結婚式での新郎のウェルカムスピーチのコツ
結婚式のウェルカムスピーチは、新郎と新婦が来てくれたゲストに対して感謝の気持ちを伝える大切なスピーチです。ウェルカムスピーチで新郎・新婦の人柄が見え、ゲストの人たちからもとても注目される演出になります。
結婚式のウェルカムスピーチは人生で何度も経験することでもないので、どのように話したらいいのか分からない人も多いのではないでしょうか。そこで、ウェルカムスピーチのコツについてまずは解説しましょう。
ゲストへの感謝を伝える
結婚式のウェルカムスピーチは、ゲストに対しておもてなしの気持ちを伝える場でもあります。結婚式に参加してくれた人たちは、この日のために予定を空け、なかには遠方から来ている人もいるでしょう。
新郎・新婦のために結婚式に来てくれた人たちに対して、まずは感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。感謝の気持ちが伝われば、緊張して話が詰まってしまっても大丈夫です。
会場の雰囲気を明るくする・和ませる
ウェルカムスピーチのコツは会場を明るく・和ませることです。せっかくのおめでたい日なのでゲストの人たちも楽しく過ごすことができるよう、明るい雰囲気になるようなウェルカムスピーチを心がけましょう。
例えば新郎が緊張でがちがちになっているときでも、横で見守る新婦は心配顔をするのではなく表情を柔らかく微笑むなどして、場を和ませることも大切です。
ゲストの気持ちを盛り上げる
ウェルカムスピーチは結婚式で最初に新郎・新婦の声を聞く演出でもあります。よい結婚式のスタートをきれるように、ゲストの気持ちが盛り上がるようなウェルカムスピーチにすることがコツのひとつでもあります。
楽しんでもらいたい演出などを伝えるのもおすすめ
結婚式にはそれぞれ新郎・新婦がこだわった料理や演出があるので、ウェルカムスピーチにその予告を盛り込むことで「どんな演出があるんだろう」「どんな料理が出てくるんだろう」と気持ちを上げることができます。
余裕を見せる
最後に紹介するウェルカムスピーチのコツは「余裕を見せる」ことです。緊張しているとついつい早口になってしまったり無意識に目がキョロキョロしてしまったりと、緊張していることが分かりやすい程態度に出てしまう人がいます。
ウェルカムスピーチをするときにはゆっくりと話すことを意識し、はっきりとした声で話すよう心がけましょう。堂々とした態度で余裕を見せることで、ゲストの人たちも安心してウェルカムスピーチを見ることができます。
ウェルカムスピーチは感謝の気持ちをゲストに伝えるスピーチなので、相手が聞き取りやすいように話すことが大切です。
結婚式での新郎のウェルカムスピーチの基本構成
続いてウェルカムスピーチの作り方について解説します。ウェルカムスピーチの長さはだいたい1~2分がベストと言われているので、だらだらと長く話をしないよう簡潔にまとめましょう。
たとえ友人の多いカジュアルな結婚式だとしても、乾杯前に行われることが多い演出なので長すぎると雰囲気が悪くなる原因にもなってしまいます。
ウェルカムスピーチは基本的に「ゲストへのお礼」「結婚式の報告」「披露宴の趣旨」「結びの言葉」の順に話します。
ゲストへのお礼を告げる
ウェルカムスピーチはゲストへお礼の気持ちを伝えるスピーチなので、まずは冒頭で感謝の気持ちを述べましょう。感謝の気持ちと併せて、今の素直な気持ちを伝えても良いです。
また、結婚式の準備をしているときのエピソードなど少し余談話も入れると、会場の雰囲気も和みます。
先程も述べたように、あまりだらだらと話すことは禁物です。長くならないように気を付けつつ、結婚式のスタートにふさわしいスピーチになるようにしましょう。
結婚式の報告を話す
ゲストの皆様へ感謝の気持ちを伝えたあとは、無事に結婚式を済ませた報告を伝えます。晴れて結婚式を済ませ夫婦となったことをゲストに報告し、新たな生活への意気込みや抱負を付け加えてみましょう。
披露宴の趣旨を説明する
続いては、披露宴の趣旨をスピーチします。例えば「日頃見守ってくださっている皆様へ感謝の気持ちを込めて、ささやかではございますがこのような会をご用意させていただきました。」など、披露宴を開いた理由について述べます。
結びの言葉
ウェルカムスピーチの最後には結びの言葉が必要です。「短い時間ではございますが、どうぞ楽しんでください。本日はありがとうございます。」など、簡潔になおかつ全体が綺麗にまとまるようにしましょう。
結婚式での新郎のウェルカムスピーチの例文
ここまではウェルカムスピーチのコツや構成について解説しましたが、では実際にウェルカムスピーチはどんなことを話せばいいのか例文をいくつかご紹介しましょう。ぜひウェルカムスピーチを作るときの参考にしてみてください。
基本的なスピーチの例文
一番ベーシックなウェルカムスピーチの例文をいくつかご紹介します。1~2分で終わるよう、簡潔にお礼の気持ちを伝えます。
「本日は私たちのためにお集まり頂きありがとうございます。先ほど、無事に結婚式を挙げることができました。日頃お世話になっている皆様へ感謝の気持ちを込め、ささやかではございますがこの席を設けさせていただきました。どうぞ、ゆっくりとお楽しみください。」
