豆腐って太るの?痩せるの?
豆腐は健康に良い食品としてすでに知られていますが、ダイエットにも効果があると言われています。しかし、ダイエットを考えている人にとって、豆腐ダイエットに豆腐は有効な食品なのか心配な人もいるでしょう。中には豆腐ダイエットは効果がない、豆腐は太るという人もいます。
そんな豆腐は本当はどうなのか、ダイエットに効果があるのか、リバウンドの不安はないのか、そんな疑問について、豆腐の特徴からダイエットの効果性、さらには効率的な食べ方などについて解説します。
豆腐の特徴
まずは豆腐の特徴についてです。ここでは豆腐のカロリー、豆腐に含まれる栄養素が体にどのような影響を及ぼすのかなどについて解説します。豆腐の特徴が分かれば、豆腐ダイエットは効果があるのか、リバウンドの心配は無いのかなども明らかになってくるでしょう。
低カロリー
豆腐は低カロリーと言いますが、実際にはどのくらいのカロリーがあるのでしょうか。日本食品標準成分表(2015年版)では100グラム当たり、絹ごし豆腐は72kcal、木綿豆腐は56kcalとなっています。
豆腐1丁はだいたい300g~400gなので、そのカロリーは概ね200kcalくらいですが、普通は1丁まるまる食べることはあまりありません。なので普通に副食として食べている分にはあまりカロリーを気にすることはありません。
特に夜の食事でカロリーが高いなと思っている人は、高カロリーのおかずを豆腐に置き替えてみると、食事そのものもヘルシーになります。
ごはん(精白米)やパン、うどんのカロリー比較
では、ごはんやパン、うどんなどはこれに比べてどれくらいのカロリーなのでしょうか。豆腐と同じく日本食品標準成分表(2015年版)発表の100gあたりのカロリーを紹介します。
ごはん(精白米)168kcal、パンは食パンで264kcalフランスパンやブドウパンはほぼ同じですが、クロワッサンなどはさらに100kcalほど多くなります。うどんは生で270kcal、茹で麺は105kcalです。豆腐に比べるといずれもカロリーは高めです。
脂質代謝を上げる
豆腐には脂質代謝の働きを促すコリンやレシチンという栄養成分が含まれています。豆腐がダイエットに効果的と言われるのは一般的に低カロリーと思われていますが、このコリンやレシチンによる脂質代謝の活発化も実はダイエット効果に大きな要素なのです。
脂質代謝が活発化すると、体の中の余分な脂肪分が作られるのを防いでくれるので、ダイエット中の人にとっては新たな脂肪分の増加を抑えるので、リバウンドしにくいという結果につながるのです。
腸内環境に良い
「腸内環境を整える」というフレーズはよく耳にします。これはビフィズス菌などの善玉菌が増えることで腸内環境が整い、その効果として最近言われているのが、太りにくい体になるということです。
豆腐に含まれる大豆オリゴ糖はこの善玉菌の栄養源となり、善玉菌が増えることで腸内環境がより整うことで、腸の働きが良くなり、お通じが良くなったり、ひいては太りにくい体質へと変化し、リバウンド防止の効果も上がっていくのです。
美容効果も豊富
ダイエットといえば余分な脂肪分を減らすことで体重を落とすことがメインと考えがちですが、もう一つ、同時に美容効果も大切な要素です。
食べる量を極端に減らしたり、同じものだけを食べる単品ダイエットなどの場合は、栄養の偏りによって美容には悪い影響を与えることになります。その結果、痩せたのはいいけど、シワやシミが増えたり肌のツヤがなくなったりしたらせっかくの苦労も報われません。
美肌効果にも
ダイエットの方法を間違えると、美容に悪影響を及ぼしたり、リバウンドしたりしてかえって逆効果になります。せっかく苦労してダイエットするのであればそんな結果になりたくありません。
その点、これまでに挙げたような豆腐に含まれる栄養成分は効果的に脂肪分を減らすだけでなく、腸内環境を整えることは美容にも効果があります。
「豆腐で太る」といわれるのはなぜ?
