銀行口座の解約の流れや手続き方法
銀行口座を解約するためにはいくつかの準備と手順があります。スムーズに銀行口座の解約するためには何が必要で、どのように進めれば良いのか、解約までの流れと手続き方法を紹介していきます。
どこの銀行口座を開設したのか、また存在を忘れてしまっている通帳や印鑑もあるかもしれません。これを機に置き場所や通帳とキャッシュカードの枚数も把握していきましょう。
①店舗で解約
銀行口座の解約は基本的に取引を行っている銀行窓口で行う必要があります。そのため営業時間内に店舗へ行かなければなりません。場合によっては交通費などの費用が生じてしまう可能性があります。
銀行の店舗窓口の受付は、平日9:00~15:00の時間帯がほとんどを占めます。給料日や月末月初は特に混むのでそういった日は避けた方がいいでしょう。5の倍数の「ごとおび」や偶数月の15日「年金支給日」も銀行内の窓口業務が混雑するので気を付けてください。
店舗窓口へ行くおすすめの時間帯は、9:00~10:30です。もし可能であれば「朝イチ」でいくことをおすすめします。朝は色々な準備でお忙しいとは思いますが、誰もが経験したことのある銀行での待ち時間を想像してみてください。
必要物を持っていく
銀行口座解約に必要な物は、四つあります。通帳、お届印、キャッシュカード、免許証や保険証といった身分証明書です。そのため、名義人本人が窓口に行く必要があります。必要物が一つでも揃わない場合は解約手続きが出来ないことがほとんどです。
通帳、お届印、キャッシュカードを紛失してしまった場合はお近くの店舗窓口に行き、「紛失届」を出してください。確認が取れるまで少々お時間が掛かる可能性があります。
紛失届を提出した後に見つかった場合は、「発見届」を提出する必要があります。店舗窓口に行きお手続きを行ってください。銀行口座解約をする場合よりこのような確認時間の方が長くなる可能性がありますので、普段から決まった置き場所を設定しておきましょう。
②代金取立方法で解約
引っ越し後などの理由で他府県から銀行口座解約をする場合「代金取立」という方法で手続きが可能です。この手続きを行うと代金取立を依頼した銀行から、解約したい銀行へ通帳が送付されます。残高がある場合は代金取立を依頼した銀行へ送金がされます。
この「代金取立」便利なことは便利なのですが、手続き完了までに日数を要してしまうのが難点です。各銀行によって処理速度に差がありますので、詳しい日数などはお取引銀行の店舗窓口に問い合わせを行った方がよいでしょう。
代金取立手数料がかかる
代金取立方法で解約した場合、手数料が生じます。各銀行によって金額は異なりますが、おおよそ700円~1000円くらいはかかってしまいます。解約口座の支店が他府県にはないものと考え、事前に手続きを行うことが望ましいです。
取引している金融機関によっては、所定の解約伝票が必要な場合もあります。手続きを行う金融機関にて相談し書類の有無を確認してみましょう。
2019年10月1日より、消費税率が引き上げになりました。これに伴い今までの金額より高くなっている可能性もあります。改定情報などはお取引銀行のホームページなどにも掲載されているのでご確認ください。
銀行口座は必ず解約が必要?
