「ご存知ですか」の意味まとめ!類語・例文やビジネスや敬語の使い方もチェック!

「ご存知ですか」の意味まとめ!類語・例文やビジネスや敬語の使い方もチェック!

ビジネスで、「ご存知ですか」という敬語を使うことは多いでしょう。しかし、適切な意味や使い方をご存知ですか。この記事では、「ご存知ですか」の意味や使い方を例文や類語も併せてご説明していきます。自分の使い方は間違えていないか、チェックしてみてください。

記事の目次

  1. 1.「ご存知ですか」の意味
  2. 2.「ご存知ですか」の類語や言い換え
  3. 3.「ご存知ですか」の使い方
  4. 4.「ご存知ですか」の正しい敬語表現
  5. 5.「ご存知ですか」の例文
  6. 6.「ご存知ですか」は知っていることを表す言葉

「ご存知ですか」の意味

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「ご存知ですか」という言葉を使うことはありませんか。主に、ビジネスシーンで使用するという人が多いでしょう。しかし、使い方を間違えてしまうと逆に失礼になってしまいます。

そのような状況にならないために、「ご存知ですか」という表現の正しい使い方や意味をご説明していきます。

知っていることを表す言葉

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「ご存知ですか」の「存知」は、「ぞんち」または「ぞんじ」と読みます。しかし、一般的には「ぞんじ」と読むことが多くそちらの方が自然な言い方です。「ご存知ですか」の「ご存知」は、尊敬という意味がある「ご」と「存ずる」の形が変化した「存じ」を合わせた言葉です。

存じは、「知っていること」、「思っていること」という意味があります。「ご存知ですか」という言葉は、知っていらっしゃるの尊敬語です。尊敬語なので、相手が主語のときに使います。自分が主語で話したい場合は、使ってはいけません。

「ご存知ですか」と聞く場合は相手が知っているかを尋ねているため、主語は自分ではなく相手になります。そのため、主語を自分にして「私はご存じありません」と伝えるのは不自然ですし、正しくありません。丁寧に伝えようとして、可笑しな表現をしないように気をつけましょう。

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受け答えをするときの使い方は、「存じております」か「存じ上げております」と表現してください。自分が知らなかったときは、「存じておりません」か「存じ上げておりません」というような使い方をしましょう。

ご存知と書く場合には、「御存知」や「御存じ」、「ご存じ」と書く時もあります。どの様に表記するかというと、「ご存じ」や「御存じ」と「じ」をひらがなで書くのが正しいです。

「ご」に関しては、「ご存じ」と「ご」が言葉の最初に付く(接頭語)のため、漢字表記の「御」が正しい形になります。しかし、「ご」をひらがなで書く人が多いので、一般的にはひらがな表記でも問題はありません。

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ビジネスシーンでは、「ご存知」や「御存知」と「じ」を漢字の「知」に表記する場合が一般的な使い方となります。しかし、ご存知の「知」という漢字は当て字(字の本来の意味や用法を無視して代わりの字を当てること)です。

なぜ、当て字である「知」が一般的に使われているかというと、目で見たときに分かりやすいという理由からです。「存じ」という文字だけを見ても、よく分からないという人がいます。しかし、「存知」という文字を見ると、「存在」を「知る」と読み解くことが可能です。

例えパッと字を見ただけでは分からなかったとしても、漢字から意味を理解することができます。「ご存知」や「御存知」という漢字は正しい表記ではありませんが、主にビジネスにおいて一般的に広く使われるのです。「ご存知ですか」という言葉を書くときには間違えないようにしましょう。

「ご存知ですか」の類語や言い換え

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今までは、「ご存知ですか」の意味をご説明しました。しかし、使うシーンによっては「ご存知ですか」が不自然に感じてしまったり、失礼に聞こえてしまうこともあります。そんな時に、「ご存知ですか」の類語やシーンによって言い換えるときにはどのような言葉にすればいいのでしょうか。

次からは、ビジネスシーンとカジュアルシーンに分けて「ご存知ですか」の類語や、他の言葉に言い換えるための表現をご説明していきます。「ご存知ですか」の類語や言い換える言葉が分かると、表現のバリエーションも増えます。

ビジネスシーン

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ビジネスシーンで「ご存知ですか」と使うこと自体は、相手に敬意をもって接しているという意味を持つため悪いことではありません。もっと丁寧な類語に言い変えるのであれば、「ご存知ですか」ではなく「ご存じでしょうか」と表現したほうが、上司や目上の人から聞いて印象がいいですよ。

