リンパマッサージが痛いのはなぜ?
最近、身体が疲れていると感じた時、リンパマッサージの施術を受けることは効果的だと言えるでしょう。リラックスして施術者に身を任せ、リンパマッサージをしてもらうと、痛いと感じた時はないでしょうか?そもそもリンパマッサージは痛いものなのでしょうか?
ゆっくりとくつろぐことができるはずのリンパマッサージが痛い理由について見ていきましょう。リンパマッサージが痛い理由はいくつかあります。実際、施術に問題があるサロンが存在しています。リンパマッサージは本来痛いものではありません。
痛いリンパマッサージを行っているサロンではなく、優良なサロンの選び方をする必要があります。優良なサロンを選び方のポイントを知って、気持ちの良いリンパマッサージの施術を受けましょう。
そもそもリンパマッサージとは
そもそもリンパマッサージとは、どういったものなのでしょうか?リンパマッサージは、リンパ液を流すマッサージです。リンパ液とは身体を流れる毛細血管から浸出した黄色い液体で、中には身体に不要なものや老廃物が溜まっています。
リンパマッサージは、リンパ液の流れを活性化させて、老廃物を、マッサージしながら押し流し、排出させていくという施術です。リンパマッサージは筋肉に作用するマッサージではありません。
身体のコリをもみほぐすマッサージと違って、本来は痛いものではありません。まずリンパマッサージにはどういう効果があるのかを見ていきましょう。
リンパマッサージの効果
リンパマッサージを施術してもらうのは、とても気持ちのいいものです。キャリアオイルを使った全身のマッサージで、あまりの気持ち良さに、眠ってしまう人も多いと言います。
施術してもらっている間に気持ちがいいというだけでなく、リンパマッサージには多くの効能があります。特に、女性によくある心身の悩みに効果があると言われています。しかしリンパマッサージは男性にもおすすめです。
男性特有の薄毛の悩みなどが解消されたという口コミもあります。ただし効果効能については個人差があり、全ての人に効果があるわけではありません。そんなリンパマッサージの効果について見ていきましょう。
むくみを解消
リンパマッサージの効果の1つ目は、むくみを解消してくれるというものです。女性がむくみで気になるのは、足のむくみでしょう。ずっと立ちっぱなしだったり、逆に座りっぱなしだったりすると、余分な水分や老廃物が足に溜まってきます。
また、朝になって顔がむくんでいると感じる人もいるでしょう。リンパマッサージはそうしたむくみを起こしている部位の余分な水分や老廃物を排出してくれます。その結果、足や顔のむくみが取れて、すっきりしたボディラインを実現することができます。
疲労回復
リンパマッサージの効果の2つ目は、疲労を回復してくれるというものです。リンパマッサージは体内の老廃物を排出してくれます。人間はストレスを感じると、精神が疲労し、体内に老廃物が溜まります。また身体が疲労すると、疲労物質である乳酸が蓄積されていきます。
精神の疲労と肉体の疲労は密接に関係してきます。身体の疲れが自立神経のバランスを乱して、精神も疲労するという仕組みです。リンパマッサージで滞った乳酸などの疲労物質を排出してあげると、身体がスッキリ取れて、疲労回復が期待できます。
リラックス効果
リンパマッサージの効果の3つ目は、リラックスできるというものです。マッサージをすることによって、凝り固まってしまった身体がゆるんでいきます。
リンパの流れと共に、血行も良くなります。そのため、とてもリラックスできます。また、リンパマッサージは、オイルを使ってマッサージすることが多いです。
このオイルにラベンダーやティーツリーといったリラックス効果のあるアロマオイルを希釈しています。アロマオイルの香りを嗅ぎながら、マッサージを受けると、身体だけでなく精神もリラックスすることができます。
体質の改善
リンパマッサージの効果の4つ目は、体質を改善することができるというものです。しょっちゅう頭痛に悩まされているという、いわゆる「頭痛持ち」の人もいるでしょう。また、肩が凝りやすかったり、首の凝りがひどかったりする人もいるでしょう。
さらには、眼精疲労に悩まされている人もいるでしょう。そうした具合の悪さは、体質だと思って諦めているかもしれません。しかしリンパマッサージをすると、リンパの流れが良くなって、老廃物が身体の外に出やすくなるので、さまざまな部位の悩みの解消が期待できます。
ダイエット効果
リンパマッサージの効果の5つ目は、ダイエットの効果があるというものです。ダイエットに必要なのは、適度な運動と食事の改善です。運動でエネルギーを消費し、食生活で摂取するカロリーを抑えることは重要です。それだけでなく、代謝の問題もあります。
加齢などで代謝がダウンしていくと、どんなに運動しても、食事に気をつけても、なかなか痩せないといった悩みを抱えている人はリンパマッサージで身体の代謝をアップさせましょう。代謝がアップすると、痩せやすくなり、ダイエット効果が期待できます。
リンパマッサージが痛い理由は?
