NISAは確定申告は不要?必要な場合や控除される税金などを解説!

NISAは確定申告は不要?必要な場合や控除される税金などを解説!

税制優遇制度で知られているNISA。投資に慣れていないと言われる日本人には、NISAは確定申告が不要なの?必要なの?また控除の税金とは?などと分からないことだらけです。ここではNISAでの確定申告の必要性やその際に控除や非課税となる税金を解説していきます。

記事の目次

  1. 1.NISAは確定申告が不要なの?
  2. 2.NISAでも確定申告が必要な場合
  3. 3.NISA口座を利用していても確定申告するメリット
  4. 4.NISAで非課税になる税金
  5. 5.NISAが原因で配偶者控除や健康保険の扶養から外れる?
  6. 6.NISAでは損益通算ができない
  7. 7.実際にNISA口座を開設するには
  8. 8.NISA利用でも確定申告が必要な「例外」があることを忘れずに!

NISAは確定申告が不要なの?

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2014年にスタートしたNISA。今では主婦の利用も増え未成年でも行えるものが出てきました。通常の投資では確定申告が必要となります。NISAは非課税制度とありますが、その確定申告の必要性はよく分からないところではあります。ここではNISAでの確定申告の必要性や控除となる税金についてなど、よく疑問に持たれる内容を解説していきます。

基本的に確定申告の必要はない

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このNISAは個人の投資家の為に作られた税制優遇制度です。通常の投資ですと源泉徴収として20.315%(所得税15%、住民税5%、復興所得税0.315%)が所得に対してかかり、この際に確定申告をすることが必要となってきます。

税制優遇制度として作られたNISAでは、NISA口座で投資して購入した商品の配当金などに非課税となっているのです。すなわち、税金がかからないので確定申告は不要となるのです。

このNISAは金額と期間に制限があり、年に120万円までの投資で最大5年間投資が出来ます。これを2023年まで行っており、2023年の投資も非課税で5年間行うことが出来るので、それまで確定申告は不要となります。

NISAでも確定申告が必要な場合

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このNISAは原則的に確定申告は必要ありません。しかし、全てのケースに必要が無いわけではなく、例外ももちろんあります。それは外国へ投資を行った場合や配当金を受け取った場所、またはNISA以外での投資を行った時の所得など様々なケースになります。以下にその必要な具体例を挙げていきますのでご紹介します。
 

外国株に投資した時に確定申告が必要なケースもある

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日本で行っているNISAですが、海外へ投資も可能です。世界中で名を連ねている大手企業がたくさん入っているニューヨーク証券取引所やナスダックなどに投資することが可能になっています。

しかし、海外の投資は為替が影響しますので、受け取る配当金によっては税金がかかります。そのことで確定申告が必要となるのです。

具体的には為替差益という米ドルなどを日本円に切り替えた時に利益として受け取った配当金と、その配当金で投資した際に出た損益に対して税金がかります。

しかし、為替差損という日本円に切り替えた時に損失をした場合ですと確定申告は不要となります。上記しているように配当金を受け取る際の利益分や配当金を利用した損益に関して税金がかかり、確定申告の必要性が出てきます。

配当金に現地の税金が課されることがある

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また、日本で税金がかかってしまうのと同様に、海外でもその現地先の税金がかかります。税率はその海外先で変わってきますが約10%の税金がかかります。アメリカでの税金は10%です。そのことで日本での投資よりも多めに支払う可能性はあります。しかしアメリカなどは日本よりも配当率が高いのでそれ次第では多くもらえる可能性もあるのです。

配当金を郵便局や銀行口座で受け取った場合

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配当金の受け取り方でいくつかの方法があり、その受け取り方次第で確定申告が必要か不要かの違いが出てきます。受け取る方法は郵便局(ゆうちょ銀行含め)、銀行口座、証券口座、この3種類があり、これらで変わります。

具体的には郵便局(ゆうちょ銀行含め)と銀行口座で配当金を受け取る際に確定申告が必要となる対象になります。郵便局で受け取る際は「配当金領収書」を持参して受け取る形で、これを「配当金領収書方式」と言い、銀行で受け取る際は指定の口座に振り込む形を取り、これを「登録配当金受領口座方式」と言います。

確定申告が不要であるのは、証券口座で配当金を受け取る方法のみで、この方式を「株式数比例配分方式」と言います。主婦の方は郵便局や銀行に足を運びやすいと思いますので念頭に入れておいてください。

NISA以外で20万円以上の利益が出たサラリーマン

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サラリーマンの方は年収が2000万円以下ですと確定申告が不要でありますが、年収以外で20万円以上の収入があると確定申告が必要となるのです。

NISA以外の株やFXへの投資で得た利益が20万円以上ある場合は確定申告が必要となります。しかしこの際に取り引きを行う口座を、源泉徴収を含めた特定口座に指定していると、事前に税金は差し引かれているので確定申告は不要であることになります。

