腕立て伏せの効果や正しいやり方を覚えよう!
筋トレの定番となっている腕立て伏せですが、あなたのやり方は効果的で正しいのでしょうか。毎日腕立て伏せを何回やったと自慢している声も聞きますが、果たして効果はどの程度出るのでしょう。小学生の頃から腕立て伏せは体育の授業でもありました。
最初の時点で正しいやり方を伝授されていれば効果もあるでしょうが、意外と間違って覚えている方も多いようです。そこでここでは、腕立て伏せの効果や正しいやり方を詳説します。腕立て伏せの正しい効果的なやり方を覚えると、二の腕に悩む女性にも喜んで頂けるメリットがあるはずです。
腕立て伏せの効果・メリット
腕立て伏せというトレーニングは、うつ伏せの状態から、両腕と両足のつま先の4点で体を支えてから、腕を伸ばして全身を上げて一直線に保ち、肘を曲げて下につく寸前で止めるという動作の繰り返しです。この運動が果たしてどこの部位に効果があるのでしょう。
正しいやり方で腕立て伏せをする事で効果のある部位は、腕の開き方や位置で異なります。正確には、負荷のかかり方で特定の部位を鍛えられるという効果があるのですが、具体的にどのような効果やメリットがあるのかを挙げてみます。
上半身の筋肉・体幹を鍛えられる
通常の腕立て伏せでは、腕の力と大胸筋に効果をもたらし、両腕の間隔を広く取ることで、より大胸筋に効果があります。体の胴体部分に当たる体幹、つまり内蔵の詰まった胴体全てを体幹と言うのですが、大胸筋や背筋、腰まわり、お尻の筋肉、腹筋などが体幹を構成している要素です。
腕や足の筋肉にストレッチの効果が出ても、体幹に効果が及ばなければ、当然体のバランスが悪くなります。しかし、腕立て伏せは体幹にもしっかり効果が得られますので、全身に効果的と言えます。
腕立て伏せのメリットは、上記のように、腕立て伏せのトレーニングだけで様々な部位の筋肉に効果的な結果が出来る事と、器具を一切使わずどこでも簡単に出来る事でしょう。
心血管疾患リスクを低下させる
心血管疾患というのは、血管を流れる血液に酸素が上手く行き渡らない事で引き起こす疾患のことです。脳や臓器の様々な箇所で起こりうるもので、最悪命に関わってきます。腕立て伏せを効果的に正しく行なう事で、その心血管疾患のリスクが抑えられる効果を持つメリットがあるとも言われています。
腕立て伏せは毎日やってもいいの?
腕立て伏せをするに当たって、どのくらいの頻度で行なうのが効果的なのでしょうか。毎日やると効果が出るのか、日程を決めて行なった方が効果的なのかなど、やり方についての解説です。
テレビのチャレンジ番組などでも、腕立て伏せの回数を競い合う場面を見かけますが、あれは単に回数の競い合いであり、それがもたらす効果には関係ないのでしょうか。また、腕立て伏せをすると筋肉痛が起きますが、その対処法も合わせて見ていきましょう。
毎日より定期的に行うのがおすすめ
腕立て伏せを行なう頻度について、結論から申し上げると毎日より定期的に行なう方が効果的です。その理由は筋肉の仕組みにあり、筋肉は負荷を掛けられると繊維が破壊します。その破壊した筋肉が回復する時に、前より強力で大きい質に生まれ変わります。
ただ、その筋肉が破壊されてから回復までには、1日から2日ほど必要です。毎日腕立て伏せを行なっていると、筋肉が回復する前に破壊ばかり起こりますから、筋肉が縮こまって故障の原因になります。そのような理由で、毎日の腕立て伏せは効果やメリットが薄いためおすすめできないのです。
それを踏まえて、腕立て伏せは定期的に日程を決めて行なう事をおすすめします。回数は、最初は少ない回数で徐々に増やしていくと効果的です。出来る範囲以上の事を無理してしようとせず、必ず達成出来る回数を設定して日程を守る事が効果を引き出す大事なポイントです。
2日以上間隔を空けないようにする
ただ、毎日しなくても良いと言っても、1週間も空けてしまうのは考えものです。筋肉は付けるより落ちる方が早いと言われますので、何もしない日が続くと、すぐに戻ってしまいます。ですから、2日以上は空けないように心がけ、せっかくの効果を維持しましょう。
腕立て伏せのメニューを作って、そのメニューに沿って行なうのが、最も腕立て伏せの効果を引き出すやり方です。因みに腕立て伏せで動く筋肉は、胸にある大きな大胸筋と、肩の前にある三角筋、二の腕の前で力こぶのできる上腕二頭筋への効果が主です。この3つが回復する時間は約48時間です。
筋肉痛の時は休む
腕立て伏せをすると筋肉痛は付きものです。筋肉痛というものは、破壊された筋肉が復活しようとする時に起こる現象です。前記でもお伝えしましたように、回復途中の期間はインターバルを設ける必要があるため、腕立て伏せは休みます。