よく、痛いマッサージといえば、足つぼマッサージなどがあります。ツボを強く押すマッサージは痛いものです。しかしリンパマッサージは、オイルを使って優しくリンパ液を流すようにマッサージします。本来、リンパマッサージは痛いものではありません。
しかしサロンで受けた施術で痛い思いをしたこともあるかもしれません。どうして専門のサロンで受けたリンパマッサージの施術が痛いものだったのでしょうか?
これにはいくつか理由があります。老廃物が身体に溜まっている場合もあります。施術者が下手な場合もあります。その他にも施術者がわざと痛いようにマッサージしている場合もあります。以下で詳しく見ていきましょう。
痛い理由①老廃物が溜まっている
リンパマッサージが痛い理由の1つ目は、身体に老廃物が溜まっているからというものです。決して強くマッサージしているわけでもないのに、少し痛いなと感じられたり、場所によって痛い箇所があったりすると、そこには老廃物が溜まっているという理由があります。
老廃物が溜まっていると、身体に不調が起こります。そのため、痛いと感じやすくなります。リンパ管は細胞から出た、老廃物やウイルスといった不要なゴミを流してくれています。
老廃物が増えてくると、リンパ管の流れが悪くなり、細胞の正常な活動が抑えられてしまいます。そうして皮膚の表面に出た症状が臀部などにあるセルライトです。また老廃物が溜まると、こりの症状も出てきます。
老廃物が溜まっているとわずかの力でも毛細リンパ管が切れてしまいます。そのために痛みを感じるのです。この場合の痛みは「少し痛い」か「場所によって痛い」程度の痛みです。それ以上に強い痛みを感じる場合は、他の理由が考えられます。
痛い理由②わざと痛くしている
リンパマッサージが痛い理由の2つ目は、施術者がわざと痛くしているというものです。これは、商売上の問題です。老廃物が溜まっていると、リンパマッサージが痛い理由になることは先述しました。施術者はこの論理を利用します。
「こんなに痛いのは、老廃物が溜まっている証拠です。しばらく定期的に通わないとよくなりませんよ」といった具合です。こうして次回の予約を取ったり、回数券を購入させたりします。
サロンによりますが、施術者の給料が歩合制になっているところもあります。1回の施術料金が高くなり、客がリピートしてくれれば、施術者の利益になります。もし痛いリンパマッサージを受けて、満足できなかったら予約などせずにきちんと断りましょう。
痛い理由③施術者が経験不足
リンパマッサージが痛い理由の3つ目は、施術者が経験不足だからというものです。施術者も最初からベテランではありません。スクールを出たばかりの、まだ未熟な施術者がリンパマッサージをすると、力の加減がわからず、痛いマッサージになってしまう場合があります。
少しでもしっかりとマッサージをしようと、必要以上に強くマッサージをしているのかもしれません。せっかくリラックスしたくてリンパマッサージのサロンに行ったのに、痛くて全然リラックスできなかったという場合はどうすればいいでしょうか?
ベテランの施術者が施術を行ってくれるサロンに変えてみるといいでしょう。同じサロン内で施術者を変えてみるのも手ですが、なんとなくばつが悪くなってしまう場合もあります。
正しいリンパマッサージは痛い?痛くない?
リンパマッサージとは、皮膚の下にあるリンパ液を流すことで、老廃物が排泄されるものであることは先述しました。また、老廃物が溜まってしまっている場合は、少し痛いということもわかりました。
しかし、顔をしかめたくなるほど痛いリンパマッサージは、本当に効果があるのでしょうか?痛いのは、そこに問題があるからで、もみほぐすうちに痛みが和らぐといった考え方は、東洋のつぼマッサージの論理ではないでしょうか?
