ボナペティの意味
フランス料理のレストランの店名に使われたり食事を始めるときに使われたりするボナペティという言葉ですが、どういった意味を持つ言葉なのでしょうか。
言葉にはそれぞれしっかりとした理由と由来があります。ボナペティという言葉にも意味や由来があり、正しい使い方もあります。今回は、ボナペティという言葉の意味や由来正しい使い方などを紹介していきます。
意味はフランス語で召し上がれ
ボナペティとはフランス語で召し上がれという意味で使われる言葉で、レストランで料理を提供するときや家族や友人などを集めてパーティーなどを開き料理を振るまうときに使われます。
そのような場面でボナペティと言われたら返事をしっかりとしてから食事を始めるのがマナーで、返事の仕方も覚えることも大切です。
また、ボナペティと似たような使い方でランチの時は、ディナーの時はと言われることもありますが、こちもボナペティと言われたときと同じように挨拶をしてから食事を始めるようにしましょう。
日本でも同じ意味で使われる
日本でボナペティという言葉が使われるときも基本的に使い方や意味は同じです。日本のフレンチレストランやパーティーなどでボナペティと言われたら返事をしてから食事を始めましょう。
しかし、日本でこのような使い方をすることは非常に稀で、レストランの店名に使われることが多いです。お店の名前にボナペティという言葉が使われている場合、おいしい料理を楽しんでくださいといった意味が込められてつけられています。
ボナペティの由来
どのような言葉にも由来があり、その言葉の由来を知ることでより深く言葉の持つ意味や込められた思いなどを知ることができます。当然フランス語圏で使われることのあるボナペティという言葉にもしっかりとした由来があります。
では、ボナペティという言葉にはどのような由来があるのでしょうか。続いては、ボナペティという言葉の由来について解説していきます。
食べ物を欲しているという意味から
フランス語で召し上がれという意味を持つボナペティという言葉ですが、食べ物を欲しているという意味が由来です。元々ボナペティは良いという意味をもつbonと食欲という意味のapetitiの二つの単語から成り立っています。
フランス語にはリエゾンという独特な発音があり、ボナペティもリエゾンで発音されることの一つです。元々二つの単語ですが、一つの単語のように発音するのがリエゾンになります。
そのため発音はボナペティと一つの単語のように発音しますが、実際にフランス語で表記をするときはBon apetitiと書きます。
ボナペティの類語
フランス語で召し上がれという意味を持つボナペティは食事をふるまうときに使う言葉ですが、世界には同じよな意味や使い方で使われる類語があります。言語によって綴りや発音などは異なりますが、基本的な使い方はボナペティと同じです。続いては、ボナペティと同じ意味や使い方で使われるスペイン語、ドイツ語、ポルトガル語の類語を紹介していきます。
①ポルトガル語・Bom apetite
ポルトガル語のBom apetiteもボナペティと同じ意味を持った類語です。bomはポルトガル語で良いという意味で、apetiteは食欲という意味があります。直訳するとボナペティと同様に良い食欲という意味になりますが、召し上がれという意味で使われます。
そしてbom apetiteと言われたらありがとうと感謝の気持ちを伝えることが大切です。Bom apetiteと言われたら男性はobrigado女性はobrigadaと言ってから食事を始めるようにしましょう。
②スペイン語・Buen apetito
スペイン語のBuen apetitoもフランス語のボナペティと同様の意味を持つ言葉です。buenは良いという意味を持つスペイン語で、apetitoは食欲という意味があります。直訳するとよい食欲という意味になりますが、スペインでは召し上がれという意味で使われます。
また、フランス語でボナペティと言われたときと同じように、感謝の気持ちを伝えるのがマナーです。buen apetitoと言われたらスペイン語でありがとうと言う意味のGraciasと言って感謝の気持ちを伝えましょう。
③ドイツ語・Guten Appetit
