会費制結婚式とは?
近年では、一般的なご祝儀制の結婚式をするご夫婦のほかにも、会費制で結婚式をする人々も増えてきています。最近では人気になってきた会費制の結婚式ですが、ご祝儀制がまだまだ一般的です。ですので、まだ会費制とはどういうことか、会費制結婚式がどのようなものか知らない方もたくさんいらっしゃるでしょう。
結婚式をあげるカップルのための会費制結婚式のメリット、そしてゲストの方のための記事に移る前に、まずは会費制結婚式とは具体的どんなものなのかを知っていきましょう。
①結婚式の会費を一律に設定
ほとんどのみなさんにとってお馴染みの結婚式では、招待された人たちは、ご祝儀をつつみますが、会費制の結婚式では、主催者側が一律の金額を会費として設定して、ゲストに知らせて参加してもらいます。言葉の「会費制」の通り、招待した人たちに初めから決まった金額のお金を支払ってもらい、結婚式を会費制にするということです。
②カジュアルな雰囲気の結婚式
会費制の結婚式は、堅苦しいウェディングや、一般的なフォーマルなウェディングが苦手なカップルが、カジュアルに結婚式をしたいときに利用します。最近では、フォーマルな形式ばっている結婚式よりも、会費制でカジュアルにして、パーティーのように結婚式を楽しむ、という選択をするカップルも増えてきているようです。
③食事は立食形式が多い
会費制の結婚式の食事は、立食形式での食事が多いのが特徴です。会費制の結婚式での食事はビュッフェ形式の場合も多く、カジュアルな結婚式の要素の一つとなっています。会費制ではなく、一般的な披露宴では主催者もゲストも、長い間座っていることが多く、新郎新婦とあまり話せないことがしばしばあります。
食事を立食形式にすることによって、多くの人と会話する機会が増えるので、食事もしながら、もっと披露宴をみんなと触れ合えるようなカジュアルな雰囲気にしたい方には、会費制の結婚式がおすすめです。
④10,000円前後の会費が主流
人によってそれぞれ違いはあるかもしれませんが、会費制で設定する金額は、一万円前後が主流だと言われています。こちらも人によっての差は多少ありますが、一般的なご祝儀制の結婚式では、参加する人は3万円ほどをご祝儀に包まれます。会費制の方が金額は安いようです。
会費制結婚式が行われる場合
なぜ会費制にして結婚式を挙げる人が増えてきているのでしょうか?ここからは、どのようなカップルに会費制の結婚式がおすすめなのか、会費制の結婚式にすることによって実現できるいくつかのアイデアをご紹介していきます。もしも自分の理想の結婚式の形に当てはまったら、会費制にするという選択も考えてみてもいいかもしれません。
①リゾート地での挙式後
特にここ最近では、海外のリゾート地や、国内のリゾート地での特別な結婚式を挙げたい方も多いのではないでしょうか?リゾート地での挙式は、大勢の人を招待して挙げる結婚式というよりも、主催者の親族や、特に親しい真柄の人たちだけを招待するのが一般的です。
リゾート地での結婚式の後に、たくさんの人たちを招待して結婚のお披露目パーティーのようなものをしたい方に、会費制はおすすめです。会費制なら、立派な披露宴というよりも、簡単なパーティーのようなものの計画ができるので、準備の時間も披露宴よりは短縮でき、費用も比較的抑えられます。
②費用を抑えたい
一般的な披露宴では、食事や引き出物など多くのことに費用がとてもかかります。会費制では、参加者が自分たちの食事、ドリンク程度の額は負担してくれるので、ものすごく豪華ではなくとも、会費制結婚式は、費用を抑えたリーズナブルな価格での結婚式を挙げるための一つのアイデアです。
③大勢の人を招待したい
会費制の結婚式は形式ばったフォーマルな結婚式とは違うので、大勢の人を招待したいひとにおすすめです。前述の通り、リゾート地での挙式の後に、会費制にして大勢の人とお披露目パーティーをしたいご夫婦はもちろん、たくさんの同僚や、友人などを招いた結婚式がしたいという方は、会費制という選択を念のため知っておきたいものです。
④気軽なパーティーの雰囲気にしたい
こちらも前述してきた通りですが、形式ばった結婚式は苦手という方や、結婚式をアットホーム感のあるものにしたい、なんて方は会費制を考えてみてもいいかもしれません。
