簡単にできるドライフラワーの作り方を紹介!
誕生日や記念日などに貰った花束を、長く残しておきたいという時におすすめなのが、ドライフラワーにするという方法です。おしゃれなインテリアにもなるドライフラワーですが、作り方は決して難しくありません。この記事ではそんなドライフラワーの作り方やアレンジの方法をご紹介します。
ドライフラワーとは
どんなに美しく咲いている花でもいつかは枯れてしまいます。そんな美しい状態を残しておくことができるのがドライフラワーです。ドライフラワーとは、英語の「ドライ」、つまり「乾燥」という言葉から分かるように草花を乾燥させたものです。
以前は自然乾燥させて作られたドライフラワーが主流でしたが、最近では自然乾燥よりもはやく乾燥させる作り方や、グリセリンを使用したおしゃれなドライフラワーも人気が高まっています。
ちなみにドライフラワーという名前から、枯れてしまった花というイメージを持っている方も多いかもしれませんが、ドライフラワーは花の美しい瞬間で時を止めるように乾燥させたものです。
ドライフラワーの魅力
そんなドライフラワーの魅力は、何と言っても生花とは異なるクラシックな風合いでしょう。どこか儚げなドライフラワーは、飾っているだけでインテリアの主役級になること間違いありません。
もちろん、生の植物に比べて長い間鑑賞することができるというのもドライフラワーの魅力です。大切な方に貰った花束をドライフラワーにすれば、ずっと傍に置いて思いを感じることができます。
最近ではそんなドライフラワーの魅力がますます広まっており、ドライフラワーの作り方を教えるワークショップが開催されたり、ドライフラワーのみを扱う専門店も増えてきました。
ドライフラワーの作り方の種類
ドライフラワーの詳しい作り方についてご紹介する前に、ドライフラワーの作り方の種類や向いている花についてご紹介しましょう。
ひとくちに植物といっても、バラのように花びらがたくさんあるものから、オオイヌノフグリのように小さい花など多種多様です。また、花ではなくて葉っぱもドライフラワーにしたいということもあります。
このようにどのような植物をドライフラワーにするのか、また仕上がりはどのような雰囲気にしたいのかによって作り方が異なってきます。
ハンギング法(自然乾燥法)
ドライフラワーの作り方、まずはハンギング法(自然乾燥法)というものがあります。ハンギング法(自然乾燥法)は一番知られているドライフラワーの作り方で、手間を掛けずにドライフラワーを作りたいという時におすすめの方法です。
特別な材料を揃える必要がないというのもこの作り方の簡単な点で、ドライフラワーにしたい植物を風通しのよい日陰に逆さまにして吊り下げておくことで作ることができます。
ただ、単純に吊り下げておけばきれいなドライフラワーになるわけではなく、吊り下げる前の下処理が大切になります。また、乾燥するまでに時間が掛かってしまう作り方ですので、ドライフラワーになった時の色が悪くなってしまうこともあります。
ドライインウォーター法
ドライフラワーの作り方、ドライインウォーター法という作り方もあります。これは植物を少しの水に挿し、ゆっくりと乾燥させていくという作り方です。
最初にご紹介したハンギング法だと花を逆さまに吊り下げなければなりませんでした。しかし、このドライインウォーター法は花をまっすぐの状態にしておけるので、アジサイなどふんわりした花の形を残したい時におすすめの作り方です。
水に挿し、風通しのよいところに置いておくだけでドライフラワーが出来るという簡単な作り方ですが、ハンギング法と同じく乾燥までに時間が掛かってしまうのが欠点です。花の色が悪くなってしまうことがあったり、茎が曲がってしまうこともあるので注意しましょう。
シリカゲル法
ドライフラワーの作り方、シリカゲル法という作り方も最近注目を集めています。色の鮮やかなドライフラワーを作りたいという時におすすめの方法で、花とシリカゲルと密閉容器に入れて作ります。
自然乾燥させるハンギング法やドライインウォーター法と異なり、乾燥剤であるシリカゲルを使うので短期間に乾燥でき、色が綺麗に残るのです。
また、この方法だと花びらが多い花でもドライフラワーにすることができます。バラやビオラ、クリスマスローズなどをドライフラワーにするのにもおすすめです。
