企業へのメールの書き方のマナー
近年では就活の際には、企業の人事と直接メールでやり取りする機会が増えてきています。例えば、会社説明会の連絡のお礼やOB・OG訪問の依頼の際、または面接結果の問い合わせや、内定が決定した後の内定承諾の際にもメールで全てのやり取りを行います。少し前までは、考えられないようなことですが、今ではこのような方法が一般的です。
しかしながら、企業へのメールを送る側は、新卒採用の場合、まだ就職活動の最中である学生であることが多く、社会人ではないのでメールの宛名や書き方のマナーがしっかりとしていないケースも多く見られるのが現状だと言えるでしょう。
但し、内定が決定すれば、もう数か月後には社会人としてそのお企業で働くことになる為、人事はメールの内容がしっかりとしたものか、という点もチェックしている可能性が高いと言えるでしょう。その為、入社を志望している企業に対してのメールはしっかりとしたものでなくてはなりません。
本記事では、就活の際、企業へのメールの書き方のマナーを、様々な状況別に、注意点なども踏まえた上で、詳しく説明していきます。
件名のルール
メールを書くにあたり、先ずは初めに書くのが件名ですが、この件名をどの様な形で書けば良いのか悩む学生も多いと言えるでしょう。企業へのメールを出す場合の正しい件名の書き方は、名前と用件のみを簡潔に伝えることです。名前については同性の応募者もいると考えられるのでフルネームで書くようにしましょう。
例えば、つい昨日行われた面接に対してのお礼を伝えたい場合。シンプルに「○○〇〇です。昨日の面接のお礼(にきまして)」のような形にすると、企業の人事はすぐに、誰から、同の様な用件でメールが送られてきたのかが、すぐに把握できることが出来ます。
本文の構成
企業へのメールの書き方に於いて、正しい本文の構成は、一般的なビジネスメールと同様に、最初に「宛先」、次に「挨拶」、そして「伝えたい内容」、「締め・または締めの挨拶」、そして最後に「署名」のような内容と、順番で構成されていることが、正しい企業へのメールの書き方に関して重要だと言えます。
宛先は会社名の人事担当の方になるケースが殆どですが、先ず会社名、次に部署、または課、そして最後に人事担当者の名前という書き方をしましょう。ここでの注意点として、会社名を省略してはならないという事です、キチンと株式会社〇〇、人事部、△△様と記すようにしましょう。
また、人事担当者の名前が分からない場合は、名前の欄に「採用ご担当者様」と書いておけば問題ありません。大きな企業によっては複数名で採用活動をしている可能性もあり、人事担当者の名前が明確でないケースは比較的少なくありません。
そして次に挨拶ですが、これは「お世話になっております。」のような簡潔なもので問題ありません。続いて、自分が誰かを名乗る際に、選考段階にもよりますが、例えば当日の午前中に会社説明会に出席した場合「本日行われた、御社の会社説明会に参加させて頂きました〇〇大学□□学部△△△△と申します。」のように分かり易く書きましょう。
そして内容ですが、ここに関して最も大切な部分になりますので、後述でも詳しく説明しますが、「句読点の使い方」、「改行の仕方」また「キチンとした敬語の使い方」の3つが基本的なポイントとなります。そして締めの文章として「お忙しいところ大変恐縮ですが、何卒宜しくお願い致します」のような一般的な締めの文章を書きましょう。
署名に関しては、予め就活用の署名を作成しておくことをおすすめします。今はネットさえあれば、無料で署名のテンプレートをコピペして使えますので、自分の好きなイメージの署名デザインを選びましょう。但し、あくまで就職活動の際に企業へのメールの最後に付けるものなので、出来るだけ派手なものは避け、地味なデザインの方が無難だと言えます。
企業へのメールの例文【会社説明会】
続いて、就職活動の際に送る、企業へのメールの例文をいくつかのケース別に分けて、例文を織り交ぜながら説明します。この際に重要なことは、このような企業へのメールの例文を取り挙げたサイトはいくつかありますが、それらの書き方を参考にするのは良いですが、そのままコピペして送るようなことは絶対に避けて、「自分の言葉」で書きましょう。
ここで企業から自分宛に来たメールの返信をする際の注意点として、企業から来たメールをそのまま返信すると、「Re」が残ってしまいますが、これは消去せずに「Reを付けたまま」返信するようにしましょう。そうすることにより、企業の人事担当は誰が何の要件に関して返信をしてきたのかが、すぐに把握することが出来ます。
