香典は孫も包むべき?
祖父母が亡くなった時、孫から香典を包むべきなのでしょうか。一般的には、扶養されている孫の場合は、両親が香典を包むため孫は香典を包まなくても良いという考え方が多いです。社会人になっている場合は、祖父母と同居している、していないに関わらず香典を包むべきでしょう。
香典とは
香典とは、現金を不祝儀用と呼ばれるのし袋に包んだものであり、線香や抹香、花の代わりに死者の霊前に供えるものであります。現代では、お供え物を購入するための弔慰金の意味も含んでいます。
訃報の知らせを聞いたら、お通夜又は葬儀のどちらかに香典を持参します。不祝儀袋は「御霊前」や「御香典」など書かれている袋で、コンビニなどでも買うことができます。
香典の由来とは?
日本で葬儀に掛かる費用は安くはありません。かつての葬儀は弔問客に対して遺族が食事を振る舞う習慣もあり、金銭的な負担がとても大きいものでした。やがて葬儀では近隣住民が食事や飲み物を遺族に代わって弔問客や僧侶に振る舞い、遺族は故人のために喪に服す習慣へと変化しました。
現代のように現金を香典とするスタイルは戦後から行われてきましたが、葬儀に掛かる金銭的な負担を軽くする相互扶助の意味合いは今も残っています。
因みに現代では、香典を貰った喪家は香典返しをする場合が多いですが、相互扶助の観点から半分返しをするのが一般的になっています。
基本孫も祖父母への香典は必要
孫から祖父母へ香典を包む場合の相場は、他の孫達とのバランスもあるため、年齢や同世代同士で同じ金額を出して「孫一同」という形で香典を包むのが良いでしょう。既婚の孫の場合は、「孫一同」として包むのではなく、単独又は夫婦で香典を包むようにしましょう。
では、いくら包むべきなのでしょうか。祖父母から孫へ香典を包む金額は年齢や同居している、していないによって変わってきます。それでは、詳しく見ていきましょう。
香典のマナー
香典のマナーとして、不祝儀を贈る際の注意とポイントをご紹介します。地域や宗教によって多少違いはあるものの、香典のお金に新札を使わないというマナーはほぼ一致しています。新札は「まるで訃報に備えて準備していたお金のようで失礼に当たる」と考えられ、香典には向かないとされています。
もし、新しいお札しか用意できなかった場合は、軽く折り目を付けてから香典袋に入れるのがマナーです。また、逆にとても汚れたお札やしわしわのお札を使うのも逆にマナー違反になってしまうので、気を付けましょう。
お通夜、葬儀に伺う場合の香典の出し方
受付で「この度はご愁傷様でございます」とお悔やみの言葉を述べ、記帳を済ませたら、ふくさから香典を取り出し、先方から見て名前が読める向きに持ち「どうぞ御霊前にお供え下さい」と一言添えて香典を渡すようにします。香典は必ず両手で差し出すようにしましょう。
場合によっては、記帳と香典を渡す順番が前後する場合があります。受付でふくさから香典を取り出し「この度はご愁傷様でございます」と述べて受付の方に手渡しをします。その後記帳を済ます場合もあります。
孫から祖父母への香典の金額相場
香典の金額は、キリの良い金額になるようにします。1,3,5など奇数で包むのが一般的ですが、地域や人によっては香典を2万円という偶数を気にすることもあります。また、葬儀や告別式のあとに会食が行われる場合は、その分相応の金額を包む必要があります。では、孫から祖父母へ香典を包む場合、いくらぐらいが相場なのでしょうか。
香典の相場は年齢や関係によって違う
孫から祖父母への香典の金額の相場は、年齢や関係によって変わってきます。だいたいの相場をここでご紹介しましょう。
祖父母、義理の祖父母、同居している、同居していない、内孫、外孫に関わらず、20代の場合は10,000円~が相場です。30代の場合は10,000円~30,000円が相場です。40代の場合は30,000円~50,000円が相場です。50代以上の場合は30,000円~が祖父母に包む香典の相場になります。
