座布団を自宅で洗濯するにはどうしたらいいの?
座布団の歴史は古く、時は平安時代までさかのぼります。この時代は座布団ではなく、「しとね」というものでした。そもそも昔は今のような寝具も座るものも区別はありませんでした。のちに畳のようなものに綿を入れ、ふわふわにして現在の座布団となりました。
今は日常生活の一部として使われている座布団ですが、汚れることもあります。衣類のように自宅で洗濯できたらいつも清潔なのですが、座布団の洗濯などできないという人もいます。しかし座布団は、素材によっては洗濯が可能です。洗濯できる座布団とは、またどのように洗濯するのか調査しました。
座布団を洗濯する前の確認・準備
座布団は、畳に座るとき脚やおしりにあてがい座り心地を良くしてくれる昔から使われているものです。時には枕がわりに使うと、汗で汚れることもあります。座卓で食事をしているとき、食べ物をこぼして座布団がシミになると慌てて拭きます。
このような時、自宅で洗濯したいと感じます。調べてみると素材によっては、自宅で洗濯が可能という情報があります。どのような素材であれば、洗濯ができるのでしょうか。また洗濯前に準備することや洗い方を調査しました。
洗濯表示を確認
座布団を洗濯する前に、きちんと確認することがあります。それは、ついている洗濯表示です。本体は、ポリエステル100%の素材であれば自宅でも洗濯ができます。またカバーは、綿とポリエステルであれば洗濯が可能です。
自宅で座布団を洗濯する場合、注意することがあります。もし素材がシルクや光沢のある生地や模様がある場合は、専門業者やクリーニング店に問い合わせましょう。
洗濯前に、表面を掃除機や粘着ロールで、ほこりを取り除きます。また表面についたシミなどは、ぞうきんなどでとります。油分で汚れているときは、ティッシュでしみこませるように拭き取りましょう。
座布団カバーを外す
自宅で座布団の洗濯をするときは、座布団だけでなくカバーの表示にも注意します。手洗いマークなら手洗いで、洗濯機マークがついていれば洗濯ネットに入れて洗濯機で洗います。カバーの素材が、ポリエステルや綿ならば自宅での洗濯が可能です。
しかしシルクや刺繍などがある場合は、クリーニングに出すことをおすすめします。座布団からカバーを外します。調味料や油分を含んだシミは、ティッシュを押し当てふき取るようにします。またシミ汚れは、濡れふきんなどでふき取りましょう。
ただし、墨汁やマジックインキは、自宅で除去することは難しいので専門店に相談しましょう。座布団カバーは、洗濯前に汚れ落とすことできれいに洗濯することができます。カバーは、裏がえしてよすみの汚れも取り除きます。洗濯ネットに入れて、できれば単独で洗濯しましょう。
座布団を洗濯する方法①洗濯機
夏場は、汗や汚れなどで座布団が不潔になりがちです。中には、自宅で洗濯が可能なものがあります。座布団についている表示を確認してみましょう。洗濯が可能な素材は本体では、ポリエステル100%の製品だけです。カバーは、綿とポリエステル素材であれば洗濯が可能です。
しかし座布団本体が綿やシルク素材の場合は、縮んだり型崩れを起こすことがあるので、クリーニングを利用しましょう。または、購入した店に問い合わせしましょう。洗濯機で洗う場合、座布団の洗い方や準備することについて調査しました。
用意するもの
自分で座布団を洗濯する時、用意するものはいくつかあります。まず洗濯ネット、座布団がぴったりおさまる物を用意します。ホームセンターや100円ショップでも購入が可能です。
洗濯に適した洗剤は、市販のおしゃれ着専用洗剤です。そして大き目のバスタオルと使用済みの歯ブラシも準備します。歯ブラシは、部分的なシミや汚れ落としに便利です。洗濯する時、1枚よりも2枚を一緒に洗うほうが型崩れを抑えられます。
座布団は、洗濯ネットへしっかり入れないとずれて2枚とも型崩れになることがあるので注意が必要です。またバスタオルは座布団を脱水する時に使います。できれば大き目のものを2~3枚用意しましょう。洗濯に必要な物が揃ったら洗濯を始めましょう。
洗い方・手順
座布団の洗濯機での洗い方は、部分的な汚れ落としをしたら、ぴったりサイズの洗濯ネットに入れ、洗濯機に入れます。その際カバーは、外しておきます。洗濯ネットには、2枚の座布団を左右対称になるように入れ込みます。