気を付けたいのは、茎は短く切らないといけないという点です。また、密閉容器に入れて乾燥した状態を保たないと色が悪くなってしまうので、ドライフラワーにした後に長期保存するならバーバリウムにするのがおすすめです。
グリセリン法
ドライフラワーの作り方、グリセリン法というのもあります。これは草花をグリセリンに浸ける作り方と、グリセリンを吸い上げさせる作り方がありますが、どちらの作り方にしても花のボリュームを維持できるというのが大きな利点です。
まるでまだ花が咲いているかのような生き生きした状態を保つことができるのがこのグリセリン法の特徴で、木の実をドライフラワーにすることもできます。
ほかの作り方に比べると少しだけ作業は面倒になりますが、ボリューム感たっぷりの美しい仕上がりはほかの方法には出せない質感です。
ドライフラワーの簡単な作り方①ハンギング法
ドライフラワーの簡単な作り方、まずはハンギング法をご紹介しましょう。ドライフラワーを作る時に一番使われている方法で、特別な道具を必要としないのが大きな利点です。
この作り方でドライフラワーを作る時のポイントは、とにかく風通しをよくするという点です。できるだけ短い時間で乾燥させることが大切ですので、扇風機を併用したり、じめじめした季節には浴室乾燥機を使用するという方法もあります。
用意する材料・道具
用意する材料・道具は、ハンギング法に適した花材、はさみ、ひもやリボンです。材料となる花材は、バラのように色の鮮やかなものがおすすめです。
淡い色の花は仕上がりの色が汚くなってしまいますので気を付けましょう。ユーカリやモンテステラのような葉っぱを材料としてドライフラワーにすることもできます。
道具としては、花材を切るためのはさみと、束ねたり吊るすためのひもやリボンが必要です。どれも特別な道具でなくても家庭にあるような道具で十分です。
やり方・手順
ハンギング法でのドライフラワーの作り方、まずは葉や花弁の整理をしましょう。早く乾燥させるために、重なっている葉を取り除いたり、傷んでいる花弁を取り除きます。そして40センチほどの好みの長さに切りそろえます。
ユーカリなど、束になっている場合は1本ずつ切り離してください。そして、ひもを結び、逆さまに吊り下げます。
後は乾燥するのを待つだけですが、この時に大切なのが乾燥させるのに吊るす場所です。日が当たらないことはもちろんですが、なるべく風通しがよいところを選びましょう。
また、壁に沿って吊るしてしまうと、壁に接触している部分の花や葉の形が悪くなってしまいます。必ず壁からは離すようにしてください。
このハンギング法は、花や葉だけでなく乾燥ハーブを作る時にもおすすめです。バジル、タイム、ローズマリー、パセリ、ミントなどのハーブを刈り取ったら、花と同じように逆さに吊り下げて乾燥させましょう。
乾燥したら密閉容器に入れます。シリカゲルなどの乾燥剤と一緒に保存しておくと、長く香りを保つことができます。
乾燥終了のタイミング
ハンギング法でドライフラワーを作る時には、季節や天気などによって仕上がりの日程が左右しますが、目安としては花をそっと触った時にカサカサという音がするかどうかです。
大体の目安としては、5日間から14日間ほどでドライフラワーになります。カスミソウなどは乾燥しやすく5日間から7日間ほどで完成することもあります。バラは花びらが多いので少し時間が掛かり、10日間から14日間ほどは掛かります。
ドライフラワーの簡単な作り方②ドライインウォーター法
ドライフラワーの簡単な作り方、次にご紹介するのはドライインウォーター法です。ハンギング法と同じく簡単にドライフラワーを作ることができる方法で、特別な道具を必要としないという点でも気軽に挑戦してみることができます。
また、ハンギング法だときれいな状態の花を吊るすことになるので生花の状態を楽しむことはできませんが、このドライインウォーター法だとみずみずしい状態も楽しむことができます。
用意する材料・道具
用意する材料・道具は、ドライインウォーター法に適した花材と、はさみ、容器です。材料としては、丸みのある花がおすすめで特に人気が高いのがアジサイです。
このドライインウォーター法でドライフラワーにするとアジサイ特有のこんもりした丸みを生かすことができます。道具は、花を整えるためのはさみと、水と花を入れておく容器です。容器は特別な物を用意する必要はなく、家にあるような花瓶で十分です。
やり方・手順
