ヘッドライトの黄ばみやくすみを除去する方法！原因や予防策もチェック！

車自体をきれいに保っていても、ヘッドライトに黄ばみやくすみがあると、どことなく古臭い感じが出てしまいます。そこでその除去方法を見ていくのですが、その前にヘッドライトの黄ばみやくすみの原因を考えてみましょう。

一昔前まで、自動車のヘッドライトのカバーに使われている素材はガラスでした。ところが、最近はポリカーボネートと呼ばれる樹脂が使われるようになってきました。樹脂製のヘッドライトは、破損しても飛び散りにくく安全です。

また、重さも軽いし、デザインも良くできているので、採用率が増えていたのですが、一つ弱点があって紫外線には弱くなっています。そのため、紫外線を多く浴びると、黄ばみやくすみの原因となります。

自動車は走行時にも紫外線を受けるし、駐車状況によっては止まっている時でも紫外線を浴びます。したがって、ヘッドライトへの紫外線の影響は避けて通れず、どうしても黄ばみやくすみが発生しやすくなります。

自動車のエンジンルームには熱がこもりやすいのですが、その熱はヘッドライトカバーにまで伝わっていきます。それが繰り返されると、徐々に劣化が起こり、黄ばみやくすみの原因となります。熱のこもらないエンジンというものはありませんから、これも避けにくい現象です。

ポリカーボネートの耐熱温度は120～130℃くらいなので、多少の熱には持ちこたえられるようにはなっていますが、それでも長年利用による熱劣化が発生してしまいます。紫外線による影響ほどは大きくありませんが、これも黄ばみやくすみのもとになります。

もう一つ熱劣化の原因になるのがヘッドライトの電球です。家庭でもつけっぱなしの電球に触るとやけどする場合がありますが、車のヘッドライトの電球も同様に高温になります。その熱がヘッドライトカバーに伝わり、劣化し、黄ばみやくすみの原因となります。

ヘッドライトは車の前面に付いているので、走行時に小石やゴミによる傷がつきやすいです。特にポリカーボネート製のヘッドライトは、ガラス製に比べては傷がよく付くのが欠点です。いろいろなメリットがあるポリカーボネート製ヘッドライトですが、デメリットもあります。

最初のうちは数が少ないヘッドライトの傷ですが、長年利用していると、どうしても増えていきます。目に見えない傷であっても相当な数になっている可能性があります。そのヘッドライトの傷に汚れが付着することも黄ばみやくすみの原因となります。

ヘッドライトの傷というと、洗車機が原因で付く場合もあります。高速のブラシがヘッドライトに当たることで、たくさんの傷が付き、そこに汚れが付着して、黄ばみやくすみの原因となることもあるのです。

いろいろな原因でヘッドライトに黄ばみやくすみが生じますが、経年劣化も原因の一つです。どんなにきれいにヘッドライトを掃除しても、次第に汚れや傷は付いていくものなので、黄ばみやくすみは避けられません。

特に原因がはっきりしないことでも黄ばみやくすみが生じ始めるケースもあり、これは自動車の宿命とも言えます。ヘッドライトの黄ばみ・くすみの原因が何であれ、除去しなければいけません。

ヘッドライトには黄ばみやくすみが付きやすい場所があります。その場所が分かれば、除去方法や予防策も講じやすくなってきますから、しっかり確認をしておきましょう。ヘッドライトの意外な場所に黄ばみやくすみが発生するものです。

ヘッドライトのカバー表面にはコーティングが施されています。そのため、黄ばみやくすみが生じにくいのではと思っている人もいるでしょうが、残念ながらそういうわけには行きません。コーティングは完ぺきなものではないのです。

そのため、紫外線や熱などの影響を受けることがあり、黄ばみやくすみの発生は避けられません。ただ、ヘッドライトカバーの表面は掃除がしやすいですから、できるだけきれいな状態にしておくことで、ある程度は予防策になります。

ヘッドライトカバーの裏側には汚れや傷は付かないだろうと安心している人もいるのではないでしょうか。しかし、ここにも黄ばみやくすみが生じる原因があります。というのも、わずかな隙間から水や汚れが侵入するからです。

また、紫外線や熱の影響はヘッドライトカバーの裏側にまで達します。したがって、裏側は黄ばんだりくすんだりしないから大丈夫ということはありません。表側ほどひどくはなりにくいですが、それでも裏側にも予防策は必要です。

ヘッドライトの黄ばみやくすみの原因などが分かったところで、今度は具体的な除去方法を見てみましょう。ヘッドライトの黄ばみやくすみがうまく除去できれば、視界も明るくなって、またもとのように快適な運転ができるようになるでしょう。

