ボキャブラリーの意味
ボキャブラリーとは、英語の「vocaburary」からきている言葉で、その意味は「語彙」です。英単語としての意味は他にもあり、「言葉使い、辞書、単語集、用語集」など幅広い意味の使い方をされている言葉です。
日本では、ボキャブラリーを使用するときに語彙の意味で用いられる場合と、知識量を指す場合とあります。混同しないように正しい使い方を確認しておきましょう。
語彙(ごい)
語彙とは、「ある言語やある人が持っている単語の総体」という意味です。辞書の表記だと分かりにくく感じるかもしれませんが、「ある人が特定の言語で知っている単語数」や「ある言語の持っている単語数」と置き換えると明確になります。つまり、「ボキャブラリーが乏しい」と表現したならば、知っている語彙の量が少ない、乏しいという意味です。
ボキャブラリーの類語
ボキャブラリーと同じ用途の使い方をされる類語には、どのような言葉があるのでしょうか。ボキャブラリーの類語には、「用語、単語、イディオム」という類語があげられます。特に、ビジネスシーンや日常的に混同して、ボキャブラリーと類語を間違えた使い方をしないように詳しく解説していきます。
用語
ボキャブラリーの類語の「用語」は、「書いたり話したりするときに用いられる語や句」を意味します。また、特定の分野で特に使われる語句についても、同じ意味です。例えば、専門用語、用語集、用語辞典などのような使い方があります。専門用語や業界用語などは、日常的にも良く使われる言葉ですので、自然と使ったり、耳にする機会も多いことでしょう。
単語
ボキャブラリーの類語の「単語」は、「意味の一まとまりをりを表し、構文上の働きをもつ最小の単位」を意味です。また、「文節を直接構成する有意義の成分」と表記されています。単語の定義は、形態や意味を基準にすると「名詞、動詞、形容詞、助詞」などの品詞に分類されるのです。
イディオム
ボキャブラリーの類語の「イディオム」は、「2~3の語が結びついて、原義とは幾分違った特殊な意味を持つ、習慣的な言いまわし」の意味です。「慣用語」や「成句」という意味合いもあります。成句とは慣用句のことで、「顔が広い」、「襟を正す」など日常的に使われる言い回しのことを言います。
ボキャブラリーの使い方・例文
ボキャブラリーの意味や類語を確認した上で、ここからは例文を用いて使い方を解説していきます。ボキャブラリーの実用的な例文を参考にして、使い方をマスターしていきましょう。一般的に使われるボキャブラリーの言い方も、どの語句に掛かるかによって若干意味合いが変わってきます。良くチェックして間違えた使い方をしないようにしましょう。
例文:読書家の彼はボキャブラリーが豊富
「読書家の彼がボキャブラリーが豊富」の例文の意味は、「彼は多くの本を読むことで語彙が豊富でたくさんの知識を持っている人物だ」と、褒めている文です。
ここで、ボキャブラリーの意味を理解していないと、例文の意味がまったく理解できなくなってしまいます。「ボキャブラリー=語彙」だと理解していれば、彼を褒めている例文だとすぐに理解ができるのです。
例文:ボキャブラリーが豊富で表現が豊かな文
「ボキャブラリーが豊富で表現が豊かな文」は、「語彙が豊富で表現が豊かな文」だという意味の例文になります。語彙が多く表現が豊かな文章は、読んでいる人の脳を活性化し豊かな知識や刺激を与えるものです。
このような本は知識を求める多くの人に受け入れられやすく、また語彙量が多いことで、多くの人々に共感されやすくなるメリットがあります。ボキャブラリーと語彙という意味を理解しているだけで、例文から多くのことが読み取ることができるのです。
ボキャブラリーを増やす方法
ここまで、ボキャブラリーの意味や類語、使い方について解説してきましたが、実際にボキャブラリーを増やす方法をご紹介していきます。ボキャブラリーが豊富な人は、さまざまなシーンで得ができるのです。
例えば、ビジネスシーンでは、さまざまな分野の人たちと会話がしやすくなり人脈が広げやすくなります。また、日常的にも仲間つくりや、恋人つくりをしたいときにも、ボキャブラリーが豊かな会話ができることで、多くの人との共感がしやすくなり、人気者になれるのです。
本や新聞を読む
まず、ボキャブラリーを増やすためには、新聞や読書など多くの活字に触れることが大切です。特にスマフォやパソコンで電子版のニュースをチェックしているだけ、という方もこの機会に紙媒体の情報にも目を通すようにすることをおすすめします。それは、スマフォやパソコンの画面上の文章を目で追っていると「流し読み」になってしまうからです。
