単身赴任手当とは?
単身赴任手当とはいったいどういったものなのでしょうか。ここでは単身赴任手当はどういったものでどんな目的で支給される手当なのかについて紹介していきます。単身赴任手当について知りたい方は参考にしてみてください。
まず単身赴任とは家族を残して単身で勤務先のある場所に転勤、転居することをいいます。結婚していない人が転勤する場合には一般的に単身赴任といった形式には含まれていません。
単身赴任になると、どうしても家賃や生活費などの費用が転勤先の家と元の家と両方にかかることになってしまいます。単身赴任手当はそういった負担を少しでも軽減できるようにするための手当となっています。
単身赴任をする際に毎月会社からもらえる手当のこと
単身赴任手当はどういった手当なのでしょうか。単身赴任手当は家族のいる人が単身赴任することになった場合に会社から毎月支給される手当のことをいいます。別居手当と呼ばれることもあります。
具体的には配偶者が仕事している場合や子供の学校を転向させたくない、持ち家がある、介護をしている家族がいるなどの様々な事情によって家族を元いる場所に残して自分だけ転居、転勤をする場合に支給される手当になります。
単身赴任手当が貰える条件
単身赴任手当を貰うにはどういった条件があるのでしょうか。単身赴任手当を貰える条件は各企業の規則によって決められています。公務員の場合には単身赴任手当が貰える条件は人事院の規定によって決まっています。
公務員が単身赴任手当を貰うにはいくつか条件がありそのうちいずれかの条件に該当すると単身赴任手当が支給されるようになっています。公務員の場合には受け取る場合の条件もかなり細かく設定が決められています。
一般企業でも公務員の規定と同じ条件を設けている企業も多いようです。そもそも単身赴任手当を支給していないという企業もあります。
単身赴任手当の相場
ここまで単身赴任手当とはどういった手当で単身赴任をもらうにはどんな条件があるのかについて紹介してきました。
実際に単身赴任になった場合には、単身赴任手当はいったいどのくらいもらえるものなのでしょうか。単身赴任手当の相場は公務員の場合と民間企業の場合によっても金額が違ってきます。
これから公務員の単身赴任手当と民間企業の単身赴任手当の相場について紹介していきますので参考にしてみてください。
公務員の場合の単身赴任手当は「月額3万円+距離加算」
公務員の単身赴任手当はいったいどのくらいもらえるものなのでしょうか。公務員の単身赴任手当の相場について紹介していきます。
公務員の場合の単身赴任手当は人事院の規則によって金額が定められています。単身赴任手当は月額3万円と転勤先の家の距離と家族が引き続き生活する家がどのくらい離れているかによって、加算された金額をもらうことができるように定められています。
公務員の場合、単身赴任手当を受け取るにはかなり細かい条件も設定されているようです。一定の条件を満たすことで受け取ることができるようになっています。
民間企業の場合の単身赴任手当は「平均46,065円」
民間企業の場合の単身赴任手当はいったいどのくらいもらえるものなのでしょうか。民間企業の単身赴任手当の相場について紹介していきます。
2015年度に厚労省が発表した調査データによると民間企業の単身赴任手当の平均額は46,065円となっています。あくまでも46,065円は手当の平均支給額になっているので、単身赴任手当は企業の規模などによって多少の違いがあります。
単身赴任手当をもらえるための条件なども各企業の規定によって違いがあるので気になる方は現在の勤め先に確認してみた方がいいかもしれません。
単身赴任手当以外の補助金や手当
単身赴任になると新しい住居の家賃、光熱費や生活費などの費用が新たに必要になり今までより負担も大きくなってしまいます。
なるべく出費を減らせるように企業の中には単身赴任手当の他にも補助金や手当を別途支給しているところもあります。
単身赴任手当以外の補助金や手当にはどういった種類の手当があるのでしょうか。これから単身赴任手当以外の補助金や手当について紹介していきます。
住宅手当
住宅手当とはどういったものでしょうか。住宅手当とは家賃にかかる費用の負担を軽くするための補助金のことを言います。単身赴任になった場合、単身赴任手当以外に転勤先の住宅手当が補助されることがあります。
住宅手当は単身赴任の対象者だけでなく全社員に対して一定額で企業から支給されることが多い手当です。企業によっては給料に住宅手当を含めて別途支給しているところもあれば、社員寮や社宅の家賃を一部会社が負担している場合などがあります。
公務員が単身赴任手当をもらっている場合には、自分の家の家賃が月額12,000円以上の支払いがあると住宅手当をもらうことができます。
