アンバサダーの意味とは?
皆さんはあ「アンバサダー」という言葉の意味をご存じでしょうか?役職名として見られる言葉で、テーマパークを紹介する際に代表としてテレビに登場することもあります。見たことのある方も多いでしょう。最近ではインスタなどのSNSでもよく目にします。
その一方で「アンバサダー」とはどのような意味、あるいはどのような立ち位置の人なのかと聞かれると、はっきり答えることが出来ない方も少なくないです。
今回はこの「アンバサダー」という言葉の意味についてご説明していきます。曖昧になっている部分をこの機会にはっきりさせて、「アンバサダーの意味は?」と聞かれたときに、スムーズに答えられる一歩ステップアップできます。
「アンバサダー」の類語や英語表記、使い方もいくつか例文を踏まえてお伝えしていきます。「アンバサダー」という言葉とその意味について詳しくなりましょう!
では、早速「アンバサダー」の意味についてです。「アンバサダー」には大きく分けて3つの意味が存在します。1つ目の意味は「大使、使節」です。これは日米親善大使のように、両者の宣伝や架け橋になる役割を持つ人間のことを意味します。
2つ目の意味は「代表、代理人」という意味です。1つ目の意味でお話しした「大使」ですが、これは国の代理として、他国に派遣される代表者(外交官)のことです。つまり、大使とは「国の代表」という意味にもなります。
3つ目の意味は「企業の商品やブランドを応援する支援者」という意味です。ざっくり言ってしまうと贔屓にしている消費者に近いニュアンスの意味です。
そこから派生して、口コミなどを発信しているファン(消費者)のことを意味することもあります。現代ではSNSが大きく発展し、誰でも情報を自由に発信できます。インスタグラムやTwitterといった大型コミュニティーで商品紹介などを行う人のことを「アンバサダー」と呼ぶことがあります。
アンバサダーの由来
次は「アンバサダー」の由来についてです。この「アンバサダー」という言葉は、元々「Ambassador」という英語から由来していると言われています。
英語の単語については後程詳しく説明しますが、「Ambassador」という英語の意味は「大使」という意味になります。先ほどご紹介した「アンバサダー」の意味と一部同じです。大使は自国を代表として、国の意見を伝えたり、国をアピールする役割のある人です。
この本来の意味から発展した形で、アンバサダーには「大使や代表」という意味の他に「支援者」という意味が加わったとされています。
アンバサダーの特徴
ここで「アンバサダー」の意味の特徴についてお話しします。よく似た言葉として「インフルエンサー」という単語がありますが、確かにこの二語は似ていますが、よく考えると全く意味の異なるニュアンスを持つ単語になります。
言葉の意味を考えず選び方を間違ってしまうと、もしかするとインスタなどで思わぬトラブルを招いてしまうパターンが存在します。
インスタなどのSNSでは、この「アンバサダー」と「インフルエンサー」の意味に違いによって、最悪炎上することもあります。そういったことがあるということを、少し頭の片隅に置いておきましょう。
インフルエンサーの意味
では、まず「インフルエンサー」の意味についてです。「インフルエンサー」とは「世の中に与える影響が大きい人」を意味します。俳優やタレント、芸人、現在ではユーチューバーなども「インフルエンサー」に値するでしょう。
わかりやすく言うと誰もが知っているような人、インスタやTwitterなどのSNSでフォロワーがたくさんいる人を意味します。
インスタなどで、こういう商品がおすすめ!、この番組はおもしろい!、このイベントに参加しよう!といった宣伝やPRを行うとかなりの影響力を及ぼすことになります。何かを企業の代理として宣伝する、消費者と生産者の架け橋になる、という意味では「アンバサダー」に似ていると言えます。
宣伝するもののファンかどうかの違い
しかし、「アンバサダー」とは決定的に異なる意味があります。前述で「アンバサダー」の意味の3つめで「企業の商品やブランドを応援する支援者」という意味をご紹介しました。さらにそこから派生して、インスタなどに口コミを発信しているファン(消費者)を意味するともお話ししました。
ここで注目していただきたいのは、宣伝する商品または企業の「ファン」であるかということです。些細な違いではありますが、これらが大きな影響を与えることがあります。
