ピーナッツって太るの?ダイエット効果は?
ピーナッツは世界中で注目が集まっている食材の一つです。ピーナッツを食べると太ると思われている方が多いですが、実際はそうではありません。食物繊維が多く含まれているからです。
食物繊維は水を吸うことで膨張し満腹感をもたらすとともに、排便を促し、余分な糖質や脂質の排泄を促します。したがって、ピーナッツはダイエット効果の高い食材であり、適切な量を食べる分には太ることはありません。
ピーナッツのカロリー・糖質
ピーナッツは非常にカロリーの高い食品です。100gあたり、585kcalほどあります。脂質は100gあたり、49gも含まれており、高いカロリーの大部分は脂質によるものです。
炭水化物は20gですが、炭水化物には食物繊維を含んでおり、食物繊維7gを除けば、糖質は13gほどです。脂質に比べれば、糖質ははるかに少なく、ピーナッツは高カロリー・低糖質であるといえます。
乾燥ピーナッツ
収穫されたピーナッツを雨の当たらない風通しの良い場所に置き、乾燥させたものが乾燥ピーナッツです。水分が蒸発し、カラカラになっているので、冷蔵庫などでの長期間の保存が可能となります。
ただし、酸素に触れるとピーナッツに含まれる脂質が酸化して臭くなり風味が落ちて味も悪くなり体に良くないので、ビニールなどの袋や容器に入れる際に空気をしっかり抜いて保存することが大事です。
煎りピーナッツ
乾燥ピーナッツをレンジ、オーブンやフライパンなどで火や熱を加えて、煎ったものを煎りピーナッツといいます。ピーナッツを煎ることで、乾燥ピーナッツよりもさらに水分が抜けて本来の甘みと旨味がぎっしり濃縮されています。ピーナッツ本来の香りも引き出され、おいしく頂くことができます。
バターピーナッツ
煎りピーナッツにさらにバターや塩などを加えて炒めるなど調理したものがバターピーナッツです。バターでなくても、マーガリンやパーム油のような他の植物性油でもバターピーナッツを作り出すことは可能です。
バター不使用でもバターピーナッツと呼んでも問題はありません。一層ピーナッツの香りが強まるとともに、バターのような濃厚な風味がバターピーナッツの魅力です。
他のナッツ類のカロリー・糖質と比較
他のナッツ類との比較ですが、高カロリー・高脂質で、低糖質なのはピーナッツを含め、ほとんどのナッツ類に共通です。
しかし、他のナッツ類と違うのは栄養素で多くのタンパク質を含んでおり、ピーナッツは他のナッツ類よりも高タンパクであるといえるでしょう。運動や筋肉トレをされる方には最適な食材だといえるでしょう。
太るのを防ぐピーナッツの栄養素とダイエット効果
ピーナッツといえば、高カロリーで高脂質で太るというイメージがありますが、それは間違えています。
もちろん、高カロリーなので食べ過ぎはよくないですが、実際のところはダイエットに適し、美容効果や生活習慣病の予防にもつながる栄養素がたくさん含まれています。そうしたピーナッツの栄養素とダイエット効果について、ここでは解説していきます。
ビタミンE
ピーナッツにはビタミンEという栄養素がたくさん含まれています。ビタミンEは脂溶性のビタミンで、強い抗酸化作用を持ち、体内の脂質、特に不飽和脂肪酸の酸化を防いでくれます。不飽和脂肪酸は細胞膜にたくさん含まれています。
体内の不飽和脂肪酸が酸化し過酸化脂質に変化することで、細胞の死亡や変調、そして動脈硬化や動脈硬化が引き起こす脳梗塞や心筋梗塞、ガンなどの病気に繋がっていきます。
ビタミンEはそうした抗酸化作用によりシミやシワなどを防ぎ、動脈硬化を抑制し、血管の健康を保ち、血流を改善します。血流が良くなることにより、代謝も向上するので、美容効果や生活習慣病やガンなどの疾患の予防とともにダイエット効果も得られます。
ビタミンB群
ビタミンB群もピーナッツにたくさん含まれる栄養素です。ビタミンB群はビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12、パントテン酸、ビオチン、葉酸の8種類の栄養素の集合体です。
ビタミンB群はエネルギー代謝過程における補酵素として働きます。糖質や脂質、タンパク質といったエネルギー源だけを摂取しても、ビタミンB群が不足していたら、エネルギー代謝は正常には行われません。
ビタミンB群が不足すれば、摂取したエネルギー源の代謝がうまくいかずに、代謝されることなく余ったエネルギー源が脂肪として蓄積し、結果太ることに繋がります。
食物繊維
ピーナッツには多くの食物繊維が含まれています。ピーナッツに含まれている食物繊維は不溶性の食物繊維です。
不溶性の食物繊維は水に溶けにくく、水分を吸うことで腸内で便のカサを増やして膨張することで大腸の動きを刺激し排便を促します。ピーナッツに含まれるし食物繊維は大腸がんの予防にも効果があり、善玉菌の餌となって腸内環境の改善に役立ちます。
カリウム
ピーナッツにはカリウムも多く含まれています。カリウムはナトリウムとともに細胞内外の浸透圧を調整する働きを持ちます。神経の興奮性や筋肉の収縮にも関与しており、大切な栄養素です。
また、カリウムはナトリウムが腎臓で再吸収されるのを防ぎ、排泄を促します。太ってみえるむくみ太りは体内の塩分過多による水分の過剰蓄積が原因です。