ドライインウォーター法でドライフラワーを作る時には、まずはドライにしたい花材をはさみで整えます。茎が長すぎると完成するまでに曲がってしまうので、10センチから15センチほどに切ってしまうのもおすすめです。
そして、容器に1センチから5センチほどの水を入れ、花を挿して風通しのよいところに置いておくだけです。これで自然と水が蒸発し、1週間から2週間ほどでドライフラワーが完成します。初めに容器に入れた水を替えたり、継ぎ足したりしないようにしましょう。
ドライフラワーの簡単な作り方③シリカゲル法
ドライフラワーの簡単な作り方、次にご紹介するのはシリカゲル法です。ハンギング法やドライインウォーター法とは違い、シリカゲルを使用するので素早く乾燥させることができる作り方です。
材料としてはシリカゲルが必要となりますが、ホームセンターやネット通販などで簡単に手に入れることができます。この方法でドライフラワーにするには、茎を切る必要があります。しかし、花の形や美しい色をきれいに保存できるというメリットもあります。
用意する材料・道具
用意する材料・道具は、シリカゲル法に適した花材、シリカゲル、タッパーやガラス瓶などの密閉容器、はさみ、スプーン、ピンセットです。
シリカゲル法の大きなメリットは、花の形を美しく残せるという点です。バラやカーネーション、ビオラなどもこの方法を使えば美しい状態でドライフラワーすることができます。
シリカゲルは、食品のパッケージの中に入ってくるものもありますが、ドライフラワーを作る時には専用として販売されているシリカゲルを使いましょう。粒が細かく出来ているので、カーネーションなどの入り組んだ花の間にも入りやすいです。
道具としては、密閉できる容器であればタッパーでもガラス瓶でも構いません。ピンセットは無くてもかまいませんが、ドライになった花を取り出す時に重宝します。
ちなみに、ドライフラワーを使った後のシリカゲルは、吸収した水分を蒸発させることで繰り返し使うことができます。
手軽にできる方法としては電子レンジを使う方法があり、1分30秒ほどの加熱を数回繰り返してください。電子レンジが無い場合はフライパンで加熱することもできます。
やり方・手順
やり方・手順は、まずは花材を小さく切り分けます。茎は花の下2センチほどのところで短く切りましょう。アジサイのように小さな花がたくさん集まっている花をシリカゲル法でドライフラワーにする時には、花を1輪ずつに分けるのがおすすめです。
そして密閉容器に2センチほどシリカゲルを敷き詰めたら、花を重ならないように置き、上から優しくスプーンなどでシリカゲルを振りかけます。
この時に花がしっかりと覆われるようにシリカゲルを振りかけるのがポイントです。花が完全に見えなくなったら蓋をし、1週間ぐらい冷暗所に放置します。取り出す時には花が壊れないように慎重につまんでください。ピンセットがあると便利です。
シリカゲル法でドライフラワーを作ると、形がそのまま残せるというメリットはありますが、色を綺麗に保つには空気に触れないような状態にしておく必要がありますので、リースにアレンジして吊り下げておくというのには不向きです。
例えば、レジンに入れて保存しておくと色が長く持ちますので、レジンアクセサリーを作るのに封入するパーツとして人気が高いです。また、保存用のオイルに入れるので空気に触れる心配がないバーバリウムにするのにもよく使用されます。
ドライフラワーの簡単な作り方④グリセリン法
ドライフラワーの簡単な作り方、最後にご紹介するのはグリセリン法です。コスパよく手作り化粧水を作ることができるなど大注目のグリセリンですが、ドライフラワーを作る時にも活躍します。
グリセリンを使ってドライフラワーを作る方法には大きく分けて2種類あり、花にグリセリンを吸収させる作り方と、グリセリン自体に浸す作り方があります。
注意したいのは、グリセリンに花を浸してしまうと腐ってしまうという点です。花をドライにしたい時にはグリセリン溶液に挿して吸収させる方法を、葉や実をドライにしたい場合にはグリセリンに浸す方法にするようにしましょう。
用意する材料・道具
用意する材料・道具は、グリセリン法に適した花材、グリセリン、熱湯、容器、はさみ、そしてラップです。グリセリン法だと生き生きとした仕上がりになるのが特徴で、水分量が多い花におすすめです。
グリセリン溶液を吸い上げる方法を取る時には、しっかり吸い上げられるように新鮮で元気な状態の花を選ぶようにしましょう。