NISA以外で38万円以上の利益のある専業主婦

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最近投資は専業主婦の方たちにも人気です。基本的に専業主婦の方は配偶者という立場ですので、控除を受けている立場で確定申告は必要ありません。しかし、専業主婦の方がNISA以外での利益を38万円以上出していると控除が受けられなくなる可能性があり、その際には確定申告が必要となります。

NISAは非課税でありますが、専業主婦の方は38万円以上の利益を出すと税金がかかり、確定申告が必要となります。そして専業主婦の方は配偶者という立場からも外れてしまいます。

しかし、これも源泉徴収を含めた特定口座で利益を得ている形を取っているのでしたら事前に税金を払っているので確定申告は不要となり、専業主婦という立場も維持できます。

NISA口座を利用していても確定申告するメリット

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ここまでは、振り込まれるお金で発生する税金や利益を得た際の税金で確定申告が必要・不要と説明してきました。しかしこのNISAでの確定申告は税金の為に必要か不要かと判断するための物でもありません。確定申告を行うメリットというのもあるので紹介していきます。

税金が返ってくる控除がある!

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NISAはそもそも税制優遇制度であり、非課税の物ですので、確定申告の必要はありません。しかし、確定申告を行うことでNISAではいくつかの税金の控除を受けることが出来るのです。

通常の投資では必ず確定申告を行い、そして確定申告を行うことで税金が控除されるということはありません。ですがNISAは、確定申告行うことでメリットが生じ、それが可能となっています。確定申告を行うことで控除を受けることができ、その対象となるのが以下の社会保険料・医療費・生命保険料の3つであります。

社会保険料控除

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まず1つ目は社会保険料です。NISAではこの社会保険料の支払いを全額控除してくれます。社会保険料とは国民健康保険や健康保険、国民年金、介護保険など、まだ様々な保険料がありますが、これらの支払いを確定申告で申請すると支払った全額を控除してもらえます。この社会保険料は申告者本人だけでなく、その家族全ての金額が対象となります。

確定申告で申請するときは、支払った証明書が必要となり、それを確定申告に添付する必要があります。

医療費控除

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2つ目に医療費控除です。この医療費では年間に10万円以上かかってしまっている場合、10万円を超えている所から最大で200万円までを控除してもらえるという物です。この控除も申告者本人だけでなくその家族も含めた医療費が対象になります。

また平成29年1月1日より、医療費控除での確定申告の種類が増え、「セルフメディケーション税制」という物が始まりました。これは特定の一般用医薬品を1万2千円以上購入し、その金額から最大で8万8千円までの医療費を控除してもらえるという物です。

この「セルフメディケーション税制」は上記の医療費と合わせて行うことができません。確定申告を行う際は、支払った金額を証明できるものを用意してそれを指定の用紙に添付し、従来の医療費控除なのかセルフメディケーション税制なのかを選んで行ってください。

生命保険控除

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生命保険料は確定申告者本人となりますが、生命保険や医療保険などに支払っている金額を、「生命保険料」「介護医療保険料」「個人年金保険料」の3つの項目別に分けて、最大で4万円までの控除を受けることが出来きます。

これも確定申告の際は証明するものが必要で、保険会社から発送される「控除証明書」が必要となります。

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NISAで非課税になる税金

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通常の投資の場合は確定申告は必要なもので、その際に必ずかかる税金があります。しかし同じ投資でもNISAの場合は、確定申告でかかる税金が確定申告を行うことで非課税となるのです。その非課税に当たる税金が以下の復興特別所得税、住民税、所得税の3つになります。

復興特別所得税

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これは東日本大震災の被害から復興することを目的として作られた措置法で、2013年1月1日から2037年12月31日までの期間源泉徴収される金額であります。

金額は所得額である15%から2.1%を算出する形(15%×0.021)になっており、0.315%が復興特別所得税となります。この金額をNISAでは非課税で行うことが出来ます。

住民税

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住民税とは市区町村税と都道府県税を組み合わせたものを言い、日本での納税者は必ずこれを納めています。

住民税は1年間の所得から算出され、通常の給与からは10%の税率がかかりますが、投資での住民税は5%の税率がかかります。しかしNISAは所得と計算されないためこれも非課税となります。

所得税

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通常の投資では所得税がかかります。これは15%の税率がかかります。しかしNISAはこの所得税も非課税と見なしてくれるものなので税への負担が大きく無くなってきます。

NISAは以上の3つの税金を確定申告を行うことで非課税となるのです。これらを合計すると20.315%の税金がかかることになります。もし10万円の利益だとすると、通常の投資ですと20.315%分は引かれるので手元に入るのは79685円となりますが、NISAとして行うとそのまま10万円となりますので、この非課税はすごく魅力的な事です。

NISAが原因で配偶者控除や健康保険の扶養から外れる?

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NISAは投資の1つの方法です。確定申告は原則不要ですが、確定申告を行うことで社会保険や医療費の控除、また非課税になる税金もあり、たくさんのメリットがあることが分かりました。しかし、投資であることは変わらず、利益も発生することなので、配偶者控除や健康保険の扶養なども気になるところです。それらはどのようになるのでしょうか?