「アンバサダー」とは自分も実際に使用あるいは体験した上で、その宣伝内容や企業に対して「ファン」であることが意味の中には含まれます。一方「インフルエンサー」は特別決まってファンである必要はありません。
インスタなどのSNSが発展した現代では、誰しもが「アンバサダー」あるいは「インフルエンサー」になり得ます。
ここで想像してみてください。インスタなどのSNSで宣伝している方がいるとします。その宣伝を見て多くの人たちが、自分も使ってみよう、やってみようと思うでしょう。
しかし、実はその宣伝は実際にその宣伝内容のものを使ったことがない、体験したことがない、企業の売り文句を宣伝しているとします。やはり、実際に使ってみて本当にこの商品あるいは企業が好きで、ぜひ宣伝したい!という気持ちの宣伝と比べると、信頼性や印象が悪くなってしまいます。
また、こういったファンではなく、広告塔になるだけの場合を「ステマ」ということもあります。「ステルスマーケティング」の略で「ヤラセ行為」や「サクラ行為」と同様の意味を持ちます。
マーケティングですので、この場合は金銭の授受が発生してきてしていることがほとんどです。さらにステマについては法律によって規制が為されており、業界での信頼度や印象はガタ落ちしてしまう行為と言えます。インスタなどが炎上してしまう場合もあり、行うべきではない宣伝方法です。
アンバサダーの類語と英語表現
ここまで「アンバサダー」の特徴についてお話ししてきました。インスタなどのSNSでの宣伝の注意事についてもご理解いただけたでしょう。
次は「アンバサダー」の類語と英語、またその意味についてご説明します。類語については3つ、また英語についても由来の部分「アンバサダー」の英語の意味を軽くご紹介はしましたが、この章ではもう少し詳しくお話しします。
アンバサダーの類語とその意味
「アンバサダー」の類語についてですが、「使者」、「公使」、「メッセンジャー」という3つがあります。前述した「インフルエンサー」もある種「アンバサダー」の類語ではありますが、一つずつそれぞれの類語について詳しくご説明します。
使者の意味
「アンバサダー」の類語1つ目は「使者」です。使者とは「命令を受けて使いをする人」という意味があります。誰かの意見や手紙などを伝達するという点は、「使節、大使」と同じです。
一方、使者は命令を受けて伝達をしますが、「アンバサダー」は命令を受けて伝達をしているわけではありません。その部分は異なると言えます。「アンバサダー」と「使者」の間には強制力の違いがあることがわかります。
公使の意味
「アンバサダー」の類語2つ目は「公使」です。公使とは「使節団内における階級の一つで、大使に次ぐもの」を意味しています。同じ使節団の階級で、伝達する役割という内容としては「アンバサダー」と全く同じといっても過言ではないでしょう。
しかし、公使は「大使(アンバサダー)」の次の階級になるため、「アンバサダー」と「公使」では位が異なります。
メッセンジャーの意味
「アンバサダー」の類語3つ目は「メッセンジャー」です。メッセンジャーは「品物や伝言などを送り届ける人」を意味します。皆さんの身近な所でいう郵便配達員の方を想像してみるとわかりやすいでしょう。
手紙やメッセージを本人の代理として届ける、という意味では「アンバサダー」と同様です。しかし、メッセンジャーはあくまで「配達する人」がメインになるため、アンバサダーとは異なります。
アンバサダーの英語表現
前述でも「アンバサダー」の英語についてご紹介しましたが、英語では「Ambassador」と書きます。繰り返しますが、この英語そのものに「大使、使節、代表」という意味があります。
例えば「an ambassador extraordinary(特命(全権)大使)」や「an ambassador of peace(平和使節)」という様な英語で使われます。「Ambassador」は名詞の英語ですが、ここから派生して形容詞形の「ambassadorial」、「ambassadorship(大使の職)」といった使われ方もします。
アンバサダーの使い方
次に「アンバサダー」の使い方について具体的な例文を用いてご紹介していきます。聞いたことのある言葉もそうでない言葉も出てくるでしょう。この機会に色々な「アンバサダー」の使い方をマスターしましょう。
