ラベルシールの作り方【エクセル】
業務の様々な場面で使われるエクセルですが、表を作成したり、グラフを作成したりという使い方以外にも、ラベルシールを印刷する機能もあることはご存知でしょうか?意外ですが、エクセルの機能を活用して作り方を覚えれば、簡単にラベルシールを作成することができるのです。
ラベルシールを作るには専用のソフトやテプラ等のラベルライターが必要というイメージが強いですが、デスクワークをしている人なら日常的に使用するエクセルでも作れるのです。一度作り方を覚えれば、コストをかけずにラベルシールが作れるようになります。
ここからは普段業務で用いるエクセルをどのように使えば簡単にラベルシールが作成できるのか、具体的な作り方について手順を示しながら説明していきます。
ラベル印刷ウィザードを使う
「ラベル印刷ウィザード」とは市販のラベル用紙を使い、直接エクセルシートに記載されている住所録のデータをラベル用紙に印刷する機能のことです。エクセルを用いてラベルシールを作成する際にはこの機能を使います。(エクセルのバージョンが2013以降の場合を除く)
宛名シートを整理する
次にラベル印刷の内容の元となるデータの作成ということで、エクセル上で名簿を作成します。一番上の列に、郵便番号、住所、会社名、氏名などのラベルへの印刷が必要な項目名を入れます。そして2列目以降に実際の名簿データを入力しましょう。
データ入力時の注意点としては郵便番号のデータ作成時です。エクセルの表に郵便番号を入力する際には、郵便番号の3桁数字、4桁数字の間に忘れずにハイフンを入れるようにして下さい。
印刷のオプションを選ぶ
印刷を行う際のオプションを事前に設定しておきます。ラベルのオプション設定画面で使用するラベルの製造会社と製品を選択した後、印刷ボックスで「すべてのラベルに印刷する」の項目にチェックを入れます。
この作業を行うことで、全てのラベルに「自分で選択したデータ」が印刷されます。このデータの選択の仕方については後ほど説明します。
このようにして元のデータから必要なデータを一度に印刷することができます。郵便物の宛名書きをひとつひとつやる手間を考えると、身近にあるエクセルでのラベルの作り方を覚えることで、大幅な業務効率化を図ることが可能となります。
アドインを操作する
まず画面左上の「ファイル」タブをクリックし、続いて「ファイル」 の下の項目から「オプション」 を選択してクリックします。すると「Excel オプション」 の画面が表示されますので、左側の「基本設定」の項目から 「アドイン」 選択してクリックします。
ラベル印刷ウィザードを選ぶ
次に行うことは「ラベル印刷ウィザード」の起動です。画面左上に現れる[ファイル]タブをクリックして表示される[印刷]をクリックします。そして印刷オプション画面の下の方に表示される「ラベル印刷ウィザード」を選択してクリックします。
「ラベル印刷ウィザード」を選択するとステップ1/3が現れますので、ここでラベルを印刷するデータの範囲を指定します。ここで選択したデータが実際のラベルに印刷されることになります。
ラベルレイアウトを設定する
ここでは前の項目で選択したデータを、宛名ラベルのどの位置に配置するのかを設定します。はじめの設定時にラベルレイアウトを間違ってしまうと、実際の印刷時に紙ラベルのレイアウトとずれてしまいます。従ってここで間違わずに、ラベルレイアウトを内容に正確に設定することが肝心です。
ラベルの種類を選ぶ
ラベル用紙の種類を選択して、「ラベルの情報」を選択します。この時、「製造会社」の▼のボタンをクリックすると、製造会社名が表示されるので、ここから自分が使用するラベル用紙を選択します。そして使用する宛名ラベルの「ラベル名」も入力しましょう。
ラベルシールの作り方【ワード】
Excel2013以降のバージョンでは、差し込み印刷ウィザードは使用できず、Excelのみで差し込み印刷を行うことができなくなりました。それに伴い、ワードとエクセルとを組み合わせて差し込み印刷を行うことで、ラベルを作成する作り方で行うことになります。
ワードは文書作成用のソフトとして非常に使用頻度の高いオフィスソフトですが、エクセルと同様、ラベルシール作成の手段としても活用できるのです。ではここからはワードで差し込み印刷を行う際の作り方について説明していきます。
差し込み印刷ウィザードを使う