ヘッドライトの黄ばみやくすみを除去する場合は、カバーの表面と裏側でやり方が違います。まずは表面の黄ばみやくすみの除去方法から解説しましょう。ヘッドライト表面の黄ばみやくすみは落としやすそうに思えるでしょうが、実際のところはどうでしょうか。

ヘッドライトカバーの表面の黄ばみやくすみを除去しようとする場合は、磨くという作業が必要になってくるのですが、その前に汚れやほこりを水洗いで落としておきましょう。細かい汚れやほこりが残ったまま磨き作業をすると、傷が付く恐れがあります。

ヘッドライトの黄ばみやくすみの除去中に、車のボディを傷つけるようなことがあってはいけませんから、マスキングテープでヘッドライトの周囲を保護しておきましょう。これでヘッドライトの黄ばみやくすみ除去の準備が整います。

水を付けて研磨することができるサンドペーパーを耐水ペーパーと呼びますが、これを使って、準備の整ったヘッドライトを磨いていきます。使い方は、まず水を付けて、粗いやすりから細かいやすりという順番で磨きます。

参考のために、耐水ペーパーの目の粗さの基準を説明しておきましょう。耐水ペーパーの目の粗さは番手という数字で表されます。この数字が小さいと目が粗く、大きいと目が細かくなります。

では、どのくらいの番手の耐水ペーパーを使えばいいかですが、最初は1000番や1500番で強い黄ばみを落とします。次に、目の細かい2000番あたりにするといいでしょう。

耐水ペーパーでヘッドライトを磨く場合、あまり力を込めすぎてはだめです。それではかえって研磨傷が残ってしまい、良くありません。全体を優しく磨くのがコツです。そうしているうちに黄色い水が出てきますが、これが黄ばみが除去できている証拠です。

黄色い水が白い水に変わったあたりで、細かい番手の耐水ペーパーで磨き、表面を整えます。ここでも力を入れすぎず優しく擦ります。傷を慣らすことだけが目的ですから、力は必要ありません。その後さらに細かい耐水ペーパーで磨いて第一段階完了です。

なお、耐水ペーパーは、ホームセンターのほか100均でも入手できます。それほど高いものではありませんから、ヘッドライトの黄ばみ除去にまとめて購入しておくといいでしょう。

車のボディの浅い傷を研磨するのに使う液体状やペースト状のコンパウンドという研磨剤がありますが、これはボディだけでなく、ヘッドライトにも使用できます。耐水ペーパーでヘッドライトを磨き終わった次はコンパウンドで研磨していきます。

どうして耐水ペーパーで磨いた後にコンパウンドでさらに研磨するのかというと、より小さい傷を鏡面仕上げできるからです。それによって、ヘッドライト表面はピカピカになり、汚れが付着しにくくなって、黄ばみ予防効果を期待できます。

ヘッドライトの黄ばみやくすみの除去に役立つクリーナーについては次のコーナーで紹介しますが、耐水ペーパーやコンパウンドの代わりにクリーナーを使ってもいいでしょう。やはり黄ばみ除去効果は大きいです。

ヘッドライトを研磨し終わった状態では、塗布されていたコーティングがなくなっているために、紫外線に対して無防備な状態です。このまま車を運転し続ければ、すぐに黄ばみやくすみが発生します。

それでは意味がないので、ヘッドライトに再コーティングを施します。これで紫外線の予防ができ、黄ばみやくすみが生じにくくなります。

ヘッドライトの表面の黄ばみを除去する際の注意点を説明しておきましょう。まずクリーナーを使う場合、あまり安価なものにしない方がいいです。車専用でない安物クリーナーには有機溶剤が含まれている場合があり、ヘッドライトカバーが溶けてしまうことがあります。

また、コーティングでクリアラッカーなどを使っても、同様の状態になることがあります。ヘッドライトカバーが溶けると白く濁り、黄ばみ以上に除去が面倒になります。また、ひどい場合はヘッドライトにひびが入るケースもあります。

そうなればお手入れだけでは解決せず、交換の必要が出てきます。それでは余計に費用が掛かり、自力でヘッドライトの黄ばみ除去をする意味が失われます。それから、マスキングテープでのボディ保護は必ず実行してください。

ヘッドライト表面の手入れをしても、黄ばみやくすみが残る場合があります。そのような場合は、裏側に原因があるとも考えられますから、裏側まで黄ばみ除去をしなければいけません。その具体的な手順を紹介します。

ヘッドライトが車のボディに装着された状態では、裏側の黄ばみ除去はできませんから、まず取り外します。その手順は、ボンネットを開いて、ヘッドライトのボルトを外していきます。その際、ねじ類をエンジンルームに落とさないように注意してください。

