ファットバイクの特徴
日本でもロードバイクブームとなっている現代で、通勤や休日の趣味として子供から大人までが楽しむことができるファットバイクとは、一般的なロードバイクと何が違うのでしょうか?
ファットバイクは用途に合わせた特徴をとらえて生産されているため、他のロードバイクとは見た目が類似していても決定的な違いがあるようです。そんなファットバイクの特徴を調べておりますのでご覧ください。
タイヤは極太なMTB
一般的な自転車とは違い、スタイリッシュなフォルムでかっこいいファットバイクは、ロードバイクに見た目はよく似ていますが、一般的なロードバイクと決定的に違うポイントはタイヤのサイズです。
ファットバイクのタイヤは極太であり、種類としてはマウンテンバイクの一種となっています。また、タイヤのサイズはマウンテンバイクの中でも、ダントツに幅が広いタイヤとなっています。
どれほどファットバイクのタイヤが太いかと言いますと、フォルムが似ているロードバイクと比べると、タイヤのサイズはロードバイクの5倍もの太さがファットバイクのタイヤのサイズとなっています。
雪道・砂地などが走れる
ファットバイクの特徴として、ロードバイクとはタイヤのサイズが違うことをご紹介させていただきましたが、そのタイヤのサイズを活かして実際に走れる場所の幅が広がることもファットバイクの特徴となっています。
たとえば、ロードバイクのように一般道路を颯爽と走るだけではなく、足場の悪い砂地や雪道でもファットバイクなら走ることができます。
また、ファットバイクのタイヤはエアボリュームがしっかりとしているため、段差が多い林道や山道でも衝撃を軽減し走り進むことができます。
ファットバイクの種類
マウンテンバイクの一種であるファットバイクの特徴が分かったところで、ファットバイクの種類についても調べてみましょう。
ファットバイクには大きく分けて2種類のポイントがありますので、ファットバイクに興味がある人はしっかりとおさえておくと良いでしょう。
4インチと5インチの2種類
幅の広い極太タイヤが特徴的なファットバイクですが、そのタイヤのサイズにも4インチクラスと5インチクラスと2種類のタイヤがあります。
2種類に分けられているファットバイクのタイヤの違いは、5インチクラスの方が路面に接着する面積が広くなり、4インチクラスは5インチクラスよりも幅が少し小さくなっていることです。
そのため段差が多い山道や雪道では5インチクラスの方が圧倒的にタイヤに安定感がありますが、その分タイヤの重量は4インチクラスよりも重くなります。
また、4インチクラスと5インチクラスとではタイヤの値段にも差があり、幅がより太くなる5インチクラスのタイヤは大変高価となっています。そのことから、初心者や普段使いを目的とするのであれば4インチクラスがおすすめです。
廉価車(ルック車)とは違う
マウンテンバイクの一種であるファットバイクは、オフロードに必要となるブレーキパーツから回転パーツまでもがしっかりと備え付けられたバイクであり、安定した走行をすることが可能となっています。
そのことから、上記でご紹介した安全性に必要なパーツが揃っていない廉価車とは、見た目が似ていたとしても全く違うカテゴリーのバイクであります。
ファットバイクの選び方
ファットバイクの特徴や種類が分かったところで、ファットバイクを購入する際の選び方もご紹介させていただきます。ファットバイクとは、一般的な自転車とは違い「高価」な商品となっていますので、しっかりと選び方をふまえることをおすすめします。
タイヤの太さで選ぶ
ファットバイクの選び方のポイントとなるのは、まず1つ目はタイヤの太さです。ファットバイクの特徴となっているタイヤは2種類に分かれており、実際にどのような用途で使うかで選び方は変わります。
通勤や一般道路で乗るファットバイクの選び方は、4インチクラスの定番のタイヤサイズがおすすめです。2種類の中でも4インチクラスは値段が安く抑えられ、タイヤの重量も軽くなりますので、普段使いには最適です。
ファットバイクを使って雪山や山道、または旅に出たいと考えている人は、5インチクラスのタイヤが安定性がありおすすめです。5インチクラスのタイヤの選び方は、値段も重量も増えるため自分に合ったタイヤを選ぶようにしましょう。
フレームの素材で選ぶ
続いてはファットバイクをフレームから決める選び方です。ファットバイクのフレームでは、素材の違うクロモリ、アルミ、カーボンの3種類があり、フレームに関してはロードバイクのフレームと同じ特徴です。
クロモリは丈夫な素材で荒れた足場にもおすすめですがホイールが重いことが特徴で、アルミはホイールが軽いことが特徴です。その分、振動吸収力は低くなるため普段使いにおすすめです。
カーボンは剛性に強く振動減衰にも秀でていますが、値段が他のホイールと比べると圧倒的に高いです。そのため、カーボンの選び方はファットバイクがしっかりと守れる環境がある人におすすめです。
ファットバイクの人気メーカー
アメリカのバイクレースのために生産されたファットバイクですが、近年では多くのバイク好きからファットバイクは親しまれています。
そんなファットバイクは、メーカーによってデザインの違う種類がさまざま発売されておりますので、おすすめのファットバイクメーカーをご覧ください。