もし、組み立てたメニューの日にちに筋肉痛が起きていたら、もう1日腕立て伏せをするのを伸ばしましょう。筋肉が破壊されて回復するまでの時間は、人によって差が出て来ます。
そのため、一般的とされる時間が自分に合わない事もあるため、メニューはおおよそとして留めておいて、その時の体調や筋肉の状態に合わせて組み替えるのも効果的です。
腕立て伏せの効果的なやり方
腕立て伏せのやり方で効果的な方法があるのでしょうか。どうせなら、正確なやり方を知って実践したいものです。そんな方のために、正しい効果的なやり方を具体的に絞ります。効果に大きく関連するのが、フォームと呼吸です。
正しいフォームを意識する
腕立て伏せの効果的なやり方として、最も意識をおいて頂きたいのがフォームの正しさです。正確なやり方が腕立て伏せを行なうのに絶対的なポイントです。回数が多くても、正確さが無ければ無駄になるばかりか効果も出ませんし、筋肉を痛めてしまう恐れもあるため危険です。
正確なフォームとは、うつぶせの状態で両手のひらとつま先の4箇所で体全体を支える形が基本です。両手の間隔は肩幅程度で足は軽く開きます。その形で肘の曲げ伸ばしで、腕立て伏せが成立します。
ただ、この時のポイントは、肘を曲げた時に上半身だけや頭だけが下がってお尻が残ったままの体勢になる人が多いようです。この状態で腕立て伏せを続けていると、大した効果もなく肩と肘にストレスが溜まり痛みが生じてきます。
不自然な体型を修正するには、肘を曲げた時に胸を開いて肩甲骨を寄せるイメージで曲げると、自然にお尻も着いてきて全体が一直線で綺麗な腕立て伏せの形になります。頭だけを下げるのではなく、肩甲骨を寄せる感覚が効果を引き寄せます。間違うと肩と肘を痛めますので要注意です。
正しいリズムで呼吸する
腕立て伏せの正しいやり方でフォームの他に大事なのが呼吸です。肘を曲げる時に吸いながら曲げ、肘を伸ばす時にゆっくり吐きます。決して息を止めないで下さい。この呼吸法をする事で、腹圧がかかり体幹を安定させる事が出来ます。
呼吸法を行なっている時に、同時に肩甲骨の動きにも意識をおくと、腕立て伏せの正しいリズムが生まれて楽に行えます。フォームの正しさと呼吸法はセットで考えると、腕立て伏せを効果的に行えます。
インターバルは30秒以内にする
腕立て伏せのメニューは、10回の腕立て伏せを3回に分散するのが基本です。それぞれの間隔は約30秒です。それ以上空けてしまうと、筋肉も休んでしまいます。30秒では息の回復が難しい人は、1分程度までなら伸ばしても大丈夫です。
二の腕に効果のある腕立て伏せのやり方
二の腕が気になる方に効果的な腕立て伏せは、一般的には「逆腕立て伏せ」というのが知られています。ただ、これは正確な腕立て伏せができての事ですので、もっと簡単に出来る腕立て伏せが、「ノーマルプッシュアップ」という腕立て伏せの種類です。
「ノーマルプッシュアップ」のやり方は、通常の腕立て伏せの腕を下ろす位置が変わります。通常では肩からまっすぐ下ろした位置に手のひらをつきますが、これはその通常の位置から拳を2つ分前につきます。
この体勢で腕立て伏せを呼吸と共に10回の腕立て伏せを3回に分けて行なうと、非常に二の腕に効果が出ます。他にも二の腕に効果的なトレーニングがありますので、下記で詳しく見てみましょう。
ナロープッシュアップのやり方・回数
ナロープッシュアップのやり方は、手をつく時に両手で三角形を作り腕立て伏せをします。左右の親指同士と人差し指同士を付けて三角を描いた状態で他の指も自然に揃えます。かなり手のひらを置く位置の幅が狭くなりますから、二の腕には効果的です。
回数は10回を3セットですがインターバルは短めで10秒程度が望ましいですが、難しければ通常の30秒でも良いでしょう。顔は前を向き、床に胸を付け肩甲骨を寄せるイメージで、呼吸と共にリズム良く行うと効果的です。
ナロープッシュアップのコツ
このやり方のコツは、肘を曲げて伸ばす時にバランスが取りにくい時には足を少し開きます。慣れてきたら足の間隔を狭めていきます。手の位置が狭いですからどうしても前傾姿勢になりますから、できる限り前のめりにならないよう気を付けます。もちろん呼吸法は曲げる時に吸い、伸ばす時に吐きます。
正しい腕立て伏せのやり方で効果を出そう!
簡単に思える腕立て伏せでも、正しいやり方をマスターする事でより効果的だという事が分りました。また、腕立て伏せのメリットが、鍛えたい部位ごとにあることもお分かり頂けたでしょう。二の腕に悩んでいる女性にも出来る腕立て伏せを、正しいやり方で効果を出してみましょう。