電車では飲食は禁止なのか
今回は、電車内で飲食をすることについて、解説をします。電車内で飲食をする方は、たまに見かけますが、これはマナー違反なのでしょうか。おにぎりやパンをほおばっているサラリーマンなども時々目にします。これに対し不快感を示す方もいればそうでもない方もいます。
実際、電車内で飲食をすることは禁止されているのでしょうか。禁止はされていないとしら、どこまでがマナー違反になるのか、調査をしてみましたので解説していきます。
電車内の飲食はマナー違反?
ときどき電車内で飲食をしている人に対し、マナー違反だと注意をする人もいますが、これは本当にマナー違反なのでしょうか。人によっては、あまり混んでいない電車内で飲食をすることに対し、全然気にならない人がいるのも事実です。
明確に禁止とされていない場合、あとは車内にいる乗客の感覚次第ですが、個人個人によってその感性は異なりますので、共通の認識を持つのは難しいところです。おにぎり程度なら問題ないと考える人もいれば、完全にマナー違反で禁止したいと考えている人がいるのも事実です。
あまりに臭いがきつい食材を電車内で飲食されるのは、さすがにマナー違反だと感じる方も多くいます。また、混雑しているかどうかという点も重要になります。一概にマナー違反で禁止すべきというのが難しい問題です。
みんなの電車飲食の印象
続いては、電車内飲食に対するいろんな意見・印象を紹介していきます。大きくは気にするか気にしないかの2通りに分けられますが、それぞれの派閥の中でも程度の差があり、完全に容認する、あるいは完全にマナー違反で禁止したいと考える方々もいれば、おにぎり程度はいいが弁当を広げて堂々と飲食するのは嫌だと感じる人もいます。
それぞれの派閥における意見や印象を紹介していきます。人によって感じ方も考え方も異なり、なかなか共通の認識を持つのが難しい面があります。
電車飲食気にしない派の意見
まず、電車内飲食を気にしない派の方々の意見を紹介します。完全に容認している人は少ないです。飲食する物や、混雑具合など場合によってはマナー違反だと考えるケースが多いです。
多い意見としては、ガムや飴など、飲食していることがわからないくらいのものなら問題ないとするケースです。また、ペットボトルの飲み物など、周囲に臭いが広がりにくくこぼれる心配も少ないものならかまわないとする方が多いです。
また、車内の混雑具合によりかなり容認の程度が変わってくる意見も多いです。「長距離の在来線なら、車窓から外を眺めながら駅弁を食べるのは全然問題ない」という意見や、「自分でゴミなどを片付けるなら、すいている車両ならおにぎりやパン程度の食事なら気にならない」という意見も多くみられます。
電車飲食気にする派の意見
逆に電車内飲食を気にする派閥の人の意見や印象を紹介します。電車内は公共の場であるので、周りに迷惑のかかる飲食はマナー違反で禁止してほしいと考える方が多いです。においと音を気にする意見も多くみられました。
おにぎりやパンを食べる人がたまにいるが、ニオイや音が気になるのでやめてほしい、という意見や、お菓子程度ならいいが、せんべいなど音が大きいお菓子はマナー違反だと感じる、といった意見も見られます。また、小さなお菓子でも混雑している状況で食べられるのは迷惑だと感じる方も多いです。
人それぞれ感じ方は異なるので注意
電車内飲食を認める方も認めない方も、その中でいろんな意見があります。ある程度は認められるけれども限度を超えるとマナー違反と感じて禁止したいと思う人が多いです。ただ、「ある程度」の感じ方が人によって異なる点に注意するべきです。おにぎりやパンならいいという人は多いですが、これもマナー違反と感じる人もいます。
また、電車内飲食を考えるうえで電車内の混雑具合も重要な要素となります。混雑しておらず空席が多い車両なら、駅弁を食べるのも問題ないとする意見も多い反面、混雑している電車内での飲食は、ガム程度でも不快に感じるという意見もあります。
どこまでが電車飲食になるのか
電車内飲食に対するいろんな意見を紹介してきました。続いては、どこまでが電車内飲食となるのか、という点について解説をします。人によってどこまでが電車内飲食で、どこまでが飲食には入らないとするのか、その考え方は異なります。
