キャンプを最大限楽しめるレイアウトって?
キャンプを行う場合、まず考えるべきことはレイアウトです。何をどのように配置し、どうテントを設営するかは、最重要項目の一つと言ってもいいでしょう。そこで、キャンプを楽しめるレイアウトのポイントをいくつか解説します。
キャンプでレイアウトが大切なワケ
キャンプでレイアウトが大切な理由を考えてみましょう。キャンプ場で、テーブル、チェア、キッチン、焚火台、テント、タープなどをどう配置するかは、キャンプが成功するかどうかのカギを握っていて、とても重要なのですが、その理由を見てみましょう。
安全に楽しむことができる
キャンプを通してけがや病気をせず、トラブルも生じず、すべてスムーズに終わらせるためには、レイアウトがとても大切になってきます。つまり安全に楽しむためのレイアウトというわけです。いろいろなものの配置が理想通り行われていると、キャンプにおける危険を回避できます。
その危険ということでいうと、道具と道具の間が狭く配置されていると、転んだり引っかかったりします。そうなれば、けがの原因にもなり、せっかくのキャンプを楽しめません。キャンプギアの配置が正しくできてこその安全なキャンプになります。
快適に楽しむことができる
キャンプをする人は、だれもが快適に楽しもうと思っています。そのような思いに浸るためには、レイアウトがやはり大事です。さまざまなキャンプギアが正しく配置されていると、そのキャンプを存分に楽しむことができます。
片付けのときも楽ができる
キャンプを始めたら、当然終わりの時も来ます。その時には片付け作業が待っていますが、キャンプギアのレイアウトが整然とできていると、楽に整理ができます。逆に言えば、レイアウトがいい加減だと、撤収時に苦労することになるでしょう。
見た目もおしゃれになる
キャンプのレイアウトがうまくできると、見た目もおしゃれになります。雑然とただキャンプギアを並べただけだと、見栄えが悪く、あまり気分がよくないでしょうが、きれいに配置ができると、目にも快適でしょう。
キャンプのレイアウトのポイント
キャンプでレイアウトが大切なワケをいくつか見てみましたが、ついでにレイアウトの基本的なポイントも見ておきましょう。これだけは押さえておきたいというポイントがあるので、ぜひチェックしておいてください。
導線を確保
キャンプのレイアウトを考える場合、まずは導線を確保しておきましょう。導線とは、人が通る道のことです。キャンプ場には、トイレ、駐車場、管理棟などが設置されていますが、これらの場所への通り道がしっかり確保できないと、とても不便なレイアウトになります。
プライバシーの確保
プライバシーの確保もキャンプのレイアウトの重要ポイントです。キャンプ場には多くのキャンパーや家族などがやってきますが、プライバシーに気を使うレイアウトをしないと、こちら側の状況が透けて見えてしまいます。
では、プライバシーを重視するレイアウトはというと、車でキャンプ場に行った人は、車を目隠しに使うことができます。タープがある場合は、うまく使用してリビングを隠すといいです。テントの入り口はほかの人が見にくい方向に配置するのがおすすめです。
テントとタープを連結すると使いやすい
テントは寝所、タープはリビングという使い方が一般的ですが、この二つを連結して配置すると、生活がしやすくなります。仮に雨が降ってもぬれずに移動ができるし、晴れの日でも直射日光を浴びないで済みます。暑い時などは、これが結構重要ポイントになります。
なお、キャンプで設営するテントとタープですが、リビングになるタープからにするというのが基本です。タープは昼間の滞在時間が最も長いところで、ここの配置が決まれば、ほかのレイアウトもしやすくなります。
焚火台は風下に
キャンプの醍醐味の一つに焚火があります。この焚火をする焚火台のレイアウトもよく考える必要があります。一番いい配置は、テントやタープの風下に置くことです。こうすることで、火事や類焼の危険を防げるでしょう。
ただ、風向きは日々変わります。風下に焚火台を配置したと思っても、次の日には風上になっている場合もあります。そのたびごとに焚火台を移動してもいいですが、どのような場所であっても、テントやタープと距離を置いておくのがおすすめです。
キャンプ道具を出しすぎない
キャンプを家族連れで楽しむ人も多いでしょうが、人数が多くなればなるほど、キャンプ道具も増えます。そのキャンプ道具をキャンプ地一面に広げるようなレイアウトはしないようにしましょう。
