ささみの栄養成分や効果的に食べる方法を紹介!
ささみは栄養価が高いだけではなく、ダイエットメニューや筋肉をつけるためのメニューとして食べられることがあります。しかし、ささみだけで食べるのではきちんと効果を発揮しないことも。
ではささみの効果を活かして食べるにはどうしたらいいのでしょうか。これからささみの部位や栄養成分、各目的別の食べ方やおいしく食べられるレシピをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
そもそもささみはどこにある部位?
ささみと聞いたときに、「よく食べているけれど、実は鶏肉のどこの部位なのかよくわからない」という方もいるのではないでしょうか。もも肉ほどしっとりしてはいないけれど、胸肉ほどパサついてもいないのが特徴です。そこで、ささみと呼ばれる部位について詳しくご紹介します。
胸肉に近接している部位
胸肉の奥に鶏骨があるのですが、そこに張り付いた二本の肉のことをささみといいます。2つに分かれて鶏骨に張り付く様子が笹の葉に似ていることから、ささみという名前がつけられたという由来があります。
実は胸肉の一部で、通販などではささみと胸肉がセットで売られていることがあります。ささみと胸肉を比べると、ささみは肉質が柔らかく脂がほとんどないのが特徴です。このことから、ささみは胸肉の上質な部分と言われています。
ささみの栄養成分
ささみがどこにある部位なのかについてご紹介しました。続いて、気になるささみの栄養成分を見ていきましょう。
ダイエット中や筋肉トレーニング中の方であればご存知の方も多いですが、ささみは高タンパク低カロリーでビタミン類などの栄養素も豊富な食材です。では、それぞれの栄養成分について詳しくご紹介しましょう。
タンパク質・アミノ酸
ささみの栄養成分の中でも、より多く含まれているのがタンパク質です。タンパク質は、人の体を作るためには欠かせないものです。
タンパク質を構成するのに必要な栄養成分がアミノ酸です。タンパク質はアミノ酸から構成されますが、食事などをした際にタンパク質が20種類のアミノ酸に分解された後、体の中で再度必要なタンパク質として構成されます。この2つの栄養成分は切っても切れない関係なのです。
アミノ酸には2種類あり、他のアミノ酸から不足している部分を体内で合成できるものを非必須アミノ酸、できないものを必須アミノ酸といいます。ささみの中のタンパク質にはこの2種類のアミノ酸が約10種類ずつ含まれているのです。
ビタミンA・B群
油溶性ビタミンと呼ばれるビタミンAや、水溶性ビタミンと呼ばれるビタミンB群も、ささみには多く含まれています。ビタミンAは主に皮膚や粘膜を正常に保つ働きがあります。目にもいい栄養成分です。
ビタミンB群の中でも特に多く含まれているのがナイアシンという栄養成分で、タンパク質や糖質、脂質などの代謝に有効な働きをしてくれます。肌の機能を保護してくれる成分でもあります。
ささみ1本のカロリー
ダイエットをしている方が最も気になるのがカロリーでしょう。ささみは高タンパク低カロリーといいますが、実際のカロリーはどのくらいなのでしょうか。
ささみ1本あたりを約50gと考えると、カロリーは52Kcal程です。ささみ2本で約100gと考え、他の部位の100gと比べてみましょう。むね肉は皮なしの状態で約110Kcal、ももは皮なしの状態で約120Kcalとささみよりは高いです。これに皮がつくと約90Kcalずつ増えます。
以上の数値から見ても、ささみのカロリーは他の部位よりも低いです。これは牛肉や豚肉よりも低い数値なので、やはりささみはそのものの栄養価が高いことを考えても、ダイエットに適しているといえるでしょう。
栄養価の高いささみを食べることの効果
ささみに多くの栄養成分が含まれているということをご紹介しました。実はささみを食べることで、ダイエットや筋肉を増やすこと以外にも、疲労を回復させたり様々な健康効果が期待できるのです。
ささみを食べることによって、その栄養成分が体にとってどんな働きがあるのか、気になる部分ではないでしょうか。では、ささみの栄養素が、それぞれどのような効果があるのかを詳しく見ていきましょう。
筋肉を増やす
内蔵をはじめ筋肉や皮膚、更には骨などもタンパク質という栄養成分が材料となってできています。体を作るのに欠かせない栄養成分なので、筋肉を増やすという目的でささみに注目している方も多いでしょう。
