洗濯機の電気代って気にしてる?
月々の電気代の中で、洗濯機の電気代がどのくらいを占めているか考えたことはありますか。洗濯機は電気代の他にも水道代がかかり、この水道代が意外にも高いのです。この実態を知らないと余分な光熱費を支払っている可能性があります。
洗濯機の種類や設定している時間・コースなどによっても光熱費は変わってきます。しかし、それぞれでどのくらいの電気代や水道代がかかるかを把握していれば、工夫次第で電気代・水道代を大幅に節約できる場合があります。
本記事では、洗濯機の電気代の平均金額や節約術、洗濯機の乾燥機を使った場合の料金の違いや意外にも高い水道代について解説します。日々の心がけで電気代や水道代は大きく変わってくるため、これを機会に節約術を身に付けましょう。
洗濯機の電気代
この項目では、洗濯機の電気代や水道代について解説していきます。金額が高いか安いかは各々の感じ方にもよると思われますが、生活費は最小限に抑えたいものです。これまで気にしたことがなかった方は、生活費を見直す絶好の機会です。
洗濯機にかかる電気代と水道代は、年間を通じて8,600円程度です。しかし、これはあくまで目安であり、洗濯機の種類や洗濯する際に設定している時間・コース、契約している電気会社によって電気代および水道代は異なります。
逆をいえばそれだけ節約できる要素が沢山あるという事です。下記の項目で電気代と水道代についてや乾燥機を使った場合の金額差について詳しく説明します。
1回当たりの洗濯にどのくらいの料金がかかるか分かるだけでも、洗濯機の使い方を見直したり、節約する大きなきっかけになるのではないでしょうか。
電気代は案外安い
1回の洗濯にかかる電気代はいったいどのくらいかかるのでしょうか。某大手家電メーカーの最新ドラム式の洗濯機で金額を算出してみます。洗濯機の消費電力量69Wh(ワットアワー)を標準的な電気料金27円/kW(キロワット)とかけます。
1回の洗濯にかかる電気代は0.069 (Wh ワットアワー)×27(円/kW キロワット)=1.863円となります。つまり、1回の洗濯で1.8から1.9円程度かかります。
1日に1回、毎日洗濯機を使用するとして計算すると、月に56から57円かかることになります。年間で換算すると洗濯機の電気代は、680円程度になります。
もう少し高い金額を想像した方もいらっしゃるかもしれませんが、案外洗濯機にかかる電気代はそれほどかからないことが分かります。もちろん、洗濯機のタイプや設定している時間やコースが異なれば、この金額にも違いが出てきます。
水道代が高い
それでは、1回の洗濯にかかる水道代はどのくらいかかるでしょうか。こちらも、某大手家電メーカーの最新ドラム式の洗濯機を例として水道代を算出します。この洗濯機を使用した場合、1回当たりの洗濯でおよそ18円かかります。
1日に1回毎日洗濯機を使うとすると月に600円ほどかかることになります。年間で換算すると8,000円弱程度です。先程の電気代と比較すると水道代は高い金額になります。水道代は1回の洗濯に使用する水量が多いほど高い金額になります。
これまで洗濯機の水量を気にしてなかったという方は、今一度洗濯機の使い方を見直してみると余分に高い水道代を支払っている場合があります。洗濯物の量に合わせて水量を変更する、あるいはまとめて洗濯するだけで節水に繋がります。
乾燥機を使う場合の電気代
洗濯をする際、乾燥機を使うか使わないかでも電気代は大きく異なります。結論から言えば、乾燥機を使う方が電気代は圧倒的に高いです。上記と同様、某大手家電メーカーの最新ドラム式の洗濯機を例として電気代を算出します。
洗濯から脱水までの電気代が1回当たり1.8から1.9円程度に対して、乾燥機を使用した場合の電気代は48.9円程度です。乾燥機を使用する時間によっても料金は異なりますが、脱水までの電気代のおよそ27倍もの高い料金がかかっています。
花粉の多い時期や梅雨などはやむを得ないところがありますが、電気代を少しでも安く抑えるためには、乾燥機は短時間に設定するか使わずに天日干しにする方が良さそうです。ちなみに乾燥機も乾燥タイプによって電気代が異なります。
