水は腐るのか徹底調査！臭いや色の変化や長持ちさせる保存方法をチェック！

私たちの体は、ほぼ水で成り立っています。健康維持や美容目的などに飲む機会の多い水ですが、普段飲んでいる水も腐ることってあるのでしょうか。日本の水は、世界的にも上下水道の整備が優れていますので、トップクラスの水質を保っています。そんな水が果たして腐るのでしょうか。

実際水が腐るという現象は起こるのですが、何故腐るのかという事はあまり知られていません。そこでここでは、水が腐るという現象が何故起こるのかを、追求してみましょう。そして、水が長持ちするコツや工夫なども合わせてお伝えしていきます。

水は腐るのかという疑問に対しての回答は、水自体はノーです。厳密に言えば水が腐るのではなく、水に含まれる不純物や、水の入った容器が悪影響を及ぼし腐るのです。水は液体なため、その性質そのものに不純物が少ないほど、外部からの影響を受けやすくなります。

水には複数の質があり、飲料に限らなければその種類は水道水、浄水器の水、天然水、ミネラルウォーター、純水が代表的です。このどれを取っても水自体は腐りません。また天然水以外は、どれも不純物除去されていますから安全に飲めるのです。

天然水は不純物除去はされていませんが、定められた複雑なガイドラインを、クリアした地下水のみのため安全です。水道水は塩素処理、浄水器はカートリッジで濾過、ミネラルウォーターは天然水を加熱や濾過などで不純物除去が施されています。

純水は精製の仕方に定義はなく、水道水を様々な手法で不純物除去を施された水です。従って上記の水は基本的には腐らないのです。

純水というものは、不純物の含まない綺麗な水の事です。自然水とは違う人工水になり、微生物の好物である不純物という栄養源が含まれていませんので、科学的には腐ることはありません。純水を維持するには、空気に触れない管理が必須になり、管理を怠ると純水でも腐る原因が生まれます。

純水の定義は一概に無く、どんな方法でも不純物が除去できれば純水なのです。純度を測るには、不純物が電気を通す性質があるため、一般的には水に電気を流して通るか通らないかで判断されます。電気が通れば純度が低く、通さなければ純度が高くなり不純物が少ないため腐らないとなります。

ただ、純水は飲料水には向きません。何故なら不純物を取り除く時に、水の美味しさであるミネラルなども除去されてしまうからです。そのため、実験や医療に使われる事が大半です。

飲料水の、ミネラルウォーターにはミネラルが不純物で、天然水は空気に触れた時点で不純物が混じりますので腐ることがあり、前記のように不純物が持つ栄養分があれば微生物は増えますので、腐る原因は持っています。水道水でも塩素が防ぎますが、時間が経つと効果は薄れ腐敗が起きます。

ただ、飲料水は一定の基準をクリアしているので飲めるわけで、飲料水として販売されています。腐る原因を作らなければ、記載されている時期までは確実に飲めるはずです。「飲料水が腐ることもある」と言うのは、未開封で保存状態が良ければ腐敗は防げて長持ちします。

飲料水を容器に入れて保存する時に、魔法瓶などは冷水のまま維持できますので、細菌が増えることはありませんが、プラスチックなどの容器では、温度管理ができませんから、冷水はぬるくなり細菌は増殖しますので、早めに飲みほす事を心がけないと腐ってきます。

通常、水が腐るなんてことは考えられないでしょうが、話は聞きます。それは何が原因なのでしょう。原因は、ピュアな水が不純物を吸収して溶け込むため、微生物が細菌を増殖して腐る原因になります。水の中に微生物が発生すると、ミネラルウォーターならミネラルが不純物として認識さます。

海の水が腐らないのは塩素が強いのと、常に動きがあるため菌は発生しませんが、沼など動きの無い水には、多くの細菌が発生するため、雨などで循環が無いと腐ってきます。雨が溜まった水たまりなども同じで、微生物が菌を増殖させて水を腐らせてしまうという流れになります。

水の腐るのを防ぐために、日本の水道水には塩素を加えて予防されています。塩素の味はご存じでしょうが、プールの水も塩素が強めに含まれています。塩素は人の体に悪影響を与える大腸菌などの悪い菌を殺菌するために入っています。

