セラミックファンヒーターの電気代は高いのか・安いのか?
寒い季節に暖をとる暖房器具の中でも、今、セラミックファンヒーターが注目されています。セラミックファンヒーターの一番の魅力は、すぐに暖かくなる速暖性でしょう。
サイズもコンパクトなものが多く、省スペースです。冬になると急な寒暖差は危険となる、トイレや脱衣所などに置くと、すぐに暖かくなり、身体の負担も最小限で済みます。
その他、足元が寒くなるキッチンにもセラミックファンヒーターを置くと、場所をとらずに暖をとれるので便利でおすすめです。
人感センサーが付いていて、人の気配を感知すると作動したり、転倒したら自動的に電源がオフになる機能、脱臭機能など付加機能がついた商品も発売されています。
すっかり暖房の定番商品となったセラミックファンヒーターですが、電気代が気になるところではないでしょうか?
ガスや灯油を使ったストーブと比べて、どちらがコスパが高いのでしょうか?同じ電気を使うエアコン、床暖房、コタツといったものと比べてどちらが電気代が高いのでしょうか?セラミックファンヒーターの電気代について見ていきましょう。
電気代の平均14~32円
セラミックファンヒーターがおすすめの点は、つけてすぐ暖かくなることです。エアコンもすぐに温風が出てきますが、部屋の上部にあるので、人の身体が暖まるまでに時間がかかります。
その点、セラミックファンヒーターの速暖性は魅力です。しかしセラミックファンヒーターの電気代を見ていくと、ずっと暖かい風に当たっている気分にもなれないくらい、代金は高いようです。
ではセラミックファンヒーターはどのぐらい電気代がかかるのでしょうか?1キロワットあたり27円で計算しました。1000ワットの「強」運転で1時間あたり27.0円です。1200ワットだと1時間当たり32.4円です。
500ワットの「弱」運転だと1時間当たり13.5円かかります。セラミックファンヒーターの機種によってことなりますが、多くは「強」運転で1000ワットから1200ワット、「弱」運転で500ワットから700ワット使うものが多いようです。
セラミックファンヒーターは電気代が高いため、つけっぱなしにして部屋全体を暖めるという使い方にはあまり向いていないようです。
ファンヒーターの種類別の電気代の比較
セラミックファンヒーターはファンヒーターの一種です。ファンヒーターには他に、石油ファンヒーターとガスファンヒーターがあります。セラミックファンヒーターと合わせて3種類を比べれば、どのファンヒーターが一番安いのでしょうか?
まず、セラミックファンヒーターは電気代が14円から32円かかります。石油ファンヒーターは電気代が0.3円から0.6円かかります。その他に灯油が必要で、灯油代が5円から22円かかります。
ガスファンヒーターの場合、電気代が0.3円から0.5円と安いです。その他にガス代が6円から23円かかります。
こうして見ていくと、他のファンヒーターも決して安いとは言えないですが、その中でもセラミックファンヒーターは電気代が一番高いです。
電気は手軽ですが、ランニングコストだけを考えた場合は、他のファンヒーターを使ったほうが安い電気代で使用することができそうです。
セラミックファンヒーターのおすすめな点・おすすめでない点
セラミックファンヒーターにはどんなおすすめポイントがあるのでしょうか?また、おすすめでないポイントは何でしょうか?まずおすすめな点から見ていきましょう。
おすすめな点の1つ目は、他のファンヒーターと比べて電動だけで動くので面倒がないというものです。おすすめな点の2つ目は、加湿器とセットになっている便利な製品もあるということです。
冬の乾燥した部屋に加湿器がついているととても便利です。おすすめな点の3つ目は、石油ファンヒーターに比べて空気が汚れないということです。
次におすすめでない点ですが、1つ目はパワーが弱くて部屋全体を暖めるのには不向きということです。また、エアコンに比べると電気代が高い上、パワーが弱いのでコスパが悪いというものです。
セラミックファンヒーターは目の前をすぐに暖かくしてくれる性質があるので、エアコンで部屋全体が暖まるまでに使うといった方法がいいでしょう。また、寝起きの手足を暖めるのにも向いています。
エアコンのような強力な暖かさを求めるのではなく、夏にエアコンと扇風機を合わせて使うのと同じような使い方をするとよいでしょう。
セラミックファンヒーターとエアコンの電気代の比較