キャンプ道具をたくさん出しっぱなしにしておくと、雨が降った時の片付けも大変だし、夜はつまずいて転んでしまう場合もあります。なくして探すのに一苦労なんてこともあるでしょう。したがって、キャンプ道具は車の中やテントの中に整理して配置しておきましょう。
キャンプのおすすめレイアウト【テント】
具体的なキャンプのおすすめのレイアウト例とポイントを紹介しましょう。まずはテント編からです。テントをどこに張り、どう設営するかはキャンプ成功の成否を握っています。そこで、押さえておくべきポイントについて解説します。
テントを張るのに向かない場所
まずはテントを張るのに向かない場所からチェックしてみましょう。キャンプで最も重要なものの一つがテントの設営ですが、こんなところは避けた方がいいという場所があります。どんな場所なのか一つ一つ見ていきましょう。
川辺はやめるべき
川辺や海辺にテントをレイアウトするのはやめましょう。これらの場所は、天候などにより水位が急激に変化する場合があります。気が付いた時には大幅に水位が上がっていて、キャンプを撤収できないで水没なんてこともあり得ますから、川辺や海辺は避けておきましょう。
水はけの悪い場所
水はけの悪い場所もテントをレイアウトするのに適していません。じめじめした場所では、楽しくキャンプ生活を送れません。また、くぼんだ所は、雨水が流れ込みやすく、侵入してきたものの処理だけで大変です。
したがって、水はけの悪い場所にテントをレイアウトするのは避け、比較的乾燥した地面を選びましょう。ただ、そういうキャンプ場所しか開いていない場合は、やむを得ないので、周囲に溝を掘ったりして、水の逃げ道を作っておくといいです。
できれば直射日光の当たらない場所に
直射日光が当たる場所にテントを配置すると、かなり暑くなる場合があります。冬場はまだしも、春や夏のキャンプではこれは避けたいところです。そこでおすすめの場所が木陰です。木陰にテントを張ると、日陰になって涼しいし、水はけも良いなどの利点があります。
ただ、1本だけぽつんと立った高い樹木の下にテントをレイアウトするのは少し危険です。落雷の恐れがあるので、感電する場合があります。それから、木のそばは虫や樹液が落ちてくるというデメリットもあることは、頭に入れておきましょう。
風の吹き抜ける場所は良くない
キャンプのテントは景色が一望できる見通しが良いところにレイアウトしたいという人もいるでしょうが、そのような場所は風が良く吹き抜けます。テントは風に弱く、強風で吹き飛ばされてしまうことがあるので、あまり風通しのいい場所は配置に適した場所とは言えません。
崖のそばは危険
崖のそばはほかのキャンパーがいなくて、プライバシーが守られていいと思っている人がいるかもしれませんが、大変危険です。落石の恐れがあります。また、地震などにより崩れてくることもあります。そんなところにテントを配置していると、ひとたまりもありません。
トイレや炊事場の近くは煩わしい
キャンプ地にはトイレや炊事場があることが多いですが、そこのすぐ近い場所にテントをレイアウトするのはよした方がいいです。トイレには四六時中誰か来ます。夜中でもやってきます。そのような場所にテントを張っても、落ち着かないでしょう。
炊事場はトイレほどではありませんが、食事時には大勢の人が来ます。水の音やおしゃべりの声も良く聞こえ、あまり気分が快適ではありません。したがって、ここも避けるべき場所です。
坂になっている場所は不快
坂になっている場所も、テント向きではありません。そのような場所にテントをレイアウトすると、快適な睡眠が得られません。朝起きた時も、疲れが取れないでしょう。数人で寝ていれば、下の方に寄り集まってしまうこともあり、下の人が大変です。
しかし、ほかにキャンプを張れる場所がないというのなら、せめてもの対策として、頭を上に足を下にして寝るといいです。これなら最低限の睡眠は保障され、ある程度疲れも取れるでしょう。
砂利や石があるところも避けた方がいいが
砂利や石が多くあるところにテントをレイアウトすると、寝るときに背中が痛くなります。砂利などの凹凸が気になって、落ち着いて寝られません。とはいえ、そういう場所しかない場合は、厚手のマットを用意して、痛みが生じないようにしましょう。
テントの位置の考え方
テントを張る場所が選べたら、今度は位置の問題を考えてみましょう。キャンプのテントはただ配置すればいいというのではなく、位置や方向をよく見たうえでレイアウトする必要がありますが、そのポイントをアドバイスしましょう。
風の吹きこむ方向を見る
テントのレイアウトを考える場合、風の吹きこむ方向をよく見ておきましょう。一番良くないのは、風がテントの入り口に吹き込むようになっているレイアウトです。このようなレイアウトだと、テントの中が風で乱れて、落ち着きません。