「本日は大変お忙しいなか、私たち夫婦のためにお越し頂きありがとうございます。本日、無事に結婚式を終えることができました。これも皆様のおかげです。本日はその感謝の意を込めてささやかなおもてなしではございますが、ゆっくりと楽しんでいってください。」
雨の日のウェルカムスピーチの例文
結婚式の日に晴れるとは限りません。結婚式当日に雨が降ってしまったときのウェルカムスピーチの例文をみてみましょう。
「本日はお足元の悪い中、私たち二人のためにお集まりくださいましてありがとうございます。あいにくのお天気ですが、恵みの雨という言葉があるように、これからは幸せに恵まれた家庭を築いていこうと思います。どうぞ皆様最後まで楽しんでください。」
「本日はお足元が滑りやすいなか、二人の結婚式にご参列いただきまして誠にありがとうございます。あいにくの雨でしたが、これからは相合傘のように二人寄り添い、歩んでいこうと思います。皆様ぜひ最後までお楽しみいただき、おくつろぎください。」
神前式での挨拶の例文
神前式の場合は厳かな雰囲気をしているため、少し堅めのウェルカムスピーチをおすすめします。例文は下記の通りです。
「皆様、本日はお忙しい中、私たち二人のためにお越しいただき誠にありがとうございます。先程〇〇神社にて、結婚式を無事に終えることができました。神前で夫婦としての新たな門出を迎えることができ、喜びとともに責任感に身が引き締まる思いでございます。
本日は日ごろからの皆様への感謝の気持ちを込め、ささやかではございますがお食事をご用意させていただきました。ぜひ皆様、最後までお楽しみいただけましたら幸いです。」
家族・親近者のみで結婚式を挙げたときの例文
家族や親戚だけを招待し、アットホームな結婚式を挙げたときのウェルカムスピーチの例文をご紹介しましょう。この場合は、カジュアルな内容でも問題ありません。
「本日は、私たちのためにお集まりいただきありがとうございます。先程、無事に結婚式を終え、はれて夫婦となることができました。両親に負けないくらい、仲の良い夫婦になりたいと思います。
今まで見守ってきてくださった皆様へ日ごろの感謝の気持ちを込めて、ささやかながら宴会を用意いたしました。喜んでいただけるよう二人でたくさん考え、時には喧嘩もしながら準備いたしましたので、最後まで楽しんでいってください。」
授かり婚・デキ婚をした時の例文
授かり婚もしくはデキ婚をした場合、妊娠していることをウェルカムスピーチで報告するかどうかは、体調や両家でよく話し合い決めるようにしましょう。デリケートな問題なので、家族みんなの了承を得てから話すことをおすすめします。
「本日は私たちのためにお集まり頂きまして誠にありがとうございます。先程、無事に結婚式を終えることができました。この日を迎えれたのも、ひとえに皆様のおかげです。また、この場をかりてご報告ではございますが、新しい家族が増えることとなりました。
これからは家族で力を合わせ、幸せな家庭を築いていきたいと思います。本日はささやかではございますがお食事を用意いたしましたので、最後までぜひおくつろぎ頂き楽しんで頂けましたら幸いです。」
カジュアルな結婚式での例文
最後に友人たちを中心としたカジュアルな結婚式でのウェルカムスピーチの例文をご紹介します。カジュアルな結婚式といっても一部の友人だけしか分からないような話や、あまりにカジュアルすぎる内容は避けましょう。
「本日は僕たちのために時間を作っていただきありがとうございます。無事に結婚式を終え、夫婦となることができました。
日ごろから仲良くしていただいている皆様へ感謝の気持ちを込めて、この場を設けさせていただきました。食事や飲み物をご用意しましたので、ぜひ最後まで楽しんでいってください。」
結婚式での新郎のウェルカムスピーチのNGな言葉
ウェルカムスピーチには使用してはいけない言葉がいくつかあります。「忌み言葉」や「重ね言葉」は、おめでたい席や結婚式では使わないのが一般的なマナーです。例えカジュアルな雰囲気のある結婚式でもマナーは守るようにしましょう。
忌み言葉
忌み言葉とは別れや不幸などを連想させる言葉のことを指し、結婚式や出産祝いなどのおめでたい時には使用しないよう気を付けましょう。
例えば別れを連想させる「去る」「散る」「終わる」「切る」「割れる」「捨てる」「逃げる」「破れる」「壊れる」などや、不幸を連想させる「苦しい」「悲しい」「負ける」「衰える」「滅びる」などが主な忌み言葉です。
重ね言葉・繰り返し言葉
重ね言葉は再婚を連想させるため、結婚式で使用するのは避けましょう。例えば「たびたび」「しばしば」「いろいろ」「たまたま」「わざわざ」「みるみる」「時々」「重ね重ね」などが主な重ね言葉として挙げられます。
ついつい使ってしまいがちな言葉も多くありますが他の言葉で代用するようにし、せっかくのおめでたい席なのでマナーはしっかりと守りましょう。
新郎のウェルカムスピーチは感謝の気持ちを伝えるチャンス!
結婚式のウェルカムスピーチはゲストへ感謝の気持ちを伝える演出です。普段からお世話になっている皆様へ、せっかくの機会なので普段はなかなか言えない気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。
しかしおめでたい席なのでマナーはしっかり守り、例えカジュアルな結婚式でもフランクになり過ぎないよう注意し、ゲストの皆様が楽しんでもらえるようなスピーチにしましょう。