カリウム摂取によりナトリウムの排泄が促されることにより解消されます。むくみ太りに悩まされる方はカリウムの多いピーナッツを摂取すればいいでしょう。
ピーナッツは低GI食品
ピーナッツは高カロリー・高脂質の食品ですが、低糖質の低GI食品です。GIというのは、Glycemic Indexの略であり、その食品を食べた後の食後血糖値の上昇を示す指標です。食品のGI値はその食品を摂取して、2時間までの血糖値の推移を測定することで求められます。
GI値が高いということはその食品を食べれば血糖値が急激に上がるということを意味します。血糖値がいきなり上がるということは、血糖値を下げようとインスリンが分泌されますが、インスリンには脂肪を蓄積する働きもあります。高GI食品を食べ続けると太ることになります。
逆に低GI食品だと血糖値の上昇が緩やかなので、インスリンの分泌が少なくて済みます。低GI食品だと多く食べたとしても太りにくいのに加え、血糖値の上昇が緩やかな分、下降するときも緩やかなので血中に糖分が長く存在し続けることになります。
血中に糖分がなくなると人間は空腹を感じやすいので、低GI食品は満腹感が持続しやすく、腹持ちがいいといえます。普段食べている精白米のGI値は80もあるのに対して、ピーナッツのGI値は20と4分の1に過ぎず、ピーナッツは低GI食品であるといえます。
空腹感から間食を止められない人にとって、高GI食品ばかりを食べて血糖や肥満が気になり太ることを心配される方にはピーナッツはピッタリだといえます。
太るのを防ぐピーナッツダイエットのやり方
ピーナッツはビタミンE、ビタミンB群、食物繊維といったダイエットに最適な栄養素を多く含んでおり、低GI食品であることからダイエットにふさわしい食材の一つです。
しかし、食べ過ぎたりやり方を間違えれば、カロリーを取り過ぎて太ることになり逆効果です。ここでは太るのを防ぐピーナッツダイエットのやり方を解説していきます。
ピーナッツの食べる量
ピーナッツダイエットで重要なのはピーナッツの食べる量です。香ばしい味わいと軽い食感により、食べ過ぎて太ることに繋がりやすいのは事実です。1日に食べる目安としては30粒くらいで、分量にすれば30gくらい、カロリーにすれば100kcal相当になります。
大皿とか大袋で食べるのではなく、一日で食べる量を小分けにし、ゆっくり良く噛んで満腹中枢を刺激することを心がけながら食べていくといいでしょう。
食べ過ぎは太る原因に
ピーナッツは高カロリー・高脂質な食材なので食べ過ぎは太る原因になります。普段からカロリー摂取量の多い人は他の低GI食品を取り入れたり、ゆっくり良く噛んで満腹中枢の刺激を心がけたりするべきです。
また、カロリーの高いピーナッツの量を減らしたりするなど食べるなどしてもいいでしょう。そうすることで、摂取カロリーを減らしスつ、ピーナッツの持つ栄養素の効果を取り入れつつ、太ることを防止できます。
ピーナッツを食べるタイミング
1日の中でピーナッツを食べるタイミングも大事です。夜は控えるべきです。夜は基礎代謝が落ちるのと、BMLA-1という余った脂質を溜めこんだり脂肪組織の成長を促したりするタンパク質が分泌され、ピーナッツのような夜にカロリーの高いものを食べると太ることにつながります。
朝か昼、あるいは小腹の空いた食間時にピーナッツを食べればいいでしょう。ピーナッツはカロリーは高いが、低GI食品であり満腹感が得らやすいので、朝食もしくは昼食時、あるいはおやつなどの間食時に摂ることで、全体の摂取量が減るというメリットがあります。
運動や食事管理も大事!
ピーナッツを食べるだけで簡単に痩せるということはなく、あくまでダイエットのやり方や食事制限などをサポートする食材に過ぎません。
運動や全体の食事管理を取り入れることこそ、ピーナッツダイエットを成功させる上で大事なやり方です。ピーナッツの特性を生かし、ゆっくり良く噛むことを心がけるで満腹感を得られやすく全体の食事の量を減らし、太ることを防止できます。
ピーナッツは100gあたり25.5gのタンパク質を含む高タンパクな食材です。また、ピーナッツに含まれるアミノ酸やビタミンB群はタンパク質合成を促進し、筋肉増強の作用のあるテストステロンの分泌を促進させます。
ピーナッツを食べることで筋トレや運動の成果が効率よく体に反映され、運動によるダイエット効果を増強させることができます。
ピーナッツは食べ方で太るのを防げる!
ピーナッツにはガンや生活習慣病予防などの健康増進に繋がることも分かっていただいたのではないでしょうか。ただし、高カロリーで高脂質な食材なので食べ過ぎると逆に太る原因となるので注意しましょう。
ピーナッツに含まれるビタミンEは脂溶性です。水溶性のビタミンに比べれば排出されにくく蓄積されやすいので、ピーナッツの過剰摂取には注意が必要です。
ピーナッツにはカリウムが多く含まれいます。健康な方には全く問題がありませんが、腎機能の悪い方はカリウムが排泄されにくく、カリウムの過剰摂取が問題になってきます。ピーナッツのようなカリウムが多く含まれている食品は避けるべきでしょう。
ピーナッツが太る食べ物であるという誤解は解けたのではないでしょうか。これらの点に留意しつつ、食べ方に気をつけ、ピーナッツをダイエットと同時に健康維持に生かしましょう。