洗濯機の種類別電気代
上記の項目では、洗濯機の電気代や水道代、乾燥機を使った場合の電気代について解説しました。この項目では、洗濯機のタイプ別の電気代について説明していきます。一般的な家庭用の洗濯機には、ドラム型と縦型の2種類があります。
ドラム型と縦型では、機能や消費する電力が異なるため、1回の洗濯にかかる電気代にも違いがあります。ざっくり言えば、縦型に比べてドラム式の方が新型で、機能面で優れているものが多いです。一方で購入価格が高いのが特徴です。
ドラム型と縦型のメリットとデメリットを把握した上で、それぞれに合った節約術を実践することが大切です。もしくは、ライフスタイルに合わせて適切なタイプの洗濯機を購入することが結果的に節約につながることもあります。
ドラム型
ドラム型洗濯機は、洗濯槽が横あるいは斜めに傾いていて、回転によって持ち上げられた洗濯物が落下する衝撃で汚れを落とします。これは「たたき荒い」と呼ばれる洗い方で洗濯物同士の摩擦が少なく洗濯物が傷みにくいのが特徴的です。
ドラム型洗濯機の電気代は、乾燥機のタイプによって異なります。洗濯から脱水までのみを使用した場合(70Wh)、1回当たりの電気代は1.8円程度です。ヒートポンプ乾燥を使用した場合(580Wh)、1回当たりの電気代は18円程度です。
ヒーター乾燥を使用した場合(1880Wh)、1回当たりの電気代は49円程度になります。縦型と比べて短時間で乾燥できるため、日頃乾燥機を使用する方にはドラム式がおすすめですが、その分初期費用(洗濯機購入時)がかかります。
縦型
縦型洗濯機は、洗濯槽に十分な量の水を張り、遠心力を利用して洗うタイプの洗濯機です。この洗濯機は、洗濯物同士をこすり合わせて洗う「揉み洗い(かくはん洗い)」と呼ばれる洗い方で、汚れが落ちやすいのが特徴的です。
ドラム型には、乾燥機が標準装備されているのに対し、縦型は乾燥機能が付いているものとついていないものがあるのが一般的です。洗濯から脱水までのみを使用した場合(87Wh)、1回当たりの洗濯にかかる電気代は2.3円程度です。
簡易乾燥機能を使用した場合(125Wh)、1回当たりの電気代は3.4円程度です。ヒーター乾燥を使用した場合(1960Wh)、1回の電気代は50円程度になります。
ドラム型と比べて、縦型の洗濯機の価格は安いものの、機能面はドラム型の方が充実していたり、省エネ・節水に優れていたりすることが多いです。
洗濯機の電気代を節約する方法
上記の項目では、洗濯機の種類別に異なる特徴や1回当たりの洗濯にかかる電気代について解説しました。洗濯機のタイプや、乾燥機能の設定の有無が異なるだけで、電気代に大きな違いが出てくることが、お分かり頂けたのではないでしょうか。
この項目では、具体的に洗濯機の電気代を節約するにはどのようにすればよいか、その方法について解説します。洗濯機の電気代を節約する方法には、大きく分けて「洗濯物を分類する」方法と「時間やコースを選ぶ」方法があります。
これら2つの方法以外に、大前提として洗濯機を使用する回数を少なくする事が電気代の節約につながります。つまり、洗濯物はできるだけまとめて洗濯するという事です。1回当たり洗濯槽の80%の洗濯物を洗濯するのが1つの目安です。
洗濯物を分類する
洗濯機の電気代を節約する方法1つ目の「洗濯物を分類する」とは、重くて大きな洗濯物ほど洗濯槽の下へ入れるということです。このようにすることで、洗濯機の回転効率が上がって、無駄な消費電力が減り電気代が安く済みます。
その他、洗濯物を適切に分類して洗濯槽に入れることで、洗濯物の素材を傷みにくくすることにも効果を発揮します。非常に些細なことではありますが、たったこれだけを心掛けるだけでも無駄な出費を減らすことにつながります。
また、ハンカチや靴下のような小物や、シワになりやすいデリケートな素材の衣類は手洗いすることもおすすめです。一部の衣類を手洗いをすることで、洗濯機を使用する頻度が少なくなり、結果的に電気代の節約につながります。
時間やコースを選ぶ
