ラベンダーの育て方を覚えよう!
植物には、それぞれ植物の特徴に合わせた育て方があることをご存知でしょうか?一見簡単そうに感じるガーデニングは、間違った育て方や、間違ったお手入れをしてしまうと、せっかく育てた植物が枯れてしまう恐れがあります。
そこで、今回は大人から子供まで、幅広い年齢層が知っている「ラベンダー」の育て方について、詳しくご紹介させていただきますので、ガーデニングを始めたい人などは、ぜひ参考にしてみてください。
ラベンダーとはどんな花
ラベンダーの育て方を知っていく前に、まずはラベンダーがどんな花かということから、知っていきましょう。育てていく花のことをよく知ることで、より愛着が沸くようになりますので、ラベンダーの特徴から、ラベンダーの花言葉、ラベンダーがもたらしてくれる風水効果までをご覧ください。
ラベンダーの特徴
ラベンダーとは、地中海沿岸原産の常緑定木の一種で、香りが強いことが特徴とされております。そのためヨーロッパでは古くから、お風呂や衣服の香り付けとして活用されていたようです。
もちろん日本でも、ラベンダーの香りは大変人気が高く、入浴剤や制汗剤または芳香剤などの日常的なアイテムに活用されたり、お香やアロマオイルとして、非日常のリラックスできる空間に活用されることもあります。
またラベンダーは、収穫した花の使い勝手が抜群とされており、剪定した花をインテリアとして飾ったり、料理の添え花として使うこともできます。
ラベンダーの花言葉
花には1つ1つ花言葉が付けられており、今回注目するラベンダーの花言葉は、恋する少女の気持ちが込められた「あなたを待っています」の他にも、「沈黙」「疑惑」「清潔」と、ラベンダーが持つ特徴が由来となっている花言葉が、いくつか付けられているようです。
ラベンダーの風水効果
ラベンダーの香りは、リラックス効果があるとして親しまれておりますが、風水効果から調べていくと、ラベンダーには「高貴な魅力」をアップする効果があるとされております。
ラベンダーが持つ火の気と相性の良い「南方」に飾ってあげることで、芸術的センスや、周囲からの評価を高めることができるでしょう。
また、ラベンダーを深緑色のアイテムと飾っていくと、金運が上昇するとされており、黒色のアイテムと合わせてラベンダーを飾ってあげると、恋愛運が上昇するとされております。
ラベンダーの苗からの育て方
ラベンダーの特徴などを知れたところで、さっそくラベンダーの育て方についても知っていきましょう。ラベンダーを苗から育てていく際には、苗の選び方や、植える場所に合った植え方がありますので、ラベンダーの育て方の知識をご覧ください。
苗の選び方
ラベンダーは一年を通じて店頭などに出回りますが、春に購入したラベンダーの苗の方が、初めての人でも育てやすいとされております。
ラベンダーの苗を選ぶポイントとしては、蕾が垂れ下がってしまっているものや、花が咲ききってしまっているものは、選ばないようにしましょう。
おすすめの苗の状態は、間隔ががっしりと詰まっている苗や、花数が多くバランスが整っているように見えるものが良く、たくさん蕾が付いている苗は元気な証拠ですので、しっかりと見分けて元気な苗を選んでみましょう。
植え付けの時期
ラベンダーの植え付けに適した時期は、種から育てる場合には、4月から5月頃がベストです。ラベンダーの種は細かいので、均等に上手に撒いていくのがポイントです。発芽や生育のスピードはゆっくりしているので、花は翌年から楽しむことができます。
すぐにラベンダーの花を楽しみたい人は、ポット苗を植え付けるのがおすすめです。ポット苗の植え付けは、少し間隔をずらした5月から6月頃に、鉢植えや地植えをしていくようにしましょう。
鉢植えの仕方・手順
鉢植えでラベンダーを育てる場合には、根詰まりがしてしまわないように、定期的に植え替えをしてあげる必要があります。
ラベンダーは根詰まりをすると、ストレスに感じやすい植物とされており、ストレスを与えすぎてしまうと、枯れてしまう恐れもありますので、植え替えを定期的にしながら、ノンストレスな環境を作ってあげましょう。
植え替えの際には、5号から6号の鉢植えがベストサイズとされ、丈夫な根で育てたい際には、ラベンダーの種類によって、開花に合わせた春頃に植え替えるようにしましょう。