しかし殺菌処理された安全な水道水でも、コップに汲んでしばらく放置していると、塩素の効果は薄れ腐りやすくなります。塩素の効果が薄れると不純物が徐々に現れ出します。放置の時間が長ければ長い程不純物は菌を増やし続けます。

水道水を汲んで別の容器で保存したいなら、冷蔵庫に入れて早めに飲みましょう。また、一度口をつけて残った水は、冷蔵庫に入れてもそれほど長持ちしません。唾液の中の不純物がプラスされ、菌が増殖しますので、一度口を付けたら飲みほすのがベストです。

ペットボトルの水が腐るのも理由があり、それはペットボトルには寿命があるからです。新しいうちはいいのですが、日にちが経つと寿命がきて徐々に外の空気が侵入してきます。その空気に含まれる不純物が水に溶け出すと腐り始めます。

ペットボトルにも賞味期限があるのは、その寿命の期限という事になります。また、素材の違いでも期限に差が出ます。薄い柔らかい容器は寿命が短く、分厚くてしっかりした容器は長いです。期限は未開封の期限ですから、蓋を開けると空気に触れますので、早めに使い切ってしまいましょう。

そして意外とやりがちなのが、浄水器の水をペットボトルに入れて保存する事です。これは非常に危険なことで、浄水器の水は不純物を取り除く処置がされた水のため、不純物が無い水はすぐに飲むには良いのですが、時間をおくとまた不純物が入り込み菌が発生します。

そうなると、殺菌処理のされていない水と同じですので腐ってきます。水をペットボトルに入れたい時には、水道水を入れた方が塩素が含まれているため安全です。浄水器で処理されているから安全なのはコップに汲んですぐです。

長持ちはしませんので、保存する時には水道水を使うことをおすすめします。浄水器の水は、別の容器で長持ちさせる事は不可能です。

では、水が腐るってどういう状態を言うのでしょう。大体お分かりでしょうが、見た目と臭いと味で判断します。見た目でおかしいと思ったら、口にする事も無いでしょうが、一応、腐った水は臭いがあり、色も濁り飲めたものではありません。では、どのような状態なのか具体的に挙げてみます。

水をコップに注いで放置した場合、徐々に硫黄のような臭いや、ぞうきんの生乾きのような臭いが発生します。これだけでも不快ですが、更に放置すると、生ゴミが腐ったような臭いがします。見た目もドロッとして、明らかに腐っています。水の不純物のせいで、微生物による細菌が増殖した末路です。

臭いの感じ方はそれぞれですが、生臭いというのが一番適した表現でしょう。臭いとともに周辺の空気まで淀んだ感じがします。時間が経ちすぎると、腐った水の近くに行かなくても臭います。まさに悪臭が漂うイメージです。水の腐りを感知するには臭いを重視しましょう。

通常水は無色透明ですが、腐ってくると色に変化が表れます。白く濁りだし、更に進むと緑色や赤く染めたような色に変化します。水質もサラサラした状態からドロッとし出します。透明の水が白濁したような状態に変化していたら、すでに腐りかけていると判断して間違いないでしょう。

新鮮な水は海の色でも分るように、少量では分りにくいですが透明ではなく青みがかっています。海が青いのは海中の色ではなく水の色なのです。その青みがかった透明に近い色の水が、濁った状態ですでにアウトです。敏感な人ならすぐに分るでしょうが、色にも気を付けましょう。

腐った水は異臭がしますので、口にすることはまず無いでしょうが、腐りかけの水は異臭がしない時もあり、うっかり飲んでしまう人も意外と多いのです。まず異臭がしている水の味は、飲むと卵が腐ったような味や、硫黄の臭いがして何とも言えない不快な味と言われます。

水の中で発生している細菌を飲み込んだわけですから、体調が崩れる恐れは十分あります。味がおかしいと感じたらすぐに吐き出し、軽い症状の時には、安静にしていると落ち着くでしょうが、下痢や嘔吐などの激しい症状が出た時には、すぐ医療機関へ向かいましょう。

水が腐るのを防御して長持ちさせるにはコツがあり、そのコツを抑えていればいつでも美味しい水が飲めます。暑い時期は特に傷みが早いため、気を付けなくてはいけません。水の腐敗を防ぐには、当然の事を普通にするだけですが、それが案外面倒なので、なかなか実行出来ないようです。