会社説明会の連絡のお礼
まず始めに、企業側が会社説明会の連絡をメールで送って来た場合、そのメールに対してのお礼メールの書き方を説明します。本文の構成方法については先述説明した「宛先」、「挨拶」、「伝えたい内容」、「締めの挨拶」、「署名」の5つを意識しながら書きましょう。メールの構成方法はビジネスメールでも応用できるので、覚えておくと便利です。
企業側が会社説明会の案内をメールで送って来た場合、特に興味のない企業であれば無理に返信する必要もないと考えられます。また、メール自体が所謂「スカウトメール」や「DM」の可能性も考えられます。しかし、企業間の人事同士の横の繋がりがある可能性もゼロではないので、興味がなくても返信するようにしましょう。
書き方は、先ほどの宛名、挨拶を記した後に「この度は御社の会社説明会の日程をご連絡頂きまして、誠にありがとうございます、ありがとうございます。○○年□□月△△に、本メールに記載してあった書類を持参してお伺いいたしますので、宜しくお願い致します。」と、このような内容で返信するのが一般的だと言えるでしょう。
企業から送られてきたメールに関しても、一応「締めの挨拶」を書くようにしましょう。そして、署名は忘れないように、メールを送信する場合は常に署名が付くように、メールのソフトの設定を変えると便利です。
会社説明会のお礼
続いて、企業の会社説明会のお礼メールに関して説明します。前述と同様に宛名と挨拶の後に内容を記します。例文として「本日は御社の会社説明会に参加させて頂きまして、ありがとうございました。御社の企業理念から、具体的な業務内容まで、ご丁寧なご説明に大変感謝しております。本日の説明会により、御社への入社希望が一層高まりました。」
上記のような、例文が考えられます。ポイントは帰宅したら直ぐにお礼のメールを送ること、説明会の内容についての感想、その後の自分の気持ちの変化を上手く伝える事です。」採用活動を行っている企業側も、会社説明会を、時間を割いてある程度の手間を掛けて行う為、お礼のメールはした方が好印象を与えることが出来ると言えるでしょう。
企業へのメールの例文【OB訪問関係】
続いて、OB・OG訪問関連の内容を企業にメールする際の書き方のポイントなどを説明します。OB・OG訪問に関しては、特に大企業で行われることが多く、求職者側もOB・OG訪問をする企業が第一志望の企業であるケースが多いと言えます。その為、OB・OG訪問関連のメールは特に丁寧に、且つ慎重に書くよう心掛けましょう。
OB・OG訪問の依頼
OB・OG訪問を希望する際に、先ず初めにしなければならないことが「OB・OG訪問の依頼」です。例として「突然のメール、大変失礼致します。私は現在、令和〇〇年の新卒入社に向けて、就職活動をしております。この度は御社に勤務されている○○大学出身の先輩をご紹介頂きたく、連絡させていただきました。
私は大学のゼミで△△に特化して、研究を続けており、いくつか△△に関連した論文も発表しており、この度の就職活動で企業研究を行う中で、私の△△に対する、知識とノウハウは御社に必ず貢献できるものと信じております。是非、御社の先輩とお会い出来る機会を頂き、より御社の具体的な企業理念への理解を深めたいと思っております。
お忙しいところ、大変恐縮ではございますが、何卒ご検討の程宜しくお願い致します。」のような、例文が考えられます。OB・OG訪問の依頼に関するメールは、「自分の強み」、「熱意」また「OB・OG訪問を希望する理由」などを明確に伝える必要があります。
OB・OG訪問のお礼
続いて、OB・OG訪問のお礼に関するメールの例文を紹介します。「本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただき、本当にありがとうございました。〇〇様から、社会人としてチームで動く仕事の面白さや難しさを聞き、非常に参考になりました。この様なことは実際に仕事をしている方しか分からない内容なので、より一層〇〇業界への理解が深まりました。」
上記の様な例文が、OB・OG訪問のお礼の際に送るメールとして適していると言えるでしょう。また、これらのお礼メールや報告メールは帰宅次第すぐに送信することを心掛けましょう。どんなに遅くても24時間以内の送信がマナーの基本だと言えます。
OB・OGへの内定報告