洗濯機の電気代を節約する方法2つ目の「時間やコースを選ぶ」とは、洗濯物の量や汚れの具合に合わせて洗濯の時間や洗い方を変えるということです。
洗濯物の汚れが特にひどくないようであれば、「お急ぎコース」や「スピードコース」といった時短モードを設定して洗濯すると、洗濯機を稼働させる時間がより短縮できて、その分の電気代を節約することができます。
また、洗濯機の脱水時間をあらかじめ短く設定しておくことで、電気代を節約する方法もあります。尚、これまで紹介した洗濯機の電気代を節約する方法は、いずれも洗濯物の内容やライフスタイルに合わせて調節することが重要です。
日頃、洗濯機の「お任せコース」や「標準コース」に設定している方は、この方法を実践するだけで電気代に大きな違いを実感できることでしょう。
洗濯機の水道代を節約する方法
上記の項目では、洗濯機の電気代を節約する方法について解説しました。この項目では、洗濯機の水道代を節約する方法について解説します。
冒頭でもお伝えしたように、洗濯機は電気代よりも水道代の方が高いです。そのため、水道代の節約術を実践した方がより光熱費の削減に繫がります。
具体的にどのように洗濯機の水道代を節約すればよいかというと、大きく分けて「残り湯を使う」方法と「水道会社のプランを選ぶ」方法があります。
これら2つの方法以外に、大前提として洗濯機の水量設定を少なくすることが挙げられます。少ない水で洗濯することが節水になることは言うまでもありません。
従来の古い洗濯機は、洗濯に使用する水量を自分で設定するタイプが多いですが、最新式の全自動洗濯機であれば自動水量調節機能が装備されています。
残り湯を使う
洗濯機の水道代を節約する方法1つ目の「残り湯を使う」とは、お風呂で使用した残り湯を、洗濯で使いまわしするということです。
この節約術は、テレビや雑誌を通じて広く普及されているため、すでに知っていたり、実践されたりしているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一般的に残り湯を浴槽から洗濯槽に入れ替える際に使用するホースは、洗濯機に付いている場合が多いですが、ない場合でもホームセンターで購入できます。
洗濯に使用する水を、お風呂の残り湯に変えるだけでも大幅な水道代の削減に繫がります。その上水温の高い残り湯の方が汚れが落ちやすいと言われています。
尚、衛生面の観点から、残り湯は最初の洗いの時のみ使用し、すすぎには水道水を使用することをおすすめします。
水道会社のプランを選ぶ
洗濯機の水道代を節約する方法2つ目は「水道会社のプランを選ぶ」方法です。こちらは各地域の水道局によって料金設定が異なる場合があるため、一度水道局のホームページで確認することをおすすめします。
この他にも、洗濯機の「節約モード」や「節水コース」を設定して洗濯する方法があります。これらは、すすぎの回数や水量を設定することができます。
お使いの洗濯機が古い場合は、思い切って節水タイプの洗濯機に買い替えるのも1つの手です。今の洗濯機は、従来の洗濯機と比較して少量の水でもしっかり洗えるものがたくさん出回っています。
新しく洗濯機を購入する際の費用は大きな出費になるかもしれませんが、節水で水道代が安くなるなら、長い目でみると費用対効果は高くなります。
洗濯機の電気代を節約しよう
本記事では、洗濯機の電気代の平均金額や節約術、洗濯機の乾燥機を使った場合の料金の違いや意外にも高い水道代について解説しました。
縦型とドラム型それぞれにメリット・デメリットはあるものの、省エネで節約に効果的な機能が充実しているのは、最新式のドラム型洗濯機といえるでしょう。
乾燥機能は大変便利な機能ではありますが、消費電力が著しく電気代もかなり高くなってしまうため、節約の観点からは高頻度での使用はあまりおすすめできません。天気の良い日は積極的に天日干しをするようにしてみましょう。
毎日のちょっとした心がけで、年間にかかる電気代や水道代は大きく変わってくるため、これを機会に節約術を身に付け、ライフスタイルに合わせてこれらの節約術を実践してみてください。