例文①
例文1つ目は「アンバサダーマーケティング」という使い方です。アンバサダーマーケティングとは「宣伝を行う際に商品に合ったイメージキャラクターを起用し、より信頼性や親近感を持たせアピールするマーケティング方法」という意味です。
例えば、都道府県や市町村に「ゆるキャラ」がいる場合がありますが、これもアンバサダーマーケティングの一つです。
さらにスポーツ選手がそのスポーツ用品のCMを請け負う、化粧品のCMに女優を起用する、なども同様です。世間受けのいい可愛いゆるキャラを用いたり、人気のあるスポーツ選手や女優を起用することで、商品自体のイメージアップを狙うことも出来ます。
インフルエンサーマーケティングの意味との違い
マーケティングの方法として「インフルエンサーマーケティング」という言葉もあります。注意したいのは、前述した「ステルスマーケティング」とは異なるということです。インフルエンサーマーケティングは「消費者などに自発的に宣伝を行ってもらうマーケティング方法」の意味です。
これはCMなどとは異なり、宣伝者が自らの意思で行います。例えば、インスタなどへの投稿や商品レビューなどがこれに当たります。
「アンバサダーマーケティング」と「インフルエンサーマーケティング」の違いを挙げるとすると、前者はゆるキャラやスポーツ選手を起用することで、商品自体のイメージアップを図るとともに、商品そのものの「質」を挙げるのが目的にになります。
後者は商品の情報が拡散されることで、多くの方へに商品を知ってもらい、顧客「量」を増やすことが目的です。
例文②
例文2つ目は様々な「アンバサダー」という役職における使い方です。ブランドアンバサダー、スペシャルアンバサダー、ネスカフェアンバサダー、ディズニーアンバサダーなどが挙げられます。
いずれも何かを宣伝、人々へ広める役割を担っています。ブランドアンバサダーはそのブランドを、スペシャルアンバサダーはその商品やイベントの特別ゲストとして、ネスカフェアンバサダーはネスカフェのコーヒーを、ディズニーアンバサダーはディズニーテーマパークを宣伝します。
厳密には例文ではありませんでしたが、「アンバサダー」という言葉は様々な役職の名前として用いられる使い方もあることをご紹介しました。
また、ディズニーを含めて、「アンバサダーホテル」のように名前として用いられる使い方もあります。昔から海外や地方に派遣された大使は、自国の宣伝のために多くの最上級なおもてなしをしたと言われています。
そのような厚いおもてなしの心を持ったホテルになる、という理念を掲げているという意味から、アンバサダーホテルと名付けられたと言われています。
例文③
3つ目の例文は「アンバサダー契約」という使い方です。アンバサダー契約とは「商品やイベントの宣伝を行うアンバサダーとして、企業と契約を結ぶこと」を意味します。
代表的なのは前述したような「アンバサダーマーケティング」の一環として、スポーツ選手やタレントと結ばれることが多いです。商品のイメージアップはもちろんのこと、知名度を広げるだけでなく、企業そのもののアピールにアンバサダー契約は活用されることもあります。
例文④
例文4つ目は「アンバサダー募集」という使い方です。アンバサダー募集とは「一般消費者からアンバサダーの募集を募る」という意味です。
ここまでお話ししてきたアンバサダーはスポーツ選手や芸能人などの有名人が多かったですが、最近では一般人から募集することも多くなってきました。前述でご紹介した「ネスカフェアンバサダー」もこのアンバサダー募集の一種と言えます。
アンバサダーはコーヒーマシンを複数人で利用できる場所に置き、ネスカフェコーヒーのよさを周りに広める役割を担っています。
つまり、一人で利用する目的ではネスカフェアンバサダーにはなれないということです。実際に個人で契約しようとすると、「複数人でマシンを使う環境」というのが条件として設定されています。家族みんなで使うのであれば問題ないということになります。
アンバサダーは大使、使節という意味
「アンバサダー」の意味や例文を用いた使い方の紹介、類語、英語など、様々な方面から「アンバサダー」についてご説明してきました。インスタなどのSNSで、あなたも何かの「アンバサダー」になる可能性もあります。その際にはこの単語の意味を思い起こせるようにしておきましょう!