イタリアンパセリの育て方を紹介!
イタリアンパセリは、料理の付け合わせや香り高いハーブとして、とても身近な野菜として知られています。イタリアンパセリは育て方も簡単で、自宅でも手軽に栽培することができます。イタリアンパセリの育て方・栽培のポイントや収穫時期、育て方の注意点などを詳しくご紹介します。
イタリアンパセリとは
イタリアンパセリは、セリ科オランダゼリ属の植物で、ビタミン、カルシウム、カリウム、βカロテンなどハーブの中では栄養価が高い植物といわれています。イタリアンパセリの葉は香りもよく、香味野菜としてサラダやスープ、魚料理などに幅広く使用されています。
イタリアンパセリの特徴
パセリといえば、サンドイッチやハンバーグなどの付け合わせにある、葉が縮れていて丸っこい形をしているものをさします。それに対し、イタリアンパセリは、葉は平たく柔らかで、苦味もパセリに比べるとありません。パセリと比べ、イタリアンパセリは香りも強いことが特徴です。
原産地である地中海沿岸の地域では、古くからサラダやスープの料理と一緒に食べられていました。現在スーパーなどで流通しているイタリアンパセリの多くが施設栽培で生産されています。青果としてだけではなく、乾燥したものが香味料としても多く販売されています。
イタリアンパセリの育て方①栽培のポイント
イタリアンパセリの育て方は、他の野菜の育て方と比較しても難しい工程はなく簡単といわれていますが、育て方にはいくつかのポイントがあります。
種まきの仕方や、植え替えのタイミングによっても注意点などがあります。しっかりとイタリアンパセリの育て方のポイントを確認していきましょう。
種まきに適した時期
イタリアンパセリは、3〜5月頃と9〜10月頃の春か秋の時期に種まきをしましょう。種をまく時期に気温が低すぎると、発芽まで2週間から3週間ほどかかってしまう場合があるので、なるべく暖かい時期に種まきをすることが、イタリアンパセリの育て方のポイントです。
種まきの仕方
イタリアンパセリの種まきの仕方は、「点まき」と「すじまき」のふたつの方法があります。点まきとは、土に丸い穴を数カ所あけて、種を数粒ずつ等間隔にまいていく方法です。すじまきとは、土に直線の溝をつくり、その溝に等間隔で種をまいていく方法です。
いずれかの方法で種をまいたら、軽く覆土をしてたっぷりの水をあげましょう。発芽して本葉がでてきたら、イタリアンパセリの葉がかぶらない程度に間引きを行います。発芽するまでは、土が乾燥しないように水やりを心がけましょう。
鉢や花壇に植え替えるタイミング
発芽をして、本葉が3枚程度になったら育苗用ポットひとつに対して、元気よく育っている株をひとつだけ残します。鉢や花壇に植え替えるタイミングは発芽してから、気候などにより前後しますが、3週間くらいをおおよその目安にしてください。
鉢植えの仕方
イタリアンパセリの育て方の1つ目は、プランターや浅鉢などの鉢植えで育てる方法です。15センチほどの間隔をあけて苗をおくので、たくさん育てたい場合は大きめの鉢を用意してください。そして鉢の底に鉢底石、培養土の順番で1/3ほど土をいれます。
土を全部いれたら、次は苗を15センチほどの間隔をとって置いていき、土で隙間を埋めていきます。そしてしっかとと株が取れないように、根と土をととのえてから最後にたっぷりと水やりをします。土は、ハーブ栽培用か野菜用の土がおすすめです。
地植えの仕方
2つ目のイタリアンパセリの育て方は、地植えで育てる方法です。植え付けをする約2週間前には土づくりをしましょう。1平方メートルあたり、100グラムの苦土石灰を混ぜ、水はけが悪い場合には苦土石灰を混ぜましょう。また、根が深く伸びるので、土を耕すことも育て方のポイントです。
適した栽培環境
また、適した栽培環境を用意することも、イタリアンパセリの育て方の大事なポイントです。イタリアンパセリは、日光が強すぎると枯れてしまう原因となりますので、とくに夏は日差しに気をつけて、風通しの良い場所で栽培するようにしましょう。
また、イタリアンパセリを栽培する際の用土は、ホームセンターなどでも多く販売されている、野菜用やハーブ用の土があれば特に問題はありません。イタリアンパセリの根は深く伸びるので、元気に育つようにしっかりと土を耕すこともイタリアンパセリの育て方のポイントです。