電車内飲食がどこまで入るのか、自分の感覚と世間の考え方が異なっていると、周りからマナー違反だとみられ不快感を周りに与えてしまう危険性があります。世間一般の感覚を知っておくと、電車内飲食への対応も安心して行なうことができます。
中には、どこまでマナー違反にならないかといった感覚がとびぬけて異なっている方で、電車内で意外な食べ物を飲食した事例もあるので、紹介していきます。
みんなの思う「電車飲食境界線」
電車内飲食に当たるかどうか、その境界線は人によってかなり異なります。これに伴って、電車内飲食がマナー違反にあたり、禁止すべきと考える境界線も人によってかなり違いがあるため、共通の電車飲食境界線を作ることはかなり難しいです。
電車内飲食において、ガムやあめ程度なら問題ないとする意見は多いですが、食事とみなされるような飲食物ならNGとする意見は多いです。また、忙しいから電車内で飲食せざるを得ないという考えを持つ人も意外に多いですが、これはマナー違反とするべきだと考える人が多いです。忙しいことは公共の場で飲食をする理由にはならないと考える方が多いです。
おにぎりやパンはアウトか
電車内飲食において、おにぎりやパンを食べる方も結構多くいます。おにぎりやパンは、手軽に食べられてしかもカバンにしまったりしやすい便利な食事です。ただ、これに対してもマナー違反だと感じる方がいるのも事実です。
いくらおにぎりやパンが手軽であまり周りに印象を悪くしない食事だとしても、やはり混雑しているところでおにぎりを食べられると、咀嚼する音も聞こえますし不快感を周りに与えてしまいます。また、おにぎりの中には臭いが強いものもありますし、米粒がこぼれやすいことも不快に感じる方が結構います。
電車内飲食において、おにぎりやパンだから問題ないと自己中心的に考えることは避けるべきで、やはり周りの状況に合わせて配慮することが求められます。
実際にあった驚き電車飲食
これまでにあった意見で、あり得ない電車な飲食の事例を紹介します。第一に、カップラーメンです。ずるずると音を立てて麺をすする姿は、非常に不快感を与えたとの意見がありました。第二に、牛丼チェーン店の持ち帰り牛丼です。においがきつく、周囲の乗客は大変迷惑したとの意見がありました。
第三に、大手ファーストフード店でテイクアウトで購入した商品です。ハンバーガーの肉やケチャップなどのきつい臭いが電車内で充満してしまい、非常に印象が悪かったとのことでした。第四に、納豆を飲食しているという驚きの意見もありました。
これらの事例は、特別なマナー違反としてめったに見られるものではありませんが、どこまでをマナー違反とすべきか、やはり判断が難しいことは事実です。車内混雑状況など周りの状況に合わせて判断することも大事になります。
電車側の飲食ルールはあるのか
ここまで、電車内飲食がどこまで許されるのか、電車内飲食の境界について説明をしてきました。続いては、電車運営側の車内飲食に対する見解を紹介します。電車運営側は車内飲食を禁止しているのなら、明らかに電車内飲食は違反行為ということになります。
主にJRの運営側の見解を紹介して、規約的に禁止行為としているのかどうか、紹介をしていきます。
実は電車内は飲食禁止ではない
JRに対する電車内飲食に関する見解を聞くと、「電車内の飲食を禁止する規約、ルールは現状設けておりません。」という回答が得られてます。すなわち、JR側としては禁止するという見解ではないということになります。
ただ、車内で他の乗客に迷惑のかかる行為を禁じるような規定はありますので、他の乗客が迷惑だと感じるような車内飲食の仕方をしている場合はJR側として抑止せざるを得ないという見解を持っています。要するに周囲が迷惑と感じるような飲食は控えるべきです。
周りに迷惑がかからないことを心がけるべき
運営側の規定上は特に定めはありませんが、要するに周囲に対して迷惑と感じられるような行為は避けないといけません。最終的には個人の感覚にゆだねられる部分もありますが、常識の範囲内で食事をすることが求められます。