しかし、上司や目上の人に「よくご存じですね」と言ってはいけません。自分は相手を褒めるつもりで言った言葉でも、相手は喜びません。特に上司や目上の人であれば、気分を害するでしょう。それは、ビジネスの場で上司や目上の人を褒めることは失礼になるため、してはいけないのです。
          

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「ご存知ですか」の代わりとなる類語も多数存在します。「ご存知ですか」だけではない表現方法を知っておくと、ビジネスシーンで役に立つでしょう。ご承知という言葉も、「承知」に「ご」を付けた尊敬語です。尊敬語なので、こちらも相手が主語のときに使います。

例えば、「ご存知の通り」と同様に「ご承知の通り」と使います。しかし、相手によっては押しつけがましいと感じてしまうこともあるので気をつけましょう。相手に対して「知っておいてください」と伝える場合は、「ご承知おきください」ではなく「お含みおきください」と表現してください。

「ご承知」以外の類語で例えるのなら、「お聞き及び」という表現もできます。類語でご周知という表現もあります。こちらも、「周知」に「ご」を付けた尊敬語です。「ご周知ください」と表現することで、相手に対して周りに知らせておいてくださいという意味を伝えることができます。

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もしくは、「ご周知願います」と表現することも可能です。「ご存知ですか」という言葉と似てはいますが、尋ねる場合は「ご存知」、情報を色々な人に広めてほしい場合はご周知と使い分けましょう。

「ご存知ですか」に代わる表現として、「お知りになる」という言い方をする人がいます。「お知り」という言葉自体は、「知る」の敬語なので間違っていません。しかし、「お知り」という言葉自体が「お尻」を連想させてしまいます。上司や目上の人に使う場合には、少し問題になるでしょう。

そのような問題を避けるためにも、「ご存知ですか」と問う以外に「お聞き及び」や「ご承知」という表現に変えてみてください。ビジネスシーンで使える類語や言い換えの表現をご紹介しましたが、「ご存知ですか」でも十分丁寧で伝わります。

カジュアルシーン

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家族や友人など親しい間柄の人達に向かって、「ご存知ですか」と表現するのは少し不自然です。聞かれた相手も親密さを感じず、逆に距離を感じてしまうでしょう。

「ご存知」は「知る」の尊敬語なので、気心知れた人に使う場合は「知っていますか」や「知っている?」と表現すれば十分伝わります。

カジュアルシーンでは、「ご存知ですか」とは言わずにフランクに話すといいでしょう。気心知れた人と話す場合は、敬語を使うことを意識せずに楽しく会話してください。

「ご存知ですか」の使い方

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「ご存知ですか」と丁寧に言おうとして使っているという人は多いでしょう。しかし、「ご存知ですか」という言葉を使うのに適した場面があるのです。次からは、「ご存知ですか」と使うときのシチュエーションや誰に対して使うかなどを詳しくご説明します。

「ご存知」の様々な言い回しをざっくりと、例文と共にご紹介していきます。ぜひ、参考にして使ってみてください。

「知っていますか」と丁寧に聞く際に使用

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知っていますかと相手に尋ねる場合は、「ご存知ですか」と聞きます。もしくは、「ご存知でしょうか」と聞くこともできます。こちらは、「ご存知ですか」と聞くよりも少し丁寧な表現になります。そのため、上司や目上の人などビジネスシーンで使うことが多いです。

ちなみに、「おわかりですか」という表現を使う人も社会人で多いです。しかし、この表現は相手が理解しているかどうかを問う言い方なので上司や目上の人には使ってはいけません。使うと、上から目線の発言だと捉えられてしまうため気をつけましょう。

「ご存知ですか」と尋ねる場面は多いですが、こちらの表現以外にも「ご存知」という言葉が使える場面があります。「ご存知」という言葉を使った言い回しは、意味が同じであっても言い方によって印象が異なります。

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例としては、ご存知の通り、ご存知ですかやご存知でしたら、ご存知ないのですか、ご存知でしょうか、ご存知とは思いますがやご存知かもしれませんが、ご存知のことと思われますが、ご存知の範囲内でなどがあります。

以上の表現以外にも、「ご存知」を言い換えることができるかと思います。「ご存知」のニュアンスが異なるだけで、意味はどれも相手に尋ねる言葉です。上司や目上の人など、相手の立場によって上手に使い分けましょう。

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例文は、ご存知の通り、この国はますます少子高齢化社会が進んでおります、あちらの方は一体どなたか、ご存知ですか?や、約1ヶ月ほど前から、◯◯様と連絡が取れず、どうされたのか気になっております。もし、◯◯様の消息をご存知でしたら、私までご一報いただけますと幸いです。

