崩れない玄米のおにぎりの握り方&おすすめの具も紹介!
精米されていない玄米は健康に良いという話をよく聞きます。健康食として病院で勧められた人もいるのではないでしょうか。そんなに健康に良いものならばおにぎりにして職場にも持っていきたいと考える人がいるのも当然です。
ですが、玄米おにぎりはパサついて握りにくいものです。玄米ご飯にしてお茶碗に入れて食べてもパサパサしているのに、おにぎりにまとめるのはかなり難しそうだと思っていませんか?
そんなあなたに崩れない玄米おにぎりの握り方をお教えします。また、玄米おにぎりに合うおすすめの具もご紹介します。玄米おにぎりを作る際の参考にしてください。
健康に良い玄米のおにぎり!
ご飯といえば白く輝く炊き立ての白米が最高に美味しいものです。しかし、白米は玄米から表皮や胚芽、ぬか部分を取り除いて精米します。実はその精米の過程で取り除いた部分に栄養や、食物繊維が豊富に含まれているのです。
そのため、昔は白米ばかりたべている富裕層に脚気(ビタミンB1欠乏症)が多発したと言われています。それだけ玄米は栄養的にも優れているのです。
玄米の栄養や効能を見直して、たまには玄米食に変えてみるのも体のためには良いのです。具体的に玄米がどれほど優れているのか、その効果・効能を見ていきましょう。
玄米の効果・効能
玄米の胚芽部分には多量のビタミンB1やビタミンEが含まれています。ビタミンB1は前述の通り、脚気(かっけ)の予防にもなり、ビタミンEには抗酸化作用があるため、アンチエイジングにも効果があります。
また、ぬかにはリノール酸が含まれており、血行をよくする効果があるので動脈硬化を防ぐことにもつながります。さらに玄米には白米に比べて6倍もの食物繊維が含まれていることも実証されています。
このため、便秘を解消してくれるだけではなく、腸内の有害物質を排泄してくれるので、癌や生活習慣病の予防効果も期待できると言われています。
これだけの効果・効能がある玄米を精米してしまうのはもったいない気もちにさせられます。やはり玄米をもっと食べるべきなのでしょう。
玄米にはダイエット効果や認知機能にも好影響
玄米には特に女性に嬉しいダイエット効果もあるのです。カロリーを比べると、同じ150gのお茶碗一杯分で、白米は252kcal、玄米は248kcalとそれほど違いはありません。しかし、玄米は白米に比べると硬いのでよく噛んで食べることになります。
噛みごたえがあり、噛む回数が増えることで少量で満腹感を得られ、ダイエット効果があるとされるのです。また、噛むことで咀嚼筋や咽頭筋を強くするほか、唾液の分泌を促し、口の中の清潔を保ちます。噛むことは認知機能にも良い影響が出るということです。
玄米の種類
玄米は栄養価が高いのですが、硬くて食べにくいという難点があります。そこで、完全な玄米ではなく、ぬか層を70%、50%、30%と取り除いた「分づき米」があります。70%取り除いたものを7分づき米、50%取り除いたものを5分づき米、あるいは半づき米といいます。
30%取り除いたものを3分づき米といいます。7分づき米が最も白米に近く食べやすくなります。玄米はどうも食べづらいという方はこの7分づき米から始めると良いでしょう。また、玄米には発芽玄米と寝かせ玄米があります。
発芽玄米とはわずかに発芽させた玄米のことで、発芽させたことによって、眠っていた酵素が活性化しGABAが増すといわれています。寝かせ玄米とは玄米を小豆と塩と一緒に炊き、およそ3日間保温し熟成させて酵素を活性化したものです。この寝かせ玄米もGABAが増すといわれています。
玄米のおにぎりが崩れるのを防ぐには?