例えば、祖父母と親しく交流があり、孫の年齢が50代以上の場合の相場は、5万円ほど包んだほうが良いとされています。一方、親族の間の取り決めで親が孫の分を出す場合もあるので、まず実家などに相談をしてみることをおすすめします。
香典2万円はダメか
日本人は風習などにこだわることが割と多いですが、香典の場合も偶数の金額を包むと良くないとされています。それは、偶数は割り切れてしまうため、切れる=故人とこの世の繋がりを切る、と解釈されるからです。また、4,9などの「苦しみ」や「死」を連想する数字も良くないとされています。
近年では古い風習に過度に囚われない方も増えてきましたが、地域によっては柔軟な考えを持っている方がまだ少なく、受け取る方によっては不快な思いをさせてしまいます。できれば、偶数の金額は避けるようにしましょう。
孫から祖父母へ夫婦で香典を包む場合
夫婦連名で香典を包むことは、一般的には好まれません。しかし、夫婦で故人にお世話になった場合や夫婦で妻側の親族の葬儀に参列する場合は夫婦連名で包むことがあります。
孫が結婚をして独立し、孫夫婦として香典を包む場合、例えば内孫であったり、内孫や外孫関係なく、普段から祖父母にお世話になっていた場合などは孫夫婦からとして香典を包みます。
相場は10,000円〜
孫夫婦が祖父母へ香典を包む場合の相場は、夫婦でも1つの家族と考えるため、連名で1万円~が相場です。しかし、通夜や葬儀のあとの会食まで出席する場合は、出席人数分の金額(夫婦連名の場合は2名分)を包む必要があります。
また、夫婦連名で1人1万円の相場と考え、2万円包みたいが偶数という数字に抵抗がある場合は、現金で1万円、それに加えて1万円の供花をお供えするのも良いでしょう。
香典だけでなく供花も贈ることも
香典だけでなく、供花を贈る場合もあります。お通夜や葬儀の時に、祖父母が好きだった花を飾るのも良いでしょう。祭壇に飾る供花は一般的には、1基15,000円~20,000円が相場です。
また、供物は果物や缶詰など供花と同じサイズの盛籠(もりかご)にして祭壇に飾る場合もあります。盛籠の相場は10,000円~15,000円程度になります。
孫複数名で供花を贈る際には、「孫一同」として、葬儀に駆けつけることができない場合には、個人名で供花を贈るのが一般的です。では、孫一同として供花を贈る場合のマナーについて見ていきましょう。
「子供一同」「孫一同」と札に記載
人が亡くなった場合は、まず喪主と葬祭業者との間で打ち合わせをします。その時に、祭壇や会場に飾る花についても決められます。
一般的には、個人名や「遺族一同」「兄弟一同」などの供花を一括して葬祭業者に依頼をします。そのため、すでに「孫一同」として手配されている場合があります。「孫一同」として供花を贈る場合は、事前に喪主に相談するようにしましょう。
また、他の親族でも供花を贈る手配をしている場合があります。金額や供花の大きさなど足並みを揃える必要があるため、そのあたりも確認をしておくようにしましょう。
供花は必ず供えなければいけないのか
供花は必ず供えなくてはけいないものではありません。地域によって供花を出さないところもあれば、必ず供花を出すところもあります。家族葬が増えてきた都心部などでは、祭壇がさみしくならないように喪主の名入れで供花を出すことも増えてきました。
斎場などによっては、並べるスペースの都合があるため、喪家や斎場の以降を確認してから、葬儀社などに手配をするようにしましょう。葬儀社に手配をした場合は「御花代」として白封筒に代金を入れて葬儀社に渡すようにします。
孫から祖父母へ香典の包む際のマナー【香典袋の選び方】