地植えの仕方・手順
ラベンダーを地植えで育てていく際には、鉢植えとは違い、基本的に植え替えの必要はありません。しかし、過度な暑さや過湿に弱い植物とされておりますので、しっかりとしたお手入れや、季節に合った水やりなどに気を付けましょう。
ラベンダーの育て方①環境
上記では、苗からラベンダーを育てる際の、鉢植えでの育て方と、地植えでの育て方を、簡単にご紹介させていただきましたが、元気なラベンダーに育てていくためには、しっかりとした環境を整えてあげることも必要です。
そこで、ここではラベンダーを育てる際に役立つ、適した環境作りの知識をご紹介させていただきますので、しっかりと覚えていきましょう。
置き場所
ラベンダーは、乾燥した場所や荒れ地に生息する植物のため、鉢植えで育てるときにも、日当たりが良く、風がよく通る場所に置いてあげることをおすすめします。
しかし、夏の時期のように高温多湿の環境には非常に弱くなっていますので、夏場には涼しい場所へ移動させ、ラベンダーにストレスを与えないようにしてあげましょう。
適した温度
上記でもご説明しましたが、ラベンダーは夏のような高温状態は苦手です。そのため、夏場にはしっかりと日陰の場所で、直射日光が当たらないようにしてあげましょう。
その点、耐久性は高く寒さには強いため、秋冬の寒さには耐えることができます。1つ注意するのであれば、寒さには強くても、梅雨の時期の長雨などは苦手なので、雨が続くような天候の場合には、雨が当たらない場所に避難させてあげるのがおすすめです。
適した用土
ラベンダーは、非常に加湿が苦手な植物となっていますので、用土を選ぶ際には、水はけの良い性質を持った用土がおすすめです。用土の中には、肥料や雑菌が入っていないタイプにしてあげることで、初心者でも簡単に育て始めることができるでしょう。
ラベンダーの育て方②お手入れ
ラベンダーの育て方では、苗を鉢植えにするか、地植えにするかでも育て方は変わりますが、上記でご紹介したラベンダーが好む環境を作ってあげることで、ラベンダーは比較的強い植物ですので、上手に育てることができるでしょう。
そんなラベンダーを育てていく際には、お手入の仕方も重要となっていますので、ここではラベンダーのお手入れの仕方をご覧ください。
水やりの仕方
上記でもご紹介したように、ラベンダーは乾燥した地に生息していた植物のため、乾燥した環境を好みます。そのため、水やりは注意しながら与えてあげるようにしましょう。
基本的なラベンダーの水やりの方法は、まずは用土が乾いていることを確認してから水やりをするようにします。しっかりと用土が乾いていたら水やりをしていきますが、水をやる際には、葉や花に水がかからないように注意しましょう。
夏の水やり
夏場のラベンダーの水やりの方法は、気温が暑いからと言って加湿しないように注意が必要です。水やりのタイミングは、用土が乾燥している状態で、葉がやわらかく少し垂れ下がっているときがベストです。
暑さをしのげるようにと、たっぷり水やりをしてあげるのではなく、水切れ状態にならないように、程よい水の量を心がけお手入れしましょう。鉢植えでラベンダーを育てる際には、鉢植えから水が溢れるほどあげてしまうのは、枯れてしまう原因にもなりますので注意が必要です。
冬の水やり
ラベンダーは加湿に弱いこともあり、冬場の水やりは控えるようにしましょう。ラベンダーは冬の時期は生育が鈍くなりますので、この時期に通常のように水やりをしてしまいますと、霜となって根を傷つける原因になる可能性があります。
冬の時期に、鉢植えで育てているラベンダーに水やりをする場合には、夕方からでは夜のうちに霜になってしまうことがありますので、朝方に水やりをしていくと良いでしょう。
肥料の与え方
ラベンダーは生命力が強い植物ですので、肥料を与えなくても元気に育てることができます。それでも肥料を取り入れてあげたいのであれば、植え付けや植え替えのタイミングで、アミノ酸がたっぷりと含まれた有効性肥料を原肥として取り入れ、剪定のときにはお礼肥を施していくと良いでしょう。
剪定の仕方