ワードを起動し、ツールバーから「差し込み文書」を選択します。次に「差し込み文書」のタブから「差し込み印刷の開始」を選択し、プルダウンから「差し込み印刷ウィザード」を選んでクリックします。するとウィンドウの右側に「差し込み印刷」の作業ウィンドウが表示されます。
ひな型を選択する
次にひな型の選択を行います。[文書の種類を選択]で文書の種類の選択を聞かれるので[ラベル]を選択し、作業ウィンドウの下の方から手順1/6の[次へ:ひな形の選択]を選択、クリックします。ここまでは至って単純で簡単な作り方ですので、手順通りに行えば問題なくたどり着けます。
ラベルの配置を決める
続いてラベルの作り方を覚える上では一番肝となるといっても過言ではない作業を行います。[文書レイアウトの変更]タブから[ラベルオプション]を選択、クリックします。
すると、[ラベルオプション]のダイアログボックスが表示されます。ダイアログボックスを確認できたら、[ラベルの製造元]からそのラベルシールの製造メーカー名を選択し、続いて [製品番号]を選択します。
ラベルの更新を忘れずにする
実際の印刷を行う前に忘れてはいけないのが、ラベルの更新作業です。これを忘れてしまうと、実際のラベルがせっかく設定したレイアウトの通りに印刷されなくなってしまいます。作業ウィンドウから[ラベルの置換]を選択し、そこから[すべてのラベルの更新]ボタンを探してクリックします。
この作業を行うことにより、自分で最初に設定したラベルのレイアウトがこれから印刷する全てのラベルに最初の設定がコピーされます。
ラベルのプレビューで調節する
ラベルの更新を行った後、自分が設定した通りにラベルのレイアウトが印刷されるかどうかをプレビューで確認します。ラベルの更新を行ったあと、[手順4/6]の[次へ:ラベルのプレビュー表示]を選択し、クリックします。
すると、リストのフィールドがラベルに差し込まれ、実際のデータでプレビュー表示されます。これにより印刷前にラベルのレイアウトに問題がないかどうかを簡単に確認することができます。もしここで問題があるようであれば、改めてラベルのレイアウトを調節しましょう。
差し込み印刷を行う
ここまでのチェックが完了した後に差し込み印刷を行っていきます。ラベル設定ウィザード上の[手順5/6 次へ:差し込み印刷の完了]をクリックします。
すると「宛名ラベルに差し込み印刷する準備ができました。」と表示がされ、[プリンターに差し込み]というダイアログボックスが表示されます。
ここまで作業を行うと実際に印刷するレコードを選択することができます。この画面上で[OK]をクリックすると、[印刷ダイアログボックス]が表示されます。このダイアログボックス上で[OK]ボタンをクリックすると実際の印刷が始まります。
ラベルシールの作り方【おすすめのシール】
ここまでワードとエクセルを活用したラベルシールの作り方を順を追いながら説明してきました。オフィスでは取引先の宛名に使用する住所や氏名の情報をエクセルで管理しているというケースも多いです。
そこでこうした既存のデータを活用したラベルシールの作り方を知っているかどうかで業務効率にかなりの差が出ます。差し込み印刷機能を用いてラベルの作り方を覚えれば業務効率はぐっと上がります。
ここからはワードやエクセルを活用した作り方とはまた違う、別の作り方についてご紹介していきます。ここから紹介する方法もワードやエクセルを活用した作り方と同じくらい簡単なものです。ラベルシールの別の作り方に加え、その作り方の特徴についても説明していきます。
楽貼ラベル
「楽貼ラベル」とはプリンター用紙開発のパイオニア的存在である中川製作所が開発したラベルシール商品です。貼る際に台紙から容易に剥がすことのできる「楽貼加工」が施されており、ユーザーの使いやすさといった点を追求した商品です。
また印刷の際にもインクジェットプリンター、ページプリンター、複合機等、あらゆるタイプの印刷機で使えるマルチな商品でもあります。サイズやテンプレートの種類も豊富で様々な作り方ができるので、汎用性がとても高いです。
ラベルシールの作り方【100均のシール】
ここまでは主にワードとエクセルを活用したラベルシールの作り方について説明してきました。業務用のラベルシールは特に取引先に対する郵送用の宛名シールを印刷する用途に使われることが多いようです。