落とすと見つけるのが大変です。ボルトを外し終わったら、配線コードを探して、コネクターを外します。配線は普通ヘッドライトの真後ろにあるので、探しやすいでしょう。

ヘッドライトの裏側の傷は、表側ほど大きくはないでしょうから、耐水ペーパーで磨く作業は省けます。コンパウンドによる研磨作業だけで十分です。これで小さな傷がなくなり、滑らかになり、光沢が出てきます。

この状態まで持っていくと、傷はほとんどない状態ですから、汚れが入っても黄ばみやくすみの原因にはなりにくいです。

コンパウンドを使う以外にも、漂白剤で黄ばみやくすみを除去するという方法もあります。やり方は簡単で、バケツに水と漂白剤を入れて、取り外したヘッドライトを浸けておくだけです。手間が掛からず、だれもがやりやすい方法です。

ヘッドライトの裏側の黄ばみを除去する際の注意点は以下の通りです。まずヘッドライトやヘッドライトレンズを取り外す作業を経験したことがない人がほとんどでしょうから、慎重に行ってください。くれぐれも無理な取り外しはしないようにしましょう。

それから、取り付け作業にも注意が必要です。少しでも不十分な取り付けをすると、隙間から汚れが入りやすくなり、新たな黄ばみやくすみの発生の原因になります。また、水分が侵入すると、ヘッドライトの曇りのもとにもなり、機能が発揮しにくくなります。

ヘッドライトの黄ばみがひどい場合、黄ばみ除去がうまくできるか自信がない場合などは、専門の業者に依頼してみるといいでしょう。それほど時間を掛けずにお手ごろな値段でヘッドライトをきれいにしてくれます。

ヘッドライトクリーナーを含めて、ヘッドライトの黄ばみやくすみを除去するのにおすすめのグッズがあるので、紹介しましょう。これらのグッズを使えば、ヘッドライトもかなりきれいになって、元の明るさを取り戻すでしょう。

springwood ヘッドライトクリーナー 研磨剤不使用はヘッドライトの黄ばみやテールライトの汚れを除去してくれます。使い方は、対象物のほこりやゴミをよく落としてから、スポンジや乾いた布に含ませて擦ります。うまく黄ばみが落ちない場合は、1分程度湿布するといいそうです。

ヘッドライトの黄ばみやくすみを除去する方法やおすすめのクリーナーなどを紹介しましたが、できれば黄ばみやくすみがあまり発生しない方がいいでしょう。そこで、ここからはヘッドライトの黄ばみ・くすみの予防方法について解説します。

ヘッドライトの黄ばみやくすみの原因の一つに紫外線がありますが、それなら紫外線をよけることが黄ばみやくすみの予防策になります。と言っても、走行中は無理ですが、せめて駐車の時は紫外線を避けるようにしましょう。

例えば、直射日光が当たる場所には車を駐車させないとか、車にカバーを掛けるなどして、紫外線からヘッドライトを守りましょう。小さな工夫ではありますが、これも立派な予防策です。

車のヘッドライトカバーに採用されているポリカーボネートは薬品に強くありません。そのため、クリーナーやワックスを使う場合は、どのような薬品が含まれているのか注意してから購入するようにしましょう。

ヘッドライト専用のクリーナーなら、その点問題はないでしょうが、それ以外のものを購入して、使う場合は要注意です。これも大切な予防策ですから、よく覚えておいてください。

傷によるヘッドライトの黄ばみやくすみの予防策として効果的な方法があります。それはヘッドライトプロテクションフィルムを貼ることです。うまくフィルムが貼れれば、傷予防効果だけでなく、ヘッドライトも美しくなります。

ヘッドライトに黄ばみやくすみがあると、どのようなリスクが生じるのかを考えてみましょう。と言っても、ある程度はそのリスクも想像ができるでしょうが、ヘッドライトが明るく輝かないと、困ることも多くなります。

ヘッドライトが黄ばんだりくすんだりしていると、ライトが見えにくくなります。つまり、ライトが照らしているものが見えにくくなるということであり、夜間運転などではとても危険です。交通事故リスクも高まります。

ヘッドライトの光量が低いと、車検に通りません。ヘッドライトの明るさは事故とも直接の関係があるので、検査が厳しいです。そのため、黄ばんだりくすんだりした状態では、車検に通るのが難しくなり、実際に通れなかった人も多いです。

ヘッドライトの黄ばみやくすみの段階で対処すればいいですが、このくらいなら大丈夫だろうと放置する人がいます。そうなると、劣化がさらに進み、ヘッドライトのひび割れにまで至ることがあります。その段階では、交換するしか方法がなくなります。

ここまで、ヘッドライトの黄ばみ・くすみの原因、除去方法、除去におすすめのグッズ、予防法などについてお伝えしました。ヘッドライトの黄ばみ・くすみの原因はいくつかありますが、紫外線を避けるのも効果的な予防対策になります。