キッチンの床材選びのポイント
今回は、キッチンの床材について解説をしていきます。キッチンの床材として、フローリングやタイルなど様々な素材が活用されています。
キッチンの床材を選択する際のポイントや注意点などについて紹介します。自分好みのキッチン床材を見つけましょう。
まずは床材の選択におけるポイントについて紹介します。機能面や利便性を考慮することで快適な生活を送ることができます。
デザインの統一
キッチンの床材を選択する際にポイントとするべき一つ目の項目は、デザインの統一性です。リビング及びダイニングとつながっている間取りになっている住まいが最近は多くなっていますが、リビング・ダイニングの床材の色合いや素材との統一感があるかどうかが重要です。
リビングやダイニングの床材の素材とキッチンの床材の素材が大きく違うと、何となく違和感のある住まいになってしまいます。
同じ床材をキッチンにも選択する方が無難です。全く同じものがなければ、できるだけ似た質感と色合いのものを選択するようにしましょう。
使いやすい・掃除がしやすい
キッチンの床材を選択する際にポイントとするべき二つ目の項目は、使いやすさと掃除のしやすさです。キッチンは、頻繁に行き来する場所です。例えば滑りやすい素材などは店頭の恐れがあるためおすすめできません。
足への負担がかからないことも重要です。硬すぎると立って料理することが多い場所であるため、足への負担が大きくなってしまいます。
キッチンでは床に油が飛んでしまうことも多いです。油汚れの掃除がしやすい素材、あるいは油が飛んでも簡単に傷みを起こさない素材の方が向いているといえます。
便利な床下収納
キッチンの床材を選択する際にポイントとするべき三つ目の項目は、床下収納の有無です。キッチンに床下収納のスペースがあると、非常に便利です。普段使わないような保存用食品や食器類などをしまっておくことができます。
ただ、キッチンに床下収納を導入する場合には、あまり重すぎるものを保管しない方がいいです。取り出すときにかなりの負担がかかります。また、湿気対策は必須です。湿気が貯まりやすい部分になるので、新聞紙や除湿剤の活用をお勧めします。
床暖房で快適に過ごす
キッチンの床材を選択する際にポイントとするべき四つ目の項目は、床暖房の導入です。特にキッチンで長時間調理をする方や、足が冷えやすい方などにおすすめの設備です。
長時間の立ち仕事で、冬場は冷え性の方にはつらい時期です。床暖房があればかなり快適に料理をすることができます。ただ、床材の素材によっては床暖房と相性が悪いものもありますので、事前に確認しておきましょう。
キッチンの床材の種類ごとのメリットとデメリット
続いては、キッチン床材の素材の代表例をいくつか紹介し、それぞれのメリットとデメリットについて解説をします。床材の素材ごとに特徴が異なるので、キッチンの使用頻度なども含めて総合的に判断し、納得のいく素材を選択しましょう。
フローリング
キッチン向け床材の素材の一つ目は、フローリングです。マンションの床材としては最もポピュラーな素材の一つです。リビング及びダイニングとの統一感を考えるうえで、キッチンにもフローリングを導入するケースが非常に多くなっています。
メリット
フローリングを選択するメリットとしては、住まい全体の統一感が発揮でき、リビング及びダイニングが広く感じられる効果が期待できる点です。
フローリングの中でも「無垢フローリング」という種類があります。こちらは、感触が心地よく足が疲れにくいというメリットもあります。
デメリット
キッチンの床材の素材にフローリングを導入するデメリットとしては、ワックスがけや掃除などのメンテナンスが必要になる点です。ただ、最近はコーティング加工の技術が導入されています。床が保護され、掃除もしやすい床になります。
フロアタイル
キッチン向け床材の素材の二つ目は、フロアタイルです。フロアタイルとは、塩ビ素材でできているタイル状の床材になります。デザイン性が高いことが特徴です。大理石風のフロアタイルなど、高級感を演出できる床材でもあります。
メリット
キッチン床材にフロアタイルを導入するメリットとしては、デザイン性が高いことに加え、冬場の寒さ対策にも対応できます。本物のタイルを利用すると冬場は非常に冷えてしまいますが、フロアタイルなら寒さを緩和できるので、デザイン性と実用性を兼ね備えた素材といえます。
デメリット
