除湿機の効果的な使い方を徹底解説!
6月に入り梅雨時を迎えると湿度は高くなり、部屋の中はムシムシとし始めます。湿気は肌にまとわりつき、雨が続くので気分も暗くなりがちです。そんな時におすすめなのが除湿機となり、使い方によって湿度を下げるだけでなく様々な効果を得ることが出来ます。
今回の記事では「除湿機の種類・特徴」をお伝えすると共に、「おすすめの使い方」や「置き場所・目的別の除湿機の選び方」等を踏まえ除湿機の効果的な使い方を詳しく解説していきますので、除湿機の購入や買い替えを検討されている方は是非参考にしてみてください。
除湿機の効果とは?
除湿機の効果として一番よく知られているのは、部屋の中の湿気を取り除きジメジメとした日も快適に過ごせるようにする事です。また夏はエアコンを使わずに済んだり、設定温度を上げることが出来るので電気代の節約にも繋がります。そして、冬には結露防止としても使用可能。
購入・買い替えを考えている方ばかりでなく、既にお持ちの方も除湿機の効果を知ったうえで除湿機を使うと、より一層効果を感じられるはずです。こちらでは先にお伝えした効果のほかに、洗濯に関する効果についてもご説明していきます。
洗濯物への効果
梅雨時は雨が続き洗濯物を乾かすことが難しくなりますが、洗濯をしないわけにはいかないものです。そうすると必然的に部屋干しをする事になってしまいますが、なかなか乾かず困っている方も多いはず。
そんな時は除湿機の使い方を工夫すれば、部屋干しの洗濯物を早く乾かすことが出来るのです。洗濯物を干した部屋を閉め切って、洗濯物を干している近くか可能であれば真下に除湿機を置き稼働させるという使い方が効果的でおすすめです。
最近では衣類乾燥機能が充実している除湿機も種類豊富にあるので、部屋干しすることが多い方は購入時に確認してみると良いでしょう。
部屋干しの生乾きの臭いにも効果的
部屋干しした場合に洗濯物が乾くには7時間以上かかるのですが、生乾きの臭いは干し始めから約5時間で発生してしまうと言われています。
あるデータによると洗濯物の真下で除湿機を稼働することができれば、2時間程で乾き切るということなので、除湿機は部屋干しの生乾きの嫌な臭い防止にも効果的であると言えるのです。除湿機によっては、衣類乾燥向けの送風や角度調整可能の種類もあります。
除湿機の種類と特徴
今や通年で活躍する家電となった除湿機には、種類があるのをご存知でしょうか。除湿機は大きく分けて「コンプレッサー式」「ゼオライト式」「ハイブリッド式」の三種類に分けられるのです。こちらでは三種類それぞれの、特徴や効果的な使い方をご説明します。
どの除湿機が自分の求める機能を備えているのかを見極め、使用したいシーンにぴったり合う除湿機を選ぶ時の参考にしてみてください。
コンプレッサー式
三種類の除湿機のうち、初めにご紹介する方式はコンプレッサー式です。簡単に言うとエアコンの除湿と同じ方式で、空気を冷やすことにより湿度を取り除く方法なのです。コンプレッサー式の除湿機は室内の空気を吸い込み、その空気を冷やすことで水分を取り出します。
コンプレッサー式の除湿機は、梅雨時など湿気の多い時期に出来るだけ多くの湿気を取り除き、カビなどの繁殖を抑えるという使い方をしたい方におすすめの種類です。
「除湿量が多くパワフル」「ランニングコストが安い」「室温上昇が少ない」という点がメリットですが、「振動・運転音が大きい」「気温が低くなると使えない」という点が、コンプレッサー式のデメリットとなります。
ゼオライト式
ゼオライト式という種類の除湿機は、乾燥材で水分を取り除く方式です。室内の空気を除湿機が吸い込むと、吸着剤であるゼオライトが水分を吸着するのです。吸着された水分はヒーターで温められた後、冷やされて水滴に戻りタンクに溜まるという仕組みの除湿機。
部屋のガラスの結露が酷く、カーテンにカビが発生してしまう人など、一年を通して除湿機を使いたいという方におすすめの種類となります。
ゼオライト式除湿機のメリットは「気温が低い時でも除湿できるので、冬場でも使用可能」「コンプレッサー式に比べると軽量でコンパクト」。デメリットは「電気代が高い」「使用時に室内温度が高くなる」という点です。
ハイブリッド式
