就活の面接で趣味を聞かれた時の答え方を紹介!
就活面接で「あなたの趣味は何ですか」と聞かれ、頭が真っ白になった経験はあるでしょうか。趣味に関する質問は就活の定番ですが、答え方の幅が広いだけに面接を受ける側は悩んでしまいます。
マニアックな趣味だと相手に伝わらなさそうだし、だからと言ってマニュアル通りの答え方だと印象が悪くなりそうで不安。
答え方のマナーと例文をしっかりとおさえておくことで、就活面接で趣味を聞かれた際にも慌てず、すんなりと答えることができます。
就活面接で趣味を聞かれた場合の答え方をシチュエーション別にお伝えしますので、例文と合わせてポイントをおさえておきましょう。
面接で趣味を聞かれる理由
多くの就活面接で趣味に関する質問が盛り込まれています。企業側としては、志望者の趣味を聞くことでどのようなことを知りたいのでしょうか。まずは、趣味の質問が面接で定番になっている理由についておさえておきましょう。
物事への熱中度が知りたい
ほとんどの人にとって趣味はプライベートな領域であり、いちばん夢中になれる時間です。趣味に没頭できる人は仕事にも集中できる、と企業側は考えており、趣味への時間配分でその人の根気や熱意を推し測ろうとしています。
ただ、趣味はあくまでも主軸があっての趣味であり、たとえば、「プラモデル作りに24時間ずっと費やしています」というような答え方は理由によってはマイナスになるかもしれません。
学生の人柄や価値観が知りたい
趣味には、その人のパーソナリティが如実に表れます。たとえば、ガーデニングが趣味であれば「地道な作業が得意な人」というイメージを持たれますし、音楽鑑賞が趣味なら「芸術的な感性があるのかな」と思われます。
「あなたはどんな人ですか」とストレートに聞くよりも志望者もこたえやすく、本人の人柄や資質がわかりやすいため、就活面接では趣味の質問が定番になっているのです。
説明力・コミュニケーション能力が知りたい
趣味の質問と言っても、企業側としては実際の趣味についてはそれほど注目していないのがほとんどです。では、企業が何を見ているのかというと、質問への答え方とその理由です。
自分の趣味を第三者に説明するのは思っている以上に難しく、マニアックな趣味になるほど複雑な説明が必要になり、より高度なコミュニケーション能力が求められます。
マニュアル通りの答え方ではなくても、正直に、熱意をもって趣味について説明することで好印象につながり、人柄も伝えることができます。
協調性や会社の雰囲気に合うか知りたい
プライベートな領域に見えて、趣味は仕事にも深く結びついています。出版社の面接なら、読書や映画鑑賞が趣味と答えると「この仕事に向いているのかな」という印象につながりますので有利です。
反対に、イラスト制作会社なのにアニメやコミックに一切関心がないとなると、企業としては「業務への適性が低いのではないだろうか」と思ってしまい、採用に消極的になることもあります。
言い換えれば、自分の趣味に近い業種にエントリーし、知識をアピールすることが就活面接のポイントと言えるのではないでしょうか。
面接で趣味を聞かれた時の答え方のポイント
では、実際に就活面接で趣味を聞かれた場合、どのような答え方がふさわしいのでしょうか。正解はないと言っても、ある程度のコツはあります。ここからは実践編として、趣味の質問への答え方のポイントについて具体的にシミュレーションしていきましょう。
最初に結論を言ってから理由を話す
就活面接では、質問に対してまず結論を伝えるのがマナーです。趣味を聞かれた際も、まずは、「私の趣味は映画鑑賞です」などと結論から入りましょう。
そのうえで、面接官から「なぜ映画鑑賞がお好きなのですか」とさらに深く聞かれたら、「自分の知らない世界を知ることができるからです」と、詳しい理由を述べて補足します。
結論から入る答え方は趣味だけでなく、どのような質問にも応用できる基本マナーですので、面接のポイントとしておさえておきましょう。
好きな理由を正直に話す
就活面接のポイントは、どのような質問にも正直に答えることです。面接のマニュアルに頼りすぎると、好印象につながる答え方ばかりを意識してしまい、結果的に事実と違うことを答えてしまいます。
面接官のほうもひと通りのマニュアルには目を通していますので、似たような答え方はすぐに見抜かれてしまいます。
完璧に見えるマニュアルも、正直さにはかないません。本気でその趣味に没頭しているのなら、堂々と、正直に好きな理由を伝えましょう。
「面接官にもその趣味に興味を持たせる」ぐらいの熱意で説明すれば、きっとその気持ちが伝わり、好印象につながるはずです。
特技といえるような趣味は好印象に
趣味の中でも、たとえば語学学習や創作活動など、特別なスキルを必要とする物については、特技としてアピールしたほうが好印象につながります。
仕事には直接つながらなかったとしても、業務の中であなたの趣味が活かされるかもしれません。他にも、ペン字や添削、速読などの趣味は特技にもつながります。
あなた自身は気づかなかったとしても、面接で説明しているうちに新たな特技が見つかるかもしれませんので、他の人とは違う趣味は大切にしておきましょう。