自分で判断できない場合は、食事をしないように我慢する方が無難です。自分の感覚では問題ないと思っていても、周囲にとっては迷惑な行為だととらえれてもおかしくありません。その境界線を設けることは非常に難しいですが、公共の場では常に周りのことを気にかけて行動することが求められます。
車両内混雑の具合にもよる
電車内飲食における境界線は、常に一定とは限りません。車内の込み具合によってもかなり左右されます。かなり込み合っていて隣の席に座っているほかの乗客がいる場合は、おにぎりなどの軽食と言えども食事をすることは避けておく方が無難です。
逆に、長距離運転の在来線で、乗客がほとんどいないような状況だと、弁当などを広げて食べていても特に周りに悪印象を与えることはありません。むしろ、食事用の台が備え付けられている座席も多く、食事するのにもってこいの設備になっている車内もあります。その都度の状況に合わせて臨機応変に対応するのが正しいマナーといえます。
電車の中での飲食に関する他国のルール
ここまで、日本国内における電車内での飲食のマナーやどこまで認可されるか、等についての解説をしてきました。最後に、日本国外、すなわち海外における電車内飲食に関するマナーやルールなどについて紹介をしていきます。
海外でも電車内での食事が見られるケースは多いですが、国によって全く考え方が異なります。容認の区にもあれば、逆に完全に禁止している国も多いです。現在は、海外旅行をする機会も増えてきているので、あらかじめ旅行する国のルールについて知っておく方が安全です。
海外の電車飲食事情
海外における電車内飲食のルールやマナーについて、国ごとに紹介をしていきます。今回紹介する国家以外でももちろんそれぞれのルールがあるはずですので、旅行などその国に行く際には必ず事前に調べておく方が安全です。
国によっては、明確に禁止行為として定めているケースもあるので、安易に車内で食事をしていると法的に罰せられる可能性があり、罰金の支払いを求められる可能性もあるので、慎重に行動するべきです。
韓国の場合
韓国における電車内飲食に関するルールとしては、原則禁止するという規定があります。ガムやあめ程度なら見つからないかもしれませんが、もし実際に飲食していることが見つかってしまうと、法的に罰せられて罰金の負担を強いられる可能性があります。
韓国に旅行する際には、電車内で飲食をしないように徹底しましょう。韓国はおいしい食事がたくさんありますが、電車内では我慢をして、電車を降りてから食べるか、電車に乗る前に全部食べ切ってしまいましょう。
オーストラリアの場合
オーストラリアにおける電車内飲食に関するルールとしては、逆に全く禁止されていません。我々日本人からすると、逆にマナー違反ではないかと感じるくらいに堂々と食事をする光景が広がっていることも多いです。
最初こそ戸惑うことも多いかもしれませんが、徐々に慣れてきます。逆に堂々と車内で食事をしてみましょう。移動中に食事ができるので時間の有効利用ができるというくらいの感覚で臨むべきです。もちろん、日本に帰ってきたら日本のマナーを守るように気を付けましょう。
シンガポールの場合
シンガポールにおける電車内飲食に関するルールとしては、韓国同様厳格に禁止されてます。電車内だけでなく、駅の構内でも飲食することは禁止されています。明確な法令違反とみなされ、罰金を負担させられることも少なくありません。
罰金の金額もかなり高額を要求されるケースがあります。シンガポール自体がかなり法令面で厳しい性質を持っており、電車内だけではなく公共の場すべてで飲食が禁止されているなど、かなり厳しい対応を求められます。シンガポールは観光地として人気で多くの日本人が来訪しますが、ルールはきちんと理解して対応しましょう。
電車飲食は禁止されてはいないが気にする人は多い
以上、電車内における飲食について紹介をしてきましたがいかがでしたでしょうか。明確な規定は存在しないこと、どこまで飲食していいかどうかは明確ではないが周りに迷惑をかける行為は避けないといけないこと、海外の電車内飲食事情などについて紹介してきました。
禁止規定はありませんが、やはり気にする方が多いというのが現状です。周囲の状況をよく見て、飲食していいかどうか考えることが重要です。マナー違反とならないよう周囲への配慮をしましょう。