栄養も豊富にあり、ダイエットにも良いとわかればなおさら玄米で作ったおにぎりを持ってお出かけしたいものです。職場でのランチにももってこいです。ですが、玄米おにぎりは握りにくいという難点があります。
玄米ご飯がパラパラでうまく握れないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。そこで、玄米おにぎりが崩れるのを防ぎ、上手にまとまる握り方をお教えしましょう。
もっちりくっつきやすいお米を選ぶ
玄米のおにぎりが崩れるのを防いだ握り方のコツはお米の選び方にもあります。お米にもいろいろな種類があり、それぞれ特徴があります。その中でなるべくもっちりとしたくっつきやすいお米を選ぶのも、おにぎりが崩れることを防ぐ方法にもなります。
例えば「あきたこまち」はしっかりとした粒感があり、もちもちした食感でおにぎりに最適なお米です。「ミルキークイーン」はコシヒカリよりも粘りが強く、もちもちした食感が特徴で、冷えても硬くなりにくいのでおにぎりやお弁当に最適なお米となります。
北海道のお米「ゆめぴりか」も程よく粘りがあり、しつこくないもっちり感が特徴のお米です。玄米おにぎりを作るにはこうしたもっちりとしたくっつきやすいお米を選ぶのも上手な握り方のコツといえます。
お米の研ぎ方
白米を研ぐ時には、お米の表面を傷つけないように優しく研ぎますが、玄米を研ぐときは強く研ぎます。力を入れてギュッギュっとお米を傷つけるように研ぎます。
お米とお米を擦り合わせるように洗うことで、水分の吸収を促します。また、玄米特有の匂いもなくなり香ばしいご飯が炊き上がります。
お米の炊き方
玄米モードがある炊飯器ならば、そのメモリの線が完全に隠れるように水加減をして炊きます。玄米モードがない炊飯器は、白米の線の2,3ミリほど上まで水を入れるようにします。
圧力釜の場合は玄米の量の1.5倍まで水を入れて炊き上げます。同じ量のお米を炊く場合でも玄米を炊く場合は白米よりも多めの水を要します。
お米の浸水の仕方
研ぎ終わった玄米はすぐに炊いてはいけません。十分に浸水させる必要があります。水を浸した状態で冷蔵庫に入れ、そのまま12時間から15時間ほど水を吸わせます。
長時間十分に浸水させてから炊くことでもっちりとした玄米ご飯が炊き上がります。浸水を怠ると硬い玄米ご飯になってしまうので注意が必要です。
握り方のコツは力を入れること!
ご飯を炊いたらいよいよおにぎりを握るわけですが、その前に10分ほど蒸らしてからしゃもじでよくかき混ぜてください。玄米は白米と違って炊き上がりにムラがあるのでよく混ぜ、余分な水分をとばして平均的な状態にします。
よく蒸らしたらご飯が熱々のうちに握るのが崩れないおにぎりを作るコツです。手のひらがやけどしそうですが、そこをぐっと堪えて握ってくだださい。白米のおにぎりでも同じですが、冷めてしまったご飯だとうまく握れません。
崩れるのを防ぐ握り方はお米とお米をしっかりとくっつけるように力を入れて握ります。ギュッと力を入れて3回ほど握って形を整えたらOKです。崩れるのを防ぐ握り方のコツは熱々ご飯で握ること、力を入れて握ることの2点です。
玄米のおにぎりの具材
玄米のおにぎりが崩れるのを防ぐには中の具の選び方も大切です。水っぽい具材を選んでしまったらどんなに上手に炊き上げても、崩れるのを防ぐことはできません。
適切な具材を選んでおにぎりを作らなければなりません。崩れるおにぎりを作らないためにも具材を選んでしっかりした握り方で玄米おにぎりを作りたいものです。おすすめの具材も合わせてご紹介します。
具材の選び方
玄米のおにぎりに合う具材は、梅干し、昆布などが考えられますが、水っぽいものや油っぽいものを入れる時には注意が必要です。たとえばひじきなど味をつけて入れる場合には、炒める時に油を少なくして炒めます。
水っぽいものはよく水気を切って玄米に混ぜるなり、中に入れるなりします。玄米と混ぜ合わせる時には玄米が熱いうちに混ぜ合わせます。
ですが、油分が多いものや水っぽいものはどうしても玄米がくっつきにくくなり、崩れる原因となります。なるべく水気や油分を含まない具材を選びましょう。
おすすめの具材
玄米のおにぎりによく合うおすすめの具材ははり定番の梅干しです。梅干しは玄米おにぎりと相性も良く、さっぱりとしているので夏の食欲のない時でも食が進みます。中に入れても混ぜ込んでも良い夏バテ防止の具材です。
具材が少ない時におすすめなのが塩昆布です。玄米ご飯に塩昆布とゴマを混ぜ合わせる握り方をすると、塩昆布の塩気と胡麻の風味が玄米おにぎりの美味しさを引き出してくれます。味噌もなかなか美味しい具材に変化します。玄米おにぎりに味噌を塗って焼けば香ばしい焼きおにぎりができます。