次に、OB・OGへの内定報告のメールの例文を紹介します。「先日は、お忙しいところOB訪問の機会を設けて頂き、誠にありがとうございました。この度は、内定のご報告をさせて頂きたく、メールという形で恐縮ですが、ご連絡させて頂きました。改めてご報告させて頂きます。この度、私の第一希望でありました御社より、内定を頂くことが出来ました。
〇〇様の色々なお話を参考にさせて頂き、志望動機を更に明確化することが出来たことが、内定獲得に繋がったと信じております。繰り返しになりますが、この度は、私の就職活動にご協力して頂き、誠にありがとうございました。」のような例文が考えられます。実際にOB訪問が内定に繋がったかは不明ですが、出来る限り敬意を払い、丁寧に書きましょう。
OB・OGへの不採用報告
続いて、OB・OGへの不採用報告について説明します。例文として「この度は、私の就職活動の為に貴重な御時間を頂き、その上大変参考となるアドバイスまで頂き、ありがとうございました。とても感謝しています。しかしながら、企業研究をメインに万全な状態で御社のの採用試験に臨みましたが、残念ながら、不採用との通知を頂きました。
今回の失敗を反省すると共に、〇〇様から頂いた貴重なアドバイスをもとに、引き続き就職活動に邁進して行きたいと思っております。この度は、本当にありがとうございました。」のような、例文が考えられます。稀に、不採用になったからお礼のメールは必要ないと考える、常識やマナーに反する人もいますが、不採用の際でも必ずお礼のメールはしましょう。
会社訪問の依頼
次に、会社訪問を依頼する際に、会社の採用担当者に向けて送るメールの例文を紹介します。例文の一つとして、「私は大学で○○の分野を専攻しており、〇〇の業界に非常に興味があり、特に〇〇の業界で秀でておられる御社を第一希望をして、就職活動を行っております。つきましては、もし可能であれば是非、会社訪問の機会を頂きたいと願っております。
お忙しいところ、大変恐縮ですが、何卒ご検討の程、宜しくお願い致します。」のような例文が適切だと言えるでしょう。是非、参考にしてみて下さい。
会社訪問後のお礼
会社訪問を承諾して貰い、会社訪問が終わったらすぐにお礼のメールを出すようにしましょう。例として、「本日、御社の会社訪問をさせて頂きました〇〇で御座います。この度はお忙しいところ、この様な機会を設けて頂き、誠にありがとうございました。実際の現場を直に見る事により、益々御社への興味と□□業界で働くモチベーションになりました。
今後、御社に採用して頂けるよう、更に精進して行きたいと思っております。」と、この様なお礼メールの例文が考えられます。
企業へのメールの例文【選考前関係】
今回は、就職を希望している企業に、選考前の段階で、何かしらの質問がある場合や、面接の日程調整をお願いする際のメールの例文をいくつかのケース別に分けて、紹介します。ここでの注意点として、あくまで選考前段階なので、必要以上の詳細を質問したりする内容のメールはあまり良い印象を与えることが出来ない為、避けた方が無難だという点です。
企業に質問をする際
就職を希望している企業に選考前段階で何かしらの質問をする場合、既にエントリーシートの時点で、学歴不足などの理由で選考から外れていて、無視される可能性もあります。これは特に有名な大企業でよくあるケースです。企業によっては、志望人数が多すぎて、ある程度の大学のレベル以下の志望者は全て、書類選考で除外する企業もあります。
理不尽に感じるかもしれませんが、大企業になればなるほど、採用活動にお金を掛けて優秀な人材のみ採用する方法はある意味理にかなっていると言えます。とある企業では、新卒採用のみで3億円以上の予算を組んで採用活動を行ったという事例も、実際にあります。その様な事実を踏まえた上で例文を紹介します。
例文として「私は昔からの〇〇業界で貢献したいという思いが非常に強く、〇〇業界で大きなシャアを持つ御社を第一希望としています。その為、御社の実際の業務や現場環境に大変興味があり、もし可能でしたらご見学させて頂きたく思っております。会社訪問のご予定などがございましたら、是非参加させて頂きたいので、ご連絡頂けますと幸いです。」
上記の様な例文が考えられます。但し、先述した通り、有名な大企業などにこのような質問をする際には、過度の期待はしない方が良いと言えるでしょう。
提出物を提出する際