次に、暖房器具の選び方を考えていきましょう。セラミックファンヒーターは便利な家電です。セラミックファンヒーターはあまり寒くない地域のワンルームを暖めるメイン暖房としての選び方ができます。
その他、エアコンの補助暖房としての選び方もできます。さらにキッチンやトイレの寒さを軽減する暖房器具としての選び方ができます。
部屋を暖める暖房器具の王様ともいえるエアコンと比べると電気代はどうなのでしょうか?暖房器具の選び方を考える上でも、エアコンとセラミックファンヒーターの2つを比較してみましょう。
エアコンとの電気代との比較
エアコンの消費電力は、メーカーや機種によって違います。エアコンの消費電力は冷房時と暖房時でも違ってきます。通販サイトで売れ筋のエアコンの消費電力を見てみると、平均して暖房時に1時間当たり470ワットです。
電力使用料金が1キロワット当たり27円とします。470ワットは0.47キロワットなので、換算すると、エアコンは1時間あたり0.47×27で、12.69円です。セラミックファンヒーターは「弱」で14円、「強」で32円なので、エアコンのほうがかなり安くなります。
エアコンのメリットは、電気代を安い金額で抑える使用方法があるという点でしょう。まず設定温度を1℃下げると、5パーセントも安い電気代で済みます。
26℃から20℃に下げると、30パーセントも安い電気代で済むことになります。セラミックファンヒーターは「強」か「弱」かの選択程度で、こうした温度の調節というものができないものがほとんどです。
セラミックファンヒーター・エアコンのどちらが適切か
エアコンもセラミックファンヒーターも、空気が汚れない暖房器具であることは選び方のポイントとしておすすめと言えるのではないでしょうか?
電気代だけを見ると、エアコンが圧倒的に安いのでおすすめのように見えます。しかしエアコンとセラミックファンヒーターはそもそも使う用途が全く違います。暖房器具の選び方のポイントとして、どのぐらいの空間を、どのぐらいの時間暖めるかというものもあります。
エアコンは電気代は安いですが、暖かいと感じるまで時間がかかります。セラミックファンヒーターは足元に置き、スイッチを入れると即座に暖かさを感じることができます。
またエアコンは朝起きてから寝るまでの間、ずっとつけるといった使い方をします。いっぽうでセラミックファンヒーターは身体の一部分を即座に暖めるといった使い方をします。
暖房器具の選び方として、エアコンとセラミックファンヒーターは同一に考えることは難しいかもしれません。単純に電気代だけを考えた場合は、エアコンのほうが断然安いのでおすすめです。
セラミックファンヒーターとストーブの電気代の比較
ストーブは昔から、日本家屋の部屋を暖める暖房器具として浸透してきました。灯油を使うことがほとんどですが、地域によっては薪ストーブや石炭ストーブが活躍しているところもあるでしょう。
灯油を使ったストーブは、最近では電気で着火や温度調整をする灯油ファンヒーターに取って代わられようとしています。
しかし、昨今の日本は地震や台風といったさまざまな災害の影響で、停電してしまう場合もあります。そうした状況下では石油ストーブは非常におすすめな暖房器具です。
セラミックファンヒーターは電気で部屋を暖めますが、石油ストーブの燃費とセラミックファンヒーターの電気代を比較してみましょう。
ストーブとの電気代の比較
ストーブの一番のおすすめの点は、電気代がかからないということです。燃料は灯油なので、灯油の値段によって燃費は上下します。
平均的なストーブの灯油消費量が、1時間当たり0.2リットルから0.3リットルです。灯油の価格は地域や年度によって大きく変動します。
近年の灯油は18リットル当たり1800円程度です。1リットル当たり100円前後ということになります。計算すると1時間当たり20円から30円となります。先に見てきたセラミックファンヒーターの電気代と比べると、あまり差異がないように見えるかもしれません。
しかし石油ストーブはこれ一台で、広い部屋を充分に暖めることができます。また、石油ストーブの大きなおすすめポイントとして、水を入れたやかんをかけておくことができる点が挙げられます。
これにより、部屋を加湿することができます。何の電気代もかからずに加湿ができるところを考えると、暖房器具の選び方として石油ストーブはおすすめなのではないでしょうか?
