新卒のボーナスっていくらもらえるの?
高校や大学などで厳しい就活を切り抜けて新卒で就職した人にとって、まず楽しみなのが初給与の次はボーナスです。両親がボーナスをもらってちょっと高そうなお店に食事に連れて行ってくれた思い出などから、ボーナスを楽しみにする人は多いでしょう。
給与が現金支給の場合は、ボーナスも現金支給なので、お父さんが分厚い札束をもらってきたのを見た思い出があるという人も少なくありません。
ですがお父さんのボーナスはそれなりの年数働いた結果の金額なので、お父さんが新卒の頃のボーナスについては知らない人も多いです。
実際に自分が社会に出て働くようになったら、新卒のボーナスはいくらぐらいもらえるのか、それとも新卒ではまだボーナスはもらえないのかなどについて詳しくご紹介していきます。
そもそも新卒でボーナスってもらえるの?
それではまず、そもそも新卒でボーナスはもらえるのかについてご紹介します。昨今は就活をしてもなかなか良い結果が得られず、厳しい就職戦線で闘い続けた結果、何とか就職することができても、志望する企業には就職できない場合もあります。
企業によって給与の金額も違うので、ボーナスの額も違ってきますが、まずボーナスをもらうには、普段の仕事の成果などを見る「査定」というものがあります。
ですが新卒の場合は、入社から最初のボーナス時期までの期間が短いため、仕事の成果を出す前にボーナス時期が来てしまいます。
そのあたりも新卒のボーナスにはかなり深くかかわってきますので、新卒でボーナスはもらえるのかどうかについてご紹介しましょう。
規定通りのボーナスがもらえるとは限らない
新卒でボーナスをもらえるのかどうかですが、まず規定通りのボーナスがもらえるとは限りません。先にも触れたように高校や大学を卒業して就職したばかりの新卒の人は、春に入社してから最初のボーナス時期までの期間が短いです。
就活の会社説明会の時に「ボーナスは夏・冬それぞれ給与の二ヶ月分」などという説明を受けていたとしても、それはあくまできちんと勤め続けて仕事の成果を出してからの話です。
企業によっては、新卒でも最初の夏のボーナスを規定通りにもらえる場合もありますが、夏のボーナスは規定通りにもらえない会社も多いです。
特に新卒が就職した場合、最初の三ヶ月は試用期間に設定されていることが多いので、ボーナスの査定外になるためボーナスがもらえないことが多いと言えます。
ボーナスがもらえる時期は?
次にボーナスがもらえる時期についてですが、ここまでにも触れてきたようにボーナスは夏と冬、年に二回支給される場合が多いです。公務員の場合は半年に一回支給されますが、一般企業などにおいては公務員とはボーナス時期が違う場合もあります。
また一般企業の場合、会社の利益が少ないとボーナスを支給しないこともありますので、就職した会社によってボーナスがもらえるかもらえないかも大きく違います。
ですが、そこそこの規模の会社なら大体年に二回ボーナスを支給する決まりになっていますので、新卒でも頑張って働き続ければ二年目からは、年に二回ボーナスをもらうことができると言えます。
夏のボーナス
ボーナスがもらえる時期の一つ目は、夏のボーナスの時期です。夏のボーナスは公務員の場合6月ですが、その他の一般企業などの場合は時期が異なる場合もあります。
ボーナスという制度は公務員から始まったので、公務員のボーナスの時期にならって6月に支給する企業も多いですが、お中元シーズンの7月に合わせて支給する企業や、お盆前に合わせて8月に支給する企業もあります。
新卒の場合、夏のボーナスが社会人になって初めてのボーナスになりますが、先にも述べたように新卒は、査定の対象外である場合が多いです。
新卒の初めてのボーナスは、寸志程度であることが多いですが、それでも給与以外にボーナスをもらえるだけ幸いだと言えます。
冬のボーナス
ボーナスがもらえる時期の二つ目は、冬のボーナスです。冬のボーナスは公務員の場合12月ですが、こちらは一般企業でも12月にもらえるところがほとんどです。
冬のボーナスは、クリスマス前までに出る企業が多いですが、年末の仕事納めの時に支給される企業もありますので、企業によってまちまちだと言えます。