そして欠かせない材料であるグリセリンですが、ホームセンターや薬局などで扱われています。道具としては、花や葉を整えるのにはさみが必要なほか、グリセリンに浸ける方法の時には平たい容器が必要になります。
グリセリン溶液に挿す方法のやり方・手順
グリセリン溶液に挿す方法のやり方ですが、まずは材料のグリセリンと熱湯を混ぜてグリセリン溶液を作ります。割合は1対3です。よく混ぜた後は冷ましておきましょう。
花や実はグリセリン溶液をしっかりと吸い上げるように、茎の先を切ったり、繊維を潰しておくのがおすすめです。そして、花瓶などの容器に2センチから3センチほどのグリセリン溶液を入れ、花を挿します。
そのまま冷暗所で保管しておくと、1週間から10日ほどでドライフラワーが完成します。全体にグリセリン溶液が行きわたると、花の表面にグリセリンがしみだしてくるのでそれが完成の合図となります。
グリセリンに浸ける方法のやり方・手順
グリセリンに浸ける方法のやり方は、まずはグリセリン溶液を作ります。グリセリン溶液に挿す方法と同じようにグリセリンと熱湯を1対3で混ぜ、冷ましておきましょう。
そしてきれいにした葉や実をグリセリン溶液に浸します。この時、完全に溶液に浸るようにするのがコツですので、平たい容器を使うのがおすすめです。
葉や実の全体がグリセリン溶液に使ったら、埃などが入らないようにラップをし、1週間ほどそのままにしておきましょう。
ドライフラワーの素敵アレンジ
特別な材料や道具を使用しなくても簡単に作ることができるドライフラワー。作ったドライフラワーはそのまま飾っておいてもおしゃれなインテリアになりますが、少し手を加えてアレンジをするとさらに注目のインテリアになります。ここからはそんな素敵アレンジをご紹介しましょう。
ブーケにして
ドライフラワーの素敵アレンジ、まずはブーケにアレンジするという方法があります。ドライフラワーを束にして飾っておくのは定番の方法ですが、いろんなドライフラワーをまとめ、リボンや包装紙でブーケにしてみましょう。
大きなブーケを1つ作るというアレンジ方法もありますし、小さなブーケを複数作って壁に飾るというアレンジ方法もあります。
リースにして
ドライフラワーの素敵アレンジ、リースにするというアレンジ方法もあります。リースというとクリスマスのリースが一般的ですが、季節ごとの花をアレンジしたリースを作るという方法もあります。
例えば、子どもさんと一緒に散歩に行った時に拾ったどんぐりや松ぼっくりをグリセリン法でドライにし、秋の花と合わせてシックなリースにするのも素敵です。
定番のクリスマスのリースにするならば、ユーカリの葉に赤い南天の実を組みわせるのも定番で季節感溢れるアレンジです。
しめ縄にして
ドライフラワーの素敵アレンジ、ドライフラワーのアレンジ方法としては少し意外ですが伝統的なしめ縄にするというのも注目のアレンジ方法です。
しめ縄の縄の部分は購入し、そこにドライフラワーをアレンジすると和の印象に洋の雰囲気が加わり、どこにもないオリジナルのしめ縄を作ることができます。
瓶に詰めて
ドライフラワーの素敵アレンジ、定番ですが瓶に詰めるというアレンジも気軽にできるのでおすすめです。100円ショップでもおしゃれなガラス瓶がたくさん扱われているので、そこで気に入った瓶を手に入れてドライフラワーを入れてみましょう。
特にシリカゲル法で作ったドライフラワーは茎を残すことができない分、ガラス瓶に入れてアレンジするのに最適です。また、密閉しておくことで美しい色を長く保存できるという利点もあります。
カゴに入れて
ドライフラワーの素敵アレンジ、最後にご紹介するのはカゴに入れるというアレンジです。ドライフラワーは吊るしたり、ガラス瓶に入れたりという飾り方が多いですが、少し趣向を変えてカゴに入れるというのもおしゃれです。
ラタンや竹などのカゴに入れると定番のカントリーっぽいアレンジになりますし、あえてアイアンのカゴに入れてミスマッチを楽しむという方法もあります。
100円ショップに行くといろんなサイズや材質のカゴがたくさん揃っていますので、部屋の雰囲気に合わせて選んでみてください。
簡単なドライフラワーの作り方を試してみよう!
初めに少し細工をするだけで基本的には放置しておくことで完成するドライフラワー。花だけではなく葉や実もドライにすることができるのでアレンジも色々と楽しめます。ハンギング法やシリカゲル法など、花材によって適切な作り方を選び、綺麗なドライフラワーを作ってみてください。