ドイツ語のGuten Appetitもボナペティと同じ意味を持つ類語です。Gutenはドイツ語で良いという意味があり、Appetitは食欲という意味を持つ単語です。直訳すると良い食欲という意味ですが、ボナペティと同じように召し上がれという意味で使われます。
ポルトガル語のBom apetiteやスペイン語のBuen apetitoと同じように、Guten Appetitと言われたらドイツ語でありがとうという意味のVielen Dankと言って感謝の気持ちを伝えましょう。
ボナペティはイタリアでも使われる
イタリアとフランスは隣接していることから文化など似ている部分が多くありますが、イタリアでもボナペティという言葉が使われています。しかし、イタリア語とフランス語は全く違った発展の仕方をしてきたたため、イタリアでもボナペティという言葉が使われていますが、意味は同じでも綴りはフランス語とイタリア語では異なります。
綴りは違うが同じ意味
イタリア語でボナペティはboun appetitoと書きます。buonはイタリア語で良いという意味で、appetitoは食欲という意味があり直訳では良い食欲という意味にはなりますが、召し上がれという意味で使われます。
また、フランス語のボナペティと発音が微妙に異なるのも特徴で、イタリア語ではボナペティートと発音します。そしてbuon appetitoとイタリア語で言われたらイタリア語で感謝の気持ちを伝えましょう。
ボナペティの使い方
どんな言葉も正しい使い方を知らずに待ち型使い方をしてしまうと恥ずかしい思いをしてしまいます。ボナペティという言葉も正しい使い方を知らずにフランスで間違った使い方をしてしまうと恥ずかしい思いをするため注意が必要です。召し上がれという意味を持つボナペティという言葉の正しい使い方を紹介します。
主に料理を提供する時
日本でボナペティという言葉はフランス料理店のお店の名前として使われることが多いですが、フランスではホームパーティーなどで料理をふるまうときや普段の食事の場で料理を提供するときに使います。料理を盛ったお皿を配りながらボナペティと言ったり、料理が揃って食べ始めるときにボナペティと言って食事を始めたりします。
ボナペティと言われた時の返事の仕方
フランスやフランス料理店で料理を提供されたときにボナペティと言われたら返事をして食事を始めるのがマナーになります。日本で言われた場合はありがとうございますと感謝の気持ちを述べるか、いただきますと言って食事を始めれば問題ありません。
ではフランスやイタリアなどでボナペティと言われたらどのように返事をすればいいのでしょうか。続いては、ボナペティとフランス語もしくはイタリア語で言われたときの返事のしかたについて解説していきます。
Merci(メルシー):ありがとう
フランス語でボナペティと言われたらフランス語でメルシーと返事をするようにしましょう。メルシーはフランス語でMerciと書き日本語でいうありがとうといった意味を持つ感謝の気持ちを伝える言葉です。
フランス語には日本語のいただきますのような意味を持つ言葉がないためで、フランス語でボナペティと言われたらメルシーと言って返事をしてから食事を始めれば問題ありません。
Grazie(グラッツェ):ありがとう
フランス語で召し上がれという意味のボナペティと言われたメルシーと言って返事をしますが、イタリア語で同じ地味でボナペティと言われたグラッツェと言って返事をします。グラッツェもメルシーと同様に日本語のありがとうにあたる言葉です。
イタリア語もフランス語と同じように日本語のいただきますに言葉がないため、buon appetitoと言われたらGrazieと言って感謝の気持ちを伝えて食事を始めれば問題ありません。
ボナペティと似た意味を持つフランス語の類語
ボナペティはフランス語で召し上がれという意味を持つ言葉ですが、フランス語には似た意味を持つ類語表現があります。実際にフランスではボナペティを使う機会は少なく、これから紹介する類語表現の方が使う機会が多かったりします。では、ボナペティと似た意味で使われるフランス語の類語表現にはどのようなものがあるでしょうか。
bon dejeuner
bon dejeunerはボナペティと似た意味を持つフランス語で、bonは良いという意味の単語とdejeunerは朝食という意味を持つ単語が合わさった言葉です。