確定申告が不要なので扶養から外れることもない

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NISAでの利益は扶養に関しても影響はありません。上述していたように確定申告が原則不要の制度ですので、利益と計算はされずその心配はありません。

このことから配偶者や扶養者がNISAを行っても、配偶者控除や健康保険などはそのまま継続することが出来ますので問題ないです。

120万を超えた投資で扶養から外れることはある

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NISAは1年間に120万円までの投資で最大5年間行うことができ、最大で600万円までの投資が可能の物です。しかしその1年間に120万円を超える投資を行うとNISA口座ではなく一般口座に切り替わってしまう恐れがありますので注意が必要です。

一般口座に切り替わってしまうと通常の投資と同じ形になってしまいます。もし主婦の方が一般口座に切り替わってしまうと、確定申告の必要性や専業主婦としての配偶者控除や健康保険から外れてしまう可能性も出てきます。また上記していた確定申告での社会保険料や医療費の控除、20.315%分の非課税も受けられなくなります。

NISAで出た利益は、扶養には関係ないので主婦の方が120万円や150万円などいくらの金額の利益を出して大丈夫ですが、投資を120万円以下に抑えて行わないといけないということが重要になります。

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NISAでは損益通算ができない

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通常の投資では損益通算という利益と損失を相殺することが出来ます。しかしNISAではこの損益通算が出来ません。NISA口座での投資と一般口座での投資を組み合わせることが出来ないので、仮にNISA口座で損失が出ても一般口座と合わせられないため、一般口座はそのままの利益で20.315%がかかります。

損益通算とは?

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損益通算とは一定の期間内で出た利益と損失を相殺することが出来るものです。通常の投資ですと利益として得たものに税金がかかりますが、損益通算を行うことによって利益分を減らすことが出来るのでかかってくる税金も減らすことが出来ます。

この損益通算は3年間の繰り越しを行うことが出来るので、この損益通算を行っている間は税金を減らすことが出来るのです。

投資では絶対に元本が保証されるわけではないので、この損益通算が出来るか出来ないかはどの投資を行う際も重要な内容となります。

損したときに税金が返ってくる制度

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通常の投資で損益通算は確定申告の際に税金が還付されるかもしれない制度でもあります。利益や配当金を得る際に20.315%の税金があらかじめ引かれていますが、確定申告を行う際にその中で損益通算を再度行うことによって納めるべき税金変わるかもしれないのです。

それはあらかじめ引かれていた税金が納めるべき税金よりも多かった際に還付金として戻ってくるのです。これがもし1つの口座(源泉徴収あり)にまとめた形で行っているとその中で計算を行っているので、還付金として見込が低いのですが、複数の証券会社で行っていた場合は還付金として戻ってくる可能性があるので念頭に入れて頂きたいと思います。

非課税のため税金が返ってくることはない

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しかし、NISAは確定申告が不要の制度なので、すなわち税金がかかっていないものであります。NISAを利用し確定申告を行うと社会保険料や医療費の控除、また非課税のものがありますが、元々税がかかっていないので、税が戻ってくるということはありません。このことから損益通算が利用できないものとなっています。

実際にNISA口座を開設するには

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実際にNISA口座を開設すると悩ましいところではあります。NISA口座を開設できるところは様々であり、銀行、郵便局、証券会社などがあります。

また、NISA口座を開設するを場所によりそれぞれの違いがあり、多種多様となりますので、ご自身に見合うより良い商品を見つけられるといいと思います。その上で各金融機関においての違いの一部を挙げていきます。

各金融機関でのNISA口座の違い

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まず商品の違いがあります。銀行では投資信託が中心となっていますので株という物がほとんどありません。郵便局では公募株式投資信託、上場株式、ETF、REIT、証券会社では国内外の株式投資、投資信託、ETF、ETN、REITと様々な商品を扱っています。

また、手数料の違いもあります。店舗型の銀行や証券会社とネット型の銀行や証券会社がありますが、ネット型の商品が安い傾向にあります。条件次第では店舗型とネット型では5000円~10000円程の手数料の違いが出てくることもあります。

これらだけではありませんが、様々な金融機関でのメリット・デメリットがありますので、ご自身に見合ったものをぜひ探してみてください。

NISA利用でも確定申告が必要な「例外」があることを忘れずに!

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NISAを行う際に確定申告は不要ですが、確定申告を行うことで社会保険料や医療費などの控除、また非課税の対象となるものがあるなど、通常の投資ではなかなか見られないメリットばかりです。注意すべき点はありますが、これを配慮し、このNISAを生かすことが出来たら素敵な未来になると思います。

肥後 晴久
ライター

肥後 晴久

今まで13年間ボディセラピスト・整体師として活動しています。その経験や感じてきたことを施術以外の形で生かしていきたいと考えています。宜しくお願い致します。

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