同じ「マッサージ」という言葉を使っていますが、東洋マッサージとリンパマッサージは全く違う施術です。優良サロンのリンパマッサージが痛くない理由を挙げてみましょう。
痛い程強く行わなくても効果がある
良いリンパマッサージが痛くない理由の1つ目は、痛いぐらいに強く行わなくても効果があるというものです。これはどういうことでしょうか?リンパ管は皮膚のすぐ下を流れています。そのため、皮膚をさするだけでリンパの流れが促進されます。
リンパは全体の70パーセントが皮膚のすぐ下を流れる、浅層にあります。浅層のリンパが流れるようにすれば、深層にあるリンパも流れやすくなります。またリンパマッサージの多くはオイルやクリームを使って滑りをよくしています。
肌に摩擦をかけることで強くこする必要はありません。むしろ、強い圧をかけてしまうと、皮膚表面に近いリンパ管や毛細リンパ管をつぶしてしまいます。痛くないように軽い力でマッサージするので、良いマッサージは痛いものではないのです。
優しいマッサージのほうが効果的
良いリンパマッサージが痛くない理由の2つ目は、優しいマッサージのほうが効果的というものです。これはどういうことなのでしょうか?優しいマッサージや気持ちいい程度の痛みのあるマッサージは、副交感神経を優位にさせる働きがあります。
そうなるとリンパ管や血管が広がり、流れが良くなります。逆に痛みの強いマッサージを受けると、交感神経が優位になります。そうなると身体が防御態勢になってしまい、リンパ管も血管も収縮してしまいます。筋肉も固くなり、マッサージの効果は感じられにくくなります。
リンパマッサージの優良サロンの選び方
せっかくお金を出して、リンパマッサージを受けるのですから、優良なサロンの選び方をしたいものです。優良なサロンとは、どういった特徴があるのでしょうか?初めて行くときにはなかなかわからないものかもしれません。
しかし、事前にサロンのホームページなどで、情報を知ってから行くということはできます。あらかじめ調べるという優良なサロンの選び方ができるということです。
また、実際に足を運んでみて初めてわかる、優良なサロンの選び方もあります。ここからは、どういったサロンが優良なのかや、優良なサロンの選び方の指針を紹介していきます。
リンパマッサージに特化したサロン
リンパマッサージの優良サロンの選び方の1つ目は、リンパマッサージに特化したサロンを選ぶということです。さらには経営者やスタッフの中に、きちんとした資格保持者がいるかを調べましょう。
サロンのホームページにそういった情報が出ているサロンは優良なサロンと言えるでしょう。サロンの選び方で気をつけなければならないのは、通りがかりにフラッと立ち寄るというものです。
素人が簡単な研修を受けただけで施術をしているというサロンもあるので選び方に注意が必要です。サロンのトップが医学を学んだ人であるといった優良サロンのがあるかと思えば、チェーン店の店長に過ぎないサロンもあり、しっかりとした下調べが必要です。
大げさな表現で宣伝していない
リンパマッサージの優良サロンの選び方の2つ目は、大げさな表現で宣伝していないところを選ぶというものです。「1回の施術で効果は絶大です」とか「すぐに痩せる」といった大げさな宣伝をしているサロンを選ぶのは、あまり賢い選び方と言えません。
リンパマッサージには公的な資格があるわけではありません。そのため「必ず効果があります」と言い切ることができません。派手な宣伝を打ったり、誇大広告を掲げたりしているサロンは、商売意識が高い可能性が高いので、選び方に注意しましょう。
料金がハッキリ明示されている
リンパマッサージの優良サロンの選び方の3つ目は、料金がハッキリ明示されているところを選ぶというものです。これもホームページなどで事前に確認できます。10分1000円から1200円くらいが平均の相場と言えるでしょう。
マッサージの途中で、追加のマッサージを勧められたりした場合は、「追加でいくらかかるんですか?」としっかり尋ねましょう。おまかせにしていたら、会計の時に予想外に高額な料金を取られてしまう場合もあります。
口コミ・評判が良い
リンパマッサージの優良サロンの選び方の4つ目は、口コミや評判が良いところを選ぶというものです。評判がいいサロンは業歴が長いという特徴があります。毎年多くのサロンが開店する中、競争を勝ち抜いてきたからこそ、業歴が長くなるのです。
つまり、サロンのレベルが高い証拠でもあります。施術の技術なども、実際の体験者の声である口コミを読むと、よくわかります。3年以上続いているサロンなら安心です。
回数券や化粧品を勧めてこない
リンパマッサージの優良サロンの選び方の5つ目は、回数券や化粧品を勧めてこないところを選ぶというものです。リンパマッサージを1度受けたらリフレッシュするものです。