セラミックファンヒーター・ストーブのどちらが適切か
セラミックファンヒーターとストーブのどちらが、部屋を暖める暖房器具としての選び方で正解なのでしょうか?セラミックファンヒーターは電気代がかかり、石油ストーブは灯油代がかかります。
燃費の安さは似たようなものです。石油ストーブに限らずストーブは部屋全体を暖めます。8畳から10畳の部屋でも余裕で暖められる点もおすすめです。
いっぽう、セラミックファンヒーターは局所的に暖めることを得意としています。暖める範囲に関して言えば、セラミックファンヒーターの電気代は高いと言えるかもしれません。しかし、石油ストーブは倒れると火災の危険が高いです。
さらに、お湯の沸いたやかんを上にかけていると、転倒すると火が燃え広がることなく済んだとしても、熱い湯が飛び散り、火傷の危険性も高いと言えるでしょう。小さい子が家族にいる場合、石油ストーブの周囲に囲いをつけるなどの準備は必要でしょう。
セラミックファンヒーターはストーブと比べると、火傷の危険が少ないと言えるでしょう。加湿器がついたセラミックファンヒーターであれば、沸騰した湯をストーブの上に載せておく必要はありません。
小さな子供がいる家庭での暖房器具の選び方で、電気代だけでなく安全の面からセラミックファンヒーターを選ぶほうがいいでしょう。
セラミックファンヒーターとオイルヒーターの電気代の比較
オイルヒーターは石油ストーブよりは日本の家庭に浸透していないかもしれません。どういう選び方でオイルヒーターを購入したらいいのでしょうか?
オイルヒーターは電気を使って、本体内にあるオイルを暖めます。赤ちゃんや年配の人がいる家庭では、暖房器具の選び方でオイルヒーターを選択するのはおすすめです。おすすめの点は安全性が高いことです。
オイルヒーターの表面温度は60℃程度なので、1秒から2秒触れる程度だったら、大火傷をする心配が少ないです。また子供がオイルヒーターを倒してしまっても、安全装置が働くので火災を防ぐことができる点もおすすめのポイントです。
運動音が静かで、空気を汚さないこともおすすめできるポイントとなるでしょう。しかし、そういったことはセラミックファンヒーターにも言えます。セラミックファンヒーターも火事の心配が少なく、小さい子がいても安心感があります。
小型タイプのオイルヒーターは、セラミックファンヒーターと同じように脱衣所やキッチンといった場所で使用することができます。脱衣所でヒートショックを防ぐ使い方もセラミックファンヒーターと同じです。
オイルヒーターとの電気代の比較
セラミックファンヒーターとオイルヒーターで、電気代が高いのはどちらでしょうか?オイルヒーターのおすすめできない点で、他の暖房器具と比べて電気代が高いということはよく言われています。
機種によって異なりますが、8畳から10畳用のオイルヒーターで、1時間当たりの電気代が1200ワットで約32円です。これは「強」にした場合の電気代です。
「弱」モードにすれば、1時間当たり14円になります。これはセラミックファンヒーターの電気代と比べて同程度に高いと言えるでしょう。
オイルヒーターはセラミックファンヒーターとよく似ています。使用目的も似ており、電気代が高い点も同じです。ただ大きな違いは、セラミックファンヒーターはすぐに暖まるのに対して、オイルヒーターは暖まるのに時間がかかるという点です。
部屋全体が暖まるのに、30分から1時間かかります。こうしたオイルヒーターの欠点をカバーするため、機種の選び方としてタイマー付きのものにするのもよいでしょう。電気代が同程度に高いので、速暖性を見た選び方をしていきましょう。
セラミックファンヒーター・オイルヒーターのどちらが適切か
部屋で暖をとる時、セラミックファンヒーターとオイルヒーターのどちらが適切なのでしょうか?セラミックファンヒーターとオイルヒーターのどちらも、電気代が比較的高いと言えます。セラミックファンヒーターとオイルヒーターの一番の違いは、暖まる速度です。
部屋に入って、すぐに暖まりたい場合は、セラミックファンヒーターのほうがポイントが高いと言えるでしょう。また、セラミックファンヒーターとオイルヒーターの併用もおすすめです。
家に入ってすぐにセラミックファンヒーターとオイルヒーターをつけ、セラミックファンヒーターで暖をとりながら、オイルヒーターで部屋が暖まるのを待つというものです。
セラミックファンヒーターと床暖房の電気代の比較
次にセラミックファンヒーターと床暖房の電気代の比較をしていきましょう。床暖房はセラミックファンヒーターに比べて電気代は高いのでしょうか?