水を入れる容器を清潔に保つことは当たり前ですが、清潔というのが意外と難しいのです。洗剤で容器を洗いしっかり乾燥させる事が大事です。煮沸をするとより清潔さが保て、水を長持ちさせる事が可能です。

ただ、煮沸の時間を正確に行なう事が大切で、沸騰した時点ではまだ煮沸とは言いません。最低でも10分間煮詰める事で殺菌します。煮沸をしたあとも、やはり完全に乾燥させる必要があり、半乾きでは菌の付着を防げません。せっかく綺麗に洗っても、正しい方法でないと無駄になります。

しかし耐熱容器でない容器では煮沸は出来ませんので、別の方法で清潔にしなくてはいけません。水筒の様に縦長の容器には、ワイヤーにスポンジやブラシの付いたボトル洗いを使用したり、最近は定番の、ペットボトル洗いビーンズも便利です。

枝豆のようなアイテムと水に洗剤を垂らして、シェイクするだけで、中の汚れが取れてピカピカになります。茶渋なども落とせますし、ほ乳瓶にも使える優れものです。

他にも、様々なペットボトルを洗うためのアイテムは市販されていますが、そのようなものを使わなくても、水を長持ちさせるための容器を清潔に保つ方法は、どこのお宅にもある重曹やお酢を使います。これはペットボトルだけに限らず瓶でも有効です。

重曹の場合には、ぬるま湯を容器の八分目まで注ぎ、重曹を小さじ1杯から2杯入れかき混ぜたり振ったりして、しばらく置きます。置き時間と重曹の量は、中の汚れ度により調整します。軽い汚れなら数時間、酷い汚れなら一晩置きます。

お酢は2倍の水に混ぜ、ボトルの半分まで入れて蓋を閉め振ります。汚れが落ちたら水道水でお酢の臭いが無くなるまで洗います。お酢も重曹も殺菌効果があり、容器に入れた水を長持ちさせるのには有効ですから、お試し下さい。

また、卵の殻を使っても汚れが綺麗に落ちます。卵を割った時に殻の裏に付いている薄皮を剥がして殻だけを使います。薄皮の取り方は、ぬるま湯にしばらく浸けておくと剥がしやすくなります。その殻を細かく砕いてから少しの水とボトルに入れ振ります。数回水を替えて最後に綺麗に洗って完了です。

ペットボトルの水を保存する時には、空気に触れないように、未開封のまま保存するのが原則です。置き場所は日の当たらない涼しい所で、シンクの下などが好ましいでしょう。保存の期間は、市販の水を購入したなら商品に記載されています。

災害用に備蓄している水などは、記載の日にちの前に飲み、過ぎたら飲料以外に使いましょう。一度開封した水は冷蔵庫で保管し、長くても2日以内に飲み干す事を心がけます。開封すると空気に触れることで、菌が増殖を始めますので、なるべく早く飲むことをおすすめします。

水の中の不純物を減らす方法は、水道水なら前記のような煮沸と、他にも活性炭を水に浸ける方法、レモンを入れる方法などがあり、どれも不純物を減らす効果が見込まれます。おしゃれなカフェなどで、水がレモンの味のする時がありますが、これはそのお店が美味しい水を提供するための工夫です。

尚、活性炭を使用する時には、活性炭自体を一度煮沸して完全に乾燥させてから使用します。また、備長炭も同様の効果が見込まれ、木炭の細かい孔が不純物などを吸収して水を綺麗にしてくれます。使い方は活性炭と同じで、煮沸してから完全に乾燥させて使います。

美容や健康のために水を毎日何リットル飲むと、決めている方もいるでしょう。災害の時のために備蓄をしている人もいるでしょう。そんな方々は、大量の水を購入して保存しているでしょうから、水は腐らないと思ってはいけません。熱帯魚などを飼っていると、定期的に水を交換するはずです。

生物を飼っていて水が腐ってくるというのは理解できても、飲料水が腐るとは思わないものです。飲料水でも腐るものという意識を持って、期限内に飲むことを心がけながら、備蓄することをおすすめします。