食事は立食にできて参加者との距離が地近く、おしゃべりなんかも楽しめますし、結婚式を気軽なお披露目のパーティーのようなものにしたいカップルは、会費制にすることでそれが実現可能です。
会費制結婚式【メリット】
続いては、会費制の結婚式にすることのメリットにつていくつかご紹介していきます。今までのトピックを見てきて、「自分たちは会費制にした方がいい理由の数々に当てはまらない」と思った方も、もしかしたらこれから紹介していくメリットを見て、会費制にするのもいいな、と思うきっかけになるかもしれません。
①ゲストの金銭的な負担が軽い
一般的な、ゲストがご祝儀を渡す必要があるタイプの結婚式は、ゲストのご祝儀の負担は3万円ほどですが、会費制にした場合、ゲストの会費は1万円前後です。会費制にすることによって、参加者の金銭面の負担が軽減できる点は主催者にもゲストにもメリットとなります。
会費制の結婚式はゲストの負担が軽いので、主催者はより多くの人を呼びやすくなりますし、ご祝儀をもらうのに抵抗があるという新婚カップルや、再婚のときに会費制を利用する方もいらっしゃるそうです。
②準備が少なくてすむ
ご祝儀制の結婚式では、引き出物などのお返しの用意なんかにも何かと多くの準備と時間が必要になってきます。しかし、会費制のメリットは、一般的に、引き出物は用意する必要がないという点です。食事も立食形式にできるので、ご祝儀では席に置くのが一般的な、席札なども用意する必要がありません。
会費制は、主催者が用意しなくてもいいことが増えるので、準備が少なくてすみます。そんなに豪華に改まって披露宴をする必要もない方などには、会費制にする大きなメリットになってきます。
③結婚式の負担額が事前にわかる
こちらは、ほとんどの方のメリットなのではないでしょうか?ご祝儀制では、ご祝儀の相場は3万円ほどですが、参加者全員が3万円をご祝儀として包むわけではないので、主催者は受け取るまでご祝儀の総額は知ることはできません。一方会費制の場合、主催者が一律で金額を決めているので、会費×参加者の人数をすれば、総額を事前に知ることができます。
会費制にして、総額を事前に知ることによって、結婚式の総額にどのくらいかけたらよいかを決めやすくなります。
会費制結婚式【デメリット】
会費制の結婚式はいくつかのメリットを持ちますが、会費制にすることによって伴うデメリットもいくつかあります。会費制の結婚式をすると決めた人も、会費制にしようか悩んでいる人もデメリットはやはり押さえていきたいポイントですので、しっかり見ていきましょう。もし、こちらのデメリットは全く支障がないのならばラッキーです。
①年配の人には受け入れられにくい
今となってはだんだんと馴染みのある形式になってきた会費制ですが、まだ年配の方や、目上の方からすると、食事の方法なども含め、受け入れにくい部分があるかもしれません。
家族や、親族も、会費制ではなく、もっとフォーマルな結婚式を望んでいるかもしれません。家族などに相談しながら、ゲストがどのような結婚式だったら楽しんでもらえるかも、よく考える必要がありそうです。
②費用が披露宴より高くなる場合もあり
こちらは、防ぐことは十分可能なデメリットです。会費制なので、会費をいくらに設定するかによって自己負担額が大きくなってしまう場合になる可能性もあります。どのくらいまでなら会費制結婚式の費用を自己負担できるかをしっかりと考えたうえで、会費の金額を設定する必要があります。
ご祝儀制と比べて費用が抑えられることが会費制の魅力でもあるので、しっかりと会費も計画して、せっかくの魅力を失わないように気を付けたいものです。
③ゲストが会費面以外で気を遣う
会費制はまだ一般的ではないので、会費制の結婚式に出席したことのないゲストの方も多いでしょう。会費制の金額はご祝儀制のご祝儀の金額よりも安いことが大半なので、そのような初めての方は特に、会費のほかになにかしなければならないかも、と思ってしまうことがあるかもしれません。
ゲストの方に気を遣ってほしくない方などは、事前に伝えるといいかもしれません。その方がゲストの方もわかりやすいです。
会費制結婚式【ご祝儀の渡し方・マナー】
会費制なので基本的にご祝儀のシステムはありませんが、「やっぱり会費だけじゃ少ない気がしてならない」なんて方は会費のほかに何か渡す場合もあるかもしれません。もし渡す際には、会費制はご祝儀制とは、ご祝儀の渡し方も違うので、会費制のマナーに合わせた渡し方もご紹介していきます。