また、タイトルをチェックして気になる記事だけを読んでいては、自分の興味のある分野の情報に偏り、幅広い情報を得ることができなくなります。
そのため、紙媒体の新聞や本を手にして、すみずみまでチェックすることで幅広い情報に触れボキャブラリーを増やすことができるのです。
読んだ内容を熟考する
本や新聞を読んだあとには、気づいたことをメモしたり、気になる情報をさらに深掘りして調べる癖をつけることをおすすめします。自分が目にした情報を読み流すだけでなく、しっかりと内容を熟考することで、文章や記事の内容がしっかりと脳に記憶されるからです。自分の知識としてボキャブラリーをインプットしていくための習慣にしたいポイントです。
文章をたくさん書く
ボキャブラリーの量を増やすためには、文章を読むだけでなく、自分の言葉で文章を書いてみるということも、とても重要なポイントになります。自分の中へ知識としてインプットした情報を、文章としてまとめ、表現することで知識について、再認識することができます。
できるだけ、パソコンなどで文字入力するよりも、紙に書くことをおすすめします。漢字の書き方や言葉の意味をより細かく注視することへつながるからです。言葉の言い回しや、使い方のわかりにくい言葉などは、必ず文献や情報を調べ直す癖をつけることでより正確なボキャブラリーを身に付けることができます。
気に入った記事や文章を書き留める
好きな言葉を知っているのと、使いこなせるのでは、大きな差があります。自分が気に入った言葉や、好きな本の文章、斬新な広告のキャッチコピーなど、目にとまったものは書き留めておく習慣を身に付けておきましょう。
そうすることで、より自分の頭にしっかりと記憶されボキャブラリーを増やすことができます。特に知らない言葉がでてきたときには、その意味も一緒に書き留めておきましょう。また、その言葉の類語や使い方についても書き留めておくことで実用性が高まります。
自分だけのオリジナルのボキャブラリーを増やすための学習ノートが作成できるのです。何冊もいっぱいになるくらい、継続的に行っていくことをおすすめします。
分からない言葉は辞書を引く
新聞や本を読んでいたり、文章を書いたりするときに、分からない言葉や意味を正確に知らない言葉があれば、必ず辞書で調べることをおすすめします。そうすることで、言葉の意味だけでなく、使い分けしたい類語や例文などもチェックすることができるからです。
ボキャブラリーを増やしたいと思っているならば、義務感からの作業ではなく、好奇心を持ってより多くの言葉を調べたいという意欲を持って行えることでしょう。
新しく知った言葉を使ってみる
人間は、インプットするだけでなくアウトプットすることで、より多くのボキャブラリーを身に付けることができます。そのため、新しく知った言葉は積極的に会話の中で使ってみるようにしましょう。
ただ、知識として新しい言葉の意味を知るだけでなく、どのようなシーンで使えば良いのかということを考えることで脳も活性化されます。より、多くの言葉をインプットして、次々と日常的に使用することで、自分の言葉として活かせるようになります。
ボキャブラリーを増やすための視点を持つ
テレビなどメディアで活躍する多くのコメンテーター・芸能人・アナウンサーなどは豊富な知識量と語彙力を持っているのです。テレビや各メディアでのコメントなどをチェックするときには、視点を変えて会話力に注目してみることをおすすめします。
ボキャブラリーの豊かな人の会話には、普段良く耳にする言葉が分かりやすく組み立てられていて、複雑な内容を要約、解説するなどの技量ゆたかな才能に溢れているのです。
テレビやメディアのメインMCをチェックする
特に多くのレギュラー番組などでメインMCを担当している人物の話している言葉を良く聞いてみることをおすすめします。出演するコメンテーターが難解な専門用語を使った場合にも、すぐに言葉を置き換えて、一般的に分かりやすい表現にフォローをしている姿も良くみかけます。
また、話す相手によって、言葉の使い方や話し方を巧みに変えて話しているのです。ボキャブラリーを増やそうと意識を持っていると、息抜きに見ているテレビや動画も、学ぶチャンスに変えることができます。
ボキャブラリーを増やすチャンスはどこにでもある
ボキャブラリーを増やす方法は読書や新聞などに限られたことではありません。日常的に何気なく目にしている電車内の広告のキャッチコピーやポスター、ポストに入ったチラシなどからも、多くの日本語を学ぶことができます。