選考の際に必要なレジュメなどの提出物を提出する際のメールの例文を紹介します。この場合、基本的に新卒採用の場合事前にエントリーシートを提出しているケースが殆どだと言えるので、中途採用のケースが多いと言えます。なるべく簡潔に「〇〇を添付しましたので、ご確認の程宜しくお願い致します。」のような、簡潔で短い文章が適切だと言えます。
日程調節の依頼
日程調節の依頼に関してのメールは、主に企業の方から「〇〇月△△日の□□時からは如何でしょうか。」のような内容のメールに対しての、返信メールがメインになるケースが多いと言えます。例えば、企業から上記の様なメールが来た場合は、冒頭に記したように「Re」をつけたまま、件名に「承知致しました」のような文言を記したうえで返信しましょう。
返信内容は、簡潔に「〇〇月△△日の□□時からの面接、承知いたしました。間違いなく、〇〇月△△日の□□時に御社にお伺いさせて頂きます。この度は、私の面接の為に、お時間を割いて頂きありがとうございます」のように、マナー良く丁寧な文章を書くことを心掛けて返信するようにしましょう。
先方の提案してきた日程に、他の会社の面接が重なってしまいどうしても、日程を変えて欲しい際はその旨伝えましょう。但し、ここでの注意点として、間違っても「申し訳御座いません。その日は、他の企業の面接があるので、変更して頂けますでしょうか。」のような返信はマナーとして当然NGです。
仮に、他の企業の面接と日程が被ってしまっても、「どうしても出席しなければならないゼミがあるので、大変恐縮ですが、日程の変更をお願いしても宜しいでしょうか。」のような文章にして返信するのが、正しいマナーだと言えるでしょう。
面接参加
面接の日の前日に確認の意味を込めて、「明日の面接では、何卒宜しくお願い致します。」のようなメールを事前に送信することも大切です。内容は簡潔なもので問題ありません。自分の大学と名前を確認の為、明記した上で「明日〇〇月△△日の□□時からの面接、宜しくお願い致します。」のような内容のメールを送りましょう。
選考を途中で辞退
稀に、既に第一志望の企業から内定を貰い、その他の企業の面接を辞退するケースも考えられます。その際にもキチンと面接を辞退することを伝える謝罪メールを送るのがマナーとされています。ここでも注意点として、「第一志望の企業か内定を頂いたので」などの文言は決して使ってはいけません。
例として、「この度は、御社への採用選考辞退のお願いをしたく、ご連絡させて頂いております。予定していた〇〇月△△日の□□時からの、面接への参加を、辞退させて頂ければ幸いです。採用ご担当者様の方々には、色々とお世話になったにも関わらず、大変申し訳なく思っております。この度は、ご迷惑をお掛けしてしまい大変申し訳御座いません。
この際に文章の最後に「末筆ながら、貴社益々のご発展をお祈りいたします。」という文言を記すのが一般的ですので、忘れないようにしましょう。
企業へのメールの例文【面接関係】
ここで、面接後のお礼メールと、面接結果の問い合わせに関するメールの内容の例文を紹介します。ここでの注意点は、面接後のお礼のメールは特に丁寧な文章を心掛ける事です。面接結果の問い合わせに関するメールを送る際の注意点として、面接が終わってあまり直ぐにメールで結果を確認するのは失礼なので、ある程度日が経ってから送るようにする事です。
面接後のお礼
面接を無事に終えたら、帰宅次第出来るだけ早くお礼のメールをするように心掛けましょう。例として「本日はお忙しい中、面接の機会を頂きまして誠にありがとうございました。〇〇様がとてもお心優しい話し方をなさって頂いたので、私も緊張せずに、ありのままに私の御社に対する気持ちを全てお話しすることが出来ました。
また、私に対する質問だけではなく、□□様からの御社の社員を労わる制度や、社員同士のコミュニケーションの方法なども聞けて、御社で仕事をして、御社に貢献したいという気持ちがより一層強くなりました。」などの、面接の内容を振り返りながら、丁寧な内容でお礼メールを送信しましょう。
面接結果の問い合わせ
面接の結果がなかなか届かないと不安になります。その際にメールを送るって確認するケースも考えられますが、目安として、1週間以内に合格のメールか、電話が来なければ諦めて方が無難だと言えます。それでも確認したい場合は、例として「先日はお忙しい中、私の面接の為にお時間を割いて頂きまして、誠にありがとうございました。」
大変恐れ入りますが、先日の面接の結果は大体いつ頃までにお知らせ頂けますでしょうか。凡その目安だけでも教えて頂けますと幸いに存じます。お忙しいところ、大変恐縮では御座いますが、何卒宜しくお願い致します。」のような例文が良いでしょう。