玄米おにぎりのおすすめレシピ
次に玄米のおにぎりのおすすめのレシピを何点かご紹介します。どれも美味しくて崩れるのを心配することもない、しっかりした玄米おにぎりです。握り方も簡単できれいなおにぎりが出来上がります。玄米は崩れるからと敬遠していた方こそ挑戦していただきたいレシピです。
しらすと青じその玄米おにぎり
お醤油で味付けした香ばしい玄米おにぎりのレシピです。しらすと青じそで栄養も香りも満点で何個でも食べられる玄米おにぎりです。作り方を簡単にご紹介しますと、玄米ご飯に刻んだ青じそ、しらすを用意します。
玄米ご飯に適量の白胡麻と醤油を加え、さらにしらすと青じそも加えて混ぜます。混ざったら丸く握ったり三角に握ったり、お好みの形に整えて出来上がりです。水気もないので崩れずに握れるおすすめのレシピです。
じゃこと塩昆布の玄米おにぎり
次におすすめするレシピは、じゃこと塩昆布の玄米おにぎりです。じゃこと塩昆布でカルシウムやミネラルも摂れる健康的なおにぎりです。不足しがちなカルシウムを補うにはちょうど良い朝ごはん用のレシピです。
作り方は玄米ご飯があれば簡単です。1膳分の玄米ご飯に大さじ1/2のじゃこと塩昆布を混ぜて握るだけで美味しい玄米おにぎりができます。忙しい朝にいかがですか。
玄米焼き味噌おにぎり
玄米の焼きおにぎりもおすすめのレシピです。香ばしくて美味しい焼きおにぎりはだ誰でも大好きなおにぎりです。それを玄米ご飯でも作ってみましょう。味噌の良い香りに思わずお腹が鳴ってしまいそうです。
そんな玄米焼き味噌おにぎりの作り方は、玄米おにぎりを作って味噌をつけ焼くだけという簡単レシピです。市販の田楽味噌を使えば味の調整も必要なくさらに簡単に作れます。
一つ分のおにぎりには小さじ半分ほどの田楽味噌をおにぎりの片面に塗り、オーブントースターで3分から4分ほど焼いたら出来上がりです。仕上げに白胡麻を振りかければさらに香ばしい玄米焼き味噌おにぎりが楽しめます。お好みで唐辛子を振っても良いでしょう。
玄米焼きおにぎりの鮭茶漬け
香ばしい焼きおにぎりはお茶漬けにしても美味しいのです。さらさらっと流し込めば美味しさは格別です。ちょっと小腹が空いた時やお酒の後にいただいても良いものです。もちろん主婦の1人の時のランチにもちょうど良いレシピです。
材料は、玄米ご飯にしらす、焼き鮭、塩昆布、などです。作り方は、フライパンにごま油を引き、こんがりと玄米おにぎりを焼きます。焼いたおにぎりを器に入れて醤油を数滴垂らし、その上にしらす、焼き鮭、塩昆布を乗せます。
周りに緑茶を注げば完成です。少し余った玄米ご飯がある時にお試しください。暖かいお茶漬けで午後のひと時をほっとさせます。回しかけるお茶は玄米茶もよく合います。
玄米おにぎりの冷凍保存方法
玄米おにぎりは健康に良いとはいうものの、毎日作るのは大変だという方には多めに作って冷凍保存する方法もあります。冷凍保存のコツは炊き上がったらすぐにおにぎりにして冷凍することです。炊飯器にいつまでも置いておくとご飯の味が落ちてしまいます。
その日、食べない分はすぐに冷凍保存しましょう。炊き上がったご飯をおにぎり一個分ずつしゃもじでラップに乗せ、具材を入れて握ります。
その後、ラップで包み冷めたら保存袋に入れて密閉し冷凍庫に入れます。その時に具の中身や日付を書いておくと食べる時に重宝します。握りたてのものを冷ましてから冷凍すること、海苔はまかないことが美味しい冷凍おにぎりを作るコツです。
冷凍おにぎりの解凍方法
簡単に解凍するなら電子レンジに入れて3分ほど温めます。できれば蒸し器を使って15分ほど蒸すと、水分を含んだモチモチの玄米おにぎりになります。時間があれば蒸し器を使った解凍方法がおすすめです。
時間の余裕のある時に多めに作って冷凍しておけば、解凍するだけで美味しい玄米おにぎりがすぐ食べられるのでおすすめです。1人暮らしの人など、仕事から帰って自炊するのも大変です。そんな時でも冷凍庫から出してすぐに食べられる冷凍おにぎりの存在は嬉しいものです。
美味しくて健康にも良い玄米のおにぎりを作ろう!
玄米おにぎりは栄養があって便秘にも効き、ダイエットにも良いという究極の健康食品です。白米のおにぎりと違って、粘りがなくうまく握れないという難点がありますが、炊き方や握り方を工夫すれば崩れずに上手にまとまったおにぎりが作れます。
梅や鮭、昆布などの定番のおにぎりのほか、チーズやコーンなどでも美味しい玄米おにぎりが作れます。レシピも豊富な玄米おにぎりを是非作ってみましょう。