床暖房には電気式のものの他、灯油、ガス、ヒートポンプの温水循環式のものがあります。まず8畳の床を暖める床暖房の選び方を考えてみましょう。
電気式床暖房は1月当たり6100円、熱源がヒートポンプ式の温水式床暖房が2800円、石油ボイラーの温水式床暖房が3900円です。これは1日8時間連続使用をし、床の温度を30℃にした場合の電気代であり、燃費です。
これを1時間当たりの燃費に換算すると、電気式床暖房で6100円÷30日÷8時間で、25.4円になります。ヒートポンプ式温水式床暖房は3900円÷30日÷8時間で、16.2円です。石油ボイラーの温水式床暖房は4900円÷30日÷8時間で、20.4円です。
床暖房との電気代の比較
電気床暖房の電気代より、温水式床暖房の燃費の方が安いと言えます。温水式床暖房の中でも、ヒートポンプ式のほうが石油ボイラーの温水式床暖房より安いです。
これらの床暖房とセラミックファンヒーターを比較すると、電気代および燃費はどちらが安いでしょうか?電気式床暖房は25.4円と、セラミックファンヒーターの「弱」より高い電気代になり、「強」より安いという結果になりました。
温水式床暖房とセラミックファンヒーターを比較すると、ヒートポンプ式、石油ボイラー式のどちらも安いという結果になりました。
しかし、床暖房は8畳の床全体を暖めます。セラミックファンヒーターは局部的にしか暖めることができません。そういった意味では、床暖房はセラミックファンヒーターと比べて、電気代が安いと言えるのではないでしょうか?
セラミックファンヒーター・床暖房のどちらが適切か
暖房器具の選び方として、セラミックファンヒーターと床暖房を比べることは難しいかもしれません。セラミックファンヒーターは部屋の一部分を暖める力しかありません。
いっぽうで床暖房は床から直接伝わる熱と、床から部屋全体に広がる熱を組み合わせることで暖める暖房器具です。床暖房のデメリットとしては、床面からじっくりと暖めるため、全体が暖まるまで時間がかかるというものです。
ピンポイントでの暖房としてのメリットは高いものではありません。暖まり方や電気代に関して言えば、エアコンと床暖房は非常に似ていると言えるでしょう。どちらもセラミックファンヒーターよりは電気代が安いという特徴があります。
いっぽうですぐに部屋を暖めると言うことに関しては得意ではありません。エアコンとセラミックファンヒーターを併用する使い方を提唱したように、床暖房とセラミックファンヒーターの併用はおすすめです。
床暖房、セラミックファンヒーター、それぞれの暖房器具の利点を生かしつつ、電気代を節約していきましょう。
セラミックファンヒーターとコタツの電気代の比較
日本古来からある暖房器具であるこたつとセラミックファンヒーターの電気代の比較をしていきましょう。こたつは、テーブル下にヒーターなどの発熱体を設置して、布団で全体を覆い、コタツの中の空間を暖めるという暖房器具です。
冬にリビングルームにこたつが設置されると、家族は皆、足を入れ、暖まります。皆がこたつから動かなくなって、こたつから出た人がいろいろな用事を言いつけられ、渋い顔をするといった光景が、日本の家庭ではよく見られました。
掘りごたつのように設置する場所が決まっているこたつもあります。こたつのテーブル下についているヒーターは、最近ではでっぱりが少なくなり、家族の脚がぶつかったり、ヒーターに足が当たって熱かったりするマイナスな要素が低くなってきています。
こたつは脚が高いものは、正座が辛いお年寄りが椅子に座って足をいれることができます。生活習慣の変化と共に、こたつの形も変わってきています。
コタツとの電気代の比較
次にこたつとセラミックファンヒーターの電気代の比較をしてみましょう。こたつの消費電力は600ワット程度です。
こたつの電気代は、1時間当たり3円から5円です。セラミックファンヒーターの電気代と比べて、かなり安いということがわかるでしょう。
さらに、こたつを設置する際に、床にこたつ用の断熱シートを利用すると、保温性が高いものなので、こたつの中の熱が逃げていくのを防ぐことができます。
冬の床は冷たく、「底冷えする」という言葉もあります。断熱シートを敷くと、こたつはさらに安い電気消費量に抑えられます。