ついでに言っておくと、テントは風上から設営するようにしましょう。こうすれば、風が強い日でも効率的にテントを張れます。
天候も要チェックポイント
キャンプ場の天候も要チェックポイントです。天気がいい日にテントを張るのか、悪い日になるのかによって、位置関係に微妙な違いが生じます。天気が良い日が続きそうなら、直射日光が差し込まないようにテントをレイアウトします。
雨が続くようなら、風との兼ね合いで雨が吹き込まないようなレイアウトを心がけましょう。天気は天気予報でしばらく先まで確認できるので、一番いい配置でキャンプのテントのレイアウトを決めるといいです。
大きな石などがないか確認を
キャンプのテントをレイアウトする場所は、砂利や石などがない場所にした方がいいのですが、そういう場所でも全くないとは限りません。少しは落ちていることがあるので、邪魔なものはどけるか、そこを避けてテントを張るようにしましょう。
その他押さえるべきポイント
キャンプのテントのレイアウトの基本はペグ打ちです。ペグの打ち方を学んでおき、しっかりと打ち込むことで、テントの安全利用ができます。そのポイントはいくつかありますが、ペグとロープの角度は90度、ペグはしっかり根元まで打ち込むなどの点に注意しましょう。
キャンプのおすすめレイアウト【キッチン】
続いて、キャンプのキッチンのおすすめレイアウト例を紹介しましょう。キャンプではどうキッチンをレイアウトするかで、料理や食事が楽しくできるかが決まってきます。また、おしゃれなレイアウトにすれば、気分もいいでしょうから、その具体例を見てみましょう。
I字型レイアウト
キャンプのキッチンのレイアウト方法は大きく分けて2種類あります。I字型レイアウトとL字型レイアウトです。まずはI字型レイアウトの方から見ていきましょう。これはキッチングッズをI型、つまり横一列に置くレイアウトの仕方です。
ご家庭のキッチンでもI型は多く見られるタイプですが、キャンプ場のキッチンでも、グッズがおしゃれにきれいに並べられていて、使いやすそうです。キッチングッズの並べ方を上手にやれば、調理もしやすくなるでしょう。
なお、I字型レイアウトの場合、リビングに背を向けて設定することが多いですが、対面形式にすることもできます。そうすると、子供たちの動きも見て取れて、安心して楽しく作業ができるようになるでしょう。
L字型レイアウト
キッチングッズをL字型にレイアウトする例もあります。I字型だと、横に広がりすぎるという場合は、このL字型に設置するといいでしょう。コンパクトにキッチンがまとまって、動き回る量も減ります。一人で作業をする場合は、L字型レイアウトだとしやすいでしょう。
タープ内にキッチンをセッティングする場合は、L字型レイアウトはちょうどいいタイプになります。I字型レイアウトだと、横に広がり、タープ内に収まり切れないケースもあります。L字型レイアウトなら、その心配はあまりありません。
棚つきがおすすめ
キャンプのキッチンをI字型レイアウトにするにしてもL字型レイアウトにするにしても、作業台に棚が付いているものを購入するのがおすすめです。棚付きならキッチングッズを2重、3重に置けて、スペースの有効利用ができます。
特にキャンプのキッチンはスペースに限りがありますから、棚付き作業台はとても便利です。そこにおしゃれにキッチングッズを収納すれば、見た目も非常に良くなります。
効率良く調理ができるように
キャンプ地のキッチンは、家庭のキッチンのようには使えません。限られた場所で、効率良く調理や作業を行う必要があります。そのためのレイアウトのポイントがあるので、いくつか紹介しましょう。
まず、キッチン小物は1か所にまとめて置いておきましょう。調理テーブル、クーラーボックス、バーナーなどは近い場所に置いておいた方が取り出しやすく、使いやすいです。他の食器類なども整理して、同じような場所にまとめておきましょう。
次に、バーナーやコンロなどを使う場合、セッティング場所はテントやタープの外にした方がいいです。防燃性や難燃性というテントやタープの種類もありますが、安全面を考えると、外で使う方がおすすめです。
キャンプのキッチンのレイアウトというと、特別なものという風に思うかもしれませんが、普段使うキッチンと同じようにしておいた方が使いやすいです。長年身に付いた習慣を変えると、意外に調理がしにくくなるので、同じようなレイアウトにしておく方がいいです。
もし家庭のキッチンがおしゃれなレイアウトになっているのなら、同じようにおしゃれになるように工夫した方が気分もいいでしょう。まったく同じおしゃれはできませんが、少しでも真似ると、うきうきした気分で調理ができます。