タンパク質を摂取しながら筋トレを行うことでより効果的に筋肉を増やすことができます。反対に、筋トレだけを行うと筋肉が壊れる原因となってしまいます。筋肉を増やしたい方はタンパク質が栄養の主成分であるささみを食べて、筋トレに臨んでみてください。
ダイエット
極端に食事を減らしたり、間違ったダイエットをしてしまうと、筋肉も一緒に落ちてしまうためリバウンドしやすくなっていまいます。
ささみは高タンパク低カロリーなので、ダイエット中の食事に取り入れることで筋肉を作りながら体を引き締めてくれます。タンパク質を摂ることで筋肉が増えます。それにより代謝が上がってエネルギーの交換が効率的に行われる体になるため、太りにくい体質へと導いてくれるのです。
肉質がやわらかく食べごたえがあるので、ささみをよく噛んで食べることで満腹中枢も刺激されて、しっかりとした満足感を得られるでしょう。
疲労を回復
マグロのやカツオ、肉類の中では特に鶏胸肉に多く含まれているイミダペプチドという栄養成分は、アミノ酸の1種です。この栄養成分はマグロなら尾、鳥なら羽の付け根といったよく使うことで疲労しやすい箇所に多く含まれています。
ささみも例外ではなく、この栄養成分を多く含んでいます。このイミダペプチドというのは、疲れが残りにくくなったり、疲労感を軽くするといった効果がある栄養成分なのです。またささみにはパントテン酸という栄養成分も含まれています。
パテントン酸には代謝を促す働きがあるので、この成分が不足することで便秘や食欲不振といった様々な健康障害が発生します。この2つの栄養成分を持つささみには、疲れを予防したり、疲労を回復する効果があるといえます。
肌荒れを防ぐ
ダイエットをすることで、多くの方が経験するのが肌荒れです。ささみには多くのビタミンが含まれているので、肌の状態を整える効果も期待できます。中でもビタミンAには肌の乾燥を防いで、潤いを持続する働きのある栄養成分なのです。
ビタミンB2という栄養成分には、男女問わず多くの人が悩まされることの多い吹き出物を防ぐ働きがあります。思春期ニキビに悩むお子さんがいるご家庭など、ぜひささみを使ったレシピでニキビ対策をしてみてはいかがでしょうか。
髪や爪を健康に保つ
ささみはタンパク質やビタミンの他にもカルシウムが含まれています。カルシウムといえば歯や骨という印象ですが、この栄養成分の不足が髪の毛や肌の乾燥の原因になります。
また、ささみに含まれるビタミンB2という栄養成分は、髪や爪の健康を維持してくれる効果があります。このビタミンB2には髪や爪、皮膚などの細胞を再生する働きがあるので、髪や爪の状態が気になる方はささみを食べることを心がけてみましょう。
血糖値の上昇をコントロール
ささみは糖質が低いのも特徴です。糖質というのは適量であればエネルギーとして変換し、体に吸収されます。しかし一度にたくさん摂ってしまうと、血糖値が急激に上昇する原因となります。余分に摂ってしまった分は中性脂肪として体内に残るため、そのまま体脂肪として変換されます。
ささみは100gあたりの糖質がおよそ0.1gと、糖質制限にはもってこいの食材です。また、通常の食事のメイン食材にささみを使った食べ方を積極的に行うことで、血糖値の上昇も抑えられるので、血糖値を気にしている方におすすめです。
ダイエットや筋肉に効果的なささみの食べ方
一生懸命ささみを食べているのに、ぜんぜん成果が現れない!という方も多いのではないでしょうか。ささみはそれだけを食べることでは効果が十分に発揮されません。摂り入れ方を間違っていては、せっかくの努力も水の泡となってしまいます。
では、どのように食べれば、より高い効果が期待出来るのでしょうか。これから効果的な食べ方をいくつかご紹介するので、これまであまり成果が出なかった人もぜひ今後の参考にしてみてください。
ささみを積極的に食事に取り入れる
ささみは肉質がやわらかく、扱いやすいことからレシピも豊富です。ささみはそのまま食べてもあまり味がしないため、様々な味付けにも対応することが可能です。食べ方の幅が広いため積極的に食事に取り入れやすい食材でもあります。
ささみだけを食べるのはNG
置き換えダイエットなどにささみを用いると、栄養バランスが偏るためあまり良いとはいえません。ささみは糖質が低いのは魅力ですが、体にあまり糖質を与えないのはエネルギーが作れなくなる原因となります。
糖質は体のエネルギー源として欠かせないものです。それを抑えることにより作れなくなったエネルギーを、体は筋肉から作り始めます。糖質を制限しすぎることで筋肉が落ち、それが新陳代謝の悪化に繋がります。
