玄米にはどんな栄養・効果があるの?
玄米には独特の風味と食感があるため好き嫌いが分かれてしまいますが、健康や美容・ダイエットなどに効果があるといわれています。玄米に含まれている栄養や効果・効能には、どんなものがあるのでしょうか。
玄米とは
玄米とは稲の外皮である籾殻だけを取り除いた茶褐色の米のことで、玄米についている糠と胚芽を取り除くと白米になります。玄米にある胚芽にはビタミンB1・ビタミンEが豊富に含まれていて、疲労回復やアンチエイジングなどに効果があるといわれています。
白米との違い
白米と玄米の違いには食物繊維の量があり、白米より約8倍多く含まれているそうです。食物繊維には、便秘の解消や体内から余分なコレステロールや糖分・有害物質である発がん性物質などを排出する働きがあります。
玄米は硬めでパサパサとしていますが、よく噛むことで玄米に含まれているデンプンが唾液に含まれている酵素によって糖に分解されることで甘味が増してきます。白米はモチモチしていますがデンプンが含まれている糠層がないため、甘味を早く感じることがあるといわれています。
玄米に含まれる栄養成分と効果・効能
玄米に含まれているビタミンB1には疲労回復や脚気予防、ビタミンEには抗酸化作用や血流改善・生活習慣病予防・美容などに効果があることが知られています。他にはどんな栄養成分と効果や効能があるのかを紹介します。
栄養成分
玄米にはビタミンB1やビタミンEの他には、フィチン酸・イノシトール・フェルラ酸・アラビノキシラン・γ-オリザノール・マグネシウム・植物ステロール・ギャバなど数多くの栄養成分が含まれていて、ダイエットや健康・美容などに効果があるそうです。
栄養効果①健康
玄米には健康によいといわれている栄養成分があります。食物繊維によって便秘が解消され、腸内環境を整えてくれるので免疫機能が正常に働き、アレルギーの原因物質から体を守ってくれるIgE抗体の過剰生産が抑えらる効能があります。
また、カリウムによってナトリウムが排出を促すことで血圧を下げる・イノシトールには排卵機能の改善する・玄米を約90日間食べ続けるとコレステロール値を下げるなどの効能があるそうです。
栄養効果②ダイエット
玄米に含まれている食物繊維は不溶性食物繊維で、胃や腸の水分を吸収してぜん動運動を促してくれるため便秘が解消され、ポッコリと出てしまったお腹を引き締めてくれる効能があります。栄養成分の吸収が良くなり代謝もアップするのでダイエットに効果があるといわれています。
また不溶性食物繊維は、よく噛む必要があるので食べ過ぎ防止になるだけでなく顎の発育を促すことで歯並びが良くなるそうです。
栄養効果③美容
食物繊維によって便秘が解消され栄養成分の吸収がよくなることで、肌の新陳代謝が促進されることで美肌になる効能があるといわれています。ビタミンEの抗酸化作用によって肌細胞の酸化を防いでくれて美容効果に繋がります。
ビタミンEの抗酸化作用を活発にさせるにはビタミンCが含まれている食品を一緒に取るといいでしょう。また、玄米に含まれているビタミンB1とB2には皮脂分泌を調整する働きがあるので、肌の新陳代謝を促しニキビ予防・むくみやくすみの改善をしてくれるといわれています。
玄米の健康や美容に効果的な食べ方とは
健康や美容によい玄米の栄養成分を効果的に取るためには、どんな食べ方をすればいいのでしょうか。他の食材と組み合わせる・調理方法を工夫することで玄米の持つ健康・美容効果を得ることができるそうです。玄米の効果的な食べ方を紹介します。
酵素玄米
酵素玄米とは玄米とアズキを一緒に炊き、1日1回かき混ぜて約3日間保温してから食べるご飯のことです。玄米の糖分に含まれている酵素が活性化することで、玄米の臭みが取れモチモチとした食感になるので玄米が苦手な人でも、美味しく食べることができるそうです。
玄米に含まれているギャバにはストレス解消や集中力アップ・高血圧や生活習慣病の予防と症状改善などに効果があるといわれています。
また玄米の表面にある糠には、食物繊維やアミノ酸が豊富に含まれていて多くの酵素を作る働きがあります。酵素によって新陳代謝が活発になり不要な有害物質を体外へと排出することで、血行が良くなる・肌のくすみが取れるなど美容効果もあるそうです。