KONA
カナダのマウンテンバイクの老舗メーカーである「KONA」は、2013年頃からファットバイクの発売をはじめています。
KONAのファットバイクが人気を集めることとなったのは2016年頃で、発売当初と比べクッション性と耐久性が特化したことにより、スピード感のある走行が可能となり、バイク好きにはおすすめなメーカーとされています。
Surly
ファットバイク人気の火付け役となった「Surly」は、ツーリングをする人やストリート系からはよく知られている自転車メーカーです。
Surlyは幅広いデザインと、重さはありますが安定性のあるクロモリホイールのファットバイクが大変人気となっており、ファットバイク好きからは根強い支持を受けています。
ファットバイクがプライベートバイクとして人気を集めるきっかけとなった初代パルグスレイモデルは、幾度のモデルチェンジを重ね、今でも
Surlyのファットバイクの中でも人気のあるデザインです。
Salsa
世界的に有名なアメリカのマウンテンバイクメーカーである「Salsa」は、細部まで手を抜かずにファットバイクを生産していき「高品質」なことが特徴とされています。
Salsaのファットバイクはデザイン性に秀でており、他のメーカーでは取り付けられていない部品のカスタマイズバイクの人気が高いです。
またファットバイクの選び方のポイントとなるホイールでは、アルミ、チタン、カーボンなど素材の違うホイールで種類が豊富なこともあり、多くの種類からファットバイクを選びたい人におすすめのメーカーです。
Mongoose
アメリカが発祥のバイシクルモトクロスのためのバイクをはじめ、80年代以降はマウンテンバイクを生産されてきた「Mongoose」は、近年ではファットバイクも手掛け、かっこいいフォルムと機能性の高さが特徴となっています。
Mongooseのファットバイクは、元々専門部門であったこともあり、ハンドルの反応が良くステアリングが抜群なところも特徴的です。また、世界で初めて道悪走行を実現したのも
Mongooseのファットバイクでした。
GARNEAU
有名海外メーカーが生産している「GARNEAU」は、鮮やかなカラーバリエーションと機能性が高いモデルが多く発売されていますが、価格は他のファットバイクメーカーと比べると群を抜いて価格が安いことが魅力の1つです。
そのため、初心者やファミリーでファットバイクを買う場合には、安価でファットバイクを手に入れることができるためおすすめです。
ファットバイクでおすすめのバイクのモデル
おすすめのファットバイクメーカーをいくつかご紹介させていただきましたが、メーカーによってもファットバイクのデザインはたくさんあります。
そこで、上記でご紹介させていただいたファットバイクメーカーの中でも、おすすめの人気モデルをいくつかピックアップしておりますのでご覧ください。
KONAのWOZO
KONAのWOZOモデルは、ファットバイクの中でも比較的スタイリッシュなデザインで、フレームはアルミを使っているため軽快に乗ることができるファットバイクです。
WOZOモデルでは、4インチクラスのタイヤを使用していますが、マウンテンバイクに用いられている衝撃に強いタイヤを活用していることから、スタイリッシュな見た目でありながら対応力の高いファットバイクとなっています。
KONAのWO
KONAのWOモデルは、タイヤが5インチクラスのファットバイクらしい極太タイヤが特徴的なデザインです。WOモデルではギアが10段階変えることができるため、足場の悪い場所から街の乗りまで幅広いシーンに活用することができるファットバイクです。
SurlyのIce Cream Truck
SurlyのIce Cream Truckモデルは、名前の通りに雪道走行に適応できるように作られたファットバイクで、安定性などを考慮し4.8インチのタイヤを取り入れています。
元々発売されていたデザインからトレイルにモデルチェンジをしたことで、より多くのファットバイクファンから支持されるようになりました。
ファットバイクの選び方で重要となる使い心地ですが、Ice Cream Truckでは耐久性や安定性を求めフレームにクロモリを使用しているため、ボディーに重量感を感じることがあります。
そのため女性や街乗りをメインとした人よりも、ハードな走行や山道や雪道にトライする人におすすめなファットバイクとなっています。
SalsaのBLACKBOROW GX EAGLE
リアタイヤ上に荷物などを乗せて走行できるラックマウントが装備されている
SalsaのBLACKBOROW GX EAGLEモデルは、独特なデザインでありながら根強いファンがいるファットバイクです。
タイヤは4インチクラスの3.8インチを取り入れているため、スタイリッシュな見た目で女性も簡単に乗りこなすことができます。
BLACKBOROW GX EAGLEモデルの選び方は、ファットバイクで旅をしたい人や、荷物が多いシーンへ足を運ぶ人におすすめです。
SalsaのMUKLUK CARBON GX EAGLE