セラミックファンヒーター・コタツのどちらが適切か
セラミックファンヒーターとこたつのどちらが、暖房器具としておすすめなのでしょうか?電気代が安いのは断然、こたつの方です。
こたつは電気代が安いだけではありません。これまでセラミックファンヒーターは速暖性に優れており、電気代が安いものでも、速暖性の面はセラミックファンヒーターが勝ってきました。しかしこたつは、こたつ内の空間を即座に暖めてくれます。
特に、寒い外から家に帰ってくると、足の冷たさがこたえます。そんな冷たくなった足をすぐに暖めてくれるこたつを一番の暖房器具として選ぶ人が多いのではないでしょうか?
こたつのデメリットを挙げるとするなら、こたつの中の空間しか暖められないことです。自然と家族はこたつから出なくなり、こたつから離れた場所に行ったり、物を取ったりするのが憂鬱になることでしょう。
その点、セラミックファンヒーターはコンセントが差せる場所なら移動ができます。小型のものは持ち運びもできるので重宝するでしょう。
セラミックファンヒーターの選び方
ここまで暖房器具の選び方で、セラミックファンヒーターとの電気代や燃費の比較をしてきました。ここではセラミックファンヒーターの選び方について見ていきましょう。セラミックファンヒーターにもさまざまな種類があります。
セラミックファンヒーターを家のどこの場所で使うのか、どのぐらいの時間使うのかを考えた選び方をしていきましょう。
速暖性を比較する
セラミックファンヒーターの選び方のポイントの1つ目は、速暖性を比較するというものです。底冷えする玄関で靴を履く時や、トイレに入っている間などのわずかな時間に暖をとるのに便利なのが、セラミックファンヒーターです。
どこで使うにしろ、使う時間は短いと言えるでしょう。そのため、電源を入れてすぐに温風が出ること、さらにはその熱風に充分な風量があることがポイントになります。温風が出るまでの時間が明記されているセラミックファンヒーターもあります。
必要な機能の有無を確認する
セラミックファンヒーターの選び方の2つ目のポイントは、必要な機能があるかどうか確認をするというものです。セラミックファンヒーターは小型で、速暖性があることから、いろいろな場所に設置できます。設置する場所によって使用用途は変わってきます。
セラミックファンヒーターには熱を出すだけでなく、さまざまな機能があります。そうした付加価値があると、よりいっそう使いやすくなるでしょう。それではどんな付加機能があるかを見ていきましょう。
首振り運動機能
セラミックファンヒーターの機種によっては、首振り運動機能が付いているものもあります。送風口が動かず、一方的に送風するタイプの機種より、周囲にまんべんなく暖かい風をいきわたらせることができます。首振り運動機能が付くことで、暖房効率もアップします。
風量調節機能
風量調節機能とは、セラミックファンヒーターから吹いてくる暖かい風の量を、2段階、3段階とコントロールできるものです。常に同じ風量のものより、その日の気温によって風量を調節することができます。そうなると余計に使い心地がよくなります。
人感センサー
人が近づくと、センサーが感知し、自動で運転を始めるという機能が人感センサーです。電源を手動で入れる手間が省けます。こうした機能は脱衣所などで活躍するでしょう。
電源を入れるわずらわしさを感じることなく使用することができます。消し忘れの心配もなくなるので、省エネでもあります。
消臭機能
消臭機能や空気清浄機能付きのセラミックファンヒーターは、とても便利です。しかし、この機能が付くとサイズが大きくなるという傾向があります。
シャープの「プラズマクラスター」や、パナソニックの「ナノイー」といった、分子レベルでの消臭機能や空気清浄機能のあるモデルが最近は出てきています。
こうした機能の威力を発揮するのは、なんといってもトイレでしょう。しかしトイレは狭い空間です。トイレに入れて問題ないサイズであるか、購入する時には注意が必要です。
転倒時自動電源オフ機能
足元に置いておくのに便利なセラミックファンヒーターですが、つい足に触れてしまい、転倒してしまう危険もあります。そんな転倒時に、自動で電源をオフしてくれる機能があると、火事の心配もなく安心なのではないでしょうか?