ここまで紹介してきたように、豆腐は低カロリーで栄養成分が豊富なので、ダイエット食品としては効果的なのですが、それでも中には「豆腐はダイエットには効果がない」や、「豆腐で太る」という人がいます。ここでは「豆腐で太る」原因について説明していきます。
食べすぎで太る
豆腐ダイエットは効果がない、あるいは豆腐を食べると太る、という人がいます。それは豆腐は低カロリーなので、多少多めに摂っても大丈夫と思い込み、普段通りの食事に加えて食べ過ぎてしまう傾向があるからです。
豆腐のカロリーは前に紹介した通り、それほど高いものではありませんが、やはりある程度のカロリーがあります。なので、米や他のおかずが普通の量なのに、さらに豆腐を食べるとなると、当然カロリーの摂取量が多くなってしまいます。
また、豆腐にもタンパク質やカルシウム、その他の栄養が豊富に含まれているにもかかわらず、同じような栄養素が含まれる肉や魚なども一緒に食べることで、食べ過ぎになってしまうのです。
豆腐自体のカロリーは特に低い訳ではないため食べ過ぎは控え、また、たんぱく質をはじめとした豊富な栄養がある豆腐に加えて、肉や魚類を同時に食べるなど食べ方にも注意が必要です。
ドレッシングの問題
豆腐はそれだけで食べるということはありません。オーソドックスな食べ方はかつお節と醤油をかけた冷奴ですが、いつも同じでは飽きてしまいます。そこで登場するのがドレッシングです。
このドレッシング、低カロリーなものやノンオイルなどダイエットに合っているものもありますが、中には高カロリーのドレッシングも少なくありません。
せっかく低カロリーの豆腐を食べているのに、ドレッシングが高カロリーでは効果は期待できないのは当然です。
豆腐ダイエットをしているのに効果が表れないという人は、どのようなオイルを使っているのか、今一度確認してみてください。
補足ですが、もうひとつ注意したいのが塩分です。豆腐に醤油をかけて食べる食べ方は最もポピュラーですが、塩分高めになるのでできれば醤油スプレーなどを使うことをおすすめします。
太るのを防ぐ豆腐の食べ方
豆腐を使った最適のダイエットの方法はどのようなものでしょうか。一般的によく言われるのは「置き換えダイエット」です。豆腐を他のカロリーの高い食品と置き換えて食べることにより、カロリーの摂取量を減らすことが目的です。
ここではそんな「置き換えダイエット」について、その効果と実際のやり方について解説します。このやり方を間違えるとダイエット効果がないばかりかいろいろな問題が起こり得るため、注意が必要です。
一日一食を豆腐に置き換える
通常食べているごはんやうどんなどは炭水化物を多く含むので、ダイエットの敵のように思われています。実際、炭水化物を多くとると肥満の原因になることは確かです。
しかし、炭水化物は消化されて脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖となる重要な栄養です。そのため極端な炭水化物の不足は脳の働きを悪くしたり、体の疲労感を増したりする弊害が起こります。
以前に炭水化物ダイエットが流行しましたが、結局、このような理由で今ではほとんど見かけません。ただ、そうは言っても結構カロリーが高いごはん(精白米)やパン、うどんなどを毎回食べるのにはちょっと抵抗があると考える人も多いはずです。
そんな人には「1日1食豆腐ダイエット」がおすすめです。1日のうち1食だけ主食を豆腐に置き換えるやり方です。これなら脳の働きに必要な炭水化物も適度に摂れて、特に厳しい食事制限もないので続けられます。
置き換えるのは夜がおすすめ
1日1食を豆腐に置き換えるということを推奨しましたが、置き換えるタイミングや食べ方にも注意が必要です。タイミングは朝、昼、夜のどれが適切なのでしょうか。
置き換える食事のタイミングは出来れば夜がおすすめです。夜は食事後、入浴すると寝るだけの場合が多いので、エネルギーをあまり消費しません。
逆に朝はこれから脳を使うので、そのためのエネルギーをしっかりと与えてやらなければならず、朝の炭水化物の摂取はむしろ重要です。なので朝食の置き換えダイエットは適当ではありません。
食事の食べ方にも注意を
1日1食、特に夜の食事の主食を豆腐に置き換えるというのをおすすめしましたが、もう一つおすすめなのは、同時に副食として食べる肉や魚の量を減らすという食べ方の工夫です。