SalsaのMUKLUK CARBON GX EAGLEモデルは、価格は高いですが優れた軽さがあるカーボンのタイヤを使用しており、5インチクラスの4.8インチのタイヤは安定性と耐久性があります。
ファットバイクの選び方で長く使用できることを重視しているのであれば、数少ないカーボン素材を使用しているMUKLUK CARBON GX EAGLEモデルはおすすめです。
MongooseのARGUS SPORT
MongooseのARGUS SPORTモデルは、4インチのタイヤと合わせアルミ合金で作られたアロイをフレームに取り入れているため、ボディーが非常に軽いことが特徴です。
また、ギアチェンジはフロント3つのリアは9つとなっており、27段階も変えることができるためマウンテンバイクのような走行が可能になります。道悪走行にも適したファットバイクとなっています。
MongooseのARGUS COMP
MongooseのARGUS COMPモデルは、軽さと耐久性が兼ね備えられたアロイフレームを取り入れており、4.5インチのタイヤはしっかりとしたエアボリュームなのでハイスピードな走行も可能です。
Mongooseのファットバイクの選び方は、スピード感ある走行やシーンに合わせたギア使いが可能となっておりますので、タイヤのサイズやボディーのカラーをチェックしてみましょう。
MongooseのARGUS EXPERT
4.5インチのファットバイクらしい極太タイヤを採用している
MongooseのARGUS EXPERTモデルは、道悪での衝撃吸収力が抜群なため、街乗り以外に活用したい人におすすめのファットバイクです。
ギアチェンジはフロント2つとリア10つを合わせた20段階となっているため、機能性と柔軟性が秀でたファットバイクとなっております。
GARNEAUのGROS LOUIS 2
GARNEAUのGROS LOUIS 2モデルは、トップチューブやシートチューブが耐震性を考え構造されているため、長時間の走行にもおすすめなファットバイクとなっています。
また、フレームの形だけではなくタイヤも5インチクラスを取り入れていることもあり、山道や雪山など幅広いシーンで乗りこなすことができるでしょう。
GARNEAUのGROS LOUIS 24
ファットバイクとは高価なアイテムでありながら、GARNEAUのGROS LOUIS 24モデルなら10万円以下で購入できることがGROS LOUIS 24モデルの最大の魅力です。
タイヤのサイズは定番の4インチクラスを取り入れており、ギアでの速度変更は9段階となっています。また、低価格なファットバイクでありながら、フレームには丈夫なアロイを使用していますので、価格以上な走りができるファットバイクです。
ファットバイクと一緒に買うと便利なもの
ファットバイクの購入を考えている人や、これからファットバイクでバイクライフを楽しみたいと考えている人などは、ファットバイクと一緒に購入しておくと便利なアイテムがあるのはご存知ですか?
もしもご存知でないようでしたら、これからいくつかの便利なアイテムを選び方のポイントと共にご紹介させていただきますので、ファットバイクを購入する際の参考にしてみてください。
専用スタンド
まずはじめにあると便利なアイテムとしてご紹介するのが「専用スタンド」です。ファットバイクには初期カスタムのスタンドもあるのですが、こちらは安定性が不安定であり、角度などを自分自身で調節しなければいけないなどの手間が掛かります。
そこで、安定性がしっかりとしており、持ち運びも簡単な「専用スタンド」を用意しておけば、不安定な場所での休憩もスムーズにこなすことができるのでおすすめです。
専用空気入れ
用意しておくと便利なアイテムとして「専用空気入れ」は、ぜひ用意しておくことをおすすめします。ファットバイクを乗り始めたばかりでは、空気が抜ける心配がなく用意しない人もいるようですが、ファットバイクの空気量は特殊です。
そのため一般的な空気入れでは、専用の空気入れと比べると5倍もの労力が必要とされます。もしものことを考えるのであれば、5000円前後で専用空気入れは購入することができますので、準備しておくと良いでしょう。
泥除け
ファットバイクは、クロスバイクやマウンテンバイクと比べるとカスタムパーツがまだまだ少ないですが、山道や林道を走行したいと考えているのであれば、「泥除け」を準備しておくと良いでしょう。
チューブ
ファットバイクでバイクライフを充実に楽しみたいと考えているのであれば、もしものアクシデントに備えた準備をしておくことも必要です。
ファットバイクだけではなく、車輪を使う乗り物で大事なパーツと言えばタイヤです。そのため、タイヤが故障した際に対応できるよう「チューブ」を用意しておくと良いでしょう。
初めてチューブを選ぶのであれば、Surlyのチューブは4インチクラスも5インチクラスも対応してくれる定番のチューブなのでおすすめです。
ファットバイクはタイヤの太さが特徴のMTB
カラフルなバリエーションでかっこいい見た目のファットバイクは、さまざまなシーンで乗りこなせるよう極太のタイヤが特徴的です。
まだまだ発展していくであろうファットバイクでバイクライフを楽しむのであれば、自分にあった機能や特性を選び充実したバイクライフにしていきましょう。