しかし、今後も通ってくれるようリピーターにするために、回数券や化粧品を売りつけてくるサロンもあります。施術が確かなものであれば、そういった商売根性を出さなくても、リピーターは生まれます。これは1回行ってみてわかる事実です。
質問に対して細かくアドバイスをしてくれる
優良なサロンでは、施術者の多くが客の身体の不調の悩みなどを真摯に聞いてくれて、日常生活でのアドバイスをしてくれます。それは施術者にしっかりした知識があり、施術に慣れている証拠です。
ただ、にわか仕込みの、一般に知られている常識程度の答えしか返してくれない場合があります。この場合、アルバイトの可能性があるので、「それはなぜですか?」と尋ねましょう。答えられない施術者がいるサロンは次から避けましょう。
サロンでリンパマッサージをしてもらう際の注意点
リンパマッサージは、肩こりをほぐす肩もみのようなものではありません。体調が悪かったり、持病を持っていたりすると、マッサージを受けることができません。持病があるなら、かかりつけの医師に相談しましょう。
体調がすぐれない時に施術を受けるのはやめておきましょう。さらに飲酒している場合も、リンパマッサージを受けることはできません。リンパマッサージをすることで血行がよくなり、アルコールの回りも速くなるからです。
リンパマッサージの禁忌事項
リンパマッサージには禁忌事項があります。この条件に当てはまる人は、リンパマッサージを受けたくても、サロンから施術を断られる場合があります。以下の持病がある人は、医師との相談してからにしましょう。
心臓疾患、悪性疾患、感染症。腎臓疾患、低血圧、ぜんそく、骨の固定に金属を入れている、皮膚の炎症、妊娠初期の場合は、医師のOKが出なければ、施術は受けられません。
リンパの流れを良くするためにやりたいこと
優良なサロンでリンパマッサージを施術してもらうのは、とても気持ちがいいものです。しかし、本来ならリンパマッサージなど受けずに心身ともに健康な状態であることが大切です。リンパが滞ることなく、スムーズな流れにするように、日頃から心掛けましょう。
リンパには血液のようなポンプ機能はありません。わずかな力で全身を12時間かけて回っています。流れの勢いが弱いので、ちょっとした問題で滞ってしまいます。リンパの流れがよくなるように、日常でできる習慣をつけていきましょう。
1日数回体をこまめに動かす
リンパの流れを良くするためにやりたいことの1つ目は、1日数回、身体をこまめに動かすというものです。そうは言ってもなかなか運動の時間が取れないと感じている人は、足首を回したり、ふくらはぎを揉んだりするだけでもリンパの流れはアップします。
リンパが集まるリンパ節のある関節部分は、気づいた時にまめに動かしていきましょう。足首、膝、足の付け根、ひじ、手首、肩、首とリンパが溜まりやすい場所です。足や太ももを高く上げることもリンパの流れに有効です。
1日数回深呼吸
リンパの流れを良くするためにやりたいことの2つ目は、1日数回、深呼吸をすることです。日々忙しく働きまわり、深呼吸なんてすることもなかったという人も多いのではないでしょうか?
ちょっとした休憩時に、大きく深呼吸をしてみましょう。正しい呼吸をすることでリンパや血行が促進されるうえ、自律神経も整えてくれます。仕事で忙しくしていると、ついつい浅い呼吸になってしまいます。
たまにはパソコンの画面から目を離し、椅子に座ってでもいいので、大きく深呼吸してみましょ。肩の力が抜け、再び仕事に取り組む意欲も出ます。
十分な睡眠
リンパの流れを良くするためにやりたいことの3つ目は、十分な睡眠を取ることです。ストレスの多い日常が終わり、緊張を解きほぐすには、十分な睡眠が必要です。
寝ている間に、頭を使って疲れた脳にある老廃物も、リンパが流してくれます。睡眠はその他にも、美容にいいことで知られています。美肌になる成長ホルモンが分泌される午後10時から午前2時の間は眠っているいることが理想です。
ホルモンバランスを整える
リンパの流れを良くするためにやりたいことの4つ目は、ホルモンバランスを整えるというものです。生理前には、女性ホルモンのエストロゲンが減るので、むくみやすくなっています。
このように女性ホルモンはリンパの流れを促進してくれます。女性ホルモンが含まれる大豆や豆乳を賢く利用していきましょう。またローズ系の香りも、ホルモンバランスを整えてくれるので、セルフマッサージに利用してみましょう。
サロンでの痛いリンパマッサージに注意しよう!
リンパマッサージは良い施術の場合、痛いということはあまりありません。過度に痛い時は優良サロンではないかもしれません。サロンのホームページなどで情報を調べ、優良なサロンで施術してもらいましょう。リンパマッサージの後は疲れもむくみもすっきりと取れていることでしょう。