ここからはワードとエクセルを活用した作り方に加えて、100均のシールや、ラベルシール作成ソフトを使用した作り方について説明します。
ダイソーのラベルシール
ダイソーで売られているラベルシールの最大の特徴は、日常生活の様々なシーンの中で使われる機能別に豊富なラインナップがあることです。オフィス用のラベルシールが郵送用の宛名印刷等の用途が多いのに対し、ダイソーにあるラベルシールは用途をより多目的なものに広げているイメージです。
例えば家庭で使用されるシャンプーや住宅用洗剤、食品用ラベルといったものが挙げられます。イメージとしては家庭の食器棚の中に似たような調味料入れがあったとして、砂糖と塩を間違えないように区別する用途に使用できるラベルです。
また、家庭のお風呂にあるシャンプーであればラベルシールを貼ることで家族の誰のものかわかるようにする用途に使うこともできます。
セリアのラベルシール
セリアも100均グッズを取り扱うお店ですが、こちらでは収納グッズや化粧品の詰め替え用ボトルといったアイテムに直接貼って使用できる「詰め替え用ラベルシール」を作成して販売しています。これは2018年秋発売の比較的新しい商品で、インスタグラム等のSNSでもよく投稿されています。
このセリアのラベルシールの特徴は耐水仕様で作られている商品が多いこと。キッチンや洗面所といった水回りでも使用しやすいのがとても便利です。また、完成度の高いグラフィックデザインのラベルシールも販売しており、インテリアの彩りとしても役立てることができるかもしれません。
ラベルシールの作り方【その他のソフト】
ワードやエクセルを活用した作り方の他にも、特におすすめのラベルシールの作り方や、100均のラベルシールを使った作り方についても説明してきました。ここからはその他、ラベル作成に特化したソフトやアプリについて紹介していきます。
ラベル屋さん
「ラベル屋さん」とは宛名ラベルをはじめとするラベルシールやカードを作成できるソフトです。初めての人でも用紙やテンプレートを選択して、直感的にデザインができる仕様となっているため、簡単にラベルシールを作成することができます。
更にこの「ラベル屋さん」のソフトはテンプレートや素材も全て無料で使うことができるため、かかるコストはラベルシール代のみということで非常に安くラベルシールを作成することができます。
またWeb版に関しては使用しているパソコンへソフトをインストールする必要もないということで、思い立ったらすぐにラベルシールを作成することができます。
お手軽プリント
「お手軽プリント」はWeb版とダウンロード版がありますが、特にWeb動作上でインストールなしで使えて、WindowsユーザーもMacユーザーもログインせずに無料で使えるWeb版が便利です。わざわざアカウントを作成する手間が省け、名前通り「お手軽」に使えます。
プリントの専用用紙はオンラインショップから注文ができ、こちらも事実上用紙代のみで利用できる、低コストな方法です。
合わせ名人4
コクヨが提供している合わせ名人も、無料で使用できて簡単にラベルが製作できるソフトです。こちらも他の多くのソフトと同様、Web版とダウンロード版とがあります。
テンプレートの種類が5000種類以上と非常に豊富で、宛名を印刷するラベルだけでなく、POP作りやDMの宛名印刷、名刺作りにも役立ちます。非常にバラエティに富んだ作り方ができるソフトと言えます。
また「カンタン!宛名の作り方」や「自由にラベルを作れるカスタム機能」等、具体的なソフトの使い方についての動画マニュアルをホームページから閲覧することができ、実際にソフトを使用するユーザーにとって優しいサポートが整えられています。
ラベルはエクセルやワードで簡単な作り方で安く作れる
自宅のパソコンにエクセルやワードといったオフィスソフトが入っていれば、元となるデータさえ作ることができれば簡単にラベルシールを印刷することができますし、かかるコストもラベルシールのシート代だけですので、大変リーズナブルに作ることができます。
オフィスで業務用の宛名ラベルシールを作るのも、100均のラベルシールやラベルシール作成ソフトを使用するのも、新しい機器を導入の導入コストは必要なく、簡単に業務の効率化を測ったり、家庭における生活を便利にすることができるのです。
この機会に是非ラベルシールの作り方を用途別に覚えて、業務を円滑に進めたり、家庭生活をより便利に快適にするために役立てていきましょう。