もう一つキャンプのキッチンのレイアウトのポイントがあります。それは、作業テーブルよりもバーナーを低めに設置することです。意外に気が付かないポイントではありますが、この方が調理が快適にできます。
キャンプのおすすめレイアウト【収納】
キャンプ場にはいろいろな荷物を持っていきますが、その収納場所や収納方法をどうするかも結構悩みます。家庭とは違って、テントの中または外にうまく収納しなければいけませんが、その具体的なレイアウト法を見てみましょう。
見せる収納でおしゃれに
キャンプ場には押入れもクローゼットもありませんから、キッチングッズやアウトドアアイテムは見せる収納ということになります。この見せる収納をおしゃれに行うことで、随分雰囲気が良くなります。
おしゃれに収納するとはどういうことかというと、おしゃれグッズを並べるだけでなく、整理が行き届いているかどうかがポイントです。賑やかでありながらも、雑然とはせず、きれいにまとめられていると、おしゃれな感じがします。
テーブルの下に棚を配置してスペース削減
テーブルの下に棚があれば、キャンプグッズをうまく収納できます。そのような商品もあるので、探して購入すれば、テントの中も整理ができます。また、テーブルにおしゃれな棚を自作しても良く、使いやすいように工夫ができます。
キャンプ用収納グッズを使う
おしゃれなキャンプの収納にぴったりの収納グッズが販売されています。そのような収納グッズをいくつか購入して使えば、キャンプ生活もはかどるようになるでしょう。いろいろな収納グッズがありますが、キャンプ用品店でも通販サイトでも自由に選んでください。
キャンプのおすすめレイアウト実例
ここからは、キャンプにおすすめのレイアウトの実例をいくつか紹介しましょう。レイアウト実例を見ると、実際にキャンプをする場合に取り入れられるものもあるでしょうから、とても参考になる情報でしょう。
シンプルに
キャンプにはさまざまな荷物を持っていきますが、それらをシンプルにまとめられれば、テント内も外も整理が付き、落ち着いた感じになります。そのレイアウト方法ですが、たとえば、余分な荷物を隠しておき、見えないようにしておくと、全体がスッキリ見えます。
また、荷物を最小限にすることで、シンプルな雰囲気を出すこともできます。キャンプにはあれも持っていきたいこれも持っていきたいとなりますが、そこを我慢して必要な荷物だけにしてみるのもシンプルライフとなります。
オープンスタイル
キャンプサイトが広く取れる場合は、オープンスタイルで決めるのもおしゃれです。キッチンやリビングのタープを外し、青空のもとで楽しく調理や食事をしてみるのです。特に家族連れキャンプの場合は、オープンスタイルはさわやかで、気持ちがいいものです。
タープで工夫する
リビングやキッチンを覆うタープですが、一工夫することで、おしゃれな空間が出来上がります。工夫の仕方はいろいろありますが、ワンポールテントと連結させてみると面白いです。快適なリビングが得られて、みんなで楽しく過ごせます。
タープと焚火台の配置にも工夫があるといいでしょう。タープと焚火台は離した方が安全なのですが、その距離感がうまく測られると、キャンプがより盛り上がることになります。
色合いを揃える
キャンプに持っていく荷物の色合いをそろえると、とてもおしゃれになります。たくさんの荷物の色合いをそろえるのは大変かもしれませんが、やってみるとテントの中がスッキリして、気持ち良くなります。
色合いが統一された荷物が置いてあると、雑然とした感じやごちゃごちゃした雰囲気はなくなります。荷物が多くても、落ち着いた感じになり、キャンプ地でより楽しい時間を過ごせます。
ファミリー向けレイアウト
キャンプのファミリー向けレイアウトというと、リビングの広さをたっぷり取りたいところです。そのようなリビングでみんなで雑談しながら、楽しい思い出作りができるでしょう。
また、ファミリーキャンプとなると、荷物が多くなります。その荷物を見せる収納にして、おしゃれにレイアウトすると、快適なキャンプ生活が送れます。雑然としがちな荷物を整理し、きれいにまとめておけば、片付ける時も楽です。
キャンプのレイアウトはポイントを押さえて快適に!
ここまで、キャンプにおすすめのレイアウトについて、いくつかのポイントと具体例を示しました。キャンプのレイアウトの例はいろいろありますが、ポイントを押さえて工夫すれば、とても快適で楽しいひと時が過ごせます。ぜひこの記事も参考にして、上手にレイアウトしてください。