上記で説明したコンプレッサー式は夏に強く、ゼオライト式は冬に強いという性質を持っており、ハイブリット式はそんな2種類の方式を併せ持つ除湿機です。ハイブリット式は通年を通して使えるおすすめの除湿機ですが、価格が高い点は注意が必要です。
コンプレッサー式・ゼオライト式両方の良い所を持っているので、夏場はパワフルに冬場もしっかり除湿してくれます。本体が大きく重たいという点が短所となりますが、機能も電気代も気になるという方におすすめの除湿機です。
除湿機の効果的でおすすめの使い方
ここまで除湿機の効果・種類・特徴についてご説明してきましたが、こちらでは「部屋の空気を循環させる」「部屋を閉め切る」という点に注目して、除湿機の効果的でおすすめの使い方をご説明していきます。除湿機の効果を最大限に引き出す使い方の参考にしてみてください。
①部屋の空気を循環
部屋の空気を循環させると、除湿機が排出した乾いた空気をムラなく部屋に広げることができるので、効果的に部屋全体の湿度を下げることに繋がるのです。
空気を循環させないと、除湿機周辺だけの湿度が下がってしまうことになります。そうなると部屋全体の湿度を下げることも出来ませんし、湿度検出センサーが搭載されている除湿機だと自動的に稼働が止まってしまうこともあります。
このような理由から、部屋の空気を循環させて除湿機を使用するという使い方が、効果的な使い方だと言えるのです。エアコン・サーキュレーター・扇風機などを併用すると、空気の循環が強まるので、更に効果的に湿度を下げることが可能となります。
②部屋を閉め切る
除湿機の効果を引き出すためには、部屋を閉め切るということもおすすめです。空気中に存在する水分は、水分が多い場所から少ない場所へと移動していきます。除湿機を稼働する時に、ドアや窓を開けたままにしていると、湿った空気がドアや窓から入り込んでしまい非効率です。
せっかく除湿機が空気中の水分を取り除き、乾いた空気を排出しても外からの湿った空気が流れ込んでは湿度を下げることが出来ません。除湿機から乾いた空気を排出することでも湿度は下がるので、部屋の中に乾いた空気を溜めておくことが効果的に除湿することになるのです。
1台の除湿機で同時に家中を除湿できれば良いですが、実は一つ一つの部屋を閉め切ることが大切。部屋を閉め切ったうえで、順番に除湿機を稼働させていくと結果的に電気代の節約に繋がります。
除湿機でカビ対策をしよう!
除湿機の効果には「湿度を下げる」「部屋干しの速乾・臭い防止」「結露防止」の他に、大きな効果として「カビ対策」があります。お風呂場などの水回りや部屋の壁・天井に発生してしまうカビは、見た目が悪いだけでなく健康にも悪影響を及ぼします。
カビが鼻の粘膜に付き、カビを排除しようとくしゃみ・鼻水が出るアレルギー症状。増殖したカビが原因で起こる肺炎など様々な健康被害が起こるのです。また、ダニもカビにより増えます。
見た目も悪く、健康にも悪影響を与えるカビは、湿度を60%以下に抑えれば発生しないので、除湿機を使って湿度をコントロールすればカビ対策に効果的です。除湿機の効果をより発揮させるためには、除湿機を稼働させる前にお風呂場の水分を拭きとっておくなどの工夫も必要です。
カビ発生の条件
カビは湿度を60%以下に抑えれば発生しないとお話しましたが、他のカビ発生の条件にはどんなものがあるのでしょうか。
それは「酸素」「垢やホコリなどの養分」「0~45度の温度(特に20~40度)」という三条件になります。カビの養分となる垢やホコリは、きちんと掃除をしていても完全に取り除くのは難しいもの。また、酸素や温度を回避する事も出来ないので、除湿機で湿度を調整するのが効果的なのです。
掃除も大切
カビの養分となる垢やホコリを完全に取り除く事は不可能ですが、だからと言って除湿機に全てを任せるのではなく、やはり掃除をするという事は大切になってきます。
カビは垢やホコリだけでなく、抜け毛やゴミくずなど身の回りの全ての物を餌として増殖するのです。万が一カビが発生してしまった場合にも、繁殖が進まないよう丁寧な掃除を心掛け、少しでもカビの餌となるゴミを取り除くことが重要です。
また、発生直後のカビは肉眼では確認できず、人の目に見えるようになった頃には、爆発的に増殖し始めている事が分かっています。そのため、肉眼で確認できるカビがないからと安心せずに、ホコリの溜まりやすい窓のサッシや、お風呂場の壁・床などはこまめに掃除することがおすすめです。
