、自分自身を知る為の1つのツールとして使って行きましょう。
色彩感覚を画像で簡単に診断してみよう!
いかがでしたか?今はパソコンや携帯があれば、画像で簡単に色彩感覚のテストを行うことが出来ます。毎日挑戦して色彩感覚を養ったり、また、テストをすることで自分の目の衰えに気づくことも出来るので、定期的に診断してみると良いでしょう。