ここでの注意点として、事前に迷惑メールに送信されていないかという事を必ず確認することです。ソフトが勝手にスパムメールとして迷惑メールと認識している可能性もあります。
企業へのメールの例文【内定関係】
最後に、無事面接に合格した際の、内定に関わるメールの内容の例文や注意点などを、紹介します。特に内定を貰った後の、内定保留と内定辞退を伝える際には、自分なりに自分の言葉で謝罪の意を示すようにしましょう。テンプレートを使っている場合、採用担当者は多くのメールを閲覧している経験があるので、すぐにバレてしまいます。
内定承諾
面接に受かり内定承諾を告げることは、恋愛に例えると「両想い」が成立したことになるので、非常に双方にとって喜ばしいことです。内定承諾のメールに関しては、比較的簡潔なもので良いと言えます。確認の為キチンと大学名と氏名を記した上で「この度の内定のご通知、大変嬉しく思っております。選考に尽力して頂きありがとうございました。
これから、立派な社会人になる為に精進し、少しでも早く御社の戦力になれるよう努力致します。今後とも何卒、宜しくお願い致します。」このようなシンプルな内容で良いでしょう。例文のように、入社後の意気込みなども、示すのも良いでしょう。
内定保留
複数の会社から内定を貰って、悩んでいる間は内定を保留する必要があります。その際に適切なメールの書き方として次のようなものが考えられます。「内定のご連絡誠にありがとうございました。折角頂いた内定通知なのですが、大変恐縮ですが、○月○日までお待ち頂くことは可能でしょうか。
現在、他社からの内定も頂いており、非常に悩んでいる状況で御座います。御社への入社を前向きに考えておりますが、慎重に判断をしたいと考えておりますので、今暫くお待ちくださいませ。」といった内容のものが考えられます。
内定辞退
最も送りにくいメールだと考えられる「内定辞退」を知らせるメールの内容についてですが、注意点として、これまで先方の企業もかなりの労力を費やし内定通知を出しているので、そのことを考慮して内容を考えましょう。内定辞退のメールの書き方の例として「この度の内定通知のご連絡誠にありがとうございました。
しかしながら、熟考した結果、大変申し訳御座いませんが、御社からの内定を辞退させて頂くという結果に至りました。特に〇〇様を始めとした、採用担当者の方々には大変お世話になり、このようなご連絡をすることを、、大変申し訳なく思っております。」のような内容が適切だと言えるでしょう。ここでの注意点は、何度もしつこく謝罪しないことです。
採用担当者に対し、「そんなに謝るくらいなら辞退しなければいいのに。」と感じさせてしまいます。またこのようなケースでも文末に「末筆ながら、貴社益々のご発展をお祈りいたします。」と添える事がマナーとされています。
企業へのメールの注意点
ここでは、いくつか就活の際に送る、企業へのメールに関しての注意点を説明します。就活の際に、エントリーシートやWeb履歴書を丁寧に書いたり、面接で適切な受け答えをすることも当然重要ですが、それ以前に社会人としてのマナーがキチンとなっていないと、就活を成功させるのは困難だと言えるでしょう。
就活に適したアドレスを使う
特に働きながら、中途採用の就活をしている人は、現在働いている会社のドメインが含まれたメールアドレスを使用するのはマナーにも、モラルにも欠けていると言えます。そこでオススメなのは就活用のメールアドレスを「Gmail」や「Yahoo!メール」などで就活用のオリジナルのフリーメールを作成することです。
これらのアドレスの名前は殆どのケースで自分で決める事が出来ますが、出来るだけ就活に適した「品格やマナー」を重視したメールアドレスを作ることをおすすめします。
太字や装飾を避ける
就活の際に送る、企業へのメールの書き方の注意点として、メールの内容を書く際に、特に強調したい部分を太字にしたり、装飾文字や顔文字を使ってアピールするのは、マナーとして良くなくNGです。先述のように基本的に、就活の際の企業へのメールはビジネスメールと同じ形式を取るように心掛けましょう。
改行や段落を分ける
就活に関するメールの書き方についてのもう一つの注意点として、特に企業の人事担当者に長文のメールを送る際に、内容を読み易くする為に、改行や段落を気にしながらメールの内容を書くように心掛けましょう。長文のメールが、改行や段落が全くされていない状態で送られてくると、読みにくく意味が伝わりにくくなってしまいます。