朝食を楽しんでくださいや朝食を召し上がれといった意味合いがあり、お昼にボナペティの代わりに使います。
Bon dejeunerと言われた場合の返事はボナペティと言われたときと同じように、フランス語でありがとうという意味のメルシーと言って食事を始めるようにしましょう。
bon diner
bon dinerはbon dejeunerと同じくボナペティと似た意味を持つフランス語です。Bonは良いという意味でdinerは晩ごはんという意味から直訳すると良い晩ごはんという意味になりますが、ディナーを楽しんでくださいや晩ご飯を召し上がれといった意味で使われます。
晩ご飯を食べる場面でボナペティの代わりに使われます。返事もボナペティやbon dejeunerと言われたときと同じようにメルシーと言って感謝の気持ちを伝えるようにしましょう
食事のシーンで使えるフランス語
ボナペティは料理を提供するときなどに使われる言葉で、召し上がれという意味のあるフランス語ですが、ボナペティ以外にも食事のシーンで使える覚えておくといいフランス語がいくつかあります。最後に、フランスのレストランやホームパーティーなどで使えるフランス語をいくつか紹介します。
C’est bon
レストランで食べた料理がおいしかった時に店員の人などに伝える場合はC’est bonというのが一般的です。発音はセボンで一番簡単に料理をおいしかったことを伝えられます。他にもおいしかったことを伝えるフランス語はありますが、とりあえずこのセボンを覚えておけば困ることはありません。
Cincin!
日本で飲み物を飲むと前に音頭を取るときに乾杯と言いますが、フランスではCincin!と言って飲み物を飲み始めます。フランス語でCincin!は乾杯の意味する言葉ですが、周辺のスペインやイタリアでも使われている言葉です。
発音はチンチンでフランス語の中でも覚えやすい部類に入る単語です。また、Cincin!以外にもA votre santeも乾杯という意味があり、Cincin!ではなくこちらが使われることもあります。
S'il vous plait
S'il vous plait.はお願いしますという意味のフランス語です。様々な場面で使える言葉なのでフランス語を勉強するときに最初に覚えておきたい言葉になります。例えば料理を注文するときに使う言葉ですが、ウェイターの人が何か勧めてきたときに注文する場合もS'il vous plait.と返事をすると通じます。
Je prends ça.
Je prends ça.はとても便利な言葉です。フランスへの旅行でフランス語を流暢に喋れたら問題ありませんが、フランス語を話せない場合レストランでの注文は非常に一苦労します。そんな時に役立つのがJe prends ça.です。
Je prends ça.はジュ・ブラン・サと発音し、これをお願いしますという意味で使われる言葉です。そのためこの言葉を知っていればフランスのレストランでメニューを指さしながら難なく注文可能です。
L’addition
L’additionはお会計という意味を持つフランス語で、フランスのレストランで食事をした時に使う機会があります。使い方は先ほど紹介したS'il vous plaitと一緒に使うのが基本で、L’addition, s’il vous plaît.という一文で覚えておくのがおすすめです。
日本ではお店を出るときにレジの前で会計をすることがほとんどですが、フランスのレストランではテーブル会計と言ってテーブルでお金を支払うのが基本です。食べ終わってレストランを出るときはL’addition, s’il vous plaît.と言って会計を済ませましょう。
ボナペティの意味はフランス語で召し上がれ
ボナペティの意味はフランス語で召し上がれという意味を持つ言葉で、日本ではフランス料理店の店名などに使われることが多いで言葉です。ボナペティとフランス語で言われたありがとうという意味を持つメルシーと返事をするのがマナーです。
また、ボナペティと似た意味を持つ言葉がフランス語にはあり、周辺のヨーロッパの国々にも似た意味を持つ類語があります。それぞれの言葉の意味や由来をしっかりと理解して使っていくようにしていきましょう。