趣味の内容を具体的に話す
面接で趣味について聞かれたら、できるかぎり具体的に説明するのがポイントです。たとえば、映画鑑賞なら「特に好きなのはコメディ映画です」などと、ジャンルまでしっかりと答えることで面接官にも「本当に好きなんだな」ということが伝わります。
あるいは、読書が趣味なら主に読んでいるジャンルを伝え、小説であれば好きな作家も添えると好印象につながります。
面接の時間にさらに余裕があれば、好きな映画や小説の名シーンや好きなセリフを簡潔に説明すると熱意がより伝わるでしょう。
ただ、一方的に語りすぎるのはマナー違反ですので、面接官の反応を見ながらテンションを上手に調整してみましょう。
嘘をつくのはダメ
就活面接では、嘘は禁物です。マニアックな趣味に没頭していると、面接官にネガティブな印象を持たれるのではないかと思い、ついついマニュアル通りの答え方になりがちですが、それは逆効果です。
趣味だけで合否が決まるわけではありません。マニアックな趣味であっても、本当に好きならばきちんと熱意を持って、正面から趣味の魅力を説明することで面接官にもあなたの人柄が伝わります。
日常的にやってることでもOK
就活面接にそなえて、特別な趣味を作る必要はありません。散歩や日記、ペットの世話など、毎日続けていることでも趣味としてアピールすることが可能です。
日常的に続けていることであれば面接官にも自然に伝えることができますし、嘘をつく必要もないためよけいな緊張もありません。
ネガティブな趣味は控える
趣味は基本的に人の自由ですが、極端にネガティブな趣味は就活面接ではさけたほうが良いでしょう。例えば映画のジャンルを具体的に伝えると言っても、血が大量に出るような映画しか観ないとあっては、面接官としても反応に困ってしまいます。
本当にその種の映画が大好きだったとしても、就活面接はあくまでも公の場ですので、「スリル満点の映画のほうが興奮します」などと言い換えたほうが無難でしょう。
趣味がまったくなかったら?
趣味の質問は面接の定番ですが、趣味がまったくなかったらどのような答え方になるのでしょうか。面接に合わせて無理にでも趣味を作ったほうが良いのでしょうか。
無趣味は決して、悪いことではありません。本当に趣味がないのなら面接でもそのことを正直に伝え、「趣味以上に大切に思っていること」について語ってみましょう。
あるいは、あなた自身がまだ趣味に気づいていないのかもしれません。毎日何気なく続けていることでも、客観的に見れば充分に趣味として理解される場合もあります。
面接で趣味を聞かれた時の答え方例文
就活面接で頼りになるのはやはり、例文です。例文にとらわれる必要はありませんが、答え方のパターンを知っておくことで面接のポイントをおさえることができ、余裕にもつながります。実際の面接でも役立つ趣味の答え方を例文でおさらいしておきましょう。
答え方例文①
「趣味は映画鑑賞です。幼い頃、父は毎日、仕事から帰ってくると必ず1本の映画を見せてくれました。今でも、あの頃観た映画をふと見返してみることがあります」。
「同じ映画でも、幼い頃と大人になった今では映画の印象がまったく違いますし、父親がどう感じていたか、ということを考えながら見るとさらに楽しみが広がります。父と同じ映画を観て、父とは違う人生を歩む。それが私の目標です」。
ただ単に映画鑑賞というのではなく、過去の想い出と結びつけることができればより具体性が出てきます。家族との想い出があれば好印象につながりますのでぜひアピールしてみましょう。
答え方例文②
「趣味は楽器演奏です。特に、最近はギターの弾き語りに熱中しています。ギターを練習するときはひとりですが、演奏を聴いてもらったり、セッションしたりするときは仲間とのつながりを感じることができます」
楽器演奏もまた、趣味の定番です。楽器であればひとりの時間を大切にできますし、同時に大人数での楽しみもありますので、インドアとアウトドア、両方の自分を面接でもアピールすることができます。
NGな答え方の例文も紹介
趣味についてただ正直に答えるだけでは、かえって面接官の印象を悪くしてしまうことがあります。面接でおすすめできない趣味の答え方を御紹介しましょう。
「休みの日には日がな一日、オンラインゲームにハマっています。対戦型のゲームで相手を思いきり倒すのがストレス解消法です」。
オンラインゲームそのものは悪い趣味ではありません。ただし、この例文からはたんなる退屈しのぎという印象しか伝わらず、なおかつ暴力的な表現もあるため、ネガティブな印象になっています。
同じゲームでも、たとえば仲間と協力して冒険するゲームが好きで仕事でのコミュニケーションに活かせる、という答え方であれば好印象につながります。
面接で趣味を聞かれたら誠実にわかりやすく答えよう
面接で趣味は絶対に聞かれると思っておいたほうが良いでしょう。基本的には、正直に、きちんと熱意を持って答えるのがポイントで、本当に好きという気持ちが面接官に伝わるように心がけましょう。
一見するとネガティブな趣味でも、答え方を少し工夫するだけで好印象につながる可能性があります。ただ、一方的に語りすぎるのはマナー違反ですので、良くないポイントとしておさえておきましょう。