豆腐には肉や魚類に含まれるたんぱく質やカルシウム、さらにはビタミン類なども含まれているので、これらの栄養成分は豆腐から摂取し、同時に食べる肉や魚についてはいつもより量を減らしても、栄養の摂取不足は避けることができます。
また、夜の食事の摂取カロリーは控えた方が良いので、そういう意味でも豆腐で栄養を取り、その他の副食でカロリーを取らず、夜のカロリーを減らすことができます。
夜の主食に豆腐では物足りないという人にも、このように食べ方の工夫をすることによってもダイエット効果に差が出るので、この他にも自分なりに食べ方を工夫することで、効率的なダイエットをしてください。
置き換えにおすすめの豆腐料理
1日1食、豆腐に置き換えてみることや、肉や魚の食べる量を減らすなど食べ方の工夫について提案しましたが、この他にも豆腐自体がメインとなるような豆腐料理をいくつか紹介します。
その一つは「豆腐グラタン」です。グラタンには普通、パスタを使いますが、これも立派な炭水化物です。これを豆腐に置き換えることで炭水化物ではなく、たんぱく質やカルシウムが摂取できます。しかもこれならボリューム感があって夜の主食には十分です。
この他にも肉などを使う副食の材料を豆腐に置き替えるという方法です。例えば豆腐ハンバーグや豆腐ステーキなどです。これなら夜の食事の1品として十分です。
これら豆腐を使った置き換え料理のレシピは結構インターネットや料理本などで紹介されているので、ぜひ試しに作ってみてください。
豆腐ダイエットはリバウンドを起こしにくい
いろいろなダイエットを試してみたけど効果が出ない、せっかくダイエットに成功したのにすぐにリバウンドしてしまった、そんな声はよく聞きます。
それはダイエットの方法そのものが正しくないために効果が出なかっただけでなく、その方法がきついために効果が出る前に断念したためではないでしょうか。
リバウンドについても同様で、きついダイエット方法は目標を達成した途端にやめてしまう、また場合によっては反動としてダイエットを始める前よりカロリー摂取の増加や運動不足に陥るために起こってしまうのです。
その点、豆腐ダイエットには無理なく実行できるので長続きするだけでなく、目標達成後も続けていくことが容易というのもリバウンドしにくいと利点といえます。
太るのを防ぐ体になる
あらためて言うまでもありませんが、豆腐に含まれる栄養成分の中には脂質の代謝を促し、余分な脂肪を減らしてくれる働きを手助けするコリンや、腸内環境を整える善玉菌の栄養源となるオリゴ糖などが含まれているため、体質も太りにくい体質に変化します。
もっとも怖いのは、せっかく努力してダイエットに成功したのに、しばらくするとまた元に戻ってしまったり、さらには前以上の体に戻ったりとリバウンドしてしまうことです。その点、豆腐を使ったダイエットであればそのような心配もありません。
痩せやすい体になる
多少前の解説と重なるところもありますが、太るのを防ぐ体になるばかりでなく、豆腐ダイエットには痩せやすい体に変化させる効果があります。
豆腐ダイエットで摂取する豆腐の栄養成分には、すでに紹介した脂質代謝の活発化に効果のあるコリンやレシチン、腸内環境を整える善玉菌の栄養源であるオリゴ糖、その他にもそれらを補助するビタミン類などが豊富に含まれています。
これらはいずれも単にダイエット効果が期待できるだけでなく、豆腐を適量食べ続けることで、これらの栄養成分の働きで、太りにくいばかりでなく、痩せやすい体質になるのです。
豆腐は太るのを防いでくれる!
いかがでしたか。いろいろなダイエット法がある中で、豆腐ダイエットは余分な脂肪を減らし、体重を落とすだけでなく、美容にも良い、さらには太るのを防いでくれるダイエット効果も期待できる、万能なダイエット方法ではないでしょうか。
ただ、この豆腐ダイエット法はこの他のダイエット法に比べると、効果がすぐには期待できないため、根気よく続けることが何より大切です。
また、一旦目標を達成しても、また余分な脂肪がついてリバウンドしないように、継続することも必要ですが、他のダイエット方法に比べると容易なため、豆腐ダイエットは無理なく継続できるのではないでしょうか。
あなたもここで紹介したような豆腐料理に挑戦して、夜の食卓に健康的な1品を追加してみてはいかがでしょう。