それでは、香典を包む際のマナーを見ていきましょう。まずは香典袋の選び方です。お通夜や葬儀で使う香典袋にはたくさんの種類があります。水引が印刷されているものから、高級な和紙が使われた豪華なものまで、香典袋のグレードはとても幅広いことが分かります。
いろいろな種類の香典袋があり、迷ってしまいますが、主な香典袋のポイントは水引の色による違いや、宗教による違い、包む金額による違いなどがあります。例えば、お洒落で見栄えの良い香典袋を購入しても、包む金額が数千円ではバランスが良いとはとても言えません。
また、お通夜・葬儀用と四十九日や一周忌などの法事用などもあります。それでは詳しく見ていきましょう。
香典袋の水引はどれを選ぶのか
香典袋の種類はさまざまで、水引の色だけでも黒・白・黄色・銀色などがあります。ではそれぞれ見ていきましょう。
水引が黒白(黒×白)の場合、お通夜、葬儀、法事の香典を包む際に使います。地域によってはお布施として使われることもあります。青白(青×白)(青×灰色)の場合、用途は黒白の場合と同じ用途で使われます。水引が印刷されている場合は黒の水引が青色に印刷されている場合があります。
黄白(黄色×白)の場合は、主に関西で使われる香典袋です。一周忌以降の法事の香典袋に使われる他に、お布施として使われる場合もあります。関西では四十九日までは黒白の香典袋を使います。
双銀(銀色×銀色)の場合は、お通夜、葬儀、法事の香典を包む際に使います。地域によってはお布施や戒名料を包む際に使われることがあります。また、水引の本数に関しては、基本は5本であり、格式を重んじる場合は7本になります。
香典袋と宗教の関係
では次に、宗教による香典袋の違いを見ていきましょう。蓮の絵の付いた香典袋は、仏教のお通夜、葬儀、法事の際の場合のみに使います。十字架が付いた香典袋は、キリスト教の場合のみに使います。
水引のない封筒のタイプで、香典としての御花料を包みます。無地の香典袋は、どの宗教の場合でも使える香典袋です。喪主の宗教が分からない場合に使いましょう。
香典袋は中に入れる金額で使い分ける
では次に、包む金額による香典袋の種類を見ていきましょう。包む香典が1,000円~5,000円の場合、封筒のタイプで水引が印刷された香典袋を使いましょう。ただし、郵送で香典袋を贈る場合は、金額問わずこのタイプの香典袋を使用します。
包む香典が10,000円以下の場合は、多当折りで水引が印刷されており、中袋が付いている香典袋を使いましょう。包む香典が10,000円以上の場合は、多当折りで水引が印刷ではない、中袋が付いている香典袋を使いましょう。
包む香典が30,000円以上の場合は、多当折りで水引が双銀(銀色×銀色)、中袋が付いている香典袋を使いましょう。
香典袋の畳み方
多当折りとは、畳紙からきている。畳紙は帖紙として大切な物を包むために使われた紙であり、これを包む折り方を多当折りという。
多当折りの折り畳み方はさまざまですが、一般的な市販の香典袋は、水引を抜き取って、上包みを開き中央に中袋を置き、表側の正面から見て左から右の順に折りかぶせます。その後、後ろから見て上から下にかぶせ、水引をかけます。
孫から祖父母へ香典の包む際のマナー【表書き書き方】
では次に孫から祖父母へ香典を包む際の表書きの書き方について見ていきましょう。表書きとは、昔、人に贈り物をする際に、その内容を示すものとして付けていた目録を略したものと言われています。最近の香典袋には、表書きがあらかじめ印刷されているものが多く販売されていますが、印刷されていない場合には、自分で記入する必要があります。
表書きは宗派によって違う
香典袋の表書きは、故人の宗教や渡す時期によって異なってきます。宗教によっては、禁止されている表書きもあるので、失礼にならないように注意しなくてはいけません。ここでは、宗教別に表書きの書き方を解説していきます。表書きが印刷されている香典袋を購入する際にも参考にすると良いでしょう。