ラベンダーのお手入れでは、剪定はとても重要なポイントとなり、花が咲き出す開花前に剪定のお手入れは、しっかりと行っていくようにしましょう。採集後には、インテリアとして部屋に飾っていくことで、フローラルな香りをしっかりと楽しむことができます。
ラベンダーの剪定の仕方は、花のわき目の3節目ほどを目安に、節を掴み持ちながらカットしてみましょう。また、夏場などの高温多湿の環境では、株が蒸れてしまわないように、刈り込み剪定として幹の半分程ぐらいからカットしてあげると、蒸れにくい状態に保つことができます。
注意したい病害虫
ラベンダーを育てる際には、害虫が付着することは少ないですが、植物を育てる際には、害虫のお手入れ方法も覚えておくと役立ちます。
主にラベンダーに発生するとされている害虫は、アブラムシやハダニとなっており、大量に発生することはありませんので、葉の部分などに見つけた際には、こまめに潰してお手入れしてあげるようにしましょう。
ラベンダーの育て方③植え替え
ラベンダーの育て方で重要となる、適した環境作りや、お手入れの仕方をご紹介させていただきましたが、鉢植えでラベンダーを育てる際には、定期的に植え替えてあげる必要がありますので、ここでは適した植え替え時期と、植え替えの方法をご紹介させていただきます。
植え替え時期
ラベンダーの植え替え時期として適しているのは、春と秋とされておりますが、高温多湿が最も苦手とされるイングリッシュラベンダーと、ラバンディン系統のラベンダーの種類では、秋の時期の植え替えは控えて、春に植え替えてあげるようにしましょう。
植え替えの仕方
まずラベンダーは、地植えの場合には植え替える必要はありませんので、定期的な植え替えは、鉢植えで育てる場合に行っていきましょう。
ラベンダーの植え替えでは、ラベンダーを育てるのに適しているとされる5号から6号の鉢植えがおすすめです。店舗によっては、ラベンダー用の鉢植えの用意されておりますので、初心者さんなどはそちらを活用しても良いでしょう。
大きな鉢植えの方が、のびのびと育てることができると考え、大きな鉢植えを用意してしまう人もいるようですが、大きな鉢植えだと株が加湿になってしまうこともあり、枯れる原因となるので注意しましょう。
用土を鉢植えに詰める際には、鉢植えの中の用土は水が外に流れるように敷き詰めてあげると、水の通りが良くなり加湿を防ぐことができます。
ラベンダーは寄植えで楽しめる?
華やかな色味と香りの良いラベンダーを楽しむ際には、他の草花と寄植えをした方が、より華やかになるのではと、寄植えを考えている人もいるのではないでしょうか?
そこで、ここではラベンダーが寄植えに向いている花なのかや、ラベンダーを上手に寄植えする方法についてご紹介させていただきますので、ラベンダーを寄植えしたいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
寄植えには向かない
寄植えとは、1つの場所にいくつかの種類の草花を、寄せ合わせて植え替える方法であり、1つの種類を植えているときよりも、見栄えが華やかになることが魅力です。
そんな寄植えを、ラベンダーでも楽しみたいと考えている人は、残念ながらラベンダーは寄植えに向いていないので、おすすめができません。なぜラベンダーは寄植えに向いていないかというと、ラベンダー自体が乾燥気味な環境を好むため、他の草花との調和が難しいためです。
また、風通しの良い環境を好む性質もあるため、他の草花と寄せ合わせるように植え替えてしまうと、ギュッと間隔が狭くなり、ムレの原因となるため、ラベンダーを寄植えすることは控えましょう。
置き合わせがおすすめ
寄植えが向かないラベンダーを、どうしても寄植えのような華やかさで楽しみたい人は、鉢植えを分けたまま置き合わせにしてみるのはいかがでしょうか。置き合わせなら、他の草花の特徴を気にすることなく、育てることができますので、お手入れも簡単でおすすめです。
ラベンダーの育て方を覚えて花と香りを楽しもう!
ガーデニングは、初心者には難しいと諦めてしまっていた人でも、ラベンダーのように生命力の強い花なら、育て方のコツさえ掴めばしっかりと育ててあげることができます。愛らしい花と香りが魅力的なラベンダーを育てて、庭先や部屋の中を明るくしてみるのはいかがでしょうか。