座布団が片寄ることで、重さのバランスがとれず途中で止まることがあるので注意しましょう。ただしコインランドリーなどのドラム式はバランスを気にしなくても洗濯できます。
洗濯機の機能では、おうちクリーニング、ドライコース、手洗いコースなどを選びます。メーカーによってコースが違うので確認しましょう。洗濯をスタートさせますが、脱水の前に一度運転を止めて、座布団の片寄りがないかチェックします。
片寄っていたら再度座布団を整えて、30秒ほど脱水にかけます。脱水が終わったら形を整えて平になるように干します。天気が続く日を選ぶことが大切です。
座布団を洗濯する方法②踏み洗い
座布団を自宅で洗濯する方法は、洗濯機を使う以外に足で踏み洗いする方法があります。踏み洗いは、現代の洗濯の原型で、昔から取り入れられた洗い方です。踏み洗いをすることにより、素材を傷めにくくしたり、型崩れを防ぐメリットがあります。
踏み洗いをすることで、まんべんなく汚れを落とすこともできます。昔の踏み洗いは、川の流れを利用した洗い方でした。昔からの洗い方のひとつである、踏み洗いについて用意するものや手順を調査しました。
用意するもの
座布団を踏み洗いする際、用意するものはおしゃれ着専用洗剤です。おしゃれ着専用洗剤は、いくつかの種類が販売されていますが、それぞれの洗剤の成分や特徴をみて選びましょう。
ちなみにクリーニングで洗ってもらう場合は、チェーン店のクリーニングに持ち込む方法と宅配型のクリーニングがあります。自宅で洗濯するのは経済的に楽ですが、クリーニングに出した時の価格が気になります。
チェーン店に持ち込む場合日数は平均5日前後です。素材によって値段は様々ですが一般的な物では850円から2600円くらいです。宅配式クリーニングは、意外と日数や値段がリーズナブルな場合があるので検討してみるのも良いでしょう。
踏み洗い・手順
洗濯可能の表示がある座布団は、洗濯機で洗うことができますが、バスタブを利用して踏み洗いがおすすめです。この洗い方は、型崩れを防いでくれます。バスタブに、ぬるま湯を溜めます。そこへ、おしゃれ着用洗剤を加えてよく混ぜます。
そして、座布団を入れて足で踏み洗いをします。注意することは、すすぎをしっかりすることです。すすぎが不十分な時は座布団に茶色の線が出ることがあるので注意しましょう。バスタブでの洗い方は、シャワーを使ってすすげるので洗い残しを防げます。
座布団の干し方・乾かし方
座布団が汚れてしまったときは、クリーニングに出すのが常です。しかし、いちいち座布団を出すのは面倒です。そんな時洗える素材の座布団ならば、おうちで洗濯ができます。わざわざクリーニング店へ出かける手間が省けます。
しかし洗濯して脱水したり、乾かし方も難しいと考えます。座布団の乾かし方は、コツをつかめばスムーズに乾かすことができます。座布団はシャツのようにハンガーで干してはいけません。
座布団の乾かし方には注意することがあります。座布団は、中に綿が入っているのでしっかり乾かすためには時間がかかります。上手な座布団の乾かし方や干す時の注意点を調査しました。
平らな場所に干す
座布団を洗濯したら、型くずれを防ぐため平らな場所に干します。庭先ならば、地面にレジャーシートを敷きそこへ並べます。ただし、しっかり乾燥させるため途中裏返しましょう。マンションのベランダでも乾かし方は同様ですが、注意点もあります。
おすすめは、セーターなどを干すネットです。また物干し竿を2本設置して、その上に置くようにするのも良いでしょう。しっかり中まで乾かすために空間をとることが重要です。さらに完全に乾かすために数日を要するので注意します。中綿が片寄らないように平らな場所を確保しましょう。
干すのに良い時間帯
座布団を洗濯する前、洗い方やどんな洗剤を使うか知っておくことが大切です。さらに洗濯が終わった後の乾かし方や干す場所についても知っておく必要があります。座布団は厚みがあり、中身は綿なのでしっかり乾かすためには数日かかります。
天気予報で事前に晴天が続くタイミングを選びましょう。花粉の季節は、せっかく洗った座布団に花粉が付く可能性があるので注意しましょう。また梅雨時期も晴天が期待できないので座布団の洗濯には適していません。座布団を洗濯する時期は夏場がおすすめです。