仏教・仏式
仏教・仏式の場合の香典の表書きは、通夜や葬儀の際に霊前へ香典を備える意味のある「御霊前」のほか、お香に代えて金品を備える意味のある「御香典」や「御香料」と書きましょう。仏教では、四十九日の忌明け法要まで御霊(みたま)となってこの世にいらっしゃるとされています。その為、お通夜や葬儀ではご霊前と書かれることが多いです。
また、「御仏前」は一般的には四十九日の法要以降の香典袋に使うので、お通夜、葬儀では使わないようにしましょう。
キリスト教式
キリスト教の場合の香典の表書きは、2つの宗派によって変わってきます。1つはカトリックの場合です。カトリックの場合は霊前へ供える花のために支払われるお金の意味である「御花料」や葬儀の際にお金を備える意味である「御ミサ料」と書きましょう。また、御霊前を使用しても良いです。
キリスト教はお香を焚かない為、御香典は使えません。また、仏にもならない為、御仏前は使わないようにしましょう。
もう1つはプロテスタントの場合です。プロテスタントの場合は「御花料」や「献花料」、「忌慰料」と書きましょう。プロテスタントでは、御霊(みたま)は異教の偶像崇拝とされている為、御霊前は不適切となるので注意しましょう。
キリスト教の宗派は葬儀が行われる教会名から宗派を知ることができるので、事前に調べておくと良いでしょう。
神式
神式の場合の香典の表書きは、「御榊料」や「御玉串料」、「神饌料」と書きましょう。御霊前も使用することはできますが、ご神前に捧げるものであり、仏ではない為、御仏前とは書けません。また、蓮の絵の絵が付いた香典袋は仏教の場合以外は使えないので注意して下さい。
宗派が分からない時は
故人の宗教が分からない場合の香典の表書きは、「御霊前」と書きましょう。しかし、浄土真宗やプロテスタントの場合は禁止されていますので、注意しましょう。また、故人の宗教が分からない場合の香典袋は多くの宗教で使うことのできる白色の香典袋を使用し、水引は黒白又は銀一色のものを使うと良いでしょう。
孫から祖父母へ香典の包む際のマナー【名前の書き方】
では次に、孫から祖父母へ香典を包む際の名前の書き方について見ていきましょう。一般的な書き方から、代理で会葬する場合、夫婦で香典を出す場合、3人の連名の場合、4人以上の連名の場合、会社名で出す場合などについても詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
一般的な書き方
では、香典の名前の一般的な書き方を見ていきましょう。個人で香典を出す場合、香典袋の水引の下の真ん中に会葬者の名前を書きましょう。誰がこの香典を出したのか、ご遺族に分かりやすいようにフルネームで書きます。書く際は、文字のバランスを考えて書くようにしましょう。
代理で会葬する場合
次に、代理で会葬する場合の香典の名前の書き方を見ていきましょう。上司などの代理で香典を出す場合は、上司の名前の左横に小さく「代」と書きましょう。また、夫の出張などで、代わりに妻が会葬する場合は、真ん中に夫の名前を書き、左横に小さく「内」と書きましょう。会葬者の名簿にも香典袋の名前と同じように書くようにします。
夫婦揃って会葬する場合
次に、夫婦揃って会葬する場合の香典の名前の書き方を見ていきましょう。夫婦揃って会葬する場合は、夫の名前だけを書きましょう。親子で会葬する場合も、子供が独立していないのであれば世帯主の名前だけを書きます。
しかし、夫婦2人が故人との縁が深かった場合には、連名で書くようにしましょう。その場合は、夫の苗字・名前を中央に書き、妻の下の名前のみを左側に書きます。また、相手側に結婚の報告をしていなかった場合は、中袋に名前を書く際に旧姓も記入しておきましょう。
3人の連名の場合