他の例文は、皆様もすでにご存知とは思いますが、この度◯◯さんと結婚いたしましたや、すでに、報道でご存知かもしれませんが、弊社の社長が横領の容疑で今朝逮捕されました。また、ご存知のことと思いますが、現在はこちらの案で話を進めております。と使うことができます。

他にも、皆様もご存知の通り、我が社は主に家電を主力製品として、事業展開を行っております、ご存知の範囲内でよろしいので、〇〇会社の評判を教えていただけたら幸いです。などの使い方があります。

「ご存知ですか」の正しい敬語表現

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今までは、「ご存知ですか」の正しい使い方についてご紹介しました。「ご存知ですか」という言葉を謙譲語や尊敬語に直す場合は、一体どのような敬語の表現になるのでしょうか。また、どのくらい表現に違いがあるのでしょう。ここからは、謙譲語と尊敬語に分けてご紹介していきます。

謙譲語

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謙譲語とは、主語は自分ですが相手の立場を高めるために自分の立場を下げて言います。そのため、自分が何かを知っているという意味を丁寧に相手に対して表す場合は、謙譲語の「存じ上げる」という言葉を使いましょう。

「存じ上げる」以外にも、思っているという意味のことを話したい場合は、「~したく存じます」と表現することも可能です。

尊敬語

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尊敬語とは、相手に対して自分が敬意を表しているときに使う表現です。ご存知という言葉自体が「知る」の尊敬語になるので、そのままご存知ですかと尋ねていいでしょう。また、先ほど類語としてご紹介した「お聞き及び」という表現も尊敬語に入ります。

「ご存知ですか」の例文

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今までは、意味や使い方などをご紹介していきました。次からは、ご存知ですかという言葉を使う場面での例文をご紹介していきます。相手がすでに知っているか、相手が知っているのか分からないときでは、「ご存知ですか」という言葉の使い方は多少異なるのです。

先ほどはざっくりとご紹介しましたが、こちらではさらに詳しくご説明していきます。ビジネスで使うことが多いため、例文も参考にしながらしっかりと確認しておきましょう。

相手が知っている事を前提にする

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相手が知っていることを話す場合は、「ご存知と思いますが」と言いましょう。逆に相手が知らないことを話すときは、「ご存知と思いますが」という言葉から始めると失礼になるので気を付けてください。

「ご存知と思いますが」という聞き方以外にも、「ご存知の通り」と言い換えることも可能です。例文として、ご存知のことと思いますが、私は来月いっぱいでこの会社を退職します。と使うことができます。

また、ご存知と思いますが、今日は社長がこの店に視察しにいらっしゃいます。や、ご存知の通り、わが社は機械の部品を作るメーカーです。と、このように「ご存知ですか」を言い換えることができます。

相手が知っているかどうか確認

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相手が知っているかどうかを確認したい場合は、丁寧に「ご存知ですか」と聞きます。こちらは逆に、相手が知っていることを話す場合は失礼になってしまいますので気をつけましょう。また、相手が知っているか分からない時には「ご存知かもしれませんが」と聞きましょう。

例文では、ハテナを語尾につけていますがビジネスシーンのメールや手紙などを書く場合は、丸を使ったほうがいいでしょう。尋ねる場合には、例文のようなニュアンスの方が聞かれたときに分かりやすいです。

具体的な例文として、今人気の、この商品をご存知ですか?または、こちらの商品の贈り先はご存知でしょうか、ご存知かもしれませんが、私は以前〇〇社に務めておりました。と、このように使いましょう。

「ご存知ですか」は知っていることを表す言葉

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「ご存知ですか」という言葉の意味や、使い方をご説明していきました。つまり、「ご存知ですか」は知っているということを表す尊敬語です。相手に知っているかを確認するときに使います。「ご存知ですか」という表現は、特にビジネスシーンで使用することが多いのが特徴です。

そんな時に正しい使い方が出来ると、社会人として一歩成長することができます。また、「ご存知ですか」は様々な類語や言い換えの言葉が存在するのです。シーンに応じて「知る」という意味を持つ「ご存知ですか」という表現を適切に使い分けてください。

深月
ライター

深月

読書や音楽鑑賞が趣味です。小説から漫画、ビジネス本など様々なジャンルを読みます。音楽も邦楽、洋楽問わずクラシックやジャズなどなんでも聞きます。読書や音楽、他のライターさんが書いた記事なども参考にしながら、ライターとして上手くなっていきたいです。また、見聞きしたことを吸収して自分の知識を広げ、執筆に活かして参ります。

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