干す時間帯は、お昼ころから14時くらいの日差しが強い時間帯を選びます。日没後は湿度が高くなりがちなので、干しっぱなしにせず、室内の湿気が少ない場所に置きます。翌日お昼ころまた座布団を平らにして日光にあてます。座布団の乾かし方を間違えるとカビの原因になるので注意しましょう。
乾かし方の注意点
座布団の乾かし方の注意点は、どのような状態で干すかということです。ベランダでの乾かし方は、コンクリートのたたきに新聞紙を敷いて座布団を干してしまいがちです。しかし接する面が乾きにくくなってしまいますので、何回か裏に返す必要があります。
とはいえ物干しにタオルのようにかけると中の綿が片寄って形がくずれてしまいます。そんな時は、物干し竿2本使って座布団をその上に置く方法もあります。
さらに座布団をネットに入れて、竿から2か所に平ゴムを輪にして下げます。そこの輪に、ネットにいれた座布団を入れ込みます。他にも便利なアイテムは、セーター干しネットです。空間があるので乾かしやすくなります。
座布団にカビが生えた場合の落とし方
座布団は衣類とは違い、度々洗濯することはありません。そのため汗や食べ物などの汚れを落としづらくなります。たまにベランダや庭などで天日干ししても汚れは落とせません。
通常は押し入れなどに収納しているので、どうしても湿気を含んでしまいます。すると表面にもカビが生えてしまうことがあります。カビは私たちの体にも悪影響を及ぼす恐れがあるので気を付けなければなりません。
座布団のカビをどのように落とすのか調べてみると、意外にも手持ちの洗濯洗剤や漂白剤でカビを除去することが可能ということがわかりました。カビを落とす方法を調査しました。
用意するもの
押し入れに入れたままの座布団は、梅雨時期などはカビが生えたり、カビ臭くなることがあります。そんなときどうすれば良いだろうと悩みます。ですが、カビを落とす方法があります。
カビには黒カビ、赤カビ、青カビなどがありますが、布に付着したカビは、洗っても色素まで取り去るのは難しいです。それでもカビ菌を取り去り、衛生的に保ちたいです。布の表面だけに生えたカビは、重曹を使いましょう。
他に、水500㏄、ゴム手袋と歯ブラシを用意します。これなら自宅で洗えない生地でも応急処置ができます。踏み洗いや洗濯機での洗い方ができるものは、酵素系漂白剤、ゴム手袋と歯ブラシを用意しましょう。
カビの落とし方・手順
座布団にカビが生えてしまった時、できれば洗濯したいと考えますが、中身が洗えない素材を使っていることもあります。カビの程度が、生地の表面だけであれば重曹を使って取り除きます。重曹大さじ2杯と水500㏄を混ぜ合わせます。この時500㏄のペットボトルを使うと便利です。
それと100円ショップでも購入可能なスプレー部分を取り付けます。生地表面のカビ部分にスプレーします。数分してから歯ブラシでカビをやさしくこすり落とします。この後は、しばらく放置してしっかり乾かします。湿っているとカビがまた生えてしまうので注意が必要です。
洗濯機や踏み洗い可能な座布団の場合、大きめの容器を用意します。そこへ座布団が浸るくらい水を入れ、酵素系漂白剤と混ぜておきます。カビが生えた部分をしばらくつけておきます。時々カビの取れ具合を確認しながら歯ブラシでやさしく取り除きます。
カビが取り切れてない場合は、さらに酵素系漂白剤の液で長時間浸しましょう。カビが取り除かれたら踏み洗いなどして、きれいにすすぎます。バスタオルを敷いたら座布団を置き、上からバスタオルを置いておさえるようにして、水気を拭き取ります。その後天日干ししましょう。
座布団を自宅で洗濯して気持ちよく使おう!
いかがでしたでしょうか。座布団は洗えないというイメージでしたが、素材によっては洗濯が可能です。座っているとどうしても汗が付着したり、食べ物をこぼして汚れることがあります。そんな時は、熱いタオルで汚れた部分を拭き取ってしばらく乾かすという対処をしていました。
正しい洗い方をすることで清潔になります。また万が一カビが生えても、自宅で対処が可能です。近頃は、自宅で洗濯できる座布団も販売されていますのでお店でチェックしてみてください。お天気の良い日に洗濯して、ふかふかの座布団を使いましょう。