また、改行や段落が全く為されていない長文を見ると、何かの片手間に携帯で文章を書いたのかと疑われ、決して良い印象を与えることは出来ないと言えるでしょう。
言葉遣いを気をつける
最後に、企業へのメールの注意点として、基本的な事ですが「言葉遣いに気をつけながら文章を作成する」という点が挙げられます。基本的に、自分を「へりくだる」表現を使い、何か質問がある時なども、文章の冒頭に「お忙しいところ、大変恐縮ですが、〇〇の事について質問がございます。」のように丁寧な文章を作成することを心掛けましょう。
また、先述でも説明しましたが、会社名は絶対に省略しないで、間違えずに書くことも注意しましょう。また細かいことですが、「お願いします」より「宜しくお願い致します」、「本日はありがとうございました」は、「本日はお忙しいところ、誠にありがとうございました」のように、徹底して相手に対し敬意を払っている事を示すような文章にしましょう。
また、他の注意点として「誤字脱字」、また「句読点の使い方」なども間違いのないように、一回文章を作成し終わったら、声を出して読んでみることをおすすめします。
企業へのメールの送る時間帯のマナー
先述でも、OB・OG訪問の際のお礼メールや、内定が決定した際の報告メールは、帰宅したら直ぐに送信するように心掛けるように説明しましたが、これも就活に於いて大切なマナーの1つだと言えるでしょう。これは、就活に限らず、友人とLINEでチャットをしている時などに返信が遅いとたまにイライラする人がいるのと同じだと言えます。
返信は24時間以内にするのがマナー
企業側からメールが来た場合、状況によってはすぐに返信できないケースもあると言えます。従って、出来るだけ早く返信するのが一番良いのですが、どんなに遅くなってもマナーとして24時間以内に返信するのが好ましいと言えるでしょう。短い返信で済むものでしたらスマホのメールアプリで改行などに注意しながら、送信しても良い場合もあります。
返信に適した時間帯
採用活動の繁忙期は、人事部全体が非常に忙しくなり、夜遅くまで業務を行っているケースも珍しくありません。従って、夜19時以降のメールの返信は、人事担当者が残業で忙しく業務をこなしている最中にメールを送ることになってしまうので、出来るだけ夕方から深夜の時間帯にはメールの返信を控えるようにしましょう。
人事担当者にメールを返信するのに最も適している時間は、朝の8時~9時が望ましいと言えます。仮に、返信するのが遅れてしまい、夜を過ぎると24時間を超えてしまう場合は、メールの冒頭に「返信が遅くなってしまい大変申し訳御座いません。」と一言付け加えて送るようにしましょう。因みに、採用活動の繁忙期は4月~6月頃です。
返信がこない時に考えられる事情
採用担当者にメールを送信しても返信が来ないケースでも、無暗に慌てる必要はありません。人事部の採用担当者にもそれなりの事情があることが考えられます。特に採用活動が忙しくなる4月~6月の間で、更に大量採用などを考えている大企業は人で不足や、業務が忙しすぎて、送られてきたメールにすぐに対応できないケースは十分に考えられます。
人事部の採用担当の仕事の大変さは理解されにくいケースがありますが、「優秀な人材の確保」は会社の将来の発展に繋がり、採用コストもかなりの予算を使っているケースもある為、ある意味失敗が許されない仕事でもあるのです。業務内容は、ネット媒体を介して応募してきたエントリーシートの識別から始まり、会社説明会の準備などがあります。
その他にも、何全通にも及ぶ、大量の「スカウトメール」を作成して送ったり、合同説明会がある場合は出席するケースもあります。エントリーシートも多い企業では何万という単位で応募が殺到するケースも有り、そうなると必然的に会社説明会も月に何度も行う必要があります。所謂、「企業と求職者のマッチング」は未だに困難な作業だと言えます。
企業へのメールはマナーを守って適切な時間に送ろう!
ここまで、就活の際に企業に対し送るメールの書き方の注意点やマナーなどを様々なケースで説明してきました。記事の途中でも記しましたが、就活は「求職者」と「企業」の恋愛のように例えることが出来ると言えます。また、企業へのメールの書き方も「ラブレター」の様なものだと言えます。
就活をそこまで重く捉えずに、恋愛のように考えるようにして取り組む事により、気持ちも少し楽になり、あまりストレスを感じずに就活を行なうことが大切だと言えるでしょう。