次に、3人の連名で出す場合の香典の名前の書き方を見ていきましょう。3人の連名で香典を包む場合、1人の場合と同じように香典袋の表側に名前を書きましょう。1番目上の人が真ん中にくるように書き、左へ順に名前を書きます。また、五十音順に右から順に書く場合もあります。
4人以上の連名の場合
次に、4人以上の連名で出す場合の香典の名前の書き方を見ていきましょう。4人以上の連名の場合は、名前を順に書くのではなく、「〇〇一同」と書きましょう。会社の部署やグループなどで香典を包む場合は、会社名・部署名やグループ名を書いてから〇〇一同と書くようにします。
会社名で出す場合
次に、会社名や法人名で出す場合の香典の名前の書き方を見ていきましょう。企業の取引先や社員の家族などに会社として香典を出す場合は、会社名だけで書かないようにしましょう。真ん中に代表取締役をフルネームで書き、右横に小さく会社名や法人名を書くようにします。
孫から祖父母へ香典の包む際のマナー【中袋の書き方】
では次に孫から祖父母へ香典を包む際の中袋の書き方について見ていきましょう。香典袋の中袋(又は中包みと言う)にはお金を入れて、会計係の方がスムーズに金額を記帳できるよう、裏面に金額と住所氏名を書きましょう。正式には筆で書きますが、ペンでも良いとされています。
中包みの裏面の金額は漢数字で書く
一般的に、香典の中袋に書く金額は改ざんできないよう、旧漢字(大字)で書くようにしましょう。「円」は「圓」と書き、「千」は「仟」、「万」は「萬」と書きます。数字の場合は、1は「壱」、2は「弐」、3は「参」、5は「伍」、7は「七」、10は「拾」などを使います。
例えば、10,000円の香典の場合は「金壱萬圓」、100,000円の場合は「金拾萬圓」と書きます。金額の最後の「也」は付けても付けなくても良いです。
金額の横に住所・名前を書く
次に、金額の横には会葬者の住所氏名を書きましょう。連名の場合など記入する人数が多い場合は、別紙に記入し、中袋に同封するようにします。表面に金額を書く場合は裏面の左下に住所氏名を書くようにします。また、中袋がない場合は、香典袋の裏側に住所氏名と金額を書きます。書き方は、中袋と同じように書くようにします。
香典袋は何を使って書くか
ここまで香典袋の書き方や包み方などをご紹介してきました。しかし、香典袋はどんな物を使って書けばよいでしょうか。墨を使って筆で書かなくては失礼なのでは、と不安に思う人もいます。ここでは香典袋は何を使って書くのかを詳しく見ていきます。ぜひ、参考にしてみて下さい。
原則薄墨で書くようにする
香典袋は原則、薄い墨で書くようにしましょう。薄墨には「涙がこぼれ落ちて墨が薄くなった」「突然の訃報に墨を濃くする時間がなかった」という意味があり、お悔やみの気持ちを表しています。現在は弔事用の薄墨の筆ペンが販売されているので、薄墨がない場合、自分で墨を用意しなくても良くなりました。
また、中袋に記入する際は、読みやすいように通常の筆ペンや黒のインクのペンで書くのが一般的です。
ボールペンやサインペンで書いても良いか
筆ペンや毛筆が用意できなかった場合は、香典袋にボールペンやサインペンで書いても良いのでしょうか。訃報というのは突然やってきます。急なことで、どうしても用意できなかった場合はサインペンでも問題はありませんが、必ず黒色のインクを使用するようにして下さい。
ボールペンや鉛筆では用意できなかった場合でも失礼に当たる為、使用しないように注意して下さい。
訃報を受けた時のマナー
訃報を受けたあと、どのような行動を取ったら良いのでしょうか。故人とのお付き合いの深さにより、弔問の時期や方法などが違ってきます。「訃報を聞いてすぐに駆けつける場合」「通夜に伺う場合」「お通夜又は葬儀に参列できない場合」それぞれのマナーについて詳しく見ていきましょう。
訃報を聞いてすぐに駆けつける場合のマナー