使用していない銀行口座はどのような理由があっても必ず解約しなくてはならないのか?解約をしない場合どのようなことが発生してしまうのか、その内容と方法等含めて説明していきます。
基本は解約しなくても良い
使用していない口座を多数持っていても費用は生じません。そのため全く取引をしていない銀行口座を解約しなくても問題はありません。
ただ、ここ近年では金融機関の統廃合により銀行自体が無くなってしまったり、名称自体が全く新しく変更されたりします。このような場合でも解約ぜず問題ありませんが、規約等が変更となる場合もあるので新しくなった金融機関へお問合わせをおすすめします。
統廃合により支店自体も無くなってしまった場合は、別支店での手続きが可能です。しかしお住いの場所から遠くなってしまうことも多々あります。そのような場合は口座解約も視野にいれ検討したほうが良いかもしれません。
統廃合後の新しい金融機関の通帳に変える場合は、統廃合前の通帳と印鑑、本人確認書類があれば店舗窓口にてお手続きが可能です。
口座維持手数料がかかる場合も
銀行によっては口座維持手数料を取られる場合もあります。例えばりそな銀行では残高が1万円以下で、2年間取引の記録がない口座に対しては、年間1,200円の手数料を徴収。メガバンクでは今後マイナス金利が続く場合、個人口座からも徴収を検討しているようです。
銀行によっては口座維持手数料が無料になる場合もございます。様々な条件があるのでお取引銀行へ問合わせをしてみてはいかがでしょうか。知らない間に年数が経ってしまい、最後には残高がゼロになってしまう可能性もありますのでご注意ください。
銀行口座を解約しないことで起きるデメリット
銀行口座を解約しない場合、起こるデメリットなどはあるのでしょうか?あるとしたらどんな場合なのか、その内容とデメリットの回避方法の手順と、手続きに必要なものは何かを説明していきます。
休眠預金等活用法が適用される
2019年1月以降に発生した休眠預金に対して、民間公益活動に使ってよいとする「休眠預金活用法」が成立しました。そのため休眠口座とみなされ尚且つ銀行口座に残高がある場合は、公益活動に使用されてしまうデメリットが生じてしまいます。
もしご自身の銀行口座が休眠預金にされ、残高が残っていることに気付いた場合は、取引のある銀行にて引き出すことができます。その際の手続きは店舗窓口で行う必要があり、通帳とキャッシュカード、本人確認(免許証や保険証)の書類を持参し行うようにしてください。
管理移行される預金等の種類は、普通銀行(ゆうちょ銀行・日本政策投資銀行を含む)、外国銀行支店、長期信用銀行・農林中央金庫、信用協同組合(信用組合)・信用金庫、労働金庫・農業協同組合、漁業協同組合・水産加工業協同組合、商工組合中央金庫になります。
銀行口座解約の注意点
銀行口座を解約する場合どのような点に注意すれば良いでしょうか。そして銀行口座を管理する場合はどのように整理をすればい良いかを具体的な例も挙げながら説明をしていきます。
外貨預金、マル優口座・財形貯蓄、譲渡性預金・仕組預金、保護預かりなし金融債、2007年9月3日までに預けいれた定期郵貯(定額郵貯ほか)に関しては、休眠預金とはならないので除外して結構です。
銀行口座を用途別に整理
ご自身で把握しきれない銀行口座を持つとお金の全体像がつかめず、集約しきれない状況になります。そこで用途別に銀行口座を整理することをおすすめします。これによりお金の流れが把握できるようになり管理しやすくなるメリットがあります。
「貯蓄用」と「支出用」に分けて整理しましょう。支出用は給与が入ってくる銀行口座にし、貯蓄用は電化製品の買替え積立てや、自家用車買替え貯金など将来に向けたモノ毎に分けると良いです。シンプルに分かるように用途別に線引きを行ってみましょう。
銀行口座にもそれぞれの「役割」を分担させることにより明確化されます。振込・引出し手数料が回数によって無料の銀行もあります。うまく利用すればやりくり上手になります。
残金を必ずゼロにする
解約手続きが面倒だから数十円残ってるけどまあいいやとか、引っ越し前の口座でその銀行が合併して今はない、調べるのがおっくうなどの様々な理由で休眠預金は発生しています。その金額はなんと年間1,200億円以上と言われてわれております。
銀行口座内の残高は必ずゼロにしましょう。なぜなら、休眠預金活用法により10年以上取引のない銀行口座にある残高を公共事業に使用されてしまうデメリットがある為です。但し救済措置があり、銀行口座の店舗窓口にて手続きを行うことにより全額戻ってきます。
無駄な銀行口座の解約で整理しよう!
いかがだったでしょうか?銀行口座の解約方法と注意点、そしてデメリットについて説明をいたしました。口座自体を残しておく分には費用は掛かりませんが、残高がある場合は手数料などが掛かったり、いつの間にか公共事業に使用される可能性もあります。
口座が多い場合は自身で把握がしずらく、全体像がつかめないデメリットも生じます。用途別に整理を行い見える化を図りましょう。お金の流れが分かり管理しやすくなります。