玄米クリーム
玄米クリームとは粉にした玄米に水と塩を入れてクリーム状にしたものです。玄米をクリームにすることで、独特の風味やニオイが余り気にならなくなるそうです。また乳製品を使わずにクリームが作れるのでアレルギーを持っている人でも食べることができます。
消化に良いため胃に優しく、満腹感があるので食べ過ぎ防止・デトックス・アレルギーの改善・美肌・便秘解消などの効果があるそうです。また味付けが塩だけになっているので、シチューやクリームパスタ・リゾットなどにアレンジして楽しむことができます。
玄米粥
玄米粥とは白米の代わりに玄米を使ってお粥にしてあります。お粥は消化に良い・脳の活性化・便秘解消・美肌などの効果があるそうです。ただし玄米の場合は白米と比べて消化に時間がかかるのでお腹の調子や体調が悪いときは控えるようにしましょう。
玄米粥の炊き方は玄米0.5合分を研いでから鍋に水1000ccと一緒に入れてから一晩寝かし、塩をひとつまみ入れて強火にします。沸騰したら軽くかき混ぜてフタを少しずらし弱火で約50分炊きます。炊けたら火を止め5分ほど蒸らしたら完成です。
香りが楽しめる煎り玄米粥の炊き方は、玄米0.5合分を研いでから水を入れて一晩寝かせます。水気を切ってから鍋に入れて中火で炒ります。玄米が弾け出してきたら、水1000ccを入れて強火にします。沸騰したら弱火にして約40分炊きます。炊けたら火を止め10分ほど蒸らしたら完成です。
玄米×オリーブオイル
オリーブの果実で作られたオリーブオイルには、ストレス解消や腸内環境を整える・動脈硬化・心筋梗塞・脳卒中・口臭の予防などに効果があるといわれています。玄米と一緒に使うことでデトックスや美肌などの効果をアップすることができるそうです。
玄米を炊くときにオリーブオイルを加えることで、独特のニオイが消えしっとりとした食感になり冷めても美味しく食べることができるので、おにぎりにするのがおすすめです。
玄米×もち麦
もち麦とは粘り気のあるモチモチとした食感のある麦のことで、食物繊維やミネラル・ポリフェノール・ビタミン類が豊富に含まれています。玄米と一緒にすることで、もち麦の水溶性食物繊維と玄米の不溶性食物繊維を同時に取れ、便秘解消や代謝や免疫力のアップ・美肌などの効果があります。
炊き方は玄米2合を研いでから一晩、もち麦大さじ2は研いでから6時間寝かせ、ザルで水気を切ってから鍋に水600ccと一緒に入れて強火でかけます。沸騰したら塩を2つまみ入れ、軽くかき混ぜてからフタをして弱火で約30分炊きます。火から下ろして約30分蒸らしたら完成です。
玄米を普通に美味しく食べる炊き方
健康や美容にたくさんの効果のある玄米ですが、炊いてみたらニオイが気になる・ボソボソとした食感がある・ベチャッとして美味しくなかったという場合があります。玄米を美味しく食べるための炊き方を紹介します。
炊き方・手順
炊き方の手順は、ボウルに玄米2合と水を入れてから、手でクルクルと回します。玄米についているホコリやチリが浮き上がってきたら取り除きます。玄米を洗う作業は2~3回繰り返します。玄米を両手ですくい手のひらでこすり合わせて洗ってから水で流します。
こすり洗いで玄米の表面に傷をつけることで、水をよく吸い柔らかく炊く効果があります。炊飯器の内釜に洗った玄米と水600ccを入れ、6時間以上浸漬させてから炊飯器のスイッチを入れて炊きます。炊き上がってから約10分蒸らすと、水蒸気が表面に馴染み粘り気のあるご飯に仕上がります。
炊き方のポイントは、玄米1合に対して0.3グラムの塩を加えると、水の吸収率がよくなります。玄米を水につける浸漬時間を十分にすると芯がふっくらとします。炊き上がったご飯を蒸らしてから粒をつぶさないように、しゃもじを切るように入れ底から掘り起こすように優しく混ぜほぐしましょう。
健康な毎日のために玄米を取り入れよう!
玄米には美容や健康によい効果を与えてくれる栄養成分が豊富に含まれていますが、玄米独特のニオイやボソボソとした食感があるため苦手だという人も多いそうです。クリームにする・オリーブオイルを加える・炊き方のポイントなどで美味しく食べる方法があるので、挑戦してみてはいかがでしょうか。