新卒の場合夏のボーナスはあまり期待できませんが、頑張って仕事を続けていれば、冬のボーナスはほぼ確実にもらえますので冬のボーナスに期待しましょう。
新卒のボーナスの平均額
新卒でボーナスをもらえるかということや、ボーナスの時期についてご紹介しましたので、次は新卒のボーナスの平均額についてご紹介します。新卒のボーナスがいくらぐらいかというのはかなり気になる人も多いでしょう。
新卒の場合、夏のボーナスはあまり期待できませんが、きちんと働いていれば、冬のボーナスはそれなりに期待できますので、何に使うかなどの予定も立てやすいと言えます。
新卒で就職した場合、ボーナスの金額はいったいいくらぐらいなのか、新卒のボーナスの平均額についてもご紹介しましょう。
夏のボーナスの平均額
新卒のボーナスの平均額の一つ目は、夏のボーナスの平均額です。新卒の場合夏のボーナスは寸志程度だと先に触れましたが、寸志と言っても1万円程度ではなく5万円から10万円程度もらえることが多いのでそう少なくはありません。
ですがこちらも会社によっては、本当に寸志程度の1万円ぐらいである場合もありますので、就職した会社次第だと言えます。
またボーナスは給与と同じで色々と先に差し引かれてからもらうので、5万円なら手取りは3万円程度、10万円なら手取りは8万円程度というように少なくなります。
冬のボーナスの平均額
新卒のボーナスの平均額の二つ目は、冬のボーナスの平均額です。新卒の冬のボーナスの平均額は大体給与と同じぐらいの額の会社が多いです。新卒はまだ十分な働きができないので、会社的には様子見の段階です。
そのため新卒の最初の冬のボーナスは、毎月の給与と同じぐらいの金額に抑えられることが多いですが、こちらも会社によってはいきなり会社の規定額をもらえることもあります。
新卒の夏のボーナスは寸志程度でも、冬のボーナスは規定が給与二ヶ月分なら二ヶ月分、給与三ヶ月分なら三ヶ月分もらえるという会社もあります。
新卒のボーナスの平均額の違い
新卒のボーナスの平均額についてご紹介しましたので、次は新卒のボーナスの平均額の違いについてご紹介します。新卒のボーナスがいくらぐらいになるかは人によってそれぞれ違いがあります。
ボーナスの基準になるのは給与ですが、給与の金額からして元々違いますので、給与の金額の違いがそのままボーナスの金額の違いになってきます。
新卒のボーナスの平均額はいったいどのような点で違ってくるのか、新卒のボーナスの平均額の違いについてご紹介しましょう。
最終学歴による違い
新卒のボーナスの平均額の違いの一つ目は、最終学歴による違いです。新卒にも色々いて、最終学歴が高校の人もいれば大学の人もいます。また大学院が最終学歴の人もいますが、これらの最終学歴によってボーナスの平均額は異なってきます。
最終学歴が高校の人より大学の人の方が給与の金額が多く、最終学歴が大学の人より大学院の人の方が給与の金額が多いため、ボーナスの規定が給与の二ヶ月分であってもそれぞれボーナスの支給額は異なるということです。
ですが職種によっては、専門学校卒業の人の方が大学卒業の人より給与が多い場合もありますので、その場合もまたボーナスの金額が違ってきます。
基本的には高卒より大卒、大卒より大学院卒のボーナスの金額の方が多くなりますが、会社の方針などによってもボーナスの金額は異なると言えます。
都道府県による違い
新卒のボーナスの平均額の違いの二つ目は、都道府県による違いです。基本給にかかわってくるのが最低賃金ですが、これは都道府県によって大きく異なります。東京や大阪の最低賃金は1,000円以上ですが、それ以外の地域ではもっと少ないです。
東京や大阪や神奈川などのように、人口が多く家賃や物価などが高い地域は、最低賃金が高く設定されるため、給与の金額も高くなります。そのため最低賃金が高いところほど、ボーナスの金額も高くなるということです。
反対に人口が少なく家賃や物価などが安い地域は、最低賃金が低く設定されるので給与の金額も低くなり、最低賃金が高い地域と同じように、給与の二ヶ月分のボーナスを支給されても元々の給与が少ないため、ボーナスの金額も少なくなります。
新卒のボーナスの手取り金額は?