結婚式の会費以外にご祝儀は不要
一般的な結婚式でのご祝儀の渡し方は、受付の方などにご祝儀袋を預ける渡し方が多いです。会費制では、基本的に会費以外にご祝儀は必要ありません。会費制でのご祝儀の渡し方に戸惑う方もいらっしゃるかもしれませんが、主催者の中には、「ご祝儀はご辞退させて頂きます」などと一言招待状に記載される方もいらっしゃるみたいです。
招待状にそのような記載がなく、渡し方に戸惑ったとしても、基本的にはご祝儀を渡す必要はなく、渡し方に戸惑う心配もないということです。
ご祝儀やプレゼントは事前・後日に渡す
会費制なので、ご祝儀の心配が必要ないといっても、会費とご祝儀の金額の相場には大きな差があることも多いようなので、気にしてしまう参列者の方々もいます。ご祝儀を渡してはいけないという強いルールがあるわけではないので、お気持ちとして渡す分には主催者側もうれしいのではないでしょうか。
せっかく会費制を選択された新郎新婦なので、現金ではむしろ気を遣ってしまうかもしれないと考える場合は、プレゼントを贈ってもいいかもしれません。
しかし、ご祝儀もプレゼントの渡し方にも会費制ならではの渡し方があります。会費制の渡し方は、事前にそれらを贈るか、式が終わって後日改めて贈るという方法です。ご祝儀制とは違い、会費制では、ご祝儀やプレゼントを贈る場合は、事前か後日に渡すのがよいでしょう。
会費制結婚式【服装】
ここまでで、会費制とご祝儀制では多くの違いがあることをご紹介してきました。では、服装には違いがあるのでしょうか?一般的な結婚式も服装のマナー、ルールは絶対に押さえておきたいポイントです。知っておかないと恥ずかしい思いをしてしまうかもしれない結婚式の参加者として大きな点です。会費制での服装もしっかり押さえていきましょう。
①披露宴と同様のフォーマルが無難
会費制でも服装は一般的な披露宴で着るのと同じようなフォーマルな服装が無難でしょう。男性だとスーツ、女性はフォーマルなドレスが良いです。会費制とご祝儀制で多くの違いがあったとしても、服装は基本的にはどちらも同じようにフォーマルな服装だということです。
②ドレスコードの記載に注意
一般的には会費制でもフォーマルな服装が好まれますが、新郎新婦がどのような服装で参列してほしいかによって変わってくる場合もあります。例えば、挙式を親族とだけ終えた後に、お披露目パーティーのようなものを友人や知人とするケースでは、雰囲気がカジュアルになることもしばしばあります。
そのような場合、「平服でお越しください」などと招待状に記載がある場合もあります。平服と言っても、礼服である必要まではないが、カジュアルすぎず、ある程度はかしこまった服装である必要があります。男性はスーツ、女性はドレスやスーツです。
会費制でも親族や会社の上司なども参列するケースでは、フォーマルな披露宴になるケースが多く、そのような場合では、一般的な披露宴と同じようなフォーマルな服装が好まれるでしょう。
③会場の格によって服装も変える
「会費制では服装を決めるのが難しそうだな」と思った方には、結婚式が行われる会場によってどのような服装が好まれるか予想することもできるでしょう。専門式場、ホテルなどのフォーマルな場所で行われる場合は服装もフォーマルな服装が好まれるでしょうし、レストランが会場の場合は、もっとカジュアルでもいいかもしれません。
自分に合った結婚式を!
ご祝儀制しか知らなかった方も、会費制という選択を考えてみてもいいかもしれません。ご祝儀制の結婚式が合っている新郎新婦の方も、会費制の方が合っている新郎新婦の方もどちらもいらっしゃるでしょう。金額、ゲスト、食事など色々なことをしっかりと考慮したうえで、自分たちに合った結婚式を見つけていきましょう。
会費制結婚式のマナーを知っておこう!
会費制結婚式という存在自体知らなかった方ももしかしたらいらっしゃるかもしれません。最近では増えているタイプの結婚式であるからこそマナーを知り、恥ずかしい思いをしないようにしたいものです。結婚式はどんなシステムであっても新郎新婦もゲストも楽しめるものです。しっかりとマナーを知り、会費制結婚式も楽しみましょう。