また公務員の単身赴任手当では、家族が住んでいる家の家賃が月額12,000円以上の支払いがある場合には家族の住む家に対しての補助金額の2分の1の手当をもらうことができます。
帰省旅費手当
帰省旅費手当とはどういった手当なのでしょうか。単身赴任手当の他にもらえる手当なのでしょうか。ここでは帰省旅費手当について紹介していきます。
帰省旅費手当とは単身赴任をしているところから家族が住んでいる家に帰省する際に必要な交通費を負担してもらえる手当となっています。
帰省にかかった交通費の全額を支給してもらえるのが一般的ですが、実際には月や年に何回分までの帰省にかかった交通費を企業が負担するなどの回数条件が付く場合がほとんどとなっています。
単身赴任準備金
単身赴任準備金とはどういった手当になるのでしょうか。単身赴任準備金とは転勤支度金とも呼ばれている手当のことです。
転勤が決まり一人暮らしをすることになった場合に必要になる引越し費用や生活用品(家電など)を購入する際の代金を補助する手当のことをいいます。
実際に貰える金額については購入にかかった金額の何割や何万円を固定額で企業が負担するといったように決められていることが一般的です。もしくはかかった金額の全額補助をするなど企業によって対応は様々となっています。
「単身赴任手当=給与が増える」わけではない!?
ここまで単身赴任手当とはどういった手当なのかについて紹介してきました。単身赴任手当は会社から毎月もらえる手当となっていて、もらうための条件もあるということを紹介してきました。
また単身赴任手当の相場や単身赴任手当以外の手当や補助金があるということがわかってきました。ここでは単身赴任手当を支給されると給与も増えるのではないかと思われることがありますが、単身赴任手当をもらっても実際に給与が増えるというわけではないということを紹介していきます。
単身赴任手当には税金がかかる
単身赴任手当をもらった場合にも税金がかかってくるのでしょうか。単身赴任手当に税金がかかってくるのかどうかについて紹介します。
単身赴任手当を会社からもらった場合でも課税の対象となります。手当としてもらった全額が手元に残って自分のお金になるということにはならないのです。
単身赴任手当は給与に含まれて支払われるので課税の対象となります。実際に単身赴任をしたことがある方であれば、給与をもらった際に明細書に「課税される所得」といった項目が増えていること気づいた経験があるのではないでしょうか。
単身赴任手当や住宅手当、帰省旅費手当、単身赴任準備金など会社から支払われている補助、手当は給与に含まれて支払われるので基本的に課税の対象となっています。
借り上げ住宅の場合には非課税になる
借り上げ住宅の場合には非課税になるのでしょうか。借り上げ住宅は非課税になるのかについて紹介します。住宅手当が給与に含まれて支払われている場合には課税の対象となります。
一方、会社で準備されている借り上げ住宅の場合はどうなのでしょうか。借り上げ住宅の場合の居住費については家賃の一部を会社が補助して残りを給与からあらかじめ天引きするので一定の条件を満たすと非課税の扱いになります。
企業など法人で契約している借り上げ社宅は一般的には家賃が安めになっている場合が多いので、住むところはある程度限定されてしまいますが経済的には負担が軽減されるという大きなメリットがあります。
手当がもらえても出費は大きい
ここまでは単身赴任手当には税金がかかり、借り上げ住宅の場合には非課税になるということを紹介してきました。単身赴任手当をもらえてもそのまま使えるようにはならないようです。
単身赴任手当をもらえても出費が大きくなってしまうこともあります。一般的には所得の場合、給与の総額の8割程度が実際に使える金額となることが多いため場合によっては負担が増えてしまう可能性もあります。
単身赴任をすると飲食費が増加してしまう傾向があります。一人で食事をすることが多いので、外食の機会が増えてしまいがちになります。
その結果、手当てがもらえても出費が増えてしまいます。出費をなるべく抑えるには、食事など自己管理を心がけることも大切かもしれません。
単身赴任をする際は家族でよく話し合おう!
ここまでは単身赴任手当はどんな手当で単身赴任手当の相場や民間企業と公務員の金額の違い、単身赴任手当以外の手当や補助などについて紹介してきました。
実際に会社で人事異動などにともない単身赴任を選択するかどうかについては現在の生活環境を考慮したうえで会社の規則や規定、公務員の規定の手当なども確認して家族の意見も聞きながら、しっかりと家族で話し合って決めたほうが良いでしょう。