特に調理で動き回るキッチンや、子供やペットがいるリビングで使う場合、転倒時電源オフ機能があると便利でしょう。
加湿機能
加湿機能があるセラミックファンヒーターは、スチーム上のミストを噴射してくれます。部屋が乾燥しやすい冬の季節に、うるおいを与えてくれます。
また、暖房用に暖めた熱を使用してスチームを作るため、スチーマー用の電気代が別途かかることがありません。こういった点もおすすめのポイントと言えるでしょう。
しかし加湿機能が付いている機種は、大型の据え置きタイプに限られる場合が多いという実情もあります。安いモデルやコンパクトな形を売りにした機種には、あまり搭載されていない機能なので、購入の際は注意が必要です。
サイズ・重さを比較する
セラミックファンヒーターの選び方の3つ目のポイントは、サイズや重さを比較するというものです。セラミックファンヒーターにはさまざまな種類があります。
狭い場所にセラミックファンヒーターを設置しようと考える場合、サイズ感は重要な要素になります。速暖性機能は外すことはできませんが、自分が求めるサイズの中で、いちばん速暖性がある機種を選ぶことが重要になってきます。
さらに、1つの場所に据え置きするのではなく、持ち運んで使うことを考えているのなら、持ち運びやすい形状であり重さであるかという点も、比較検討する上で重要な要素となるでしょう。
セラミックファンヒーターの注意点
セラミックファンヒーターを購入する上で、他に何か注意点というものはあるのでしょうか?セラミックファンヒーターと他の暖房器具を比較した時、存外に電気代がかかってしまうことが、購入を踏みとどまってしまう原因となってしまう場合もあります。
確かに電気代がかかるので、長時間の使用にはあまり向いていないのかもしれません。しかし、セラミックファンヒーターの得意分野は、すぐに暖まり、吹き出し口の前がすぐに暖かくなるというものです。
短時間の使用に限る場合、セラミックファンヒーターの電気代をあまり気にする必要はないでしょう。暖房器具はそれぞれ、適材適所があります。セラミックファンヒーターを設置するのにぴったりの場所に置いて使用しましょう。
熱源に裸火がなくとも火事の危険はある
セラミックファンヒーターは石油ストーブや電気ストーブのように、熱源が赤くならず、裸火も使いません。そうした特性から、ついつい油断してしまいがちです。しかしセラミックファンヒーターは火事の心配はないと考えていないでしょうか?
セラミックファンヒーターは比較的、安全な暖房器具ではあります。しかし、火事の可能性がゼロというわけではない点には注意が必要です。使い方を間違えると、火事になってしまう危険性も高まってしまいます。
吹き出し口をふさいでしまったり、不用意に倒してもしばらく放置していたりしませんか?さらには、吹き出し口の近くにカーテンなどの燃えやすいものがないでしょうか?
セラミックファンヒーターは細心の注意を払って、正しく使用しましょう。子供やペットがぶつかって、倒してしまう危険性がある時は、付加機能の転倒時自動電源オフ機能があるものを選んでおくと安心です。
セラミックファンヒーターは部屋のサイズや用途によって選ぶのがおすすめ
冬になると、部屋に暖房器具が欠かせません。さまざまな暖房器具が選択肢の中にある中、セラミックファンヒーターを選ぶ場合は、どういった場所で、どういった時に使用するかを正しく判断する必要があります。
セラミックファンヒーターの速暖性やピンポイントで暖める特製をよく知った上で、上手に使うようにしましょう。
特性を把握しないで使用すると、電気代がかかる上に、部屋が暖まらないと不満が出てきてしまいます。セラミックファンヒーターの特性を生かすも殺すも、購入者の使い方次第です。