キッチン床材にフロアタイルを導入するデメリットとしては、防水面で配慮が必要になる点です。タイル調の部分は防水性が高いですが、目地の隙間には水が入り込んでしまい、しみ込んでしまうため、カビなどが発生する原因になります。頻繁にふき取る対応が必要です。
クッションフロア
キッチン向け床材の素材の三つ目は、クッションフロアです。フロアタイルと同様、素材は塩ビになります。CFと英文の略で表現されることもあります。フロアの裏側にクッションが設置されていることが特徴で、比較的リーズナブルに導入することができます。
メリット
キッチン床材にクッションフロアを導入するメリットとしては、足の疲労を押さえられる点にあります。フロアの裏側に設置されているクッションのおかげで、柔らかい感触になっていて、長時間の立ち仕事でも疲労がたまりにくい素材になっています。
デメリット
キッチン床材にクッションフロアを導入するデメリットとしては、逆に柔らかいことにより、上に乗せた家具の跡が付きやすいという点が挙げられます。あまり重いものを乗せたままにしておくと、くっきりと跡が残ってしまうことがあります。
また、他の素材に比べると高級感に劣ります。安っぽい印象を与えてしまいます。リビングやダイニングの床材と比べ、極端に見栄えが悪くなるなら、あまりお勧めできません。
コルクタイル
キッチン向け床材の素材の四つ目は、コルクタイルです。文字通りコルクの素材で作られた床材です。柔らかい質感が魅力で、キッチンの床材に限らず、住まいのあらゆる箇所に導入されている素材です。天然素材であることが特徴です。
メリット
キッチン床材にコルクタイルを導入するメリットとしては、柔らかい素材であるため足が疲れにくいという面が挙げられます。適度な弾力と柔らかさがあるため、長時間立っていても疲れにくいです。また、自然素材であるため、保温性や調湿性も高く、年中快適に過ごすことができます。
デメリット
キッチン床材にコルクタイルを導入するデメリットとしては、費用面の問題です。他の素材に比べると負担が高額になってしまいます。また、紫外線に弱いというデメリットもあります。キッチンに窓があり日の光が入ってくる構造なら、注意が必要です。
キッチンの床材に求める性能
一般的に、キッチンの床に求められる性能には、どんなものがあるのでしょうか。キッチンは人の往来が多く、また長時間立ちっぱなしになることが多い場所です。また、洗い物などで水が飛んでしまうケースが多い場所でもあります。
一番に求めるものは防水性能
キッチンの床材に一番欲しい性能としては、やはり防水能力が挙げられます。どれほど気を付けてもキッチンでは水が飛びますので、防水性能が高い床材を使用していないと、劣化がどんどん進んでしまいます。防水性の高い素材、あるいはコーティングなどをして防水性を高めましょう。
キッチンの床材選びの注意点
最後に、キッチン床材の素材選択において注意するべき点を紹介します。普段の生活において頻繁に利用することになる場所ですので、素材選びを間違えるとどんどん劣化が進んでしまったり、傷みがひどくなっていってしまいます。キッチンに向いた素材選びをしましょう。
足元に快適性があるか
まずは、足元の快適性を重視したいところです。頻繁に行き来することになる場所ですから、滑りやすい素材は適しません。また、掃除がしやすい素材であることも重要です。水がすぐにしみ込んでしまうような素材は掃除が大変になるので、おすすめできません。
リビングとの関係性
また、リビングやダイニングとの関連性も重視したいところです。リビングやダイニングの床材とあまりにも異なる素材を選択すると、住まいに統一感が無くなり、違和感のある住まいになってしまいます。
機能性に加え、住まいの統一性にも気をつけながら素材選びをすることが重要です。リフォームの際には、専門のリフォーム業者の方の意見も参考にしながら選択しましょう。
キッチンの床材は使いやすさで選ぼう!
以上、キッチンの床材選びの際の注意点について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。機能面では防水性や掃除のしやすさが重要になること、デザイン面ではリビングやダイニングとの統一感が重要であることなどを解説してきました。
現在キッチン向けの床材の種類は豊富にあるので、機能面も重視しながら自分好みの素材が選択できるよう、快適な生活が送れるように検討してみましょう。