また、筋肉が落ちてしまうと一時は成功したように見えるダイエットのリバウンドにも繋がります。ですから、ささみを使ったダイエットは1日3食の食事の内、1食を置き換えるという食べ方をすることで、全体的な栄養バランスを整えると良いでしょう。
他の栄養素もバランスよく摂取
ささみを食べる時は、おかずとして他の食材をバランス良く摂ることを忘れてはいけません。ささみをよく噛むことで満腹中枢を刺激し、満腹感を得ることは可能です。しかしささみには脂質があまり含まれていないため、その満腹感が長くは続かないのです。
このことから、ささみを食べる際はささみだけを食べるのはよくありません。他にも腹持ちのいい、そしてできるだけ低カロリーな食材を一緒に食べるようにしましょう。お互いの腹持ち度をカバーしあえる、素敵な組み合わせをぜひ見つけてください。
運動後30分以内に食べると◎
筋肉を増加させるためにささみを取り入れたい方は、運動前にささみを準備しておくことをおすすめします。そして、運動をしてから30分以内に食べると良いでしょう。
運動後の30分間はゴールデンタイムと称されており、タンパク質を体に摂り入れやすい時間となっています。運動後30分以内にささみを食べることで、効率よくタンパク質を摂ることが筋肉の増加に繋がります。
栄養豊富なささみを使ったレシピ
ささみは栄養豊富で肉質も柔らかいため、様々なレシピに活用することが可能で、食べ方も様々です。普段は他の部位で調理する料理の代用としても使うという食べ方もできるでしょう。
ささみの柔らかさを活かしたレシピをいくつかご紹介します。いつも同じ調理法だから、レパートリーを増やしたいという方は必見です。
ささみの簡単バンバンジー風
冷たい鶏ガラスープを400cc用意し、火を付ける前の鍋にささみ2本と一緒に入れます。沸騰したらささみを裏返し、火を止めましょう。ささみは筋を取り除いて、細切りにしましょう。野菜はセロリ1/2を細切り、きゅうり1/2本を斜め細切り、トマト1個を粗めのみじん切りにします。
次にごま油大さじ1、しょうゆ大さじ1と1/2、水、酢、焼き肉のたれを大さじ2、マスタード大さじ1にラー油をお好みの量加えてよく混ぜ、すりごまを大さじ1入れてよく混ぜ合わせます。たれが完成です。
お皿を用意して切った野菜を下に、ささみを上に盛り付けてまんべんなくたれをかけましょう。ごまだれ風味のさっぱりしたささみの食べ方で、夏の暑い日にもぴったりのレシピです。
ささみの黒胡椒唐揚げ
ささみは300g、5本程度を目安に準備してください。用意したささみに水小さじ2、塩を1/2かけて混ぜ合わせます。全体に行き渡ったら、次は片栗粉を全体にまぶします。
フライパン全体にまわる多めの量の油をひき、中火にかけてフライパンを熱します。フライパンに熱が回ったら、ささみを入れて両面がこんがりときつね色になるまで揚げ焼きをしましょう。
十分に火が通ったら、お皿に盛り付けて完成です。食べる際にお好みでおろし生姜や、おろしにんにくといった薬味を加えた食べ方もでます。ちょっとしたアレンジでおいしさが広がるレシピなので、ぜひ試してみてください。
ささみの大葉胡麻ポン酢
ささみ4本の筋を取り除き、薄くそぎ切りにしましょう。切ったささみに酒大さじ1/2、塩少々、片栗粉大さじ1/2を加えてよく揉み込みます。次に、熱したフライパンに油大さじ1/2をひいて、ささみを焼いていきます。焼き色が両面についたら蓋をして弱火にし、2分ほど蒸し焼きにしましょう。
ささみにしっかりと火が通ったら、ポン酢を絡めて火を止め、細切りにした大葉4枚と胡麻小さじ1をよく絡めます。お皿に盛り付ければ完成です。
おかず以外にもおつまみとしての食べ方もできるレシピです。ポン酢と大葉の香りがよくマッチしていて、お箸の進むレシピです。
栄養豊富なささみを上手に食事に取り入れよう!
ささみは栄養豊富で、ダイエット効果や筋肉を作るだけでなく、健康効果も期待できる優秀な食材です。普段からうまく取り入れることができれば、簡単にヘルシーで健康的な食事を心がけることができます。筋に気をつければ全体は柔らかいので、お子様や高齢の方にもおすすめの食材です。
ささみを使えば簡単に、ヘルシーで健康的な食事を心がけることができます。これまであまりささみに縁がなかったという方も、この機会にぜひ、ささみを使ったレシピをお試しください。