血縁関係の近い親族・特に親しい友人・交流の深かった知人の死亡の連絡を受けた場合は、通夜の前にできるだけすぐ弔問に駆けつけるようにしましょう。会社関係・一般的な知人の場合は、準備が整ったあとでお通夜の席に弔問するようにしましょう。
また、派手な服装でなければ普段着やそのままの服装で駆けつけても良いです。すぐに駆けつける場合は香典は持参しません。駆けつけた時は玄関先でお悔やみの言葉を述べ、すぐに失礼するようにしましょう。お悔やみの言葉は「この度は突然のことでお悔やみを申し上げます」などが良いでしょう。
故人との対面をすすめられた場合は「お別れをさせて頂きます」と答え、基本的には断らないのがマナーと言えます。
通夜に伺う場合のマナー
訃報を受けた時に、お通夜と告別式の日時や会場を必ず確認し、宗教も忘れずに聞いておくようにしましょう。神式では「通夜祭」と「遷霊祭」があります。香典はお通夜又は葬儀のどちらかに持参するようにします。
また、宗教によって香典袋の表書きが違うので、注意しましょう。どの宗教でも使えるのは「御霊前」ということを覚えておきましょう。通夜の開始10分前には会場に到着しておくのが礼儀です。
お通夜、葬儀に参列できない場合のマナー
お通夜、葬儀に参列できない場合は、弔電を打ちます。弔電の宛先は喪主宛てにし、式場や斎場に直接送るようにします。
弔電は文例をそのまま使用しても良いですが、自分で文面を考える場合は、弔み言葉(かさねがさね、くれぐれ、また、次々など)を使わないように注意しましょう。
また香典はお悔やみの手紙を添えて、現金書留で送るようにしましょう。お悔やみの手紙の例文は「突然の訃報に驚いております。遠方の為、お通夜、ご葬儀に参列できず申し訳ございません。ご遺族の皆様に心よりお悔やみを申し上げますと共に、ご冥福をお祈り申し上げます。」などと書きましょう。
孫からの香典Q&A
ここでは、孫からの香典についてのQ&Aをご紹介します。「親が出さなくていいと言った場合」「学生でも香典は用意するべきか」「家族葬の場合、孫も参加して良いのか」について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
Q.親が出さなくていいといった場合も用意すべき?
Q.親が出さなくていいといった場合も用意すべき?A.祖父母が亡くなった場合、孫から御香典を出すかどうか迷います。親が香典を出さなくていいといった場合は、出さなくて良いです。子供が独立していない場合は、世帯主である父親の名前で香典を香典を出すようにします。
Q.学生でも香典は用意しなければいけないのか
Q.学生でも香典は用意しなければいけないのか。A.一般的には、両親に扶養されている孫の場合、両親が香典を出す為、孫は香典を出さなくても良いという考えが多いです。また、社会人になっている場合は、祖父母と同居している、していないに関係なく働いている場合は香典を出すようにしましょう。
Q.家族葬だが葬儀に孫は参加してもいいのか
Q.家族葬だが葬儀に孫は参加してもいいのか。A.一般的には、祖父母のお通夜や葬儀が家族葬の場合、孫は参列するケースが多いです。喪主が家族葬を希望している場合、家族だけでお通夜や葬儀が行われる為、家族以外の方は参列はしませんが、親しい間柄や家族ぐるみのお付き合いをしていた場合は、お悔やみ状を添えて後日香典を贈る場合があります。
基本祖父母の葬式には孫も香典を持参しておこう
ここまで、孫から祖父母への香典について詳しく解説してきました。金額の相場や葬儀のマナーについても分かりました。葬儀に参列する際には必ずと言っていいほど持参する香典。だからこそ、さまざまなルールやマナーがあります。
故人が亡くなって悲しい気持ちになるのは、喪主だけでなく、親族なども皆同じ気持ちです。お互いに素敵な最後のお別れをするために最低限のマナーは把握しておき、しっかりと故人を弔ってあげるようにしましょう。