新卒のボーナスの平均額の違いについてご紹介しましたので、次は新卒のボーナスの手取り金額についてご紹介します。新卒でボーナスをもらえる場合であっても、ボーナスそのまま丸々もらえるわけではありませんので手取りは少なくなります。
ボーナスを宝くじの当選金と同じようなものだと勘違いする人もいますが、ボーナスは宝くじの当選金とは違いますので、納めるべきお金をおさめなければなりません。
ボーナスをもらう場合には手取り金額はいったいいくらぐらいになるのか、新卒のボーナスの手取り金額についてご紹介しましょう。
ボーナスも支給された金額全部は受け取れない
新卒のボーナスの手取り金額の一つ目は、ボーナスも支給された金額全部は受け取れないということです。先にも述べたように、ボーナスは宝くじの当選金ではありませんので、給与と同じように色々なものが引かれます。
新卒でもいきなりボーナスをもらえる会社もありますが、その際もやはり給与と同じように色々なものが引かれますので、全額を受け取ることはできません。
ボーナスからは何も差し引かれないと勘違いする人は意外に多いですが、ボーナスは余分にもらえる給与なので、給与と同じ扱いがされます。そのため仮に20万円ボーナスがあったとしても、その全額をもらうことはできないということです。
支給額から差し引かれるもの
新卒のボーナスの手取り金額の二つ目は、支給額から差し引かれるものです。ボーナスの支給額から差し引かれるのは、給与と同じく社会保険料です。社会保険料には健康保険料と厚生年金保険料があり、これらがボーナスから差し引かれます。
健康保険料は、大体給与の10%程度で厚生年金保険料は給与の18%程度ですが、これらが全てボーナスから差し引かれるわけではありません。社会保険料の半分は、会社が負担してくれますので、半分を自分が出すことになります。
介護保険料は40歳以上から差し引かれますので、新卒の場合は差し引かれません。他にボーナスの0.3%に当たる金額が雇用保険料として差し引かれます。
また給与から社会保険料を差し引いた額から算出した所得税も差し引かれますので、ボーナスの手取り金額はかなり少なくなると言えます。
手取り金額の計算例
新卒のボーナスの手取り金額の三つ目は、手取り金額の計算例です。先にご紹介したように、ボーナスからはたくさんのお金が差し引かれます。
給与が30万円でボーナスが60万円の場合、健康保険料はボーナスの9.9%の半分で29,700円です。厚生年金保険料はボーナスの18.3%の半分で54,900円、雇用保険料はボーナスの0.3%で1,800円です。
またボーナスから社会保険料を引いた額に源泉徴収税率をかけると31,463円になり、482,137円がボーナスの手取り金額になります。
新卒のボーナスの使い道
新卒のボーナスの手取り金額についてご紹介しましたので、次は新卒のボーナスの使い道をご紹介します。新卒でボーナスがもらえた時の使い道にも色々ありますが、代表的なボーナスの使い道がいくつかあります。
新卒でボーナスをもらえた場合にはいったいどのような使い方をする人が多いのか、ボーナスの使い道についてもご紹介しましょう。
両親へプレゼント
ボーナスの使い道の一つ目は、両親へのプレゼントです。初任給で両親にプレゼントしたくてもできなかった人は、初めてのボーナスで両親にプレゼントをする人も多いです。
こういった人は初めてのボーナスの額がいくらであっても、まず両親にプレゼントを用意したり、両親を食事に連れて行ったりすることが多いと言えます。
自分にご褒美
ボーナスの使い道の二つ目は、自分へのご褒美です。ボーナスをもらったら自分へのご褒美に何かちょっとした贅沢なものを購入する人も多いと言えます。
ボーナスの金額がいくらなのかによっても異なりますが、男性の場合は高価な腕時計を購入したり、女性の場合はアクセサリーなどを購入したりします。
貯金
ボーナスの使い道の三つ目は、貯金です。お金はいくらあっても困るものではありませんので、将来のために貯金をするという人も多いです。
ボーナスがいくらであってもすべて貯金する人もいますが、両親にプレゼントしたり、自分へのご褒美を購入した残りを貯金するといったマルチな使い道を楽しむ人もいます。
新卒の最初のボーナスはほとんどが寸志程度
新卒のボーナスの金額などについて色々とご紹介してきましたが、如何だったでしょうか。新卒の最初のボーナスはほとんどが寸志程度ですが、がっかりせずに頑張って働いて冬のボーナスや二年目のボーナスに期待しましょう。