イタリアンパセリの育て方②管理方法
種まきから植え替えまでが終わったら、育て方のポイントに注意しながら収穫できるようになるまで、しっかりと栽培の管理を行いましょう。水やりの仕方や肥料の与え方など、簡単な育て方の注意点に気を付けていれば、おいしいイタリアンパセリの収穫まであと少しです。
水やりの仕方
イタリアンパセリの育て方に大切な水やりは、表面の土が乾いていたら行います。やや乾燥気味の土の状態を保つと良いとされています。受け皿に溜まった水は捨てるようにしましょう。水やりをしすぎてしまうと、根腐れの原因にもなりますので、土の乾き具合をみて行ってください。
イタリアンパセリを地植えで栽培している場合は、鉢植えでの育て方と異なり水やりは特に必要ありません。植え付け後の水やりの後は、雨水に任せましょう。また、冬の時期は生育が緩やかになるので、春や夏よりも水やりの頻度を減らします。土の状態を乾燥気味にさせることで防寒性が高めてあげましょう。
肥料の与え方
イタリアンパセリは、肥料が必ず必要というわけではありませんが、肥料を加えると育ちがよくなります。植え付けてから、2週間から3週間に1回の頻度で、追肥をしましょう。市販の野菜の液体肥料は使いやすく家庭菜園初心者の方にもおすすめです。
注意したい病害虫
イタリアンパセリのかかりやすい病に、うどんこ病という病気があります。全体がうっすらと白くなり、だんだんとうどん粉をまぶしたように白さが濃くなる症状で、葉の表面が覆われると生育不良となってしまいます。白くなっている葉をみつけたらすぐに取り除きましょう。
また、注意したい害虫はハダニとアブラムシです。この害虫はどちらも植物の葉から栄養を吸い取り、イタリアンパセリを弱らせてしまします。葉の裏にいることが多いので、観察時には表面だけだなく葉の裏や茎などもしっかりとチェックすることが予防のポイントです。
イタリアンパセリをハダニなどの害虫から守るには、天然の木酢液がおすすめです。水で希釈をし、葉や茎などに散布することでハダニやアブラムシなどの害虫が近づかなくなる効果が期待されます。水やりの前に散布すると水で流れてしまうので、日をあけて散布してください。
イタリアンパセリの育て方③収穫方法
ついに楽しみにしていたイタリアンパセリの収穫です。イタリアンパセリは種をまいてから早くて1ヶ月ほどで収穫ができるほどに育ちます。収穫のタイミングや収穫方法に注意しながら、心をこめて栽培したイタリアンパセリを収穫しましょう。
収穫のタイミング
イタリアンパセリの収穫時期は種まきから約1ヶ月頃からで、草の高さが20センチくらいになったら収穫出来る目安です。しっかりと大きくなれば収穫は季節関係なくできます。イタリアンパセリの種まきの時期を春と秋に行うと、1年中収穫を楽しめます。
収穫の仕方
イタリアンパセリの収穫は、ハサミで切り取ります。手で引っ張ると、根元から抜けてしまい、新しく生育ができなくなるので注意しましょう。株元を1センチから2センチ程度残して切り取ります。風通しがよくなるように、順次間引くことも育て方のポイントです。
保存方法
イタリアンパセリを冷蔵庫で保存する場合は、乾燥しないように濡らした新聞紙などにくるみ、ビニール袋などにいれて野菜室に保存しましょう。イタリアンパセリを生のまま保存できる期間は2〜3日ほどですが、香りも落ちてくるのでなるべく早めに食べましょう。
イタリアンパセリは、ドライパセリにすると長期保存することができます。収穫した葉を水洗いし、しっかりと水切りをします。キッチンペーパーを敷いて葉をのせたらレンジで1分程加熱しましょう。イタリアンパセリの葉が乾燥するまで何度か加熱を繰り返します。
乾燥した葉を冷まして、調理で使いやすいように細かく包丁で刻みます。密封のできる瓶や袋にシリカゲルと一緒につめて完成です。常温でも冷蔵庫でも保存が可能です。または収穫後に冷凍して保存することも可能なので、料理に合わせて試してみてください。
イタリアンパセリの育て方を覚えて美味しく活用しよう!
イタリアンパセリの育て方から収穫方法、保存方法までをご紹介してきましたが、いかかでしたでしょうか。1年中収穫が楽しめ、育て方も他の野菜の育て方と比べると簡単なので、家庭菜園が初心者の方にもおすすめの植物です。イタリアンパセリの育て方や栽培の方法に注意しながら、家庭菜園を楽しみましょう。