置き場所・目的別の除湿機の選び方
除湿機はどこに置いて稼働させるかによって、除湿の効果が大きく変わってきます。また、どんな目的で除湿機を使いたいかによっても、選び方は変わってくるのです。こちらでは、置き場所・目的別の除湿機の選び方をご紹介していきますので、自分に合った除湿機選びの参考にして下さい。
居間
まずは居間などの広い空間で使用するのに、おすすめの除湿機を見ていきましょう。広い空間をまんべんなく除湿するには、パワフルな除湿力が必要となるので、コンプレッサー式の除湿機がおすすめとなります。
具体的なおすすめ機種は、三菱電機の「MJ-PV240PX」。24L/日のハイパワーは業界最大クラスで、コンクリート造61畳・木造30畳までの広さを除湿してくれます。業界初のインバーター搭載により、パワーを微調整できるので省エネにも繋がります。省エネしつつ広い部屋の除湿が可能です。
寝室
寝室で除湿機を稼働するとなると、一番チェックしたいのは静音性です。特に眠っている間も使用するなら運転音が気になるもの。コンプレッサーのないゼオライト式なら、静かなのでおすすめです。ただし、夏場に使用する場合は室温が上がってしまうので、エアコンと使い分けるのが◎。
寝室向けの除湿機は、パナソニックの「F-YZSX60」となります。静音性が高く、重量は6kgの軽量モデルなので持ち運びにも便利な除湿機です。
洗濯物
部屋干しをした際に、洗濯物を早く乾かしたい場合や、生乾きの嫌な臭いを防止したい時におすすめの除湿機とはどのようなタイプなのでしょうか。
最近では部屋干しにも対応している、衣類乾燥機能を搭載した除湿機も数多く揃っています。送風範囲を広くするモデルや、乾き具合をセンサーで的確に感知するものまで機能も様々なので、自分の部屋干しタイプに合った除湿機を選ぶのが大切です。
部屋干しする方におすすめの機種は、三菱電機の「MJ-M120PX」です。通常、洗濯物の乾き具合は部屋の温度・湿度から予測しますが、こちらの除湿機は赤外線センサー「ムーブアイ」という独自の技術により、洗濯物を直接センサーで感知し乾いているかどうかを判断するのです。
また、「光ガイド」により除湿機が、どこを乾かしているのかが分かる点もポイント。この除湿機は狙って乾かすということが出来るので、無駄がなく省エネにも繋がるモデルなのです。
そして、アイリスオーヤマの「サーキュレーター衣類乾燥除湿機KIJD-I50」もおすすめ機種。そのままサーキュレーターを乗せたようなユニークなモデルは、部屋干しの乾燥時間を1/5まで短縮してくれる優秀な除湿機です。サーキュレーターだけで単独に使用できる点も◎。
押し入れ
押し入れの中も湿気がこもりやすく、カビなども発生しやすい要注意ポイント。多くの方が押し入れの中に除湿剤を入れていて、その溜まった水の量に驚いた経験を持つのではないでしょうか。
押し入れの中に除湿機を入れるのは難しいので、スポット用のアタッチメントが付いたタイプや、ルーバーの角度によって押し入れの中をしっかり除湿できるタイプがおすすめ。
押し入れの中を除湿するのに適した除湿機の機種は、コロナの「CDM-F1019」になります。排熱ダクトにより溜まってしまった熱を出してくれる点が特徴で、このことにより効果的に冷風が使用できる仕組みになっています。また排熱を利用して、押し入れの中の除湿が可能なモデルです。
除湿機は洗濯物の生乾きの臭いやカビ対策に効果的!
雨が多くなりジメジメとした日が続く季節には、除湿機を使って湿度をコントロールして空気だけでも爽やかにしたいもの。また、除湿機には湿度を下げるだけでなく、結露防止・洗濯物の臭い防止やカビ対策にも効果があり、今や一年中使える優秀家電なのです。
せっかく除湿機を使うなら、その効果を最大限に生かすことが大切です。そのためには除湿機の種類・特徴や効果的な使い方を知ったうえで、自分の生活様式や部屋干しの仕方にぴったりと合った除湿機を選ぶことが重要になってきます。
今回の記事では、除湿機の置き場所や目的に合った除湿機の選び方と共に、おすすめの機種もご紹介していますので、自分にぴったりの除湿機を選んで効果を実感してみてください。