特に広告には、より多くの人に認知され理解しやすい言葉が選ばれているため、一般的に分かりやすい表現を読み取ることができるのです。現在、どういった言葉や言い回しが認知されやすいのかということが、一番まとめられているのが広告のキャッチコピーです。
中でも雑誌の宙づり広告などでは、時事なども含めて伝わりやすい言葉を選んでいるため、自分の理解している語彙と照らし合わせて状況に合わせた言葉選びをチェックすることもできます。
ボキャブラリーを増やすアプリ
ボキャブラリーを増やす方法は、本や新聞を読んだりと自分の生活スタイルの中で、容易に変えられることから実践することが重要なポイントです。しかし、活字媒体だけでなく移動中や休憩時間など合間を利用して、スマフォやタブレットで気軽にボキャブラリーを増やすこともできます。すぐに使えて便利な語彙力アップのための無料アプリもおすすめです。
語彙力診断FREE
日本語のボキャブラリーを増やして、語彙力の強化をはかりたいという方へおすすめのアプリです。テスト形式で漢字や語句の意味を覚えていくことができます。一度、覚えた単語はチェックすることで、出てこなくなるので次々と知らない単語をマスターしていくことが出来るシステムです。
語彙や漢字を練習する機能から、テスト形式でクリアして難易度を増やすことができるので、ステップアップしながらレベルをあげていくことができる特徴があります。
6000単語 日本語とボキャブラリーを無料で学習
『6000単語 日本語とボキャブラリーを無料で学習』は日本語のみならず、英語、フランス語、中国語、韓国語、イタリア語、ドイツ語、デンマーク語など、60か国近くの言語に対応しています。
日本語だけでなく、別の言語のボキャブラリーを増やしたいという方におすすめの外国語に特化したアプリです。使い方はいたって簡単で小学生でも操作できるアプリになっています。
ボキャブラリーを増やすおすすめの本
ボキャブラリーを増やすためには、読書をすることをおすすめします。しかし、やみくもに本を読み漁るのではなく、せっかく読むのであれば語彙力を高めるための効果的な本を読んでおきたいものです。そこで、ボキャブラリーを増やすためにおすすめの本をご紹介していきます。
社会人として、知らないと恥をかいてしまうような一般的な日本語が学べる本から、知っておくと「できる人」として評価されるような言葉が掲載された本など、チェックしておきたい本を一覧にしてご紹介していきます。
大人の語彙力ノート
齋藤孝著の『大人の語彙力ノート』は、まさに現代社会にあった、日本語のボキャブラリーを増やすことのできるおすすめの本です。語彙力が乏しい人でも分かりやすく「言い換え力」を増やすための方法が掲載されています。
大人になっても語彙力が乏しいと、仕事上でのやり取りや、冠婚葬祭でのマナーなど対外的にコミュニケーションを取る場面で恥をかいてしまうこともあるのです。そういったミスをしないためにも、社会人として知っておくべき正しい日本語が解説されています。
大人の語彙力が面白いほど身につく本
多くのベストセラー本を生み出している『話題の達人倶楽部』著の『大人の語彙力が面白いほど身につく本』は、学生時代に国語や現代文など授業でつまづいた経験のある方におすすめします。
一般的に使いやすい日本語が掲載されているため、即実践力につながるボキャブラリーを増やしたいという方にぴったりの1冊です。いまさら聞けないような、基礎的な日本語から、日常的に使われているカタカナ語など、実用性の高い内容がベストセラーとなっています。
語彙力がないまま社会人になってしまった人へ
山口謡司著の『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』は超基礎篇と通常の2冊あります。こちらの本があれば一般的に知っておくべき日本語のボキャブラリーをしっかりとチェックすることができるでしょう。著者の山口氏の「アホか有能かは言葉のレベルで評価されてしまう」という心に突き刺さるようなフレーズが人気の本です。
ボキャブラリー「語彙」を増やし表現の幅を広げよう
ボキャブラリーを増やすことで、たくさんのメリットが得られるのは、経営者や営業マンに限られたことではありません。多くの情報を得ることで、世の中を幅広く見られる視野をもつことができますし、さまざまな分野の人たちとの会話を積極的に楽しむことも出来るからです。
自分のボキャブラリーの限界値を決めずに、興味のある分野以外のことでも積極的に情報を得ることで、人脈も無限に広がり、多くの人々と世界観を共有することができます。ボキャブラリーを増やすということは、その人の人生にも無限の広がりをもたらすものなのです。